200平成16  曜日

浮桟橋本体が完成佐良浜漁港に11日設置

 県宮古支庁が伊良部町佐良浜漁港に設置する漁船(5トン未満)専用の浮桟橋の本体が平良港内で完成し、11日に同漁港に設置されることが7日までに決まった。来月から本格的に供用開始され、漁獲物の荷揚げ作業などの利便性が一段と向上する。総事業費は2億円(国補助90%、県負担10%)。宮古での漁船専用の浮桟橋は今回の設置で2基目となる。年内には同漁港内で、定期旅客船専用の浮桟橋が整備される。

 漁船が使用する浮桟橋は、同町漁業協同組合前の海域に設置する。鋼管のくい4本は既に打ち込まれ、本体は平良港で製作した。本体の長さ30メートル、幅10メートル、高さ2・1メートル。海面から常時70センチ浮かぶ。屋根は台風時にも強いステンレス張り。本体は 11日午前、くい4本に取り付けられる。
 同庁農業水産整備課漁港水産係では「浮桟橋は、基本的には5トン未満漁船が使用する」と説明する。
 一方、定期旅客船専用の浮桟橋は、現在使用している離発着バース前の海域に整備する。総事業費は2億5000万円(国補助90%、県負担10%)を予定。
同係では「佐良浜漁港は干満差が約1・7メートルと大きく、乗客の乗降などが不便。この不便を解消するために浮桟橋を設置する。供用開始後は、漁師らの荷揚げ作業の効率化と安全化が図られる」と話す。
 伊良部町水産振興課の池原豊課長は「いよいよ浮桟橋が実現する。最も喜んでいるのは漁師たち」と語り、早急な供用開始に期待を寄せた。
 宮古には現在、平良港の離島航路離発着バースに高速旅客船専用の浮桟橋1基、平良市荷川取漁港に漁船専用の浮桟橋1基の計2基がある。

 写真説明(上)・完成した浮桟橋本体=7日、平良港
 写真説明(下)・鋼管くい4本の内側に浮桟橋本体が取り付けられる=7日、伊良部町佐良浜漁港

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目標は欧米との交流真太陽国際書道展 ・

日、中、台の専門家招きシンポ

 6日に開幕した第1回真太陽国際書道展(主催・同実行委員会)は7日、「各国の書の現状と方向性」をテーマに、日本、中国、台湾から4人の専門家を招いた特別記念シンポジウムを平良市内のホテルで開いた。会場には書道愛好家や教育関係者、中・高校生らが訪れ、それぞれの国の書道の現状、今後の方向性に関するそれぞれの持論に熱心に聞き入った。パネリストらは各国の書道の現状などを解説。まとめとして「書は東洋の芸術の代表となっているが、今後は西洋も含めた国際舞台に上がれるかどうかが大事。そのような大きな目標があれば、書道の将来はもっと良くなる」と、来場者らに呼び掛けた。

 パネリストは日本から前文部科学省教科調査官で、今回の書道展の特別審査員を務める加藤東陽さん、中国から北京大学客員教授の鄒涛さん、台湾から淡江大学教授の張炳煌さんの3人。コーディネーターを空海研究家で特別審査員の綾部光洲さんが務めた。
 加藤さんは日本の書や文字をめぐる環境の問題点として、情報化で多用されるコンピューターの弊害や横書き社会、カタカナ語の増加などにより、漢字離れや文字感覚・意識が希薄になっている現状を指摘。その上で「書写はやらされるのではなく、その人が自ら進んで書こうとすること、書くことが重要。どのぐらい一生懸命取り組んだかが大切だ」と強調した。
 鄒さんは中国における書道教育の現状などを説明した上で、「この20年来、中国の書道界では特に若い世代の作家たちが、日本の書道家からも大きな影響を受けている。書法は中国ではまだ大きな発展の余地がある。一方で伝統書道の魅力も絶えず発掘されている。伝統に基づいてより前に進むことは永遠の課題だ」と述べた。
 張さんは、「現在書道を通した国際交流をやっているのは漢字圏の国。中国、台湾、韓国と日本。漢字を知らない、欧米の人と、こういう交流ができるかどうかが将来における大目標だと思う。『現代芸術』ならば、漢字を知らなくても内容は分かってくることが大事だと思う」と持論を述べた上で、同書道展について「非常に有意義な展示会で感服する」と高く評価した。
 第1回にして非常に内容の濃いシンポジウムが実現できたことに実行委員長の伊志嶺亮平良市長は「同じ漢字文化圏においてもさまざまな現状、方向性があり、さまざまな発展があることがよく示されていた。素晴らしい意見交換だった。今後、2回、3回と続けて書道展を開催する上でも力になる」と満足した様子だった。

 写真説明・書道の現状と方向性について意見を交わした(左から)コーディネーターの綾部さん、パネリストの加藤さん、鄒さん、張さん=7日、平良市のホテルアトールエメラルド宮古島

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大賞の5人 腕前披露/真太陽国際書道展 表彰式・交流パーティー

 第1回真太陽国際書道展は7日午後、平良市内のホテルで表彰式と交流パーティーを行った。表彰式では伊志嶺実行委員長ら実行委員会から各賞の受賞者に賞状と記念品が手渡された。引き続いての交流パーティーには地元・宮古はもとより県外や中国・台湾からの出席者が書道談義に花を咲かせた。真太陽大賞の5人が実際に揮ごうする場面もあり、出席者らはその筆遣いに感心した様子で見入っていた。
 表彰式では真太陽大賞と真太陽賞全員に加え、優秀賞、優良賞、佳作、入選の各代表者に賞状が贈られた。
 真太陽大賞の吉田愛さん(佐賀県・唐津東高3年)は「書道部で、発表の場として先生が応募してくれた。(大賞は)びっくりした。賞に入るとまた頑張ろうという気持ちになります」とはにかんだ。
 台湾から大賞となった陳哲賢さん(72)は「はしを持てる限りは筆も持ち、頑張っていきたい」、施貴騰君(高2)は「これからももっと精進していきたい」とそれぞれ話し、受賞を喜んだ。
 加藤東陽審査委員は「作品から皆さんの熱意がひしひしと伝わり、賞を決めるのに苦労した。素晴らしい作品ばかりで、皆さんは『やればできる』と自分で自分をほめてほしい」と講評した。

 写真説明・交流パーティーでは真太陽大賞の(左から)施貴騰君、陳哲賢さん、池原恭平君、武富由樹さん、吉田愛さんの5人が練習の成果を見せた=7日、平良市のホテルアトールエメラルド宮古島

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米田さん親子が金賞/下地町・あさがおコンクール

 下地町子ども会育成連絡協議会(川満誠会長)の2004年度第16回親子あさがおコンクールが7日、同町中央公民館で行われ、上地団地子ども会の米田萌人君(下地小2年)と隆己さん親子が、クジャクの羽に見立てた支柱づくりなどのアイデアが評価され金賞に選ばれた。
 表彰式では川満会長が入賞した親子に賞状と記念品を贈呈。「これからも努力してもっといい花を咲かせてほしい」と呼び掛けた。下地小学校の砂川和子校長は「アサガオを通して親子のきずなを深め、体験活動を行うことは大事なこと。アサガオと一緒に皆さんの心も成長したと思う」と述べた。
 金賞を受賞した米田さん親子のアサガオは、クジャクの羽に見立てた支柱に葉を茂らせ、紫色の花を咲かせるなどのアイデアが評価された。審査委員長の来間光雄館長は「全体のバランスが良く、土作りなど総合的に良い」と講評を述べた。
 親子あさがおコンクールは、親子で1つの花を育てることでコミュニケーションを図り会話する機会を増やそうと実施している。今年は6月11日に同協議会の会員がアサガオの種まきを行い、約1週間後に苗を町内の各子ども会に配布。230人にそれぞれ苗を3本ずつ配った。今月6日に行われた審査会では川満会長や幸地昇良教育長らが審査に当たり▽全体のバランス▽花の数▽草丈▽土作り▽支柱のアイデア―などについて審査した。
 入賞した親子は次の通り。(敬称略)
 ▽金賞=米田萌人・隆己(上地団地子ども会)▽銀賞=来間りゅういち・勇之助(上地子ども会)、砂川愛美・三男(来間子ども会)▽銅賞=根間利菜・澄子(川満団地子ども会)、石嶺かな恵・隆志(川満子ども会)、仲間はやき・末子(上地団地子ども会)▽かわいく咲いたで賞=上地里奈・光子(上地子ども会)

 写真説明・親子あさがおコンクールで入賞した皆さん。前列中央は金賞を受賞した米田さん親子=7日、下地町中央公民館

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泳力向上に役立てて/齋藤さん、多良間中にスポーツタイマー寄贈

 【多良間】多良間歯科診療所の医師、齋藤直人さんは6日、村民の泳力向上に役立ててもらおうと多良間中学校にスポーツタイマーを寄贈した。完成したばかりの同校プールで寄贈式が行われ、齋藤さんが平良勝也校長にスポーツタイマーを手渡した。
 スポーツタイマーは、自己の記録や練習時の時間などを計るためのもの。同校プールは児童・生徒のほか、地域住民にも開放されており、7月31日には、宮古体育大会開会式競技の市町村対抗水泳大会が行われ、同村が初優勝した。
 同校プールを利用している齋藤さんはスポーツタイマーが設置されていないことから寄贈を行い、プール利用者の記録更新に期待を寄せた。齋藤さんは「自身のタイムを計る目安にし、来年の水泳大会では多くの人の名前が上位に入るようレベルアップに役立ててほしい」と話した。

 写真説明・村民の泳力向上に役立ててほしいとスポーツタイマーを寄贈した齋藤さん(右)=6日、多良間中学校プール

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