200平成16  曜日

、電線地中化を要請/05年度国庫事業

 【那覇支局】県は5日の庁議で、きょう6日に行う2005年度の国庫要請事項を決定した。要請では、沖縄振興計画に基づく諸施策の着実な推進を強調するとともに、離島が経済水域や海洋資源の確保など国土保全に大きな役割を果たしているとして離島地域の振興を求め、さらに、三位一体改革を進めるにおいて、沖縄振興特別措置法などに基づいて講じられている各種特例措置を配慮するよう求めていく。内閣府(沖縄担当部局)予算関係の主な新規事業で、宮古関係では平良城辺線の5・5キロを電線地中化にする「電線共同溝整備事業」、肉用牛の草地造成や畜舎整備などを行う「畜産担い手育成総合整備事業」、内閣府の美ら島会議に基づく「沖縄離島活性化特別事業(仮称)」などが盛り込まれた。

 県は、05年度が沖縄振興計画の4年目であり、第2次分野別計画の初年度に当たる重要な年度と強調。同計画に基づく▽自立型経済の構築に向けた産業の振興▽雇用の安定と職業能力の開発▽科学技術の振興と国際交流・協力の推進▽環境共生型社会と高度情報通信社会の実現▽離島・過疎地域の活性化による地域づくり―など9項目の諸施策の着実な推進を強く求める。
 基本的政策企画立案等経費関係では▽沖縄経済振興策等▽沖縄北部地域の振興▽離島地域の活性化▽軍用地の跡地利用の促進▽米軍基地所在市町村の活性化―の5項目、沖縄振興開発事業費等関係では▽総括的事項(同事業費の額の確保、継続プロジェクトの着実な推進、新プロジェクトの芽出し、国直轄事業の推進)▽県土の保全▽交通体系の整備▽生活環境施設等の整備など11項目にわたって要請する。
 新規事業で、平良城辺線での電線地中化は、05―09年度までの5カ年計画に盛り込まれ、延長5・5キロ(宮古病院前―宮古空港入り口付近)を整備計画。05年度は調査設計費や用地補償費などを要請する。この事業は昨年の台風14号で宮古地域の電柱被害が甚大だったことを踏まえ、防災上、電線地中化が急務とし県が沖縄電力、NTTの合意を得て実施することとなった。畜産担い手育成総合整備事業では、平良市と下地町に係る土地と、多良間村の土地で合計9・4ヘクタールの草地を造成するほか、畜舎やたい肥舎を整備する。農家は1割負担。漁港環境整備事業で博愛漁港も入った。
 継続事業で、伊良部架橋を含む平良下地島空港線道路改築事業(延長6・5キロ)は05年度で橋りょう部分の設計費などを要請している。

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上原氏、友利が初当選/海区漁業調整委員会委員選挙

 任期満了に伴う第9回沖縄海区漁業調整委員会委員選挙は5日、投票が行われ、即日開票の結果、宮古地区から平良市漁業協同組合の正組合員で無所属の新人、上原正行氏(61)=写真左=同市組合長、同市字狩俣=と伊良部町漁業協同組合の正組合員で無所属の新人、友利義文氏(54)=写真右=潜水器具漁業、同町字前里添=の2人がそれぞれ初当選を果たした。
 当選証書の付与式は9日午前、県庁で行われる。任期は15日から4年間。
 今回の同選挙では、県全体で個人9人、団体1が立候補。このうち宮古地区から2人が立候補して当選した。国頭漁協が涙をのんだ。
 当日の有権者数は4293人で、投票者数3245人。投票率は前回の2000年の71・58%より4・01ポイント上回る75・59%だった。
 同委員は、漁業者代表9人、学識経験者4人、公益法人2人の計14人で構成。海区内での漁業に関する事項を処理し、漁業免許についての意見を述べるとともに、漁業調整上必要な指示権を持つ。漁業制度を運営する上に広範な権限を持っている。
 当選者は次の通り。(敬称略)
 ▽西銘仁正(56、伊平屋漁協組合長)=433票▽池田博(59、沖縄市漁協組合長)=同票▽上原亀一(42、八重山漁協組合長)=374票 ▽上原正行(61、平良市漁協組合長)=319票▽安次富保(52、与那城町漁協組合長)=304票 ▽友利義文(54、潜水器具漁業)=297票▽山川義昭(57、那覇市沿岸漁業組合長)=280票▽奥平寛徳(62、糸満漁協組合長)=250票▽棚原哲也(52、久米島漁協組合長)=同票

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宮古地区事業本部を新設JAおきなわが機構改革

 JAおきなわ(赤嶺勇理事長)は1日付で機構改革を実施し、同時に人事異動を発令した。機構改革では宮古地区事業本部が新設され、本部長に常務理事の下地隆弘氏が就任した。これに伴い、宮古支店は廃止された。異動は93人に発令された。
 今回の地区事業本部設置では、宮古地区6市町村の支店が一元統括され、業務執行体制が集約された。
 下地本部長は「宮古にある1つ1つの課題をクリアするのが私の責務。特に融資が規制されているので、何とかできないか本部と調整していきたい。農業振興については、営農センターを中心に各市町村とタイアップして取り組んでいきたい」と抱負を語った。
 地区本部は、本部長、副本部長の下に管理部、金融共済部、経済部を置く3部体制。地区本部直轄となる地区営農センターには農産部、さとうきび対策室、畜産部を配置した。営農センターにあった購買部は、経済部に統合。地区営農センターは従来、本店の直轄下にあったが、今回、地区事業本部に移管された。
 地区事業本部設置では、決裁のスピード化など、仕事の効率向上のほか、将来に向けては地区本部集約型の事業展開などが期待されている。

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トライアスロン五輪日本代表が来島/平良市長を表敬訪問

 「宮古から金メダルを」―。13日に開幕するアテネオリンピックでトライアスロン日本代表選手として出場する選手ら13人が5日、最終合宿のため来島した。宮古空港で宮古観光協会などの歓迎セレモニーが開かれた。選手らは平良市役所に伊志嶺亮市長を表敬訪問し、抱負などを語った。下地町の前浜漁港などで本番を意識したトレーニングを行い大会に備える。合宿は10日まで。

 宮古空港には宮古観光協会と宮古広域圏事務組合の職員らが集まり、午後の便で降り立った三宅義信監督、西内洋行選手=写真左、田山寛豪選手=写真中央、関根明子選手=写真右らを出迎えた。
 同協会の藤村明憲会長は「宮古島民の5万6000人が応援している。合宿する5日間でベストコンディションにしてほしい」と激励。ミス宮古から三宅監督に花束が贈呈された。
 宮古での最終合宿は▽選手が宮古を希望したこと▽アテネに似た暑い気候▽今年2度の合宿実績―の理由で決定された。
 歓迎セレモニー後には、平良市役所に伊志嶺市長を訪ねた。伊志嶺市長は「最後の仕上げに宮古を選んでくれてうれしく思う。ぜひ良い成績を残してください」と述べた。三宅監督は「健康状態は万全。今までのトレーニングの成果を1つ1つチェックしたい」と合宿の目標を語った。
 シドニーオリンピックにも出場した西内選手は「本土では3種目通しての練習ができなかった。宮古で実践的な練習をしたい」、同じく連続出場の関根選手は「これまでに得た経験をすべて出し切れるレースがしたい」、初出場の田山選手は「オリンピック出場が夢だった。スタートラインに立てば誰にでも金メダルのチャンスもあるので頑張りたい」とそれぞれ意気込みを語った。
 選手らは6、7、9の3日間、前浜漁港などで大会と同じスイム1・5キロ、バイク40キロ、ラン10キロの距離を大会同時刻の午前10時にスタートする練習を行う。
 アテネオリンピックでのトライアスロン競技は女子が25日、男子が26日に行われる。
 来島したメンバーは次の通り。(敬称略)
 【役員】▽監督=三宅義信▽男子コーチ=八尾彰一▽女子コーチ=飯島健二郎▽トレーナー=吉田潤一、関根陽一▽練習パートナー=杉本宏樹▽マネージャー=原田耕助
 【選手】▽代表=西内洋行、田山寛豪、関根明子▽補欠=山本良介、下村真紀、忽那静香

 写真説明(下)・伊志嶺市長を表敬し大会の意気込みなどを語った=5日、平良市役所

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きょうから真太陽(まてぃだ)国際書道展/日、中、台から2700点

 日本の36都道府県、中国、台湾から寄せられた作品約2700点が一堂に集められ、第1回真太陽国際書道展(主催・同展実行委員会)はきょう6日午前10時に平良市総合体育館で関係者のテープカットにより開幕する。前日の5日には関係者が作品を傷つけないよう細心の注意を払いながら展示などの会場設営作業に当たった。
 同書道展は島の隅々まで照らし出す太陽の雄大さを意味する「真太陽」(宮古の古語)の島で国を超えて子供たちをはぐくむとともに、シニア世代に感動の場を提供することが目的で、漢字文化圏を対象に作品を募集した。
 また、7日午前9時30分から平良市のホテルアトールエメラルドで「各国の書の現状と方向性」をメーンテーマにシンポジウム、午後2時から表彰式、同4時から交流会が催される。
 会場設営作業に当たった奥浜善弘実行副委員長は「日本、台湾、中国の3カ国の書を見比べることで各国の書道文化を知ってほしい」と大勢の来場を呼び掛けた。

 写真説明・会場設営に当たる関係者=5日、平良市総合体育館

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ダニエルさんに委嘱状/上野村の国際交流員

 上野村(川田正一村長)の国際交流員、アネグレット・ヴィーラントさん(33)の任期切れに伴い、新国際交流員のダニエル・ゲルバーさん(26)に5日、委嘱状が手渡された。任期は1年間。ダニエルさんは「村のイベントに協力し、ドイツのことをもっと知ってもらいたい」と意欲を見せた。
 また、アネグレットさんには在任中の功績をたたえ、川田村長から感謝状が手渡された。
 ダニエルさんは1977年12月7日生まれ。ドイツのヘッセン州マールブルグ出身。奈良大学で1年間留学し、日本学などを専攻した経歴を持つ。
 委嘱状を受け取ったダニエルさんは「宮古に来たばかりだが、とても住みやすいところという印象を受けた。村民とも対話、交流できるよう頑張ります」とあいさつ。「休日にはスキューバダイビングに挑戦したい」などと新生活に胸を躍らせている様子だった。
 3年間、通訳やドイツの料理教室、写真展などドイツと上野村の懸け橋として活躍したアネグレットさんは「皆さんの温かい心に支えられ、毎日が素晴らしい日々だった。宮古は私の2つ目の故郷になった」と涙で目を潤ませながら話した。
 川田村長は「好青年」とダニエルさんの第1印象を話し、「これから、ドイツと宮古の懸け橋となるよう頑張ってください」と歓迎。また、アネグレットさんの3年間にわたる功績、実績をたたえ「今後も宮古を愛し、宮古で築いたきずなをつないでください」と述べた。

 写真説明・(左から)新任のダニエルさん、川田村長、離任したアネグレットさん=5日、上野村役場

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