200平成16  曜日

宮古最高路線価 10年連続で下落/前年より9・1%減

 【那覇支局】沖縄国税事務所は2日、2004年分の路線価等を発表した。宅地に係る標準地(約3600地点)の評価基準額の平均額は1平方メートル当たり7万円で、前年(7万5000円)と比べ変動率はマイナス6・7%となった。平良税務署管内の最高路線価は平良市の西里大通りの10万円で、前年(11万円)と比べ9・1%(1万円)下がり、10年連続マイナスとなった。県内最高路線価は那覇市久茂地3丁目、国際通りの56万円となっている。
 同事務所によると、県下路線価は全体的に93年から12年間、下落の一途をたどっている。最高路線価で、名護市の「ひんぷんガジュマル」のある市場通りはこれまで平良、石垣より変動率は低かったが、04年分は17・4%減(前年は8・0%減)の大幅なマイナス変動となった。平良市西里大通りは前年の変動率8・3%減よりマイナス幅が0・8ポイント拡大した。

 路線価 主要道路に面した1平方メートル当りの土地の1月1日時点の評価額。土地の相続や贈与を受けた人の税額を算出する基準となる。公示地価や売買実例価格、不動産鑑定士の評価などを参考に、公示地価の八割程度を目安として国税庁が算定する。まず、基準となる標準地点の路線価を定め、次にその周辺の路線価を決める。今年の宅地の標準地点数は全国で約41万地点。

 写真説明・10年連続で路線価が下落となった西里大通り

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干ばつの現状を視察/安和宮古支庁長・緊急対策事業の活用検討

 少雨傾向による干ばつで被害を受けているサトウキビの現状を把握するため、安和朝忠県宮古支庁長は2日、平良市と城辺町のほ場を視察した。一部のキビの葉は干ばつ時特有のロール現象が起きたり、黄化が起きたりするなど、影響が出ており、安和支庁長は職員の説明を受けながら被害状況を目の当たりにした。緊急対策として安和支庁長は、「サトウキビ糖業安定生産促進緊急対策事業の活用を検討する」との考えを示した。

 同庁のまとめによると、被害は宮古6市町村全域に広がっている。大型トラックからの潅水作業が行われているが、農家の不安は日増しに募っている状況。各市町村では潅水経費の補助を決定しているが、いずれの市町村も財源は厳しく、県の支援が求められるところだ。
 安和支庁長は今回、平良市久松と城辺町保良、仲原の両地区のほ場を視察した。局部的に黄化やロール現象が発生している部分が見られ、特に保良と仲原は海風による塩害も重なり、一部には枯れかかっているキビもあった。
 視察を終え報道陣のインタビューに応えた安和支庁長は「去年同様の干ばつがあったが、今年はその二の舞にならないよう現状把握に努めている」と県の姿勢を示し、「地下ダムが威力を発揮するとき。地下ダムを活用した農家による潅水など自助努力が重要。それを上回る(被害の)部分は市町村が支援する」と農家や市町村の自助努力を強調。
 県の緊急的な措置としては「サトウキビ糖業安定生産促進緊急対策事業を検討する」と述べるにとどまり、毎年のように発生する干ばつに対する抜本的な解決策を求める声には「県としては基盤整備事業とかんがい排水整備事業の2つをセットで実施していく」と、従来の姿勢を示したのみだった。
 このほかサトウキビ共済制度について「予測し難い気象状況によって減収が考えられる場合も、この制度に加入することで被害を最小限に食い止められる」と述べ、加入を促した。

 写真説明・干ばつによるサトウキビの被害状況を視察する安和支庁長(左)=2日、城辺町仲原

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カツオ大漁 漁港に活気/池間島

 平良市の池間島で、カツオの水揚げが始まっている。2日の漁獲量は約2トン。漁師らは銀色に輝く50センチほどのカツオを次々に揚げ、大漁の喜びに沸いた。今年99年になる一本釣り漁法の伝統漁は、9月末ごろまで行われる。
 池間島では現在「宝幸丸」(与那嶺富夫船長、17トン)1隻のみが出漁している。2日には午前5時30分に池間漁港を出港。八重干瀬で餌を採取した後、池間島の北方約25キロの海域で流れ木に群がるカツオを漁獲し、午後2時ごろに帰港した。
 水揚げされたカツオは、鮮魚用と加工品用に約半分ずつ分けられるという。シーズン中は、池間漁協で新鮮で安値のカツオを買い求めることができる。

 写真説明・カツオを次々に水揚げする船員たち=2日、池間漁港

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各漁港で異常潮位/海水あふれ岸壁の一部冠水

 宮古近海で2日午前、今年に入ってから最大規模の異常潮位があった。
平良市狩俣漁港では上昇した海水が岸壁の一部から流入し、冠水した。異常潮位の現象は約30分間続いた。漁船などの被害はなかった。
 この日の午前7時すぎ、海水が同漁港の岸壁を乗り越え10メートル以上流れ込んだ。岸壁の縁の水位は10センチほど。漁港内に浮いていたペットボトルや発泡スチロールなどのごみは、岸壁の上に押し流されて散乱した。
狩俣地区の漁師らは驚いた様子はなく、普段通りの出漁の準備作業を行っていた。
 異常潮位の発生は、沖縄近海にある暖水渦が原因。暖水渦では海面が周囲より盛り上がり、海水が低い海域へ移動することから、特に大潮の時の沿岸海域では警戒が必要とされている。
 同漁港のほかに、平良市久松漁港や伊良部町佐良浜漁港などの一部でも海水が流れ込む現象が見られた。

 写真説明・海水が流れ込み一部で冠水した=2日午前7時30分ごろ、平良市狩俣漁港

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食中毒に気を付けて/食品衛生月間・ミス宮古が1日監視員

 「夏本番!食中毒にご用心」をスローガンに、「食品衛生月間」が1日、全国一斉に始まった。2日には県宮古支庁(安和朝忠支庁長)、宮古福祉保健所(高江洲均所長)、食品衛生協会宮古支部(立津進支部長)などの関係機関が平良市内の大型スーパー前でテープカットを行った後、1日食品衛生監視員でミス宮古の川平聖子さん(ミスブーゲンビリア)、安和支庁長らが店内の食品取り扱いや販売表示の監視指導を行い、食品衛生に意識高揚を促した。
 セレモニーで安和支庁長は「食中毒が発生しやすい高温多湿の季節を迎え、健康的で安心できる食事は生活の基本。家族全員で、食品の取り扱いについて学ぶことが大事」とあいさつし、衛生管理の重要性を呼び掛けた。
 また、立津支部長は「食品の違法表示増加など食に対する不信感が高まる昨今、食品業界には、清潔、迅速、加熱・冷却の3原則を守って業務に当たってほしい」と要望した。
 店内の商品をチェックした1日監視員らは、担当者の説明を受けながら賞味期限、調製時間(弁当類)、材料、添加物などの表示のほか、温度管理の状況などを調べていた。
 同月間は31日まで。月間行事として、学校給食調理従事者、食品衛生責任者らなどの各講習会が行われる。

 写真説明・食品表示などをチェックする一日食品衛生監視員ら=2日、マックスバリュ宮古西里店

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7月の降水量、平年の半分以下/宮古島地方気象台

 宮古島地方気象台は2日までに今年7月の降水量をまとめ発表した。それによると、宮古島地方は、太平洋高気圧に覆われて晴れの日が多く、各地の降水量は平年を大きく下回った。
 各地の月合計降水量は、平良市が33ミリ(月平年値137・9ミリ、平年比24%)、伊良部町が51ミリ(同101・0ミリ、同50%)、城辺町が33ミリ(同121・3ミリ、同27%)、多良間村が35ミリ(同112・7ミリ、同31%)となっている。

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