200平成16  7 25曜日

夏休みに入り発行増/離島航空割引カード

 「県離島航空割引運賃」の対象となる離島住民であることを証明する「県離島航空割引運賃カード」の発行が平良市市民課では今月に入り大幅に増加している。担当職員によると1日平均で100―200件の申請があり、特に夏休みに入り各種旅行を予定している市民が同カードの発行を求めて増加していることも影響しているようだ。
 同カードは夏休み期間中などの繁忙期でも航空運賃が約3割軽減されることや今月から航空会社窓口や代理店でチケットを購入する際に提示が必要となったことなども申請増加に拍車を掛けている。
 同カードは、1997年から宮古、八重山、久米島の市町村民を対象にスタート。発行事務は市町村が行い発行は無料となっている。
 今月から航空チケットを購入する際や搭乗手続きの際、カード提示が必要となったことで、今月初旬から平良市役所にはカード発行の申請が相次いでおり、今月だけでも2000件以上を発行している。
 担当課によると「離島カードによる割引は他の割引措置と違い繁忙期でも有効であることや空港での提示が必要になったことで申請者が増加しているようだ」と説明している。
 離島カードによる航空運賃の割引は通常期、夏休み期間中などの繁忙期にかかわらず宮古発着路線(宮古―多良間除く)であれば約3割軽減される。繁忙期はシルバー割引などの各種運賃割引が適用できない場合があるが、離島カードは繁忙期でも対応している。
 市民課では「今後、子供たちが夏休みに入り家族旅行や団体旅行に向けて申請が多くなることも予想され、しばらくこの状態が続きそう」と述べた。

 写真説明(上)・今月初旬から「離島カード」の発行申請が大幅に増加し、市の担当職員もフル稼動で対応している=23日、平良市役所
 写真説明(下)・県離島航空割引運賃カード

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洲鎌、タイトル奪取ならず/WBC世界フェザー級・10回KO負け

 【韓国で洲鎌恵仁記者】WBC世界フェザー級12位の洲鎌栄一(28)=尼崎=は24日、韓国ソウルのセントラルシティミレニアムホールで同級王者の池仁珍(チ・インジン)(31)=韓国=に世界戦初挑戦。10回1分4秒、王者の連打に力尽きKOで敗れた。試合前に公言したようにインファイトで打ち合い続け、果敢に王者に挑んだ。7回に王者をダウン寸前まで追い込むチャンスを生かせなかった。
 互角の勝負だった。序盤から手数で責め立てる王者に、的確にボディーブローを放ちダメージを重ねチャンスをうかがった。王者ペースで試合が進みコーナーやロープ際に何度も押し込まれたが、体勢をうまく入れ替え応戦。共にダメージを負い苦しい表情を見せていた。
 6回にはゴング間際の洲鎌のパンチに王者がバランスを崩しダウンを奪ったかに見えたが、ダウンは認められず洲鎌側の応援団からブーイング。7回には王者をロープに押し込み猛然とラッシュ。ふらつく王者が必死にこらえダウンを奪えなかった。
 10回には体力が回復した王者のラッシュに2度のダウンを奪われ、レフェリーが試合を止めた。
 尼崎ボクシングジムの小島祥一会長は「7、8ラウンドでつかまえないと。逃がしたからね、もったいないよ」と唇をかみしめた。
 試合後、母親の英子さんが「よくやった。今までよく頑張った。お疲れさん」と声を掛けると洲鎌の目に涙が浮かんだ。
 試合前の調整は順調に進んだ。世界戦が決まってから約1カ月半の間で通常80回程度のスパーリングを130回こなした。スタミナのある王者に対抗すべく走り込みも2倍にした。万全の体調で臨んだ試合だった。
 洲鎌栄一(すがま・えいいち) 1975(昭和50)年生まれ。96年にプロデビュー。97年には全日本新人王獲得。01年に日本フェザー級王座を獲得。3度防衛後、02年に王座陥落。戦績は31戦26勝(19KO)4敗1分け。両親は城辺町出身。

 写真説明・王者・池と激しい打ち合いを展開する挑戦者・洲鎌=24日、セントラルシティミレニアムホール

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敵地で「スガマ」の大声援/洲鎌栄一宮古島後援会

 洲鎌が王者池のラッシュでダウンを奪われレフェリーが試合を止めた瞬間、宮古から応援に駆け付けた洲鎌栄一宮古島後援会(会長・仲間克城辺町長)らの応援団はがっくりと肩を落とした。仲間会長は「残念な結果。8回までは優勢だったが、9、10回で逆転された。世界挑戦しただけでもよく頑張ったと思う」と健闘をたたえた。
 敵地ソウルでの挑戦。会場の8割を占める王者の応援に負けじと同後援会応援ツアー15人と地元関西からの応援団の計130人がそろいの帽子をかぶって「スガマ、スガマ」の大声援。洲鎌の挑戦を後押しした。
 応援ツアーに参加した親せきの洲鎌和夫さんは「良い試合を見せてくれた。再起に期待している」。砂川武雄さんは「胸が詰まって何も言えない」とそれぞれ悔しさをにじませた。
 尼崎市から来た加治木智之さんは「勝てる試合だった。6回に王者がダウンしたがレフェリーが取らなかった。レフェリーに泣かされたと思う。惜しいし悔しい」と話した。

・「すっきりしている」/試合終了後、洲鎌
 足を使おうと思ったが、打ち合った方がやりやすかった。6回のダウンはゴングが聞こえなかった。ダウンを取ったと思った。9、10回はチャンピオンの体力が回復していた。ローブローを取られ、反則負けはいやだったから打てなくなった。打ち合っているときは目いっぱいやった。今はすっきりしている。とりあえず休んで現役を続けるか考える。

 写真説明・洲鎌の敗戦が決まりぼうぜんとする応援ツアーの参加者たち

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独創的音色で魅了/那覇市・佐渡山さん(平良市出身)ピアノリサイタル

 【那覇支局】平良市出身のピアニスト、佐渡山セイ子さんのリサイタル「Piano Recital by Seiko Sadoyama〜佐渡山セイ子ピアノの夕べ〜」が23日夕、那覇市のパレット市民劇場で開かれた。
 バッハのイタリア協奏曲、ベートーヴェンのピアノソナタ、ショパンのノクターンなど名曲の数々を感動的に演奏し、聴衆を魅了した。
 佐渡山さんは「多くの方の支えで、私の音楽活動が成り立っている。きょうは、さまざまな時代を代表する作曲家の名曲をゆったりと楽しんでもらえれば幸い」とあいさつ。
 演奏曲はバッハのイタリア協奏曲ヘ長調作品971(第1―第3楽章)、ベートーヴェンのピアノソナタ第21番「ワルトシュタイン」ハ長調作品53(同)、ショパンのノクターン変ロ短調作品9の1/ロ長調作品9の3、ラヴェルの「クープランの墓」(第1―第6番)。
 佐渡山さんはその1曲1曲を洗練された指さばきですがすがしく演奏。聴衆はバッハ、ベートーヴェンの変化に富んだ美しい音楽やショパンの感傷的なメロディー、ラヴェルの独創的な曲集にひたるように聞き入り、曲が終わるごとに盛んな拍手を送った。

 写真説明・クラシックの名曲を見事に披露し盛んな拍手を受けた佐渡山さん=23日夕、那覇市のパレット市民劇場

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「生け花」 子供たちが挑戦/宮古こども教室

 文化庁の委嘱を受けている財団法人伝統文化活性化国民協会の「伝統文化こども教室」事業で24日午後、「いけ花 宮古こども教室」が平良市中央公民館でスタートした。
 約20人の児童・生徒が参加し、生け花の歴史を学びながら、実際に生け花に挑戦。「一葉式いけ花宮古教室」の斉藤和美さんらの指導を受けながら日本の伝統文化に触れた。教室は8月29日まで計12回にわたり行われる。
 この生け花教室は子供たちに自然の草花に関心を持たせるとともに、日本の伝統文化に対する理解と興味を深めてもらおうと開催された。
 教室初日に参加した小学3年生から中学3年生の児童・生徒は花器や剣山といった生け花の道具を使い、用意された草花で初めての生け花に挑戦。斉藤さんの説明を真剣な表情で聞き、生き生きとした表情で生け花を学んでいた。
 斉藤さんは「草花が元気に見えるようにいけることが大切」と強調。そのために「葉っぱの裏側を見せないように工夫してほしい」などと児童・生徒に呼び掛けていた。

 写真説明・斉藤さんの指導を受けながら生け花に挑戦する子供たち=24日、平良市中央公民館

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