200平成16  7 14 曜日

「混迷の原因は弱腰姿勢」/平良市議会・市議が市長批判

 5市町村での合併法定協議会発足に向けた平良市議会(池間青昌議長)の全員協議会が13日、市議会会議室で開かれたが多良間村が離脱した後の混迷化している現状について議員から「市長は他町村の意見に押し切られている」「上野村、下地町のグチに対して反論し切れていない」など伊志嶺亮市長の弱腰の姿勢を批判するとともに現状を招いた責任を追及する意見が多く出された。

 今回の全員協議会では、先月9日の5市町村長会議で確認された▽5市町村の枠組みで法定協議会を設置する▽今月末に市町村議会協議会設置を提案する▽合併期日は「2005年の6月2日」を目安とする―3項目について報告された。
 市議会側は法定協設置と今月末議会議決については理解を示したが、合併期日については全会一致とはならず4月1日案が多数となり、今後予定されている首長会議には全会一致の見解ではなく今回の内容がそのまま報告されることとなった。
 今回の全員協で目立った意見としては「法定協発足後に協議される事項をなぜ今、われわれが協議するのか」「首長会議で確認された合併期日の『目安』とはどういう意味か」「こうした状況を招いたのは誰の責任か」など合併協議の現状に不満をぶつける意見が多く聞かれ結局、在任特例や新市名称など踏み込んだ協議は「発足後の法定協ですべき」との見解となり協議されなかった。
 合併期日が延期となった説明で伊志嶺市長は「多良間村が離脱し5市町村の法定協設置で取り組んだが、上野村から申し入れなどがあり、来年1月1日の合併はスケジュール的に困難となった。首長会議で目安を来年6月2日とすることでまとまった」と述べるにとどまり、6市町村法定協、市町村会の会長としてこれまでリーダーシップが示されていないことを露呈するだけとなった。
 5市町村法定協設置に向けては、6市町村法定協ですでに決定している44項目の協定項目を各議会で再検討し首長会議ですり合わせることとなっているが、この判断は法定協の存在意味をあいまいにするとともに住民不在で協定項目を事実上決定することとなり関係者からは疑問の声が上がっていた。
 暗礁に乗り上げている宮古地区の合併協議。今月20日に予定されていた首長会議も延期となっている。今後の日程についてはまだ決定していない状況で、今月末の法定協設置にも赤信号がともっている。地に足のついていない現状の協議では今後もスムーズな進展が望める状況にはなっていない。

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養護学校「現在地で早期改築」/県議会・砂川佳一氏の一般質問で

 【那覇支局】県議会(外間盛善議長)6月定例会一般質問4日目の13日、砂川佳一氏(自民)=宮古郡区選出=は、県立宮古養護学校の早期新築、県立宮古病院の新築整備計画などを県当局にただした。
 砂川氏が県立宮古養護学校の新築について早期(2005年度)実現の可能性をただしたのに対し、山内彰教育長は「同校校舎のほとんどが建築後25年以上を経過し、耐久度の低下が認められることから、県教育委員会では現在地での早期全面改築を予定している」と明言した。
 説明によると、同校は小中学部が77(昭和52)年度に、高等部が80年度に設置され、現在、41人の児童・生徒が在籍。県立特殊教育諸学校編成整備実施計画では、校舎と寄宿舎の改築および幼稚部の設置が必要とされている。
 また、砂川氏は県立宮古病院の新築整備に向けた諸作業のスケジュールをただした。これに対し平井哲夫病院管理局長は「(同病院の)担うべき役割・機能や診療体制など基本構想策定に必要なソフト面の検討を進めている。諸作業については、(県内の)整備中の新病院の進ちょく状況や病院事業の財政なども勘案し、できるだけ早い時期に取り組んでいきたいと考えている」と答弁した。
 平井局長はまた、宮古病院について「地域の中核病院としての役割・機能を果たすために必要な医療ができるよう、医療機器の整備や医師の安定確保に努め、地域の医療ニーズに応えていきたい」との考えを示した。
 内閣府が去る5月に設置した「離島活性化調査検討会議」(通称・美ら島会議)の取り組みや県の対応について、稲嶺恵一知事は「同会議では、島ごとの担当者を設け、(県内の)40の有人離島を訪問し、地元のアイデアを生かした離島活性化策の検討を行っているところ。県としても『離島活性化ワーキングチーム』を設置し、内閣府と連携を図りつつ、全庁的に離島活性化策の検討に取り組んでいる」と答えた。美ら島会議の事業年度については、内閣府は現在、05年度予算を念頭にしているとした。
 旧多良間空港跡地の利用計画について、県当局は「多良間村の取り組み状況を踏まえながら有効活用を調整していく」とした。
 沖縄守礼の門がデザインされた2000円札の普及について、稲嶺知事は「流通拡大に積極的に取り組んでいく」と答えた。県は2000円札特区についても検討していく。

 写真説明・宮古養護学校の早期新築などを質問する砂川佳一氏=13日、県議会

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飲酒運転の撲滅誓う/夏の交通安全運動・出発式で安全旗リレー

 2004年度夏の交通安全県民運動宮古地区交通安全旗市町村リレー(主催・県宮古支庁、平良市、城辺町、下地町、上野村、伊良部町、多良間村)出発式が13日、県宮古支庁で行われ、安和朝忠支庁長から平良市の松原正郎収入役に知事メッセージと交通安全旗が引き継がれた。参加した各関係機関・団体は交通安全思想の普及を誓い合った。

 同運動は「つい1杯 そこまでだからが まねく事故」をスローガンに19日まで展開する。運動の重点目標は▽飲酒運転の撲滅▽若者の交通事故防止▽シートベルトとチャイルドシートの着用の徹底―を掲げている。
 安和支庁長は「命を大事にする心と他人を思いやる優しい心で交通ルールとマナーを守り、交通事故のない、安全で快適な県づくりに協力お願いします」と呼び掛けた。
 安和支庁長が稲嶺恵一県知事からのメッセージと交通安全旗を平良市へ手渡し、引き継ぎを行った。今後は城辺町、上野村、下地町、伊良部町、多良間村の順で引き継がれる。
 交通安全旗を受け取った平良市の伊志嶺亮市長(代読・松原正郎収入役)は「事故のない安全で住みよい社会づくりを目指し、町、家庭、職場などで力を合わせましょう」と述べた。
 式では宮古警察署の伊波盛春署長や宮古地区交通安全協会の黒島正夫会長らが激励の言葉を述べたほか、中・高校生による意見発表も行われた。
 出発式の後、白バイを先頭に関係機関らが市内を車両パレードし、同運動の周知を広く図るとともに、交通安全の意識向上に努めた。

 写真説明・交通安全旗を平良市に引き継ぐ安和支庁長(左)=13日、県宮古支庁

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大神島住民に直接謝罪/平良市選管・参院選の投票用紙交付ミス

 11日執行された参議院議員選挙の平良市第12投票区(大神島離島振興コミュニティセンター)で投票用紙の交付ミスがあり23人分の計46票が無効となった問題で、平良市選挙管理委員会の友利和夫委員長、平賀暁雄事務局長らは13日、大神島を訪れ、島民らに謝罪した。友利委員長は、「大神選挙区の有権者23人の合わせて46票の貴重な清き1票1票を無駄にしたことを大変申し訳なく思っている。二度とミスを起こさぬよう研さんしたい」と述べ、頭を下げた。同投票区の有権者数は男性22人、女性22人の計44人。この日は住民10人余りが同センターに足を運び、市選管の謝罪を受けた。
 友利委員長は「当選管では投票管理者、職務代理者に対して選挙事務説明会を開き、ミスを起こさないよう注意喚起しているが、今回はこのような不祥事を招き、申し訳なかった」と謝罪。選管委員と同事務局長、投票日の同投票区担当者の代表、立会人が頭を下げた。
 大神島の島尻彦吉自治会長は「今後はこのようなことが起きないよう、十分注意してほしい」と話した。
 投票用紙の交付ミスがあったのは参院選投票日の11日。同投票区で投票が開始された午前9時から午前11時ごろまで。
 参院選では選挙区、比例代表の順で1枚ずつ投票用紙が手渡されるが、同投票所の担当者は先に比例代表の投票用紙を手渡していた。午前11時の市選管への報告後、投票事務従事者が気付いて判明した。

 写真説明・「申し訳なかった」と頭を下げる友利委員長(右から4人目)と委員、市職員ら=13日、大神島離島振興コミュニティセンター

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干ばつ傾向続く/宮古地方・農家はキビ畑にかん水

 宮古諸島では6月11日―今月13日までの33日間もまとまった雨が無く、農家の間では「干ばつになるのでは」と心配する声が上がっている。サトウキビのロール現象が見られる伊良部町では13日、農家のサトウキビへの潅水が始まった。
 宮古島地方気象台では「今後もまとまった雨は期待できない」と予想する。
この日の同町の農家は自主的に潅水を開始。佐良浜地区側にある貯水池では、水タンクを積んだダンプカーや軽トラックが次々と訪れ、揚水機で水タンクを満たした後、キビ畑へ潅水した。しかし、日差しが強いため、水の蒸発が速く、焼け石に水。
同町さとうきび糖業振興協議会は、本年度予算に干ばつ対策費220万円を計上。予算はまだ執行されておらず、現在潅水している農家は自己負担となる。
 農家の男性1人は「 今年春植えしたキビへの影響が心配。今のうちに潅水しないと手遅れになる」と言葉少なに話した。

 写真説明・キビの立ち枯れを心配し潅水を始めた=13日、伊良部町

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感動の瞬間ずらり/トライアスロン写真展が開幕

 第20回の記念大会となった全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古広域圏事務組合など)の写真展(主催・宮古トライアスロン実行委員会)が13日、平良市役所1階ロビーで始まった。宮古毎日新聞社など新聞4社と宮古写真愛好家協会が提供した約100点の写真が展示されている。16日まで。市役所を訪れた人たちはずらりと並んだ「感動の一瞬」の数々にじっくりと見入っていた。
 同日午前9時から行われたオープニングセレモニーで同大会長の伊志嶺亮平良市長は「今年は20回の節目を迎えた。大会が始まった年に生まれた選手の参加、20回連続出場の選手もいるなど、素晴らしい大会だった。これを機に30回、40回とますます発展させたい。たくさんの市民が鑑賞することを期待する」とあいさつ。
 続いて伊志嶺市長と宮古毎日新聞社の真栄城宏社長、宮古写真愛好家協会の与儀一夫会長らがテープカットを行った。
 宮古トライアスロン実行委員会委員長を務めた宮古広域圏事務組合の二木哲事務局長は「これだけの写真が並ぶと、大会の日の感動がよみがえる」と感慨深げだった。

 写真説明・大会を思い起こさせる数々の写真に見入る伊志嶺市長=13日、平良市役所

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