200平成16  7 13曜日

「政治の流れ変える」/参院選沖縄・

当選した糸数慶子氏、国政活動へ意欲

 【那覇支局】参院選の沖縄選挙区で初当選した糸数慶子氏(56)=無所属=は当選から一夜明けた12日、後援組織の共同代表らと共に、推薦を受けた野党各党や労働組合などを訪れお礼あいさつした。祝福を受けて「うれしいです」と表情を輝かせ、「これから沖縄の政治の流れを変えていきたい」と決意を示し、協力を求めた。
 勝因を「野党と労組の共闘に加え、小泉自公政権への県民の批判が強かった」と分析した。
 真っ先に取り組む問題は▽年金法を白紙に戻し、再度国会で議論し、安心できる年金制度に改める▽平和憲法を守り、沖縄に新たな基地を造らせない―こと。
糸数氏は宮古の振興策について、観光産業を基軸に農漁業、加工業との連動を重視し、農漁業の自給率アップを課題とする。また、観光産業を支える人材育成の重要性も強調している。

 写真説明・当選を喜び、今後の活動に意欲を見せる糸数慶子氏=12日、那覇市内

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障害児は111人/宮古地区03年度・急がれる専門機関の整備

 親にとって、わが子の成長は最大の関心事であり何よりの願いである。それは、障害児、健常児を問わず共通の願いであろう。2003年度の療育手帳、身体障害者手帳の交付状況を見ると、宮古地区の18歳未満の障害児は、知的障害が58人、身体障害が53人の計111人。小・中学校における特殊学級の設置数は16学級(児童生徒数26人)となっている。
 2002年12月に県から委託を受け、障害児(者)や家族に対し、専任のコーディネーターが相談を受けたり各種福祉サービスを利用するための援助・調整を行う「障害者地域生活支援センターさぽーと」(実施主体「ふれあいの里」)に03年度に寄せられた相談延べ件数は279件だった。沖縄本島には療育センターや盲・ろう学校、医療機関などの各種専門機関が整備されているが、宮古には障害児(者)関連の専門施設が完備されておらず、精神的不安や経済的負担を抱える父母が多い。
 障害児を家族の中心に、さまざまな試練を乗り越えて日々子育てに奮闘する父母の姿と家族のきずなを紹介する連載「かぞくのまんなか〜障害児家庭の子育て記〜」を掲載する。 「かぞくのまんなか」へ

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ムツウサ事業に4700万円助成/県産業振興公社

 うるばな宮古(吉田八束社長)など企業や大学の研究共同体が取り組む宮古ビデンス・ピローサ(和名・タチアワユキセンダングサ、方言名・ムツウサ)の総合開発プロジェクト「2004年度沖縄産学官共同研究推進事業」に、県産業振興公社(理事長・牧野浩隆副知事)は9日、4740万円の助成を採択した。プロジェクトは、既発売品の便宜性の拡大や新製品の開発、ムツウサの効果の学問的裏付けの実証などを行う内容で、助成事業の導入によりさらなる市場拡大に弾みがつきそうだ。

 この助成金は、南西地域産業活性化センター(仲井真弘多会長)が研究共同体を代表して申請していた助成額1億円に対するもの。12日、城辺町(仲間克町長)の下地敏彦助役と吉田社長らが会見して報告した。
 会見で吉田社長は、研究開発の内容について、アトピー性皮膚炎や鼻炎などに対する臨床試験や他地域との抗酸化作用の比較、栽培マニュアルの作成などを盛り込むことなどを説明し「多数の研究機関の専門家が携わる商品はまれ」と注目度の高さをアピールした。また「製品に特定保健用食品の認定を得ることによって、他地域との差別化を図る」と今度の方向性を示した。
 現在、町内での栽培農家数は15戸、総面積は700アール。収量は年間250トン、乾物にすると20―25トンになるという。
 吉田社長は「多方面での効果が明確になり、大手メーカー各社からの打診が相次いでいるが供給源が不足している」と現状を説明した。
 下地助役は「八年間推進してきてやっと花開いた。具体的に農産業と結びついてきており、宮古圏域の発展とともに農家が豊かになるよう今後も支援していきたい」と話した。

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全日本空手道選手権で優勝/島尻政明(平良市出身)が重量級で

 第21回オープントーナメントウエイト制全日本空手道選手権大会が4日、大阪府立体育館で行われ、平良市出身の島尻政明選手(24、極真会館沖縄県支部)が重量級で、2002年の第19回大会以来2度目の優勝を飾った。今年1月の第1回極真連合杯世界空手道選手権大会優勝に続く快挙。島尻選手は「優勝できてうれしい。ほっとしている」と感想を話した。

 島尻選手は昨年の同大会では3位と悔しい思いを味わった。今大会に向けて「絶対に取り返してやろうと必死で練習した」という。
 同級には今回全国各地の代表23人が出場した。大会では自分より身長が高く手足の長い相手に苦戦した。「いつもは気持ちから行くタイプ」だが、この日は1試合目から精神状態があまり高まらなかったという。それでも、試合が進むにつれて気持ちは徐々に高ぶっていった。
 準決勝の寺浦克敏選手(極真関西)では底力を見せて見事1本勝ち。決勝は新本泰司選手(白蓮会館)に判定勝ちし、見事な戦いぶりで優勝を決めた。
 今大会を振り返り、島尻選手は「最後まで気持ちが上がってこなかったので不安だった。とにかく優勝できてほっとしているというのが一番の気持ち」と安どした様子で、「他流派の選手もいて、勉強になった」と収穫もあったようだ。
 次は10月下旬に予定されている無差別級の大会での優勝を目標に、練習に打ち込む予定。

 島尻 政明(しまじり・まさあき) 1980(昭和55)年3月30日生まれ。平良市東仲宗根出身。宮高卒。98年、専門学校時代に極真会館県本部道場に入門。02年3月に初の県制覇。同年6月、第19回オープントーナメントウエイト制全日本空手道選手権で初の全国優勝。このほか全国優勝多数。174センチ、93キロ。初段。

 写真説明・ウエイト制全日本空手道大会で優勝した島尻選手。右は七戸康博師範=4日、大阪府立体育館

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20年目の節目、盛大に祝う/宮古島トライアスロンクラブ

 宮古島トライアスロンクラブ(池村廣光会長)は10日、結成20周年の記念祝賀会を平良市内のホテルで開いた。会には会員や関係者ら約70人が出席。池村会長は「20周年を迎えることができ、こんなにうれしいことはない」と感慨深げに話し、「スポーツアイランド確立に向け、関係者の皆さんと共通の課題として取り組まなければならない」と決意を新たにした。同クラブへの功績が大きかったとして、初代会長を17年間務めた長間尅宏さんと、全日本トライアスロン宮古島大会20回連続出場の与儀忠文さんが表彰された。
 同クラブは1985年の第1回全日本トライアスロン宮古島大会後、20人が集まって設立された。現在の会員数は島内、島外とジュニアを合わせて193人。同大会への取り組みをはじめ、各種チームの合宿支援やデュアスロン大会の開催など、トライアスロンに関するさまざまな事業を行っている。
 祝賀会で宮古広域圏事務組合代表理事の伊志嶺亮平良市長は「トライアスロンがなければこの宮古はどうなっていたことかとつくづく思う。宮古島大会はこのクラブと共に発展したようなもので、その功績は計り知れない」とたたえた。
 宮古陸上競技協会の狩俣寛次会長の音頭で乾杯し、節目を喜び合った。表彰では長間さん、与儀さんのほか、同クラブが実施するデュアスロン大会に協賛している菊之露酒造と宮古フェリーに感謝状が贈られた。
 ギターや三線演奏などの余興もあり、出席者らは思い出話に花を咲かせるなど盛り上がっていた。

 写真説明(上)・20周年を祝って乾杯する会員ら=10日、平良市のホテル共和
 写真説明(下)・クラブへの功績で表彰された長間さん(左)と与儀さん

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