200平成16  7 12 曜日

糸数慶子氏が初当選/参院選沖縄選挙区

 【那覇支局】第20回参議院議員選挙は、11日投票が行われ、即日開票の結果、沖縄選挙区(改選 1)は新人で社大党副委員長の糸数慶子氏(56)=無所属、民主・共産・社民・社大・みどりの会議推薦、自由連合支持=が11日午後11時30分現在、開票率99・49%で、31万6100票を獲得、約9万5000票差で初当選を果たした。雇用倍増を前面に出し、初当選を目指した翁長政俊氏(55)=自民公認、公明推薦=は野党共闘、反自公票の前に敗れた。県内基地政策でも普天間の辺野古移設など稲嶺県政に影響を与えることが予想され、稲嶺県政に痛手となった。投票率は54・24%で、3年前より4・12ポイント下がった。

 今参院選は3年前の3つどもえと違い、野党統一候補が成り立ち、与野党一騎打ちの全面対決となった。
 糸数氏は、年金改革制度、自衛隊の多国籍軍参加、憲法改正問題などを最大の争点とし、「年金制度の改悪を許さない。戦争へつながるすべてに反対し、憲法の改悪を阻止する。命と暮らしを守る政治に変える」と、小泉自公政権に真っ向から対決する姿勢で党派を超えた県民の支持を訴えた。野党が力を結集した選挙戦に加え、年金、自衛隊の多国籍軍参加など平和問題への県民の関心は高く、糸数氏の訴えが功を奏し、初の当選を勝ち得た。
 翁長氏は、与党の自民、公明と稲嶺知事、経済団体の支援組織を組み、経済振興策で「雇用倍増」を最重点に訴えた。しかし、自民でも反自公勢力の足並みがそろわないところもあり、加えて全国的な争点に圧されて無党派層の取り込みも伸びなかった。

 糸数 慶子氏(いとかず・けいこ)1947(昭和22)年10月11日生まれ。読谷村出身。読谷高校卒業後、バスの平和ガイドとして活動。92年県議初当選(3期)。社大党副委員長

 写真説明・支持者らとともにバンザイで喜びを表す糸数慶子氏(中央)

■平良市、県内最低の41.93%
 今回の参院選の投票率は、昨年11月の衆院選で44・01%と全国最低だった平良市で41・93%で、県内最低となり、前回2001年の参院選と比べると12・70ポイント減少した。郡部では上野村が54・74%で、前回比14・25ポイント減と県全体で最大の下げ幅を記録。六市町村全体を集計すると45・03%で前回比12・42ポイント減となり、宮古全体で国政選挙離れが加速度的に進んでいることが浮き彫りとなった。
 沖縄選挙区全体は54・24%(前回参院選比4・12ポイント減)で、復帰後、これまで最低だった95年の55・26%より1・02ポイント下回り有権者の政治離れがいっそう進んだ形だ。
 宮古の他の町村の投票率は▽城辺町48・90%(前回比11・68ポイント減)▽下地町42・32%(同10・17ポイント減)▽伊良部町51・11(同13・37ポイント減)▽多良間村55・60%(同2・10ポイント減)―となっている。多良間村を除く5市町村が01年参院選に比べ投票率が 2ケタの下落を記録した。
 県内の市町村で、前回参院選との比較で投票率が2ケタの下げ幅となったのは、宮古以外では具志川市(前回比11・35ポイント減)、大宜味村(同10・05ポイント減)の2市村のみ。今回の投票率下落は、先月6日の県議選の盛り上がりの反動という見方もできるが、他地区の市町村と比較しても、宮古の国政選挙離れは深刻な状態だ。

 写真説明・
平良市では県内最低の投票率となった

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砂川6段(A組)がチャンピオン/サマー囲碁まつり

 2004サマー囲碁まつり(主催・宮古毎日新聞社、共催・日本棋院平良支部、主管・こすみ囲碁教室)が11日、平良市内のこすみ囲碁教室で行われ、多くの愛好者が集い、 1日を囲碁で楽しんだ。6段クラスで争われたA組のチャンピオンは砂川正博6段。B組(3―5段)は喜久川盛男5段、C組(2段以下)は伊福正春2段がそれぞれ優勝した。B、C組には最多勝星賞、最多対局賞も設けられ4人が獲得した。
 対局に先立って開会式が行われ、松原清吉宮古毎日新聞社編集局顧問、黒島正夫日本棋院平良支部長、池間博美審判長の3氏があいさつし、勝ち負けにこだわらず1日を囲碁で楽しく過ごすよう激励した。
 参加者はA組14人、B組29人、C組9人の合計52人。対局はA組が互先、B、C組が手合割で行われた。
 A組の対局者たちは、大会チャンピオンを目指すとあって、全員真剣な表情。B、C組では、次々に相手を探し対局を存分に楽しんでいる様子の人も多かった。
 チャンピオンの砂川さんは「6段での初優勝はうれしい」、B組の喜久川さんは「久々の優勝は、格別の味わい」、C組の伊福さんは「こんなに勝てるとは思わなかった」と、3人とも喜色満面だった。
 結果は次の通り。
 【A組】▽チャンピオン=砂川正博6段(4勝)▽準優勝=平良博彦6段(3勝1敗)▽3位=宮里光雄6段(同)
 【B組】▽優勝=喜久川盛男5段(4勝)▽準優勝=豊見山徹4段(3勝1敗)▽3位=下里弘5段(同)▽最多勝星賞=伊舎堂光雄5段(6勝2敗)▽最多対局賞=田場平教5段(同)
 【C組】▽優勝=伊福正春2段(3勝1敗、3段に昇段)▽準優勝=東風平豊初段(同)▽3位=高江洲盛一2段(同)▽最多勝星賞=野原清光初段(4勝1敗)▽最多対局賞=浜元敏夫初段(4勝2敗)

 写真説明(上)・大勢の囲碁愛好者が集い1日を囲碁で楽しく過ごした=11日、こすみ囲碁教室

 顔写真(上から)砂川正博6段、喜久川盛男5段、伊福正春2段

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飲酒運転擬似体験で意識向上へ/交安協と宮古署

 宮古地区交通安全協会(黒島正夫会長)にこのほど、飲酒した状態を疑似体験できるゴーグルが県内で初めて導入された。装着すると個人差はあるが、視界がゆがみ、真っすぐ歩けなくなるほど酒に酔った状態に。同協会では今後、宮古警察署(伊波盛春署長)と連携し、各事業所や高校などでこのゴーグルを使用した交通安全講習会などを開き、飲酒運転の恐ろしさを広く啓発する。
 ゴーグルは飲酒による反応時間の遅れや混乱、視覚のゆがみによる知覚認識力のズレ、周囲の視野変形、二重の視界、判断力の欠如など酒に酔った状態を体験することができ、黒、無色の2個セットで黒は夜間、無色では日中の視界を体験することができる。
 同署交通課の仲村徹也企画規制係長によると、ゴーグルを使用すると呼気1リットル中、0・25―0・5ミリグラムの状態を体験できるという。
 同協会と同署ではこれまで、飲酒運転の怖さを認識させるため、自動車教習所で実際に飲酒した後に運転するという講習会を行ってきた。しかし、コストや時間などの問題のため、年に2回程度しか教習を行うことができなかった。
 ゴーグルを導入することで、同協会と同署では「各事業所などで、これまでより手軽に教習を実施できる」と利便性を強調。また、飲酒のできない高校生などに対してもゴーグルを使用した交通安全講習会などを実施し、「飲酒運転の怖さを意識づけることができる」としている。
 仲村係長は「飲酒運転で検挙された人は『それほど酔っていないから』と言い訳するが、酔った状態での錯覚で、誤った判断を下している。正常な意識の時に簡単な方法で飲酒状態を体験することで、飲酒運転の怖さを実感できる」と効果のほどを説明した。
 11日、平良市内の自動車教習所で実際にゴーグルを装着して運転した同協会の砂川米子事務局長はL字クランクで縁石に乗り上げ、「怖かった。思ったより効果がある」と感想を話した。

 写真説明・ゴーグルを装着し飲酒運転時の視界を体験=11日、宮古自動車学校

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宮古から2人がグランプリ/第1回真太陽国際書道展

 真太陽国際書道展実行委員会(委員長・伊志嶺亮平良市長)は11日、第一回真太陽国際書道展の審査発表を平良市立図書館で行い、真太陽大賞、真太陽賞の入賞者を発表した。グランプリに当たる真太陽大賞には池原恭平君(東小5年)、武富由樹さん(北中3年)、佐賀県の吉田愛さん(唐津東高3年)、海外からの応募作品で台湾の施貴騰さん(高校2年)と陳哲賢さん(72歳)が選ばれた。作品展示会は8月6日から8日まで平良市総合体育館で行われ、国内をはじめ台湾や中国から応募のあった作品を展示紹介する。
 宮古地区からグランプリに選ばれた池原君は「大波」の作品で受賞。審査委員長の加藤東陽(全日本書写書道教育研究会理事長)は審査講評で「筆遣いの基礎・基本がしっかり身に付いた作。字配りが良く、名前も良い」と述べている。武富さんは「飛躍」の文字を書き、審査講評では「ゆるぎない字形と確かな筆遣いで、かい書として完成度の高い佳作」と評価された。
 今回の受賞に池原君は「うまく書けたので自信はあった。グランプリに選ばれてうれしい。もっと練習して上手になりたい。展示会で台湾や中国の作品を見るのが楽しみ」と喜んだ。武富さんは「第 1回目の書道展なのでとてもうれしい。今まで以上に練習して、いろいろな賞を取りたい」と意気込みを見せた。
 伊志嶺実行委員長は「第1回からこれだけの作品が集まりうれしく思う。台湾のシニアや日本の高校生、シニアのレベルが高かったのが印象的。ぜひ成功させ、今後も続けていきたい」と話した。
 同展では「国を越え世代を越えて 書道交流が今 宮古島に始まる」をテーマに、漢字文化圏(日本、中国、台湾、韓国)の小学生から大学生までのジュニアの部と、60歳以上のシニアの部で作品応募を呼び掛けた。国内からは2413点、うち県内は662点、海外では台湾から196点、中国から60点、計約2600点の作品が寄せられた。最終審査は3日、東京学芸大学で行われ、真太陽大賞、真太陽賞、優秀賞、優良賞、佳作、入選などを選出した。8月7日にはホテルアトールエメラルド宮古島で表彰式のほか、記念シンポジウム、交流会が行われる。
 入賞者は次の皆さん。(敬称略)
 【真太陽大賞】▽池原恭平(東小5年)▽武富由樹(北中3年)▽吉田愛(佐賀県唐津東高3年)▽施貴騰(台湾、淡江高中学校)▽陳哲賢(台湾、72)
 【真太陽賞】▽眞下頌子(越谷南高2年)▽橋間彩香(川口高2年)▽風張有未絵(同3年)▽野竿進吾(花園大学4年)▽山本恭子(阿波高2年)▽佐々木美佳(三島高3年)▽福羅晴貴(伯方中3年)▽中村美沙(八幡中央高3年)▽林田真由子(佐賀北高2年)▽姫野葉子(大分高2年)▽松本朋美(同3年)▽安楽こころ(鹿屋女子高3年)▽岩田恵(同2年)▽甲斐原ナリ子▽上地貴大(城辺小3年)▽新垣志麻子(城辺中2年)▽砂川睦子(北中2年)▽佐次田萌恵(福嶺小4年)▽西里樹李(上野小5年)▽砂川智洋(下地中2年)▽平良翔子(上野中3年)▽宮国佳奈子(上野小四年)▽大嶺真貴(下地小 6年)▽平良知美(平良中1年)▽平良朱里(同)▽屋嘉比萌(平一小6年)▽屋嘉比涼香(同3年)▽友利なほ(同1年)▽与那覇元幹(東小2年)▽池原雄大(同3年)▽安生美穂(結城中2年)

 写真(上から)池原恭平君、武富由樹さん

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きょうから解職署名運動/伊良部町自治権を守る会

 伊良部町の自治権を守る会(川満昭吉会長)はきょう12日から、浜川健町長のリコール(解職)を求める署名運動を本格化させる。
川満会長らはリコールする理由として▽浜川町長は、今年1月に実施した宮古地区市町村合併を問う伊良部町民の住民投票で、合併反対が7割を占めた結果を無視して合併を表明した▽町財政で3年連続赤字を出した責任は重い―などを挙げている。
 今年3月に開かれた同町議会3月定例会では「宮古地区市町村合併の推進に関する決議」については、賛成多数で可決された。
 浜川町長は、これまで「伊良部町は合併しないと沈没する。自立は不可能」などと述べていた。 同町の2003年度までの一般会計の累積赤字は3億3000万円。

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