200平成16  7 曜日

「全県民で夜型社会を是正」/深夜はいかい防止一斉行動市民大会

 青少年の深夜はいかい防止県民一斉行動市民大会(主催・平良市、同市教育委員会、同市青少年育成市民会議)が7日、小学生から一般まで合わせて約700人(主催者発表)が参加して北小学校で行われ、「夜型社会」を是正し、青少年の健全育成に向けより良い環境を実現することに強い決意を示す大会宣言を採択した。大会に引き続いて街頭パレードも行われ、参加者らが商店街などを練り歩いて、家庭と学校、地域が一体となって青少年の深夜はいかい防止に取り組むことを強くアピールした。

 北小学校体育館で午後4時から行われた大会ではまず、主催者を代表して伊志嶺亮市長が、深夜はいかいが増加傾向にあることに強い懸念を示した上で、「今大会を契機に行政と関係機関・団体、家庭、学校、地域が一体となり青少年にとって望ましい生活リズムを確立することが青少年の健全育成につながると確信している」と述べた。
 県宮古支庁の安和朝忠支庁長は「長崎県で発生した小学生による殺傷事件のような痛ましい事件が二度と起こらないよう、社会全体で青少年の健全育成に取り組まねばならない。全県民が夜型社会を是正し、青少年の深夜はいかいをなくす努力をしなければならない」とする知事メッセージを読み上げた。
 市議会の池間青昌議長、宮古警察署の伊波盛春署長もそれぞれ激励の言葉を述べた。
 このあと、平良中3年の友利智美さんと宮古高校2年の新里結子さんが意見発表を行った。友利さんは「周りから『ダサイ』と言われても深夜はいかいを断絶する生き方がかっこいいと思う」と主張し、新里さんは「大人には、子供に声を掛け、夢を膨らますことができる環境をつくってほしい」と呼び掛けた。
 最後に▽青少年の深夜はいかいをなくし、飲酒、喫煙などの問題行動を防止する▽親子の対話を多く持ち、温もりのある家庭づくりに努める▽大人はシンデレラタイムを励行し夜型社会を是正する―など6項目から成る大会宣言を採択。青少年を有害環境から守り、より良い育成環境を実現できるよう決意を新たにした。
 大会後は参加者全員で街頭パレードを展開。西里通り、市場通り、下里通り、中央通りを歩き、青少年の健全育成を強く訴えた。

 写真説明・約700人が街頭パレードを行い、青少年の深夜はいかい防止を訴えた=7日、平良市の下里通り

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翔南高、電卓で初の九州制覇/全九州経理学校電卓選手権大会

 県立翔南高校(狩俣武則校長)の電卓部の生徒5人が、5日に福岡県で開催された全九州経理学校電卓選手権大会の団体競技で優勝し、全国大会出場が決まった。同校生徒が電卓競技で全国大会へ出場するのは今回が初めて。また、珠算部の生徒も県高等学校商業実務競技大会で上位入賞の好成績を収め、三重県で開催される全国大会に出場する。7日、同校で報告会見が行われ、生徒たちが全国大会への意気込みを見せた。
 22日に東京都で開催される全国簿記電卓競技大会に出場するのは商業科3年で電卓部の徳村理沙さん、池間悠加乃さん、大山希さん、下地由紀乃さん、平良舞さんの5人。徳村さんらは6月に那覇商業高校で行われた県高等学校商業実務競技大会団体の部で優勝し、県代表として九州大会へ出場した。7日に福岡県で行われた全九州経理学校電卓選手権大会(高等学校の部)でも団体競技優勝、全国大会への出場が決まった。徳村さんは「九州大会ではトータル的にできた。全国大会では100点を取れるように頑張りたい」、池間さんは「今までよりもっといい点を取って入賞できるよう頑張りたい」、大山さんは「伝票算を頑張っていい点を取る」、下地さんは「出来るだけ満点に近い点を取るようにしたい」とそれぞれ抱負を話した。
 30日に三重県で開催される全国高等学校珠算競技大会に出場するのは商業科1年の池間沙也加さん。池間さんは県商業実務競技大会で山口百梨香さん(3年)、砂川勝彦君(1年)とともに団体の部で準優勝したほか、個人総合の部で2位3席、個人種目別の見取暗算、読上暗算でも2位に入賞するなど好成績を収め、全国大会出場となった。池間さんは「応用がもっとできるように頑張ってきたい」と意気込みを見せた。個人種目別では山内康裕君(3年)が伝票算で3位、山口さんが読上算で3位となった。
 狩俣校長は「小さな規模の学校の生徒が県内の商業実務大会でほとんどが上位入賞の成績を収めたことは評価してもいい。本人たちもよく頑張ってくれた。九州代表の名に恥じないよう頑張ってほしい」と称えた。
快挙をたたえるとともに全国大会出場へ向け激励の言葉を送った。

 写真説明・全国大会に出場する電卓部の(前列左から)池間さん、大山さん、下地さん、徳村さん。珠算部の池間さん(後列左から2人目)=7日、翔南高校校長室

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交通事故、検挙ともに増加/宮古署・状況まとめ

 宮古地区で2004年上半期(1月―6月)に交通違反で検挙された人は2303人(前年同期1743人)で、人身や物損など交通事故総数は343件(同316件)とそれぞれ増加していることが宮古警察署(伊波盛春署長)のまとめで分かった。同署では「検問など取り締まりを強化したためでは」と検挙数増加を分析。また、交通事故の増加は「交差点での一時不停止、信号無視など基本的な運転マナーを守らず事故につながるケースが後を絶たない」とモラルの低さを指摘している。

 まとめは宮古地区内の検挙件数と交通事故発生状況を記録したもの。
 総検挙数のうち減点のみなどの行政処分1299件を除いた1400件の内訳は信号無視や一時停止、通行区分違反などが337件(前年同期227件)と最多で、伸び率も48・5%と最高。次いで駐停車違反297件(同295件)、飲酒124件(同102件)、無免許50件(同40件)となっている。
 交通事故を見ると、人身事故は69件(同48件)。死亡事故は6月に伊良部町で起きた、誤って海に落下し死亡した男性の1件のみ(同2件)。重傷事故が24件(同16件)で8件の増。軽傷者数は倍増の68件(同32件)となっている。物損事故も274件あり、前年に比べ6件増加した。
 人身事故発生の発生した地域を市町村別に見ると▽平良市45件▽城辺町7件▽伊良部町4件▽下地町4件▽上野村8件▽多良間村1件―。また、発生は月曜日が14件と最も多く、次いで木曜日(13件)。週末は金曜日(7件)、土曜日(8件)と少なめ。日中(午前8時―午後7時)に55件となっており、特に帰宅時間となる午後4時―同7時は26件を占める。
 主な事故の要因としては信号無視、一時不停止などによる交差点での出会い頭の事故が19件、前方不注視による正面衝突が9件などで、交通ルール・マナーの低さが浮き彫りになった。
 同署交通課の東江善平課長は交通事故増加は「夕方5時を過ぎてもライトをつけずに走行しているドライバーが去年より増加している。そのため、相手車の認識が遅れているのでは」と分析し、「マンネリからくる緊張感の欠如が大きな事故につながる。交通事故はルールとマナーを守れば大半は防ぐことができる」と説いた。

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地元海産物で料理教室/3漁協婦人部

 宮古農業改良普及センターは7日、2004年度漁村生活改善推進事業の一環として平良市の西原地区公民館で海産物活用講習会と漁村生活改善推進検討会を行った。平良、池間、伊良部の各漁協の婦人部が参加し、島で取れる海産物を使った料理を学んだほか、今後の活動推進などについて意見を交わした。
 このうち海産物活用講習会では同センター技師の豊村雅子さんが講師を務め、シビマグロやサメ、カツオのすり身を使った料理として▽チキ揚げ▽みゃーく揚げ(さつま揚げ)▽すり身おにぎり▽アーサと魚だんごの汁もの―の4品の作り方を指導。参加者たちは各グループに分かれ、魚のすり身を活用した新しい料理を学んだ。
 豊村さんは「シビマグロやシーラなど豊富に取れる時期があるが、生ものとしてだけでなく他の料理法を学んで活用してほしい」と話した。各料理には長命草など島で取れる薬草やモズクも取り入れた。
 漁村生活改善推進検討会では、03年度事業経過報告や今年度の事業計画などについて意見交換した。

 写真説明・シビマグロなどを活用した料理法を学ぶ参加者たち=7日、平良市西原地区公民館

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ジャマイカに派遣/JICA海外協力隊・伊良部町の中村貴子さん

 国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員として、中米のジャマイカ(首都キングストン)へ派遣される2004年度第1次隊の中村貴子さん(23)が7日午後、伊良部町役場を訪れ浜川健町長に出発のあいさつをした。
 中村さんは現地の教育青年文化省地方事務所で、学校におけるHIVやAIDS教育により生徒が適切な知識を得ることができるよう学校関係者への研修の計画・実施などの活動を行う。期間は2年間。中村さんは、同町佐良浜地区に住む尚司・千穂子夫妻の長女。
 浜川町長は「海外協力隊に参加することは弱い人の気持ちが分かるようになる。体験することは人生の宝となる。元気で頑張ってきてください」と激励した。
 中村さんは「健康第一に頑張ってきます」と決意を述べた。
 同席したJICA沖縄の竹内喜久男所長と奥間麻紀国内協力員は「中村さんは優秀で選ばれた。きっと素晴らしい活躍をすると思う」と話した。
 中村さんは今月15日に出発する。県内からは中村さんを含めた9人が各国に派遣される。
 中村さんは、同町立佐良浜中、県立那覇西高校国際人文科を経て、03年筑波大学第2学群比較文化学類卒。

 写真説明・浜川町長(左)は中村さんと握手し激励した=7日、伊良部町役場

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鮮やかな黄色/コウシュンカズラが開花

 コウシュンカズラ(キントラノオ科)が鮮やかな黄色い花を咲かせ、道行く人の目を楽しませている=写真。在来種でつる性。近年宮古の自然では滅多に見られない貴重な植物となった。平良市指定の保全種。
 宮古でのコウシュンカズラの詳しい分布は不明。昔は海岸などで自生していたが、開発や乱獲などによって激減した。
 今回見つかった地域では、1本ないし数本が自生。黄色い花は直径2センチほど。巻き付いた樹木の一部を覆い尽くし、その樹木の上で花々がいくつも咲き誇っている。近年観賞用植物として人気が高い。40代の女性は「宮古では貴重な植物の自生地が分かると、いつの間にか乱獲され無くなる」と話した。
 沖縄本島北部が分布の北限で、宮古、八重山に分布。

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