200平成16  7 曜日

宮古で離島体験留学/千葉県市川市の子供たち、7・8月に来島

 千葉県の市川市(千葉光行市長)の児童・生徒がこの夏、宮古で離島体験留学を行うことがこのほど決定した。今月4日から同市教育委員会の菅澤龍之助学校教育部指導課長と太田和誠同部主幹が留学先となる伊良部町の現地視察を行い、同町教育委員会と平良市教育委員会に対して後援依頼を行った。6日には平良市役所に久貝勝盛教育長を訪ね、概要を説明。菅澤課長は「ぜひ、成功させて今後も市川市と平良市を含めた宮古圏域全体との交流が深まっていくことを期待している」と述べた。

 今回の体験留学は初めての試みで、夏休み期間中に不登校の児童・生徒や新たな体験を積んで個性を伸ばしたいと考える市川市立の小・中学校に通う小学5年生―中学3年生を対象に5泊6日間で2回実施される。
 第1回目が今月22日から27日までで、小学生4人、中学生5人の計9人と引率職員5人が来島する。第2回目は8月23日から28日までで小学生5人、中学生6人と引率職員5人が来島する。
 後援依頼を受けた久貝教育長は「こういった形での互いの交流が両市にとって一番良い形だと思う。これを機に互いの交流が深まっていくことを期待している」と協力を約束した。
 期間中、子供たちはシーカヤックやシュノーケリング、追い込み漁など宮古の自然を満喫しながら各種体験学習に挑戦する。
 市川市と平良市(伊志嶺亮市長)はWHO(世界保健機関)の進める「健康都市」づくりに取り組んでおり、今年10月にアジア太平洋地域の15都市で発足予定の「健康都市連合」に両市とも参加する予定となっていることから、互いの交流促進を検討してきた。
 今回の体験留学は市川市の新規事業として今年度予算で認められ、予算額は397万円となっている。同市では今回の事業を成功させて今後も継続していく方針だ。
 事業の目的は、学校に行きづらいと感じている児童・生徒や、新たな体験を積んでさらに個性と伸ばしたいと考える児童・生徒が、宮古の豊かな自然の恵みの中で体験活動や島民との触れ合いを通して、集団への適応力を養い自信を深めるなど生きる力を高めることを目的に実施される。市側は参加者の交通費、宿泊費および保険料につき1人当たり一律5万円を補助するほか、体験活動にかかわる経費も負担する。

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キビ、トラクターで踏むと反収アップ!?/農業試験場 研究結果

 「サトウキビの株をトラクターの車輪で踏んだら、何もしない所と比べ収穫茎数が約3割増え、反収も約1トン増加した」―。県農業試験場宮古支場(大城正市支場長)が8月植えの農林8号について実施した試験研究でそんな結果が出た。

 農林8号の収穫茎数は、8月植えだと少なく収量に影響しており、同問題の解決に向けてはすでに、上野村新里の勝連栄一さんが耕運機で株を切断し分げつを促進する方法を実践。その結果、県さとうきび競作会で2年連続入賞するなどかなりの成果を収めている。今回、試験場では、勝連さんの技術を実証し、茎数問題解決に役立てようと、試験研究に取り組んだ。
 植え付けは2002年8月15日。株が30センチほどに生長した10月22日にトラクターのタイヤで踏みつけた。すると子株がみるみるうちに出て4カ月後には、当初の3倍の約1万2000本に増加。しかし、その後枯死茎が出て最終的には6400本(3割増)にとどまった。
 茎の長さは最初、そのままのキビ畑より短かったが、高培土・最終追肥を4月に遅らせたため、生育旺盛期に肥料が有効に吸収され最後は追い付いた。反収は8トンで、何もしない所と比べ1トン多かった。
 同支場では茎数がそのままの畑より最大で3倍に増えたことについて「枯死茎を少なくする方法を今後研究していきたい。これが実現できれば、より大きなメリットになる」と意欲。普及については、踏みつぶしが簡単にでき、失敗の危険がないことなどを挙げ、今後有望な技術になると期待している。
 同栽培法は親株にストレスを与えると、子株を増やそうとする植物の生理を利用している。

 写真説明・サトウキビの株をトラクターの車輪で踏みつけると子株が多く出て、収量も増えることが分かった(写真提供・県農業試験場宮古支場)

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ハブクラゲ、刺されたら酢で洗う/海洋危険生物急処置講習会

 宮古地区における2003年度ハブクラゲなどの海洋危険生物被害件数は79件で、このうちハブクラゲによる被害は28となることが、6日に行われた2004年度ハブクラゲ等海洋危険生物刺咬応症急処置講習会(主催・宮古福祉保健所)で報告された。各市町村職員や学校関係者ら関係機関などが出席した講習会では「6、7、8月の発生件数が特に多い」とこれからの海水浴シーズンに向けた注意の呼び掛けや「万が一ハブクラゲに刺されたら酢で洗い流す」などの指導が行われた。
 海洋危険生物はハブクラゲを含むクラゲ類、オコゼ類など。発生は平良市のパイナガマビーチが最も多く31件でこのうちハブクラゲが13件(疑い含む)、次いで下地町の前浜ビーチが19件、ハブクラゲが9件(同)などとなっている。
 講習会で講演した県立宮古病院外科医長の上田真氏は「有害海洋生物刺咬症について」と題し、「被害は岸から5メートル以内の波打ち際で、クラゲ類によるものが最も多い」と紹介した上でハブクラゲによる被害を防ぐため、▽クラゲの発生している海では泳がない▽防御ネットの中で泳ぐ▽なるべく肌を露出しない▽水着と同じ素材で、首やひじ、ひざまで覆うラッシュガードを着用すること―を呼び掛けた。
 講習会ではそのほか、海洋危険生物を紹介するビデオや、宮古広域消防組合職員による心肺蘇生法の実演などが行われた。
 ハブクラゲは県内のほぼ全域で確認されており、夏の海水浴シーズンに多くの発生が確認される。特に人口ビーチや波の穏やかな海が多いという。4本の足のそれぞれから1・5メートル以上にもなる触手がそれぞれ7―9本伸びており、触手などに刺胞(毒の入ったカプセル)を持つ。刺されると激痛でショックを起こすケースもあるという。
 同福祉保健所では刺された場合の応急処置法として@すぐに海から上がり、刺された部分を絶対にこすらないA食酢を患部にたっぷりとかけるB触手をそっとはがすC痛い時は冷水や氷をビニール袋などに入れて冷やす―を守るよう呼び掛けている。

 写真説明・ハブクラゲ(資料写真)

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「地下水汚染ない」/上水道6月議会・葬祭場建設問題で企業長

 平良市袖山で宮古広域圏事務組合が進めている広域葬祭場建設問題で、建設に反対する地域住民らが地下水汚染の懸念を反対理由の1つに挙げていることについて、宮古島上水道企業団の渡真利光俊企業長は6日、「水質汚染に問題はない」と述べた。同日開かれた同企業団議会(垣花健志議長)の6月定例会一般質問で友利光徳、富永元順両氏の質問に答えた。同定例会では2003年度決算が上程され、全会一致で認定された。03年度決算は約3200万円の黒字となった。
 一般質問で友利氏が葬祭場建設問題について、地下水保全地域での建設に住民の反応はどうかとただしたのに対し、渡真利企業長は地域住民ではなく近隣の畑の耕作者から問い合わせがあったことを紹介し、その際「水質汚染に問題はない」と説明したことを明らかにした。
 損益計算書によると03年度水道事業決算は、営業収益が15億8081万4796円、営業費用が12億6977万616円で営業利益は3億1104万4180円。営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外利益が2億7925万千836円のマイナスとなり、経常利益は3179万2344円となった。
 渡真利企業長は「予定していた事業を100%実施した上での黒字計上であり、職員がコスト意識を持ってしっかりと取り組んだ結果」と評価した。

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来月1日に開催/ドイツ村 ダンケフェスト

 うえのドイツ文化村ダンケフェスト2004(主催・上野村、博愛交流センター)が8月1日、同村の同文化村で開催されることが6日、同文化村イベント実行委員会(実行委員長・川田正一上野村長)で決まった。恒例のステージではサルサバンド「カチンバ1551」によるスターライトコンサートや自衛隊員による第一混成団音楽隊巡演奏会などに加え、地元の農畜特産物を販売するアイランド物産市場、ビール早飲み競争などの催しが行われる。
 同村役場で行われた委員会で川田村長は「充実した素晴らしい、盛り上がるイベントにしましょう」とあいさつした。
 同フェストは地域特産品の販路拡大による地域経済の活性化と観光客との交流を通した観光振興に寄与することを目的に、同村の「分村記念日」となる8月1日に実施される。
 当日は午前11時から博愛ゲート前でオープニングセレモニーを行う。
 ステージイベントは▽博愛週間優秀作品の表彰(午後3時30分―同4時)▽お楽しみゲーム大会(午後4時―同6時)▽全宮古のど自慢大会(午後5時―同6時30分)▽第一混成団音楽隊巡演奏会(午後6時40分―同7時30分)▽スターライトコンサート(午後7時40分―同9時30分)。
 そのほか、▽ドイツ商船ロベルトソン号遭難救助物語ビデオ上映会(博愛記念館、午後1時―同6時)などが予定されている。
▽アイランド物産市場(キンダーハウス前広場、午前10時30分―午後6時)▽こどもミニ遊園地(同)▽ウエディング・ブライダルフェアー(博愛記念館4階特設会場、午後4時―6時)―が予定されている。

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短冊に願い託す/きょう七夕

 きょう7日は「七夕」。五節句の1つで、天の川を挟んだ牽牛(けんぎゅう)星(ひこぼし)と織女(しゅくじょ)星(おりひめ)とが年に1度会うという中国の伝説に基づき星を祭る行事。「星祭」とも言われている。保育園や小学校などでは「七夕まつり」として子どもたちが願い事を書いた短冊や色とりどりの飾りをささにつるし、七夕を過ごす。
 また、7日は24節気の1つ「小暑(しょうしょ)」にも当たり、暑さが本格的になってくるとされている。小暑から大暑までの1月間を暑中といい、暑中見舞いはこの期間内に送る。
 平良市立北保育所では6日、園児たちが「ガオレンジャーになりたい」「セーラームーンになれますように」「歌や踊りが上手になりますように」など、それぞれの夢や願い事を書いた短冊をささに飾り、歌を歌うなどして楽しいひとときを過ごしていた。

 写真説明・願い事を書いた短冊や飾りをささにつるす園児たち=6日、平良市立北保育所

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