200平成16  7曜日

「平和の1議席守り抜く」/参院選沖縄選挙区・

糸数氏が宮古で総決起

 今月11日に投票される参議院議員選挙沖縄選挙区(改選1議席)に立候補している社大党副委員長で前県議の糸数慶子氏(56)=無所属、民主・共産・社民・社大・みどりの会推薦、自由連合支持=の宮古地区総決起大会が1日夜、平良市のマティダ市民劇場で開かれた。糸数氏は野党共闘をアピールし、「沖縄から自公政権を変えよう。平和の1議席を守り抜きたい」と訴え、支持者らは「沖縄から初の女性参院議員を」と気勢を上げた。

 糸数氏は「憲法9条をないがしろにした小泉政権。自衛隊のイラク派兵、国会審議もしないで多国籍軍参加を表明することは、とんでもないこと。戦争の反省を踏まえて出来た憲法をわずか59年で変えようとしている。沖縄の私たちから見て、自公政権は許せない。沖縄の私たちがこの小泉政権に『ノー』という声を突きつけなければならない。喜屋武真栄さん、島袋宗康さんが守ってきた沖縄の平和の1議席を守るためにも当選させてほしい」と訴え、「沖縄から自公政権を変えていこう。今がまさにその時だ」と呼び掛けた。
 糸数氏後援会の伊志嶺亮宮古支部長(平良市長)は「平和の使者、糸数慶子を国会に送ろう。平和の方向へ行くのか、戦争の方向へ行くのか、この参議院選は大事だ」と呼び掛けた。
 連帯のあいさつでは、推薦政党代表が登壇し、共産党の赤嶺政賢衆院議員、友寄信助社民党県連委員長、宮国忠広民主党県第四区総支部長、大城一馬社大党委員長代行、狩俣吉正連合沖縄会長らが糸数氏支持を訴えた。各氏とも小泉政権における年金法の強行改正、自衛隊のイラク派兵、多国籍軍参加などを痛烈に批判した上で、「平和の議席を守ろう」と訴えた。
 最後は支持者らと共に「ガンバロウ」を三唱し、初当選に向けて気勢を上げた。

 写真説明(上)・糸数氏の初当選に向けてガンバロウ三唱で気勢を上げた=1日、平良市のマティダ市民劇場
 写真説明(下)・「平和の一議席を守りたい」と訴える糸数氏

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岡田民主党代表が宮古入り/参院選応援で街頭演説

 民主党の岡田克也代表が1日、公示されている参院選応援のため、宮古入りした。党首クラスの宮古入りは異例で、民主党代表としては初めて。岡田代表は同日午前、チャーター便で鹿児島空港から宮古空港に到着。平良市内で民主党が推薦する新人女性候補と共に街頭に立ち、道行くドライバーや買い物客らに支持を訴えた。
 午前10時半すぎ平良市のサンエーショッピングタウン宮古前に姿を見せた岡田代表は、淡いピンクのかりゆしウエア姿。待ちかまえた支持者らに駆け寄り1人ひとりと握手を交わし支持を訴えた。演説した岡田代表は法改正が参院委で強行採決された年金問題、自衛隊が多国籍軍に参加するイラク派兵問題など小泉政権を批判。「国民の8割が反対している法律を議論を打ち切って強行に成立させた。国民、国会を無視した小泉さんの政治を終わらせなければならない」と述べた。
 その後、西里通り、市場通りの商店街を新人女性候補らと共に歩き、買い物客や商店主らに握手を求めながら新人女性候補と民主党をアピールした。岡田代表は下里公設市場前でも演説を行い、再び小泉政権を批判した上で、「皆さんの周りにはどうせ政治は変わらないといったしらけムードがあるかもしれない。しかし皆さん、1人ひとりが投票に行かないかぎり政治を動かすことはできない。皆さんが投票に行けば、政治が変わる」と呼び掛けた。岡田代表には多くの報道陣が取り巻き、市民らと接触するごとにカメラの砲列が動きを追った。岡田代表は同日午後零時すぎの便で宮古を発った。

 写真説明・集まった支持者に握手で応える岡田代表(右)=1日午前11時半ごろ、平良市の下里公設市場前

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ユーモアたっぷり 会場は笑いの渦/みゃーく方言大会・

最優秀賞に友利元誠さん

 第11回なりとぅゆん(鳴り響く)みゃーく(宮古)方言大会(主催・平良市文化協会、共催・平良市、市教育委員会、後援・宮古毎日新聞社ほか)が6月30日午後、マティダ市民劇場で開かれた。各地域から出場した9組10人が身振り手振りを交えてユーモアたっぷりに熱弁をふるった。宮古独特のイントネーションでは大勢の観客らが大爆笑し、味わい深いストーリーの展開では感動を与えた。

 厳正な審査の結果、友利元誠さん(55)が最優秀賞と聴衆特別大賞のダブル受賞、古謝友恵さん(宮高1年)が優秀賞と高校生特別大賞のダブル受賞、根間ツル子さん(57)が優良賞にそれぞれ輝いた。
 同大会は第31回平良市総合文化祭の行事の一環で実施。地域の「共有財産」である「方言」に対する各世代のさらなる認識を深めるため、宮古方言による宮古方言のための大会が目的。
 今回出場した弁士は▽国仲勝市さん(80、農業)=私の80年の歩み▽友利元誠さん(55、自練指導員)=三線大会のぱなす▽根間ツル子さん(57、主婦)=両親は永遠の教育者▽下地隆義さん(57、農業)=忘れられない話▽下地美也さん(宮高3年)=宮沢賢治「雨ニモマケズ〜」▽新城舞子さん(宮高1年)=同▽古謝友恵さん(同)=同▽佐久田玄徳さん(77、農業)=戦争話▽与那覇光秀さん(30、会社員)・上里勝彦さん(同、自営業)=あんちゅーきゃーのミャーク―の9組10人。このうち、城辺町出身の友利さんは方言で「若い女性がいすに座った途端、またを開いてひっくり返り、余りにも露骨だったので目も当てられなかった。あぁ大変だった。あんたならどうするか」などと述べ、観客らを笑いの世界に誘った。観客の中には、腹を抱えて大笑いする人も。
 多良間村出身の古謝さんは、多良間方言で宮沢賢治の「雨ニモマケズ〜」を熱弁。会場から大きな拍手がわき起こった。
 平良市に住む根間さんは、子供たちが犯罪を起こす現代社会を憂慮した上で、両親から学んだ命の大切さを訴えた。
 最優秀賞のカップを手に友利さんは「大きな賞を頂いて感無量」、優秀賞などに輝いた古謝さんは「とてもうれしい。これからも多良間方言を大事にします」とそれぞれ声を弾ませていた。
 上地照子審査委員長は「例年よりも内容が豊かだった。高校生の頑張りが良かった」などと講評した。

 写真説明(上)・最優秀賞に輝いた友利元誠さん=6月30日、マティダ市民劇場
 写真説明(下)・ユーモアたっぷりの方言に会場は笑いの渦
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宮古上布、17人が技術習得へ/後継者育成事業が開講

 2004年度宮古上布後継者育成事業開講式が1日、平良市の宮古伝統工芸品研究センターで行われ、受講生らが伝統工芸の技術習得、継承に向け決意を新たにした。今年度の受講生は藍染め部門に1人、製織部門に9人、糸績み部門に6人、絣締め部門に1人の計17人。受講生の1人で昨年から受講している下地千恵美さんは「初めて1反を織り上げたときの感動を忘れず、今年も頑張りたい」と抱負を述べた。
 同事業は国と県、平良市の補助により実施されるもので期間は来年の6月までの1年間。講師は藍染め部門と製織部門(上級)を平良清子さん、製織部門(初級)を島袋朝子さん、糸績み部門を友利ヒデさん、絣締め部門を下地達雄さんが担当する。
 開講式で宮古織物事業共同組合の赤嶺一成理事長は「宮古上布は宝であり財産。一人前の技術者になるまでには大変な苦労があるだろうが、多くをよく見て、聞いて、すべてを学んでほしい」と激励した。
 平良市の伊志嶺亮市長と県宮古支庁の長濱政治総務・観光振興課長もそれぞれ激励のあいさつに立ち、後継者としての自負を持って宮古上布発展に向けて取り組むようエールを送った。
 講師の平良清子さんは「一緒に1年間頑張って、皆さんを後継者として育てたい」と話した。
 受講生は次の皆さん。(敬称略)
 【藍染め】▽平良享子【製織】▽下地千恵美▽仲原君枝▽山田和代▽新里恵▽砂川京子▽濱川克美▽友利克枝▽中曽根雅子▽身崎あづさ【糸績み】下地美佐枝▽坂井千代子▽野原ともこ▽池村初美▽下地ひろ子▽松岡則子

 写真説明・緊張の面持ちで開講式に臨む受講生ら=1日、平良市の宮古伝統工芸品研究センター

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『寿マンゴー』どうぞ/宮農高・「長生きして」とお年寄りに

 県立宮古農林高校(下地恵吉校長)の生物生産科・植物生産コースの生徒は1日、自分たちで栽培した「寿マンゴー」を平良市内の介護老人保健施設栄寿園に寄贈した。寄贈したマンゴーは今年初めて収穫したもので、入所者たちは赤く熟したマンゴーに笑顔を見せていた。
 同校では約10アールのビニールハウスでマンゴーを栽培しており、今年は台風4号の被害を受けたが高品質の出来となった。寄贈したマンゴーの表面には「寿」の文字のシールを張り、実が日焼けして文字が浮き出るように工夫されている。同コース3年の宮国歩君、内間伸一郎君、古謝慎也君が施設を訪れ、入所者たちに収穫したてのマンゴーを手渡した。生徒を代表して宮国君は「私たちが作った寿マンゴーを食べて長生きしてください」と述べ、入所者たちの「がんずう」を願った。

 写真説明・生徒たちが育てたマンゴーをお年寄りたちに寄贈した=1日、栄寿園

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