200平成16  26曜日

浜川町長「リコールするならやれ」/伊良部町議会・

署名運動展開に反発

 開会中の伊良部町議会(友利浩一議長)6月定例会は25日、一般質問を行った。5人が登壇し、町政全般について、当局の姿勢を追及。この中で、今年1月に執行された宮古6市町村の合併の是非を問う住民投票で、「合併しない」反対派が圧勝したが、浜川健町長は民意を覆して賛成を表明。民意を無視したとして、伊良部町の自治権を守る会(川満昭吉代表)が7月12日から浜川町長のリコール(解職)を求めて署名運動を展開することに関し、浜川町長は「リコールするならやればいい」と険しい表情で述べ、リコールを受けて立つ姿勢を示した。川満成氏の質問に答えた。

 この日は、川満、池間正栄、佐久本洋介、嘉手納学、喜久川昭則の6氏が登壇した。洌鎌敏一、島尻始の2氏は、一身上の都合から一般質問を取り下げた。
 川満氏は「浜川町長は当初、民意を尊重すると言っていたが、なぜ民意を無視して賛成を表明したのか。来月12日から始まるリコール運動をどう思うか」と質問。浜川健町長は「確かに民意を尊重すると言っていた。しかし、状況が変われば判断も変わる。厳しい財政の中で、わが町の生きる道は市町村合併しかない。リコールするもしないも結構」と述べた。
 池間氏は「漁民の生活の場であるサンゴ礁がオニヒトデに食い荒らされて死活問題だ。人海戦術で年間通して退治できないものか」とただした。池原豊水産振興課長は「サンゴ礁の保全のためにも年間通して駆除したい」と駆除対策に積極的に取り組んでいく姿勢を示した。
 佐久本氏は「合併に向けての事業計画に(伊良部島と下地島間の)しゅんせつを盛り込んでは」と迫った。長浜光雄企画室長は「新市計画の中でできるかどうか検討中」と理解を求めた。
嘉手納氏は「逼迫する財政の最大の原因は何か」と追及。譜久村基嗣総務課長は「国の地方財政計画で、2001年度から03年度までの3年間に地方交付税が計5億8000万円減額された。大幅な減額などが財政悪化の要因」と説明した。
喜久川氏は「ダイビング船の中には、サンゴ礁にアンカーを投げ入れて引き揚げる船もある。これらはサンゴ礁破壊だ。こういう船に対しは、町として阻止すべき」と強調。池原課長は「伊良部町漁協と県宮古支庁と相談し対応したい」と話した。

 写真説明・険しい表情でリコール運動についての質問に答える浜川町長=25日、伊良部町議会議場

top.gif (811 バイト)

環境保全条例案、再度継続審議に/平良市議会

 開会中の平良市議会(池間青昌議長)6月定例会は25日、最終本会議が行われ提案議案のうち一般会計補正予算などは可決されたが、再提案されている市環境保全条例案は「継続審議」の判断となった。また、廃棄物業者が下崎地区埋め立て地の売買代金未納のまま土地を利用している問題で、新城啓世氏が緊急質問を行いこれについて伊志嶺亮市長は「これまで口頭で勧告してきたが管理が不十分だった。今後、文書でしっかりと勧告していきたい」と述べた。
 新城氏は緊急質問で「売買代金が未納の状況ではその土地はまだ市有地となる。今の状況は不法占拠されているもので間違っている。この状況を放置した当局の責任は重い」と指摘。 
 売買代金未納問題については平良富男建設部長が「きょう金融機関に確認したところ売却先に融資が決定したと聞いているので近日中には売買代金が市に入金されると思う」と述べた。
 下崎地区埋め立て地の売買については売却先のスクラップ取扱業者が契約補償金として1000万円は支払うも残りの7000万円については期限の5月25日を過ぎても支払っていないことから今議会中の一般質問でも野党から厳しい指摘が相次いでいた。
 最終本会議では各委員会が審議内容を報告。文教社会委員会で審議された市環境保全条例案については下地秀一委員長から「継続審議」との判断が示され閉会中もなお慎重審査を要するとの報告が行われた。
 また、県議選出馬で市議2人が辞職したことを受け欠員となっている一部事務組合議員の補欠選挙も行われ、宮古広域圏事務組合議会議員には下里茂博氏、宮古清掃施設組合議会議員には与那嶺誓雄氏がそれぞれ就任した。

top.gif (811 バイト)

サンゴ礁、保全区域候補は3カ所/オニヒトデ対策

 宮古圏域海洋危険生物対策協議会オニヒトデ部会とダイビング事業者との意見交換会が24日夜、県宮古支庁であり、大量発生の兆しを見せているオニヒトデからサンゴ礁を守る方策について議論を交わした。天候や風向きなども考慮し、できるだけ通年継続して駆除活動ができる場所を「重点保全区域」とすることとし、候補地として伊良部町の下地島中ノ島、池間島北側、上野村の博愛漁港周辺の3カ所を選んだ。保全区域の候補地案は7月中旬に開かれる同部会の会合に上げられ、議論の対象となる。

 意見交換会にはダイビングに携わる20業者23人が出席し、それぞれの主な活動場所の様子を中心に意見を出し合った。実際にボランティアでオニヒトデ駆除にかかわっているダイバーが多く、活発な意見交換となった。
 「重点保全区域」に関しては、現実的にオニヒトデの駆除作業に参加できる人数が限られているだけでなく、天候などにも大きく左右されるため、「1年間通して作業に取り組める地点」を選ぶことで一致した。
 また、「重点保全区域」以外にも保全したい所はあるとの声が一部の参加者から上がったため、「準保全区域」を設けることで意見がまとまった。
 この後、候補地の絞り込みに入り、▽ポイントまで比較的短時間で簡単に行くことができる▽1年を通して作業がしやすい―などの条件に照らし、▽下地島中ノ島▽池間島北側▽博愛漁港周辺―を「重点保全地域」とした。
 「準保全区域」は、八重干瀬の中の「ウル」と呼ばれる場所と、下地島南側が候補となった。また、ダイバーだけでなく一般にもオニヒトデに関する啓発を図れるのではないか、との観点から、吉野海岸を「準保全区域」とする意見も出た。
 7月中旬に開催予定のオニヒトデ部会の会合では、ダイビング事業者のほか、漁業者、観光関係者らも交え、重点保全区域やボランティアの駆除作業に対する支援策などが協議される。

top.gif (811 バイト)

「甘い」と町長も太鼓判/下地町・南風がパイン出荷を報告

 下地町でパイナップルを生産する南風の古波蔵明代表らは25日、下地町役場に川満省三町長を訪ね、パイナップルの出荷報告を行った。古波蔵代表が持参したパイナップルは早速試食され、「みずみずしくて甘いね」「酸っぱくない」などと好評を博した。出荷数は1万3000個を予定している。
 古波蔵代表は「昨年台風14号で大きな被害を受けたが、何とか出荷にこぎつけた。今年は糖度も高く出来も良い。東京で1個5000円の値段がつくことが目標」と報告。「今後は周年で生産できるようにしたい」と抱負も述べた。
 川満町長は「とてもおいしい。農家の人の研究で、パイナップルが生産できないと言われた宮古でも出荷できるようになって素晴らしい。今後も研究を重ねてほしい」と激励した。

 写真説明・パイナップルを試食する川満町長ら=25日、下地町役場

top.gif (811 バイト)

平良勝子さんが功労表彰/県飲食衛生組合・女性店主では初

 平良市西里の平和通りにある「小料理舞」の店主、平良勝子さんは22日、県飲食業生活衛生同業組合(當山政順理事長)から功労者表彰を受けた。同組合宮古支部(武富敏支部長)での女性オーナー受賞は初めて。
「小料理舞」はオープンして今年で12年目。組合活動にも協力的で、健全な経営状況も評価されたという。平良さんは「皆さんの期待に応えられるよう気持ちを新たにし、より多くのお客様に喜んでもらえるよう今後も頑張りたい」とさらなる発展に意欲を示した。
 また武富支部長は「ご苦労も多いと思うが、後に続く女性経営者の励みにもなると思う」と女性オーナーの頭角にも期待した。

 写真説明・受賞を喜び、さらなる発展を誓う平良さん=25日、平良市の「小料理舞」

top.gif (811 バイト)


top.gif (811 バイト)