200平成16  22 曜日

各地でハーリー、伝統行事にぎわう/「ユッカヌヒ」・

航海安全、豊漁を祈願

 海神に航海安全と豊漁を願う漁民の一大行事、ハーリー(海神祭)が「ユッカヌヒ」(旧暦5月4日)に当たる21日、宮古各地の漁港などで行われ、爬龍舟レースなどの催しで大いに盛り上がりを見せた。こぎ手らは「ヒヤ、ヒヤ」の掛け声で息を合わせて舟を力漕。力強いかいさばきに集まった観客からは大きな歓声がわき起こった。

 宮古のハーリーは、旧暦5月4日までにふるさとへ帰ることができなかった糸満の漁師らが、伊良部町佐良浜で安全祈願のために行ったのが始まりとされる。
 台風6号の影響が心配されたが、21日は朝から日差しが差し込みまずまずの天候となった。この日は、平良市の久松地区(久貝・松原両自治会)、布干し堂船主組合、高野自治会、池間漁業協同組合、西原船主会、島尻自治会、大神自治会、伊良部町の北区(佐良浜)、南区(国仲、長浜、佐和田、伊良部、仲地)、下地町の来間部落会でハーリーが行われた。荷川取船主組合と狩俣自治会は台風の影響を考慮し27日に延期した。
 100年以上の伝統を誇る伊良部町北区では港に色とりどりの大漁旗がずらりと掲げられ、祭りムードに花を添えた。爬龍舟レースに先立ち、住民らが地区内をパレードで1周。その後、各チームが力強く舟をこいで熱戦を展開した。同町南区では宝探し大会などユニークな催しも用意され、老若男女が伝統行事を楽しんだ。
 このほか奉納相撲や獅子舞など、各地で多彩な催しが繰り広げられ、大いに盛り上がりを見せていた。

 写真説明(上)・水しぶきを上げてデッドヒートが繰り広げられた爬龍舟レース=21日、伊良部町佐良浜漁港
 写真説明(中)・力強い掛け声を掛けながら懸命に船を進ませた
 写真説明(下)・ずらりと並ぶ大漁旗をバックにゴールを目指す

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存続策を再検討/宮古食肉センター

 沖縄公庫やJA、市町村などが出資する第3セクターの宮古食肉センター(平良一夫社長)の取締役会が21日、JAおきなわ宮古支店で開かれ、2005年度以降の同社の存続策を今後再検討していく方針を確認した。03年度の剰余金は62万円を計上。しかし、この黒字は市町村やJAの助成(1025万円)によるもので、依然赤字体質が続いている。
 平良社長は、赤字体質の背景に豚のと畜頭数が以前の八千頭から、現在は千頭台に激減している状況があることを指摘。その上、前の存続協議会で、センターを食肉の安全確保や畜産振興に欠かせない公益施設と位置付けて、JAや市町村の助成で赤字を補てんし存続を図ることになった経緯を説明した。
 これに対し、川田正一上野村長は現在の逼迫した市町村財政では従来通りの助成が厳しくなっているとし、「今後に向けて何らかの着地点(再建策)を見い出す必要がある」と見解を示した。
 平良社長は、これらの意見を踏まえ「存続対策については、存続協議会の中で議論を深めていく」と、今後の方針をまとめた。
 市町村やJAの助成額などを盛り込んだ現在の再建計画は、05年度が計画見直しの年度となっている。
 同社の03年度決算は、マイナス1445万9000円の事業利益を計上。これに、事業外収益(助成金)の1025万3000円などを加えて、当期剰余金は62万1000円となった。
 取締役会で審議した03年度決算などの議案は、29日の株主総会に提出される。

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「チャンピオンベルトを宮古へ」/ボクシング 洲鎌栄一・

韓国へ応援ツアーを企画

 来月24日に韓国のソウルで行われる世界ボクシング評議会(WBC)フェザー級タイトルマッチに挑戦する洲鎌栄一(28)=尼崎=を応援しようと、洲鎌栄一宮古島後援会(会長・仲間克城辺町長)は21日、会見を開き「世界タイトルマッチ応援観戦ツアー」への参加を呼び掛けた。募集はきょう22日からで先着20人。試合観戦はリングサイド席。ツアーは来月22日発の3泊4日。料金は1人13万6000円。申し込みは沖縄ツーリスト宮古支店(電話0980-73-0008)まで。

 仲間会長は「いよいよ待ちに待った世界戦。洲鎌を応援するため参加してほしい。洲鎌にとってまたとないチャンス。チャンピオンベルトを持って帰るように応援したい」と述べた。
 同後援会の応援ツアーは今回で2度目。前回は2001年12月の日本タイトル初防衛戦を観戦。洲鎌は10ラウンドTKOで勝利し、仲間会長も「宮古から応援に行くのは縁起が良い」とベルト獲得に期待した。
 旅行代金に含まれるのは▽国内線・国際線の航空運賃▽ソウル市内宿泊料金▽タイトルマッチ戦チケット代―など。22日の那覇市内宿泊料金などは料金に含まれていない。
 洲鎌は現在同級12位で世界初挑戦。対戦相手の王者・池仁珍(チ・インジン、30)=韓国=は初防衛戦。戦績は31戦28勝(17KO)2敗1分け。
 洲鎌は5月9日、世界前哨戦としてWBC世界同級12位のエクトール・ベラスケス(29)=メキシコ=と対戦。判定で引き分けに終り試合後に、完敗を認め引退をほのめかす発言をしたが、その後撤回。世界戦発表の会見では「人生で最後のチャンス。勝ってボクシングを続けたい」と闘志を燃やしていた。

 洲鎌栄一(すがま・えいいち) 1975(昭和50)年生まれ。96年にプロデビュー。97年には全日本新人王獲得。01年に日本フェザー級王座を獲得。3度防衛後、02年に王座陥落。通算戦績は30戦26勝(19KO)3敗1分け。WBC世界同級12位。両親は城辺町下北出身。

 写真説明・02年1月、宮古島キャンプで汗を流す洲鎌選手

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初収穫に笑顔満開/城辺町 砂川小・6年生が稲刈り体験

 新潟県板倉町の協力を受け城辺町立砂川小学校(池間巌校長)の6年生児童19人が精魂を込めて育ててきた稲の収穫作業が19日午前、同町浦底漁港近くで行われた。児童たちは満面の笑みで稲を刈り取り、農業の成果である収穫の喜びをかみしめていた。
 同校の児童は昨年から稲作に取り組んでいるが、同年は9月に宮古島を襲った大型台風の影響で全滅。収穫した米はゼロだった。この経験を踏まえて今年は田植えの時期を早めて再び稲作に挑戦。この取り組みが功を奏し、念願の初収穫にこぎ着けることができたという。
 収穫作業は午前9時から行われた。児童やその父母たちは板倉町産業課やJAえちご上越の職員らの指導を受けながら、丁寧に稲を刈り取っていた。
 収穫後は学校に戻り脱穀、もみすり、精米作業を行い、お米が出来上がるまでの一連の行程を学んでいた。
 初めての収穫成功について「子供たちより私の方がうれしいかもしれないね」と笑う池間校長は「学校と地域が一体となって取り組んできた成果。本当にうれしい」と話した。
 佐和田大輔君は「前は全滅して悲しかったけど、今はすごくうれしい」と感想。宮國真理乃さんは「収穫は大変だったけど、いい思い出になりました」と笑顔で話していた。
 収穫で取れた米(品種・こしいぶき)は約120キロ。この米は児童たちが試食するほか、来月3、4の両日開催される城辺町民まつりでも販売されることになっている。

 写真説明・笑顔で収穫作業に取り組む児童たち=19日、城辺町浦底漁港近く

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男女共同参画展始まる/平良市役所ロビー

 23日から29日までの「男女共同参画週間」に関連し「きらきらひらら男女共同参画展」が21日、平良市役所ロビーで始まった。25日まで。
 1999年6月に施行された「男女共同参画社会基本法」の内容がイラストを使って説明されているほか、平良市企画室男女共同参画班の業務内容などを紹介している。
 また、市民から寄せられた男女共同参画に関する川柳63点を展示。「日を浴びる 男女のちがい あるべきか」(石井弥生さん)が市長賞を受賞しているほか、「嫁にいき あなたのおもり これ育児?」(カマドさん)がゆいみなぁ賞、「僕だって赤い道具箱 好きなんだ」(小2男)がジェンダーフリー賞に選ばれている。
 日常の場面が浮かび上がるような楽しい作品が多く展示され、思わずうなずきながら目を通す人の姿も見られた。
 この週間は、同法や県男女共同参画推進条例の基本理念を県民に浸透させ、男女共同参画社会の実現に向けてさまざまな取り組みが行われるように実施されている。28日には、ゆうりきやーと泉&やよいが出演する男女共同参画芝居&トーク「女・男一緒がおもしろい!」がゆいみなぁ(平良市働く婦人の家)で行われる。午後6時開場、入場無料。

 写真説明・男女共同参画に理解を深めてもらおうと、さまざまな展示物を張り出している=21日、平良市役所ロビー

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