200平成16  18 曜日

川満町長が伊志嶺市長を批判/下地町議会

 開会中の下地町議会(川満廣俊議長)の一般質問が17日行われ、9氏が登壇して市町村合併や町政などについて町当局をただした。川満省三町長は、市町村合併について伊志嶺亮合併法定協会長が最終的には平良市と伊良部町だけとの合併も視野に入れている見解を示したこと、市議会議員が全員協議会の中で上野村議会に反論する意見を出したことに対し、「会長である伊志嶺市長、市議会議員の真意が全く分からない。新たに枠組みを変えようという時期にこうした発言をするのは良くない。そういった発言は心外」として批判した。嵩原富三氏の質問に答えた。
 伊志嶺会長の発言は、5月18日に行われた上野村議会全員協議会で5市町村での合併法定協議会発足が否決されたことを受け、本紙の取材に答えたもの。「平良市としては最終的に伊良部町だけとの合併になろうとも合併はやる」と述べた。市議会は結論を先送りしていた上野村議会に対し「決めたことを簡単に覆すような合併ならしない方がいい」と反論した。
 嵩原氏は伊志嶺会長と一部市議の発言について「開き直りと言える発言。不信感を持つ。対等合併を確認しているはずだが、他の町村は平良市に編入されるという考えでしゃべっていると思う。あまりにも不謹慎」と批判し、町長の見解を求めた。川満町長は「合併は対等合併で確認されている。一部市議の発言は心外。合併を損得で考えないというコメントに対しても下地町としては非常に不愉快」と不満をあらわにした。
 また、合併しない場合の自立策や5町村以外の新たな枠組みの検討について見解を求めた仲里誠高氏の質問に対しては「国の三位一体改革で交付税が削減されていく中、財源の乏しい下地町が自立していくことは厳しい」と述べ、「合併は 5町村が望ましい」と強調した。
 同町の第3セクター、コーラル・ベジタブル社の損害賠償訴訟一審判決に対する質問で、同社の洲鎌善充社長の責任問題については「コーラル社の敗訴の判決は残念に思う。現在、高裁に控訴しているので社長の責任についてのコメントは差し控えたい」とした。
 一般質問では嵩原、仲里氏のほか、垣花武一、村吉順榮、松永恵茂、川満克佳、保良榮男、池間健榮、古波蔵小夜子の九氏が登壇し、畜産振興や台風4号被害状況、コーラル・ベジタブル社、教育などについて質問した。

 写真説明・伊志嶺亮合併法定協会長、平良市議の発言を批判した川満省三町長=17日、下地町議会議場

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 「赤字問題は議論深める」/上野村議会で川田村長
 

 開会中の上野村議会(平良隆議長)は17日、一般質問を行った。多良間村を除く5市町村での市町村合併法定協議会発足について川田正一村長は合併推進の立場を明確に示し「5市町村合併法定協設置前に、市町村長会議で累積赤字の問題など議論を深めていく」との見解を強調した。上地博通氏の「赤字を抱える自治体との合併は不平等ではないか」という質問に答えた。この日は上地、宮国幸清、新里聡、島尻幸夫、仲元成美、砂川栄市の六氏が登壇。村政をただした。
 このうち、上地氏は「宮古地区のリーダーである平良市が多額の不能欠損をしている上、大きな累積赤字を抱えている。このまま合併すると住民間に不平等が生じる」などと言及。
 川田村長は「合併までに単年度でも黒字にしようと努力している。5市町村とも合併推進を示している。一般会計、特別会計、第3セクターの状況など市町村長会議で財政問題を明確にしていく」と答えた。
 新里氏は現在、休眠している六市町村法定協で、合併後の宮古市町村会の在り方が「合併までに調整する」とあいまいな表現で、本音で議論されていないと指摘し、川田村長の見解を求めた。
 これに対し川田村長は「6市町村法定協の協議が満点というわけではないと思う。地域の発展のために合併するので、問題点は5市町村法定協で各自治体が提起し、議論を深める」と答弁した。
 また、新里氏は去った6月6日の県議会議員選挙で選挙期間中、「『村内の業者に現職を支持しなければ指名業者から外す』などの嫌がらせがあったと聞いている。選挙後の今、村長の業者指名に対する基本的な考えは」と質問。川田村長は「初耳。当局とは全く関係ない。今後も指名に対する基本的な考え方は変わらない」と述べた。
 映画やテレビドラマ、コマーシャルのロケ撮影を誘致し観光振興を図る「フィルム・オフィス」について砂川正吉企画調整課長は「現在のところ、県のフィルム・オフィスにうえのドイツ文化村を登録してある」と仲元氏の質問に答えた。

 写真説明・合併問題の見解を述べる川田村長=17日、上野村議会議場

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開拓の様子など紹介/ボリビア移住50周年記念写真展
 

 ボリビア移住50周年記念写真展(主催・沖縄ボリビア協会)が17日午後、県宮古支庁の 1階ロビーで始まった。宮古や沖縄本島の出身者などがボリビアに移住した時から現在までの生活・教育・経済の変遷、特異の文化、雄大な自然がパネル写真160枚で紹介され、訪れた親子連れらは興味深そうに見入っていた。同展は25日まで。
 玉木正邦同協会長、安和朝忠県宮古支庁長、宮古市町村会長の伊志嶺亮平良市長、渡辺英樹日本ボリビア協会専務理事、柏木舞子武庫川女子大学生活美学研究所助手の5人がテープカット。
 主催者を代表して玉木会長は「ボリビア開拓では、宮古島出身者たちが頑張ったので宮古から写真展を実施し、次は県庁で開催する」などとあいさつした。 
同展では、開拓当時のモノクロ写真とその後撮影されたカラー写真計160枚を紹介。子供たちの授業や家庭の生活、開拓などの風景のほかに、
ボリビア独立記念日の祝賀光景、古代遺跡、色鮮やかな野鳥、珍しい牛など多彩な写真が所狭しと並ぶ。
 会場に訪れていた40代の女性は「移民した人たちは、大変な苦労があったと思う。今日のボリビアの発展は移民の人たちのおかげ」と話した。

 写真説明・
親子連れが興味深そうに見入っていた=17日、県宮古支庁の1階ロビー

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災害時には素早く対応/配電作業技能訓練
 

 宮古地区配電工事業安全衛生連絡会議(宮里正春実行委員長)は17日、沖縄電力離島カンパニー宮古支店の配電技能訓練所で、安全な作業の実施に向けての配電作業技能訓練を行った。
 この訓練は、安全作業の充実強化と事故・災害時の素早い復旧に対応することなどを目的に実施した。同連絡会議の構成事業所8社から約70人が参加。各グループに分かれて訓練用の電柱に登り、支持物の検電や電柱、支持物の腐食状況の点検、工事方法や工具の取り扱いなど各項目に沿って正しい作業法を確認した。宮里実行委員長は「安全確認はもとより、若い作業員に対して基本的な作業法を指導する場でもある。しっかり訓練し、日ごろから安全で確実な配電作業に努めていきたい」と話していた。
 参加した事業所は次の通り。
 ▽沖縄電力離島カンパニー宮古支店配電課▽日進電気土木▽大和電工▽いなみ電気▽久貝電設▽共伸電気▽沖電工▽進龍電気

 写真説明・参加者らが基本的な作業方法や安全点検などを確認した=17日、沖縄電力離島カンパニー宮古支店配電技能訓練所

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平良市、地域子ども情報を開設/10人に委嘱状

 放課後や週末のスポーツや文化活動などの体験活動や地域住民との交流活動などを支援する地域子ども教室推進事業が平良市で実施されることになり17日、教室実行委員会委員に対する委嘱状交付が行われた。委員には社会教育主事や社会教育団体、地域代表など10人。地域子ども教室は水泳や読み聞かせ、史跡巡りなど延べ190回の開催を予定。今月中にも募集を開始し、夏休み前にはスタートする見通し。
 委嘱状交付式であいさつした久貝勝盛教育長は、自らが感動したという不登校から立ち直った中学生が書いた作文を引用しながら、「子どもには誰でも自分の存在を認めてほしいという気持ちがある。子どもたちの居場所をつくるというのが、この地域子ども教室だと思う」と委員らに理解を求めた。
 教室は、心豊かでたくましい子どもを社会全体ではぐくむため、学校や公民館などを活用して子どもたちの活動拠点を設け、地域の大人が指導員として子どもたちの活動を支援する事業。予定されている活動場所は平一小、北小、中央公民館、久松地区公民館、西原地区公民館の5カ所。活動は水泳、読み聞かせ、物づくり、史跡巡り(以上平一小、北小)、三味線(中央公民館)、絵画、紙粘土(以上久松地区公民館、西原地区公民館)。
 教室実行委員は次の通り。(敬称略)
 安慶田昌宏(会長、地域代表)、島尻郁子(地域代表)、金田祐子(同)、渡辺豊(同)、野原辰雄(社会教育委員)、高里精俊(同)、下地寛(同)、上地力(社会教育団体)、前泊龍英(社会教育主事経験者)、奥浜実(同)

 写真説明・地域子ども教室事業開始に向けた第1回実行委員会=17日、平良市役所

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