200平成16  16曜日

再び「否決」の公算/平良市環境保全条例・野党議員が反対姿勢

 開会中の平良市議会(池間青昌議長)6月定例会に伊志嶺亮市長から再提案されている市環境保全条例案について「否決」もしくは「継続審議」の公算が大きくなった。これは、宮古地区宅地建物取引業会(宮國秀紀会長)から15日に同案に対して慎重審議を求める要請を受けた池間議長が「皆さんの意思には賛同する。保守系議員(野党)も反対している」と述べるなど、伊志嶺市政が少数与党であることから同条例制定に向けた今後の協議に暗雲がたちこめている。

 同条例案を審議する市議会の文教社会委員会が15日に行われたが、この日は同案について審議せず、委員会最終日のきょう同案を審議する予定。しかし、同委員会メンバーは野党が多数を占める状況で、制定に向けた前向きな協議が進められる可能性は低い。
 同委員会のメンバーは6人で下地秀一委員長、宮城英文副委員長、池間議長、棚原芳樹氏の4人が野党で、亀浜玲子氏、上里樹氏の2人が与党となっている。
 宮古地区宅建業会の議長要請では、同会側が同条例の精神には十分理解できるとの姿勢を示した上で「開発事業を規制する数値目標を設定する姿勢がうかがえ、このままでは企業の事業活動や個人の投資活動を抑制する可能性がある。市町村合併を間近にして宮古全域を対象としないと実効性のないものになり、他町村と調整せず住民の意見聴取もないまま一方的に条例化してしまうのは問題」と、今議会での慎重審議を求めた。
 これに対して池間議長は「市町村合併を控えて皆さんの意見には賛同するし、保守系議員も同案に反対している。陳情の中身を参考にして委員会にも臨みたい」と述べた。
 今回、再提案となる市環境保全条例(案)は昨年の6月定例会に上程されるも継続審議が続き同12月定例会では結局、賛成少数で否決された。
 否決後、条例制定を求める当局は住民らを交えた検討委員会を発足させて、同案を諮問し答申を受けて練り直した案を今議会に提案した。しかし、議員の認識に大きな変化はなく、今議会での協議もほぼ昨年と同様の中身で行われる可能性が高いことから、予想される判断は「否決」か「継続審議」のどちらかになりそうだ。

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今月中の決着見送り/平良市議員報酬減案

 厳しい財政状況を受け平良市の伊志嶺亮市長が提案している議員報酬減案について池間青昌市議会議長と与野党の議員団会長は15日、同案について当局側から具体的な説明を受ける全員協議会の日程について協議し、開会中の6月定例会最終本会議となる今月25日に開催することでまとまった。
 また、同案を審議する臨時議会も日程的に今月中の開催は困難との判断から来月にずれ込み、今月中に決着をみて来月からの実施予定だった議員報酬と職員給与減は議会議決を受けた8月以降に実施されることとなった。
 当局側はすでに市職労との交渉で職員給与の基本給四%減で妥結している。また、職労との交渉の中で職員給与減案については議員報酬減案と同時に議会に提案することが確認されている。
 議員報酬減案について当局側は今年4月に5−10%カット案を議員に示していたが、これまで同案を協議する全員協議会は開催されていない。
 当局側は25日の全員協議会で具体的な削減案を示す予定で、すでに職員給与が基本給の4%カットで妥結していることなども勘案して5%減前後で示される見込みとなっている。
 25日の全員協議会後すぐに臨時議会を開けば今月中に決着することも可能だが、25日以降は市議会総務財政委員会の石垣島視察などが予定されていることから臨時議会の開催は来月にずれ込むこととなった。
 また、5市町村での合併に向けた法定協議会発足を審議する臨時議会が来月末に予定されていることから同案についてもこの時に同時提案される見込みとなっている。

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宮高が3賞独占/高校英語スピーチコン・

優秀賞は川満早希子さん

 第12回全宮古高等学校英語スピーチコンテスト(主催・宮古広域圏事務組合)が15日、県宮古支庁2階講堂で開かれた。7人の高校生が出場して英語の表現力を競った。審査の結果、最優秀賞には川満早希子さん(宮古3年)が輝いた。川満さんは「お互いの目を見て直接話すことが私にとってこれに勝るコミュニケーションはない」と主張し、審査員から好評を得た。優秀賞には下地晴香さん(同1年)、優良賞には砂川史香さん(同3年)が受賞した。

 このコンテストは日ごろの英語学習の成果と、国際感覚およびチャレンジ精神をはぐくむことに寄与することが目的。今年のコンテストには宮古地区の4高校から計7人が参加し、英語学習の成果を発表した。
 主催者あいさつに立った伊志嶺亮代表理事(平良市長)は「これまで積み重ねた成果を十二分に発揮できるよう頑張ってください。この機会を糧に今後も勉学にいそしみ視野を広げ、自分自身の目標に向かってまい進してください」と激励した。
 最優秀賞の川満さんは「携帯電話は本当のコミュニケーションなの?」を演題に発表。携帯電話の便利な面を語った上で「自分自身で必要な情報を厳選しなければならない。必要時以外には会話のじゃまになる」と強調。「相手の目を見て声を聞き表情を見ながら話すことで本当の気持ちを伝え合うことができる」と訴えた。
 1人ひとりの発表が終わった後、表彰式が行われ、上位入賞者らに伊志嶺代表理事が表彰状と記念品を手渡した。
 最優秀賞を受賞した川満さんは「顔と顔を合わせてコミュニケーションをとった方が良いと思い題材にした。緊張したけど楽しく発表できた。これからも英語の勉強を続けたい」と笑顔を見せた。
 優秀賞の下地さんは「自信はなかった。すごく練習したので優秀賞を頂けてとてもうれしい」、優良賞の砂川さんは「英会話教室に入ってまだ1年くらいで賞がもらえてうれしい」とそれぞれ喜びを語った。
 結果は次の通り。
 ▽最優秀賞=川満早希子(宮古3年)▽優秀賞=下地晴香(同1年)▽優良賞=砂川史香(同3年)▽奨励賞=下地史恵(翔南2年)、池間沙也佳(宮古農林2年)、仲里愛美(翔南2年)、国頭ゆかり(伊良部3年)

 写真説明(上)・表情豊かに発表する最優秀賞を受賞した川満さん。
 写真説明(下)・入賞者の皆さん。左から優良賞の砂川さん、最優秀賞の川満さん、優秀賞の下地さん=15日、県宮古支庁2階講堂

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「次は全国上位に」/伊良部高校男子バレー部・

町民挙げて県制覇祝う

 今月1日に開かれた県高等学校総合体育大会の男子バレーボール競技で2連覇を為し遂げた伊良部高校男子バレーボール部の優勝祝賀会(主催・同校PTA)が15日午後、伊良部町中央公民館で行われた。町民をはじめ宮古各地から大勢の関係者らが出席し、盛大に祝福した。選手らは、県代表で出場する九州大会の制覇、全国大会の上位入賞に向けて決意を新たにした。
 冒頭、主催者を代表して中村雅弘PTA会長は「皆さんの支えがあって伊良部高校男子バレー部は優勝した。選手たちの頑張る姿が、町民を元気にしてくれる。選手たちは大勢の人に支えられていることに感謝し、九州大会と全国大会では優勝してください」とあいさつ。
 浜川健町長は「伊良部高校男子バレーボール部の子供たちは日夜優勝を目指して頑張っており、その子供たちを支えていくのは私たちだ」と述べ、出席者らの選手派遣費の支援に感謝した。本村幸雄県宮古教育事務所長は選手たちの生き生きと輝く表情がうれしい。選手たちの活躍が後輩たちの競技向上につながる」などと述べ、選手たちの健闘を期待した。
 天願誠也主将は「皆さんの支援に応えられるように九州大会を制覇し、全国大会では上位を目指したい」と決意を表明した。
 奥原典一・宮古島リハビリテーション温泉病院長が、城間亮監督らに寄付金を贈呈した後「優勝旗を必ず持ってきてください」と激励した。
 会場では選手たちを励ます輪が広がっていた。
九州大会は18日に那覇市民総合体育館、全国大会は8月8日に広島県立総合体育館でそれぞれ開かれる。

 写真説明・九州制覇に決意を新たにしていた選手ら=15日、伊良部町中央公民館

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基地内中学生と交流/平良市立鏡原中・バスケット通し友情深める

 平良市立鏡原中学校(平良幸一校長)の全校生徒と嘉手納基地内で暮らす中学生の国際交流会が15日午後、鏡原中学校体育館で行われた。参加した中学生は積極的に会話し、バスケットボールなどを通して交流を深めていた。
 この交流会は互いのコミュニケーション能力の向上を図ることを狙いに開催された。嘉手納基地内の中学生は22人が参加した。
 交流会は午後3時から開かれた。はじめに鏡原中の平良校長が「互いの文化の違いを理解しながら積極的に会話して友情を深めてほしい」と呼び掛けた。続いて、嘉手納基地内の中学生を代表してパイバーン・テイラー君(14)が「ここに来ることができてとてもうれしい。皆さんと楽しい時間が過ごせることを期待している。歓迎してくれてありがとう」と感謝した。
 この後、バスケットボールが行われ、それぞれ日ごろの練習の成果を発揮しながら真剣な表情で競い合っていた。
 最後に各グループに分かれて会話を中心とした交流会が開かれた。鏡原中、嘉手納基地内の中学生は積極的に意見交換し、互いの生活文化の違いなどを確認し合いながら会話を楽しんでいた。

 写真説明・バスケットボールで交流を深めた鏡原中生徒と嘉手納基地内の中学生たち=15日、鏡原中学校体育館

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