200平成16  曜日

三つどもえ戦に有権者の審判/県議選・きょう投開票

 任期満了に伴う第9回県議会議員選挙は、きょう6日投票され、即日開票される。宮古の2選挙区(平良市区、宮古郡区=ともに定数1)には、それぞれ3人が立候補し、三つどもえの激しい選挙戦を展開してきたが、いよいよ有権者の審判が下る。投票は午前七時から始まり午後8時(宮古郡区は午後6時)まで行われ、順次開票が始まり、午後11時までには当落が判明しそうだ。運動最終日となった5日は、夕方に各陣営とも支持者を最大動員して、運動の打ち上げ式を行い、必勝を誓った。県選管がまとめた有権者数(5月27日現在)は平良市区が2万6143人、宮古郡区が1万6751人となっている。

 平良市区で立候補しているのは自民党公認の現職で2期目を目指す坂井民二候補(54)と革新系無所属の新人で前市議会議員の奥平一夫候補(54)=民主、共産、社大推薦=、保守系無所属の新人で前市議会議員の嵩原弘候補(49)=公明推薦=の3人。宮古郡区では保守系無所属の新人で前城辺町教育委員、自営業の下地一美候補(52)と自民党公認の現職で2期目を目指す砂川佳一候補(60)=公明推薦=、保守系無所属の新人で前上野村助役、会社役員の西里秀徳候補(61)の3人。
 全県では15選挙区に72人が立候補し、うち名護市区(定数2)と石川市区(定数1)では無投票で当選が決まった。残る13選挙区で69人が激しい戦いを展開してきた。今県議選では稲嶺県政2期目を支える与党が引き続き安定多数を確保するか、野党が議席を伸ばすことができるかが焦点。現在、宮古の2選挙区は与党が2議席を占めており、それがどう変化するか注目だ。
 平良市区は自民現職に保革の新人それぞれ1人が挑む構図。2年前の市長選挙と同様、保守陣営は分裂した。保守内部では「自公」対「反自公」勢力の主導権争いの様相だ。革新陣営は出遅れたが、従来の革新支持層をまとめきれるかが焦点だ。
 宮古郡区は自民現職に保守系の新人2人が挑む。前回の保革一騎打ちから一転して「保守分裂選挙」となったため、票読みも複雑化している。革新勢力や各町村の反当局勢力を巻き込んだ激しい戦いとなっている。
 運動最終日となった5日は各陣営とも早朝から街頭に立ち、道行くドライバーに手を振りながら支持を呼び掛け、その後も選挙カーで選挙区内を走り回った。夕方には支持者を最大動員して打ち上げ式を行い、「あすの投票箱のふたが閉まるまで全力で戦おう」などと絶叫し、必勝を誓った。

top.gif (811 バイト)

各候補者が最後の訴え/県議選

 2期目突破する
   平良市区・坂井民二候補

 選挙戦を通じ私の政策を強く市民の皆さんに伝えてきた。また支持者の皆さんが多くの人に私の政策、人柄を訴えてくださったおかげで、間違いなく勝利するという確かな手応えを感じている。離島振興なくして真の沖縄県の発展はあり得ない。離島振興のためこの4年間頑張ってきた。皆さんの力を貸していただいてこの2期目を突破し、4年間の経験という大きな財産を基に、次の4年間も宮古のために頑張っていきたい。

 熱い思いが力に
 
  平良市区・奥平一夫候補

 選挙運動を展開する中で、支援が大きくなり勝利の手応えを感じている。今ここに集まった支持者の皆さんが県議会へ私を送り出したいという熱い思いが大きな力になっている。
 下地島空港の米軍基地化だけは許さないという思いと、子供たちの輝く未来を伊志嶺亮市政と一緒につくっていくことを訴えてきた。その成果が「奥平頑張れ」のコールとなった。投票箱のふたが閉まる最後までの支援をお願いしたい。

 勝利間違いない
  
 平良市区・嵩原弘候補

 熱い9日間だった。各地で遊説を行ってきたが、勝利は間違いない。投票箱のふたが閉まるまで油断することなく、皆さん1人ひとりがこれまで呼び掛けてきた多くの人に1票を投じていただけるよう力添えを願う。それが完全にできたら勝利は間違いない。これまで応援してくれた支持者の皆さんに、心からお礼を申し上げたい。あす(6日)いっそうのお礼を申し上げることができるよう、力添えをよろしくお願いしたい。

 手応えは確実だ
  
 宮古郡区・下地一美候補

 選挙戦は長いようで短かったが、訴えたいことは訴えた。私は「政治風土の浄化」を旗印にして選挙活動した。他の候補者にはこれに勝るスローガンはない。政治が一部の特権階級や党利党略、派閥の思惑で左右されるようではあってないようなもの。政治を庶民の手に取り戻すために戦ってきた。8つの大きな基本政策を柱に、郡区民のために農林水産業の振興に力を入れたい。この確かな手応えをより確実な当選という形にしたい。

 勝つことが使命
  
 宮古郡区・砂川佳一候補

 私は1期4年間、島々の振興のために県議会議員を務めた。この間、やり遂げた事業、芽出しした事業、これからようやく芽出しする事業を見極めてきた。だからこそこれからが重要。これをほかの人に任せるわけにはいかない。これから宮古島の振興発展が始まる。皆さんの力で必ず勝たせてほしい。勝つことが私の使命だ。2期目は郡区の市町村長とともに県、国を巻き込んで、子孫に誇れる宮古島振興のために粉骨砕身頑張りたい。

 農民の期待実現
  
 宮古郡区・西里秀徳候補

 選挙運動期間中、私は農民代表として郡区各地で遊説してきた。各地で大勢の支持者1人ひとりと握手すると、農民が県議に何を期待しているのかがすぐに分かった。農業は何も新しい問題ではない。これまで本気で取り組んでいなかっただけだ。農民代表の私が県議会の場で何をするか。私は政策を必ず実現する。宮古郡区の安定、自立した経済を確立することで未来ある地域づくりを推進し、夢のある若者のために継承していく。

top.gif (811 バイト)

上野村で58・8%/県議選期日前投票・郡区計は41・7%

 告示翌日の5月29日から5日までの8日間行われた県議選の期日前投票者数は平良市区が4668人で全有権者の17・9%、宮古郡区が6991人で全有権者の41・7%に達した。宮古郡区は県内選挙区で最も高い投票率。特に上野村の58・8%は際立っている。
 期日前投票最終日の5日、各陣営では総力を挙げて取り組んだ。5日の投票者数は平良市で648人。宮古郡区は城辺町が302人、伊良部町が185人、下地町が130人、上野村が183人、多良間村が84人だった。
 県議選では今回初めて期日前投票を実施。有権者が投票箱に直接投票できることや、投票の手続きが簡素化されたことで、各地域で好調だった。その中で平良市は2年前の市長選挙で不在者投票が20%を超えたが、今県議選では18%と関心の低さをうかがわせた。しかし、市長選挙では不在者投票が大きく伸びたが全体の投票率は前回を下回ったため、必ずしも期日前投票が投票日当日の投票率に連動するかは不透明だ。
 宮古郡区は地元に候補者がいる上野村が際立っていて58・8%と最高だった。候補者が2人いる城辺町も好調で、各候補が当落を左右するとみて力を入れた伊良部町も好調だった。

top.gif (811 バイト)

出会い、交流に期待/みやこ学園分場「アダナス」開所

 知的障害者授産施設みやこ学園の分場「アダナス」のオープンセレモニーが5日、平良市下里のカママ嶺公園横に開所した施設(元博愛スーパー)で行われた。利用者やその家族をはじめ、みやこ福祉会の伊志嶺博司理事長、宮古市町村会の伊志嶺亮会長(平良市長)ら大勢の関係者が集い、施設の開所を祝った。同施設では利用者19人がパンを製造、販売する。販売時間は平日の午前10時から午後6時まで。

 同施設は知的障害者に働く場所を提供しようとみやこ福祉会が県に要請を続け、その要請が実り、先月6日に分場としての認可が下り、運営を開始している。
 セレモニーは午後4時すぎから行われ、はじめにみやこ福祉会の伊志嶺理事長が知的障害者を取り巻く現状を報告。その上で「利用者たちがパン作りを通して働くことを学ぶと同時に、買い物客との交流の中で社会性もはぐくまれるものと思う」と話した。
 伊志嶺理事長ら関係者によるテープカットの後、宮古市町村会の伊志嶺会長は「働ける場所ができるということは、利用者やその家族にとって大きな喜びと自信につながる」と祝辞。同時に今後の変わらぬ行政支援を約束した。
 みやこ学園親の会の安田茂会長も施設の開所を喜び「今後、このような施設が次々とできることを切望する」と話し、充実した福祉社会の実現を願った。
 最後に利用者を代表して宇座美智枝さんが「パン作りを通して、たくさんの人と出会い、触れ合いながら頑張りたい」と決意を話していた。

 写真説明・みやこ福祉会の伊志嶺理事長(右から3人目)らがテープカットを行い施設の開所を祝った=5日、平良市下里のみやこ学園分場「アダナス」

top.gif (811 バイト)

「夢持って挑戦」/平良市主催・わくわく講座が開講

 子供たちの挑戦する心、継続する力を育成することを目的とした2004年度わくわく講座(主催・平良市)が5日、開講した。受講する市内各校の児童・園児ら68人は来年2月までの約8カ月間、琉舞や英会話など4講座に挑戦する。
 平良市児童センターで行われた開講式で平良市児童家庭課の下地敏雄課長は「夢を持って挑戦することで有意義な放課後の過ごし方となる。最後まで継続し頑張ってください」と呼び掛けた。
 同センターの狩俣弘子所長は「伸び伸びと講座を楽しむとともに、たくさんのお友達をつくってください」と話した。
 講座は郷土芸能に親しみを持ってもらうことが目的の「琉舞」や動作を交えて日常会話の英語を学ぶ「英会話」のほか、牛乳パックや空き箱などを使っておもちゃや小物入れを作る「手作り」、曲に合わせて体でリズムを取り、表現する楽しさを学ぶ「キッズビクス」の計4講座。1週間に1回のペースで約8カ月、授業が行われる。

 写真説明・緊張した面持ちで開講式に臨む児童・園児ら=5日、平良市児童センター

top.gif (811 バイト)



top.gif (811 バイト)