200平成16  曜日

浮動層の集客に全力/県議選・きょうから3日攻防

 5月28日に告示された県議会議員選挙(6日投票)は、きょうから3日攻防に入る。宮古の2選挙区(平良市区、宮古郡区=ともに定数1)はそれぞれ3つどもえとなっており、票読みも複雑だ。各陣営では告示翌日から始まった期日前投票に力を注ぐほか、浮動層の集票に全力を挙げる。2000年以降に実施された選挙(県知事選挙、国政選挙除く)の結果から今県議選の行方を占う。

 県内では1998年の県知事選挙で、それまで革新寄りだった公明が保守寄りにシフト。稲嶺県政の誕生の足がかりをつくった。2000年の県議選平良市区は革新系現職の下地学氏(現平良市助役)と前市議の坂井民二氏の争い。稲嶺県政下、従来の保守支持層に完全に公明が加わった「自公協力」の選挙戦となり、坂井氏が当選した。坂井氏は有効投票の58%を得票する圧勝だった。
 01年の平良市議選は定数24に対し、革新系14人、保守系20人(公明含む)の計34人が立候補する乱戦。保守系が15議席を獲得し圧勝した。候補者数に差があったが、全体の得票率は保守系58%に対して、革新系42%と大きく水をあけた。
 02年の平良市長選挙は保守陣営の候補者選考が難航。一旦は市議の松原信勝氏でまとまったかに見えたが、選考作業の不当性などを理由に一部市議が反発、県宮古支庁長の下地敏彦氏(現城辺町助役)を推した。松原氏を推す勢力は衆院議員の下地幹郎氏の後押しを受けたため、公明は下地敏彦氏を推す勢力と一体化した。保守分裂選挙で、結局は現職の伊志嶺亮氏が圧勝した。伊志嶺氏の得票率は45%、下地敏彦氏と松原氏の得票を合わせると54%だった。
 今回の県議選は市長選挙の構図をほぼ引きずった形で展開されているが、現職が保守系であることや革新系が出遅れたこと、支持する市議の構成が微妙に変化するなど、情勢は混とんとしている。
 2000年の県議選宮古郡区は革新系現職の島田力氏と、5町村の保守系首長をまとめ稲嶺県政の全面的支援を受けた砂川佳一氏の争い。島田氏は前回、無投票で初当選しており、事実上初めての選挙。砂川氏が有効投票の70%を獲得するという歴史的な圧勝を果たした。
 01、02、03年は上野村を除く4町村で選挙戦が展開された。任期途中での村長辞任を受けた多良間村長選挙は、当落が1票差で決まるという激しい選挙で兼濱朝徳氏が当選した。城辺、下地、伊良部の3町長選挙はいずれも現職が新人を退け再選を果たした。城辺町、伊良部町では新人が得票を伸ばし、現職に迫る数字を残した。
 今回の県議選では保守系3人による3つどもえで、革新勢力や反当局勢力の動きが1つの焦点となっている。

top.gif (811 バイト)

「署名」の有効・無効争う/多良間リコール訴訟 8月4日判決

 【那覇支局】合併問題に関する多良間村議の解職請求(リコール)署名をめぐり、請求対象となった西平幹、石原朝英両氏の異議申出に対し村選管が行った棄却決定の取り消しを求める訴訟の第1回口頭弁論が2日午前、那覇地方裁判所(西井和徒裁判長)であった。裁判は3人の裁判官による合議制で行われ、この日は原告の訴状陳述と被告・村選管の答弁書陳述が書面により行われた。原告、被告ともにさらに主張する事項はなかった。証拠提出について原告が書類のほか、証人尋問の用意もあるとしたが、裁判所は証人尋問を必要とせず、弁論をこの日で終結した。判決は8月4日に言い渡される。

 訴状によると、原告らは解職請求の署名は無効であるのに、これを有効として異議申出を棄却した村選管の決定は取り消されるべきものと主張。署名無効の理由を▽解職請求は、多良間村役場の職員らを代表者として行われ、また代表者から委任された中にも村職員が多々含まれていた▽しかし、一般職のすべての公務員は署名運動に積極的に関与することが禁じられている(地方公務員法第36条第2項第2号)、とする。これに対し、被告側は▽署名収集に携わった者は村の臨時職員であり、一般職ではないから違法はない、とする。これに原告側は、被告は臨時的に任用された公務員はすべて特別職であると誤解し、法解釈をゆがめている、と主張している。
 被告は答弁書で、署名収集者が地方公務員法の服務規程に違反はしていても、それによって収集された署名簿そのものがただちに無効とする主張には正当性がない。解職請求は村民の過半数に近い数であり、期日前投票もすでに76%と高い投票率となっており、住民投票の停止は公共の福祉に重大な損失をもたらし、公務員の罷免権の行使を有名無実にさせるもの、との見解を示した。
この解職請求は、宮古6市町村合併に同村が参加することについて、住民投票の結果とは逆に、同村議会で合併賛成派が多数を占めたため、反対派が村議の西平、石原両氏のリコール運動を展開。住民投票の期日前投票が行われていたが、那覇地裁が5月20日、村議側の申し立てを認めて本訴確定まで住民投票の執行停止を決定。予定された同月26日の投開票は行われなかった。

top.gif (811 バイト)

平良市の実家から全国へ生放送/

ニッポン放送 垣花 正(ただし)アナウンサー

 実家から宮古を全国へPR―。AMラジオ局ニッポン放送のアナウンサー、垣花正さん(31)=平良市出身=はこのほど、同市東仲宗根の実家からラジオ番組「HOT’n HOT(ホッツン・ホット)」の生放送を行い、宮古島の魅力を電波に乗せ全国にアピールした。

 今回の放送は映画「深呼吸の必要」の公開を記念し企画されたもの。宮古が主な撮影場所となったことから、垣花さんに「じゃあ実家からやってみようか」と話が進んだという。実家から生放送は同局では初の試み。
 放送前に垣花さんは「のんびりした空気をうまく放送で表現したい」と意気込み。また、「実家で標準語を使うのは恥ずかしい」と照れ笑いを浮かべた。
 垣花さんは入社11年目。これまでに「オールナイトニッポン」「ニュースわかんない」など番組を担当。現在は「HOT’n HOT」を毎週月曜日から金曜日まで午後10時から午前零時で生放送している。
 放送はNTTの高品質な回線を引き、機材を持ち込むことでお台場のスタジオと連携して行われた。午後10時から2時間、全国26局に生放送された。
 「映画の見どころイコール宮古の見どころ」と語る垣花さんは、この日のスタッフとともに各ロケ地を巡り「宮古はのんびりとしている。帰ってくるとこの空気で育ったことを再確認できる」と表情を緩ませた。
 垣花さんは本番直前でもリラックスした様子。本番用の原稿を「最近、深呼吸してますか?」と読み出すと現場は静まり返り緊張感が漂った。
 午後10時に放送がスタート。時には熱く、時には落ち着いた口調でリスナーに語り掛け「壮大なサトウキビ畑、青く澄んだ海、パウダー状の白い砂浜。宮古は『癒やしの島』だ」とPRした。
 番組には母、茂子さんも参加。ナレーターとして宮古島のお薦めスポットなどを紹介。親子で絶妙な掛け合いを見せた。
 放送中には全国からファクスやメールで質問が殺到。「ほんとに実家なの?」「私の母は宮古出身で、茂子さんの教え子です」など全国から質問などが寄せられ、番組は最後まで盛り上がっていた。

 写真説明・宮古の良さを伝える垣花さん

top.gif (811 バイト)

電話相談は24時間体制/在宅介護支援センター「ひらら」開所

 地域の高齢者の実態を把握し、介護支援や生活支援に関する事業を実施する平良市の「在宅介護支援センターひらら」(田場和子所長)が1日、平良市下里に開所した。同市では「てぃだ」「栄寿園」に続いて3番目となる地域型在宅介護支援センター。平良市社会福祉協議会(奥平玄孝会長)が同市からの委託を受けて事業を行う。
 同センターは、高齢者の実態把握を行い、地域の高齢者などへの情報提供、福祉サービスの利用手続きなどの相談に応じる。午前8時30分から午後5時までの来所、訪問相談のほか、電話相談には24時間体制で応じる。
 「ひらら」の担当地域は根間、漲水、北西里、下里、仲保屋、保里1・2区、前比屋、上角、大三俵1・2・3区、南西里1・2区、神屋、久貝、松原の17行政区。具体的な事業は▽高齢者の実態把握▽介護予防プラン作成▽住宅改修プラン作成▽介護予防教室―など。問い合わせは同センター(電話0980-75-0656)まで。
 開所式で奥平会長は「近年、福祉事業のニーズは多様化している。それに応えられるよう職員一丸となって頑張っていきたい」と意気込み。来賓祝辞で伊志嶺亮市長(代読・下地学助役)は、「介護予防事業によって元気なお年寄りが増え、介護保険を利用する要介護者が減少することで、その費用も減少する」と期待を込めた。

 写真説明・開所式の冒頭、テープカットする(左から)田場所長、下地助役、奥平会長=1日、平良市下里の在宅介護支援センターひらら

top.gif (811 バイト)

世代越えプレー楽しむ/多良間・3世代交流ゲートボール

 【多良間】「築こう世代の和・地域の心」をスローガンに第17回3世代交流ゲートボール大会(主催・多良間村教育委員会)が5月30日、村営ゲートボール場で行われた。子供からお年寄りまで約70人が参加し、世代を超えて和気あいあいとプレーを楽しんだ。試合の結果、土原Aチームが優勝した。
 同大会は、ゲートボールを通して老人、壮年、青少年が1つになり楽しい心の和を広げるとともにきずなを深め、健康で明るい地域をつくることを目的としている。
 大会には60歳以上の高齢者、20代から50代の壮年、児童・生徒が参加。それぞれペアになり、試合を行った。慣れない手つきでプレーする子供たちに、ベテランの高齢者たちがルールを説明したりスティックのさばき方をアドバイスするなどして、にぎやかに試合を行った。
 結果は次の通り。
 ▽優勝=土原Aチーム▽準優勝=天川Bチーム▽3位=津川Bチーム

 写真説明・児童から高齢者までがチームを組み和気あいあいとプレー=5月30日、多良間村営ゲートボール場

top.gif (811 バイト)



top.gif (811 バイト)