中東情勢の混迷による原油価格の高騰で、大手石油元売り各社が1日から、ガソリン1リットル当たりの価格を約4円値上げした。これに伴い、県内の卸売業者やガソリンスタンド(小売業者)も2―5円の値上げ。宮古地区の小売価格は1リットル当たり5円値上げされ、110円から115円になる。消費者の間では「ただでさえ沖縄本島と格差があるのに値上げは苦しい」と、価格の据え置きを求める声もある。
宮古給油所の卸元となる新日本石油の沖縄支店では「湾岸危機以来の上げ幅で末端にいる消費者にとっては、かなり大きな数字だと思う。小売価格については各小売店の努力に任せるしかないのが現状」としている。
宮古地区のガソリン価格はJAおきなわ平良給油所と上野給油所が一日から値上げを開始。宮古給油所は第1、第2、第3給油所ともにきょう2日から値上げする。いずれも1リットル115円。
今回の値上げについてJAおきなわ平良給油所は「数日前から張り紙で通知しているが(値上げは)仕方がない措置。原油価格が安定すれば元の価格に戻したい」と理解を求める。一方、宮古給油所は「仕入れの価格が上がっている以上、(値上げは)どうしようもない措置。値上げについては新聞やテレビで報道されているので、特に混乱はない」とした。
消費者の反応はさまざまだ。平良市内に住む会社員男性(41)は「日常の中で購入するものが値上げされるのは1円でも2円でも苦しい」と厳しい表情。同市内の会社員女性(26)は「まだピンとこないが、これからじわりとくると思う。いずれにしても節約に努めるしかない」と話した。
写真説明・原油価格の高騰に伴い宮古地区ではガソリン1g当たり5円値上げされる=1日、平良市内の給油所
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