200平成16  5 30曜日

各陣営 票固め急ぐ/県議選・投票まで1週間

 28日に告示された第9回県議会議員選挙は6月6日の投票日まで1週間。宮古の2選挙区(平良市区、宮古郡区=ともに定数1)では、それぞれ3人が立候補し、激しい戦いを展開している。両選挙区とも情勢は混とんとしている中、選挙戦は事実上終盤に入り、各陣営では票固めとともに29日から始まった期日前投票に力を入れるなど、緊張ムードがさらに高まっている。
 

坂井民二候補

奥平一夫候補

嵩原弘候補

下地一美候補

砂川佳一候補

西里秀徳候補

 立候補しているのは平良市区で、自民党公認の現職で2期目を目指す坂井民二氏(54)と、革新系無所属の新人で前市議会議員の奥平一夫氏(54)=民主、共産、社大推薦=、保守系無所属の新人で前市議会議員の嵩原弘氏(49)=公明推薦=の3人。宮古郡区は保守系無所属の新人で前城辺町教育委員、自営業の下地一美氏(52)と、自民党公認の現職で2期目を目指す砂川佳一氏(60)=公明推薦=、保守系無所属の新人で前上野村助役、会社役員の西里秀徳氏(61)の3人。両選挙区とも1議席を3人で争う3つどもえ選挙だ。
 平良市区は当初、現職以外に動きがなく無投票の可能性もささやかれた。しかし年明けになって、「自公協力」路線を支持する勢力を背景に嵩原氏が立候補を決め、保守陣営の分裂が確定。一方、市三役選任問題などで市議団が分裂状態だった革新陣営は候補者擁立を決めたのが4月になってからと出遅れた。
 坂井氏は自民党公認の候補であることを強調。嵩原氏は稲嶺県政や自民党の西銘恒三郎衆院議員など県選出の国会議員らから支持を受けていることを強調している。保守陣営は2年前の市長選挙で分裂した構図を引きずっている。また昨年の衆院選で下地幹郎氏と公明党の白保台一氏が直接戦ったことも影響し、下地氏が坂井氏を支援し、嵩原氏が公明党から推薦を受け、対立構図は変わっていない。稲嶺県政は両者を等距離で支援するという異例の対応だ。
 宮古郡区は3人とも保守系で、3つどもえの「保守分裂選挙」。5町村すべてが保守系首長で、砂川氏は上野村を除く4町村長から支持を受ける。下地氏は地元城辺町の保守系の一部と革新勢力、伊良部町の反当局勢力に支持を広げている。西里氏は地元上野村を固め、伊良部町の当局勢力の一部、全域の農漁業関係者などに浸透を図っている。3陣営とも大票田で候補者のいない伊良部町の動向が当落に大きく影響するとみており、連日の遊説、支持浸透に力を入れている。

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宮農勢が大活躍/県高校総体女子ウェートリフティング・

狩俣、仲間さんが優勝

 【那覇支局】2004年度県高校総合体育大会第2日の29日、県内各地で24競技が始まった。糸満高校体育館ではウエイトリフティング競技が午前9時から行われ、女子の部で宮古農林高校の狩俣康美(2年)が63キロ級で、仲間歩美(同)が48キロ級でそれぞれ優勝。狩俣は大会新記録を打ち立てた。また、53キロ級で狩俣聖美(同)が2位となり、同校の活躍が光った。3人は7月の全国大会出場が決まった。
 女子63キロ級には5人が出場。狩俣康美はスナッチで75キロ(大会記録65キロを更新)、クリーン&ジャークで97・5キロ(同85キロを更新)を挙げ、トータル172・5キロの大会新記録で優勝した。48キロ級は2人で争い、仲間はスナッチで50キロ、クリーン&ジャークで60キロを挙げ、トータル110キロで優勝した。53キロ級は六人で競い、狩俣聖美はスナッチで55キロ、クリーン&ジャークで70キロを挙げ、トータル125キロで2位。1位の127・5キロに2・5キロ及ばなかった。
 優勝した狩俣康美は「とてもうれしい。ジャークは自己ベストで良かったが、スナッチは80キロを出したかった」、仲間は「緊張したけど自己ベストも出せたので満足している。もっと練習して記録を伸ばしたい」とそれぞれ感想。2位となった狩俣聖美は「優勝を目指していたので、ちょっと悔しい。直すべきところも分かったので、次は完全な形で取り組みたい」と意欲を見せた。
昨年4月に同校に赴任し指導に当たっている翁長真由美監督は「予定通りの結果が出た。記録的には悪くない。1年の競技経験でこの結果なので、練習すればもっと成長できる。7月の全国大会で狩俣康美は優勝も狙える。後の2人も上位が期待できる」と、生徒たちをたたえ、激励した。
 今大会には67校、9799人が出場し、7月28日から中国地方五県で行われる全国高校総体への出場権獲得を目指し、熱戦を繰り広げる。全競技が終了するのは6月2日。

 写真説明・自己ベストのジャーク97・5キロを挙げた狩俣康美=29日、糸満高校体育館

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キャラクター決まる/真太陽(まてぃだ)国際書道展

 8月6日から8日まで平良市総合体育館で開催される第1回真太陽国際書道展(主催・同実行委員会)のマスコットキャラクター=写真=がこのほど決まり、同実行委員会ではキャラクターの愛称と、書道展運営に携わるボランティアスタッフを広く募集している。
 同実行委員会は29日、市内のホテルで会見を開き、キャラクター名の全国募集を発表した。
キャラクターは、毛筆をモチーフにした髪型で、胸に太陽マークのワッペンを付けたかわいらしいイラスト。その周りを太陽のエネルギーと国際交流を表す赤い輪で取り囲んでいる。
 募集期間は6月1日から20日まで。応募方法は、官製はがき、ファクス、メールのいずれかに、住所、氏名、電話番号を記入し応募する。
 応募先は、〒906-0013 平良市下里1061(電話0980・74・2085、ファクス0980・74・2086)。Eメールアドレスは74-2085@0980.jp。ホームページのアドレスはhttp://www.0980.jp/74-2085。
 実行委員長の伊志嶺亮市長は「太陽をイメージした明るい名前をつけてあげて」と呼び掛けた。キャラクターは、作品入選者に手渡される賞状に描き込まれるほか、スタッフや販売用のTシャツにプリントされる。
 また、同実行委員会では、名簿作成、展示会場のボランティアスタッフを募集。名簿作成係は、パソコンに日本語入力ができる高校生・一般を募る。ボランティア期間は6月の1カ月間。展示会場関係では、パネルの設営、撤去、作品展示を手伝うスタッフを募集。約200人の協力を求めている。
 同書道展は、国内のほか、中国、韓国、台湾などの漢字文化圏から作品を募集し、書道を通した交流を図ろうと開催される。

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島の風景を1冊に/写真愛好家の与儀さん・写真集を出版

 宮古写真愛好家協会の会長を務める与儀一夫さん(66)はこのほど、写真集「美ぎ島の彩」を発刊した。宮古の風景や伝統行事、人々の暮らしなどを撮影した計108点の写真が収められている。A4版、オールカラー。定価4500円。宮古では28日から発売を開始、ブックボックス宮古店や空港売店などで求めることができる。6月11日から20日までは、平良市内の「花ギャラリーTOMOE」で写真展も開かれる。
 与儀さんは、今年で結成10周年を迎える同協会の発足メンバーとして精力的に活動を継続。さまざまな島の表情をカメラに収めてきた。29日、同書の出版にあたり会見を開き「宮古写真愛好家協会の結成10周年に出版できたことをうれしく思う。各家庭に1冊は、という気持ちで作った」と、広く観賞を呼び掛けた。
 また「風景だけでなく、まつりなどの写真を通して人の温かみを出した」と話すように、島尻のパーントゥや多良間の八月踊りなどのほか、サトウキビ収穫などの場面で、人々の姿をみずみずしく表現している。
 同書出版に伴い、宮古と那覇市で写真展・出版記念祝賀会が行われる。宮古での個展は、6月11日から同20日までの期間、市内の「花ギャラリーTOMOE」で、祝賀会は同11日に共和ホテルで行われる。時間は午後7時。また宮古での開催に先立ち、那覇市の那覇市民ギャラリーで6月1日から6日まで個展、1日にはホテルレインボーで祝賀会が行われる。
 同書に関する問い合わせは与儀一夫写真事務所(電話0980・72・4735)まで。

 写真説明・写真集「美ぎ島の彩」を出版した与儀一夫さん=29日、与儀一夫写真事務所

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「平和」願いチャリティーコンサート/ユネスコ・世界寺子屋運動

 「ハートフル・チャリティ・コンサート〜ユネスコ・世界寺子屋運動〜」が29日夜、平良市のマティダ市民劇場で開催された。日本ユネスコ協会連盟理事で「愛しちゃったのよ」で知られる歌手、田代美代子さんらが出演し「平和」を願いながらの舞台を繰り広げた。
 コンサートには田代さんや宝塚劇団出身の東地美佳さんほか、宮古からも多くの賛助団体が出演。琉球國祭り太鼓宮古支部や平良市少年少女合唱団、パニパニガールズをはじめ、下地暁さんらも出演した。
 コンサートは午後7時に開演。会場には多くの聴衆が詰め掛けた。はじめに田代さんが「愛の恵み」を披露した後、東地さん、光永ヒロさん、三線の平良恵子さんらと続いた。琉球國祭り太鼓宮古支部が勇壮な踊りで会場を盛り上げた後、田代さんがヒット曲「愛しちゃったのよ」を歌い会場の聴衆を魅了。さらに田代さんは客席まで下りて歌声を披露するなどして聴衆を喜ばせていた。
 田代さんはコンサートの合間に「世界中に住む人々が認め合い、理解し合い、手をつなぐためには教育が必要。その先に平和があります」と呼び掛け、ユネスコの「寺子屋運動」の意義を強調していた。
 このコンサートは「さとうきび畑」の作詞・作曲者である寺島尚彦さんの死去に伴い、延期されていた。

 写真説明・客席で「愛しちゃったのよ」を歌った田代美代子さん=29日、マティダ市民劇場

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親子連れでにぎわう/宮農第2農場・ヒマワリ迷路オープン

 県立宮古農林高校(下地恵吉校長)の生物生産科の生徒たちが同校第2農場で整備した「ヒマワリ迷路」が29日オープンし、多くの親子連れでにぎわった。
 この迷路は、サトウキビ収穫後のほ場に緑肥用のヒマワリを栽培し、ほ場内に約500メートルの散策用コースを設けた面積約50アールの巨大迷路。コース中の7カ所に、ヒマワリに関するクイズ問題を設置、楽しみながら歩けるよう工夫されている。今回で5回目の試みとなるこの迷路は、3月26日に種まきを行った後、生徒たちの手で栽培。日差しを浴びて辺り一面に輝くオレンジ色の花びらは圧巻だ。
 オープンに先立ち、同校の下地校長は「地域の皆さんのおかげで恒例行事となっている。良い思い出をつくってくれるとうれしい」と呼び掛けた。また、同科3年生の武島秀貴君は「クイズも楽しみながら、ゴール目指して行ってらっしゃい」と来場した親子らをコースの中へ送り出した。
 体験した諸見里知恵さん(平一小4年)は「ヒマワリ大好き。きれいなヒマワリがたくさん咲いていて楽しかった」と笑顔を見せていた。
 このヒマワリ迷路は2週間後が最も見ごろ、約1カ月間はいつでも体験できるという。

 写真説明・子供たちが巨大な「ヒマワリ迷路」を楽しんだ=29日、宮古農林高校第二農場

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