200平成16  5 27曜日

支払額は2億7500万円/03年度農業共済・農家実負担金の2・14倍

 宮古郡農業共済組合(平良一夫組合長)の通常総代会が26日、JAおきなわ宮古支店の農民研修センターで開かれ、2003年度の共済金支払額は2億7500万円(農家実負担金の2・14倍)に上ったことが報告された。中でも園芸施設共済金は、台風14号の影響が大きく前年度比2倍の1億400万円が支払われた。同組合は72年の設立以来、32年間で台風災害などに対し56億円を支払い、農家経営の安定に貢献している。

 席上、平良組合長は「昨年の台風14号では、ハウスの全壊や半壊など、甚大な被害を受けた。『災害は忘れたころにやってくる』と言われるが、多くの生産農家が農業共済事業に加入してくださるようお願いする」とあいさつした。
 議事では、03年度事業報告など11議案が審議され、全議案とも原案通り承認された。
 報告書によると、支払われた共済金は家畜が1億2800万円、サトウキビ3000万円(台風14号の被害除く)、園芸施設1億400万円、建物1200万円で、合計2億7500万円となった。
 園芸施設共済金のうち、台風14号によるものは8900万円で、全体の85%。共済加入を引き受けた960棟のハウスのうち、606棟(うち鉄骨ハウス9棟)に被害があり被害額が膨れ上がった。他に園芸施設関係では、台風16号、突風などによる被害があった。
 園芸施設共済の棟数加入率は61・4%で、前年度比7・1ポイントの増加。県や市町村の掛金助成(最大75%)が、加入率アップにつながった。
 サトウキビ共済は面積加入率が13・5%と低いのが課題になっている。家畜共済では牛などの傷病で7300万円、死廃で5400万円の共済金が支払われた。頭数加入率は57・6%だった。

 写真説明・総代会では2003年度の事業報告などを承認した=26日、JAおきなわ宮古支店農民研修センター

top.gif (811 バイト)

県議選、あす告示/平良市区 宮古郡区・3つどもえで激しい戦い

 6月6日投開票の県議会議員選挙があす28日告示される。今回は全県15選挙区(定数48)に72人が立候補する予定。宮古の2選挙区(平良市区、宮古郡区=ともに定数1)には、現職・新人それぞれ3人が立候補を表明しており、3つどもえで激しい戦いとなっている。
 立候補を表明しているのは平良市区で、現職で2期目を目指す坂井民二氏(54)(写真上段左)=自民公認=と、保守系無所属の新人で前市議会議員の嵩原弘氏(49)(写真上段中)=公明推薦=、革新系無所属の新人で前市議会議員の奥平一夫氏(54)(写真上段右)=民主、共産、社大推薦=の3人。
 宮古郡区は現職で2期目を目指す砂川佳一氏(60)(写真下段左)=自民公認、公明推薦=と、保守系無所属の新人で前城辺町教育委員、自営業の下地一美氏(52)(写真下段中)、同じく保守系無所属の新人で前上野村助役、会社役員の西里秀徳氏(61)(写真下段右)の3人。
 各陣営は24日までに運動の総仕上げと位置付ける総決起大会を終えた。支持浸透を計るバロメーターの1つとなるだけに各陣営とも最大動員で開催した。
 平良市区は2年前の市長選挙と同様の構図で保守系が分裂。しかし革新側が出遅れたため、それまでに保守陣営に取り込まれた部分もあり、市長選挙とは必ずしも一致しない。出遅れた分、革新側は体制の再構築に躍起だ。一方、保守側は分裂しているため楽観論は皆無。今月21日に来島した稲嶺恵一知事は2陣営を訪問。等距離での支援だが、2陣営ではそれぞれ「与党候補」をアピールしている。
 宮古郡区は3人とも保守系。城辺町の革新勢力の支持を取り付けた下地氏は「県民党」と標ぼうする。砂川氏は全町村長からの支持を取り付け、町村議からも多くの支持を受け、全町村での浸透を図っている。現職地元からの立候補となる砂川氏は地元城辺町と候補者のいない大票田伊良部町で反当局勢力への浸透に力を入れている。西里氏は地元上野村を固め、下地町で反当局勢力、伊良部町では当局勢力の一部に浸透を図る。
 各陣営とも投票率の低下を懸念するが、候補者が増えた分、票の掘り起こしが進むとの見方もある。

top.gif (811 バイト)

03年度、500万円の黒字計上/宮古織物事協組・

累積赤字は1000万円に縮小

 宮古織物事業協同組合(赤嶺一成代表理事、組合員68人)の2004年度通常総会が26日、宮古伝統工芸品センターで開かれ、03年度決算、04年度予算案、事業計画案などを審議した。03年度は497万円余の黒字を計上、累積赤字を1024万円に縮小した。04年度予算では今年度実績より約400万円多い3800万円余を計上した。
 赤嶺理事長は「これまで厳しい運営を迫られてきたが、当期決算では満足できる結果を残せた。国、県、市の助成や組合員の協力があってこそだと考える。新年度で飛躍発展していくためには、副資材にかかる費用や適正な価格での販売など、改善すべき部分はしっかりと改善していくことが必要」と述べた。
 04年度事業では、初心者や中級者の技術研修を行う後継者育成事業、デザイン・染め・絣織りなどの巡回技術指導を行う技術または技法の改善事業、苧麻糸や糸績み生産者に補助金を供給する原材料の確保研究事業などの計画を承認した。

top.gif (811 バイト)

5300万円の黒字計上/博愛国際交流センター03年度決算

 博愛国際交流センター(理事長・川田正一上野村長)の2004年度第1回理事会が26日、上野村のうえのドイツ文化村博愛記念館で行われ、03年度収支決算などを審議した。03年度収入は一般会計のほか、博愛パレス館、自然観察体験船、リフレッシュパークなどを合わせた1億6529万1322円を計上。管理費などの支出1億1204万5327円を差し引いた金額は5324万5995円で、黒字となった。
 各事業別の決算は、博愛パレス館が収入1938万7940円(支出1229万9982円)で708万7958円の黒字、自然観察体験船の収入は3451万1246円(同2452万5809円)で998万5437円の黒字、リフレッシュパークの収入は696万9734円(同678万9591円)で18万143円の黒字となった。
 そのほか、理事会では03年度の事業報告などが行われた。

top.gif (811 バイト)

来月1日に注意報発令/ハブクラゲ・平良市など侵入防止ネット設置へ

 【那覇支局】県ハブクラゲ等対策連絡協議会(会長・稲福恭雄福祉保健部長)の2004年度協議会が26日、那覇市内のホテルで開かれ、同年度の事業計画や6月1日から4カ月間のハブクラゲ発生注意報発令などを確認した。
 協議会は、県の福祉保健部や観光リゾート局、病院管理局、文化環境部、警察本部などの関係部局の職員で構成。協議では、03年度のハブクラゲ等危害防止対策の実績および04年度の対策計画について各部局が説明した。
 宮古支庁総務・観光振興課によると、今年の宮古地区の対策計画は、5月下旬に宮古地区ハブクラゲ等対策連絡会議、7月上旬にハブクラゲ等応急処置講習会を開催予定。ほかに、ポスター・パンフレットの配布、パネル展などでの広報啓発、ハブクラゲの発生状況や被害防止対策状況の監視も行う。
 市町村別で、平良市は▽パイナガマビーチにハブクラゲ侵入防止ネットと酢を設置(7月1日―9月30日)▽砂山ビーチに酢を設置(同)する。城辺町は注意看板を設置予定。下地町は各ビーチ事業者への侵入防止ネット設置指導、広報啓発、上野村は人工ビーチ内に注意看板設置、伊良部町は啓発活動や海水浴場の巡回・監視、注意看板の設置、多良間村は発生状況に応じた注意呼び掛けや看板設置を計画。また、宮古広域消防組合は救命講習会など応急手当ての講習会を行う予定。
 04年ハブクラゲ発生注意報は6月1日―9月30日までの期間で発令される。広く県民および観光客に対し、ハブクラゲ刺症についての注意を喚起し、ハブクラゲによる被害の未然防止を図る。
 未然防止では@海水浴はハブクラゲ侵入防止ネットの内側でA泳ぐときはできるだけ肌の露出を避けるB海に行くときは酢(食酢)を持参する。
 ハブクラゲに刺された場合は、落ち着いて対処し@まず海から上がり、激しい動きをしないで、近くにいる人に助けを求めるA刺された部分はこすらずに、酢(食酢)をたっぷりかけて触手を取り除いた後、水や冷水で冷やすB応急処置をし、医療機関で治療を受ける―ことを呼び掛けている。
 昨年の県内における被害状況は、ハブクラゲ等の海洋危険生物による刺咬症被害253件のうち81件(約32%)がハブクラゲによるもの。そのうち、49件(約60%)がハブクラゲ侵入防止ネットの設置されていないビーチやネット外で発生しているため、侵入防止ネットの内側がより安全とされる。

top.gif (811 バイト)

二季展 きょう開幕/絵画63点を展示

 絵画サークル「二季会」(下地明増会長)の展示会、第30回記念二季展がきょう27日、平良市中央公民館で開幕する。30日まで。時間は午前9時30分から午後5時まで。入場無料。同会では多数の来場を呼び掛けている。
 年に2回の展示会を開催する二季会は、今回30回の節目を記念し、通常の約2倍に当たる63点の作品を展示。各出品者の代表的な作品を披露している。また、同会の前身「宮古美術同人会」の1956年の結成当時から活動に携わり現在は沖縄本島で創作活動を続ける平野長伴さんの特別出品も寄せられている。
 開幕を控えた26日、同会のメンバーらは前夜祭を開いて展示会の成功を願った。あいさつに立った下地会長は「30回の節目を迎えたが、今後も元気と意欲を出して30回を30年にしていくよう頑張ろう」と気持ちを新たにしていた。また、池村恒仁副会長は「記念展示会にふさわしい力作ぞろいで喜んでいる。関係者の支援に感謝するとともに、解散寸前に陥った会を救い、支え続けた会長の努力に敬意を表したい」と述べた。
 同会は、64年ごろから活動休止の状態が続いたが、下地会長の呼び掛けで80年に再建。86年には再建後初の二季展を開催、以後会員らは宮古の美術界で活躍し続けている。

top.gif (811 バイト)