200平成16  5 25 曜日

4年間の実績を強調/県議選平良市区・坂井陣営が総決起

 6月6日に投開票される県議会議員選挙平良市区(定数1)で出馬を表明している現職の坂井民二氏(54)=自民公認=の総決起大会が24日、マティダ市民劇場で開かれ、大勢の支持者らが再選に向け気勢を上げた。坂井氏は観光振興など10項目の重点施策を示した上で、「県議4年間の経験は皆さんからいただいた大きな財産。継続することでこの財産を生かすことができる」と述べ、来場者に強く支持を訴えた。

 総決起大会には、牧野浩隆副知事、自民党県連党紀委員長の金城昌勝氏、前衆議院議員の下地幹郎氏、保守系市議団の川満俊夫氏ら、前平良市助役の赤嶺一成氏らが駆け付けた。
 冒頭、長浜恵和後援会長が「政治は継続が力。全力で坂井民二を再選させよう」とあいさつ。後援会の池間雅昭事務総長が経過報告をした後、予定になかった赤嶺氏が登壇。赤嶺氏は、「保革ではなく、坂井氏ならダイナミックな政治体制を構築できると思う」と述べ、支持を呼び掛けた。
 坂井氏は「私の政治の原点は、『離島振興なくして真の沖縄の発展はない』という姿勢。県政で4年間取り組み、やがて花が咲こうとしているものもある。きっちり花を咲かせ、50年先を見据えた政治をしたい。県政での経験という財産をぜひ継続させてほしい」と、県議2期目に向け力強く決意を語った。
 牧野副知事は「誠心誠意取り組む坂井氏は与党の力強い味方」、下地氏は「これからは要請ではなく交渉ができる政治家が必要。坂井氏はそれができる」と述べ、それぞれ支持を訴えた。
 小泉純一郎総理大臣ら多くの国会議員や、自民党県連の外間盛善会長からも応援メッセージが寄せられた。最後は大勢の支持者全員でガンバロー三唱し、選挙戦勝利に向け気勢を上げた。
 坂井 民二(さかい・たみじ) 1949(昭和24)年9月24日生まれ。54歳。平良市西里出身。東京写真大学(現東京工芸大学)卒。89年平良市議初当選、3期務める。2000年県議初当選。現在、県議会総務企画委員会副委員長。

 写真説明(上)・坂井氏の再選に向け、支持者らがガンバロー三唱で気勢を上げた=23日、マティダ市民劇場
 写真説明(下)・県議2期目への決意を述べる坂井民二氏

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合併期日、4月1日以降に/川田上野村長が事務局に要望

 上野村議会議員の判断で事実上、宮古市町村合併協議会から脱退する方向の上野村の川田正一村長は24日までに、合併の枠組み変更に関する基本的な考え方を同協議会事務局に文書で提出した。文書では合併推進の方針に変わりがないことを示しているが、合併の期日については「2005年4月1日以降」を要望した。
 さらに「6市町村合併のスケジュールはすでに崩れている」とし、スケジュールそのものの再検討を求めている。
 文書では▽合併期日の変更▽合併スケジュールの再検討▽財政関係資料の公表▽協議事項の再検討―の4項目を要望している。合併期日については合併特例の内容に言及し「05年1月1日に合併すると現在の地方交付税が保証される10年間のうち04年度分は3カ月しか優遇されない」と指摘。「そのような交付税額の優遇特例を受けないことは財政面で不利益になるのは明らか」として合併の期日を現在の05年1月1日から「05年4月1日以降」に変更するよう求めている。
 合併スケジュールについては、「(新たに設置する5市町村の)協議会の設置、開催、協定書の確認、調印式、各議会での合併議決、県への合併申請」などの再検討を要望。財政関係資料は各市町村の最新の一般会計や特別会計、第3セクターを含めたすべての財政状況の公表を求めた。
 同村は今月18日の議会全員協議会で、多良間村を除く5市町村での市町村合併協議会発足案を否決した。赤字を抱える自治体との合併は「不平等」などを理由に、法定協議会ではなく「任意の協議会発足がなければ上野村は(合併協から)抜ける」という方針を決めている。
 この決定に対し川田村長は「協議がスムーズに進むならば任意協を発足させる必要はない。議会の理解を得たい」などと強調。その上で、各首長との会合で合併期日を含めた今後のスケジュールを変更することの必要性を訴えていた。

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地下水保全でグランプリ受賞/広域圏組合など4団体

 平良市(伊志嶺亮市長)、宮古島上水道企業団(渡真利光俊企業長)、宮古広域圏事務組合(代表理事・伊志嶺亮市長)、県立宮古農林高校(下地恵吉校長)の4団体は24日、環境省の外郭団体、社会経済生産性本部が主催する「自治体環境グランプリ2004」でグランプリを受賞した。同日、伊志嶺市長、渡真利企業長、下地校長が会見し発表した。全国に先駆けた地下水保全に対する地域ぐるみの取り組みが高く評価された。県内では初めて。表彰式は6月19日に東京都内のホテルで行われる。

 同賞は、環境と経済を両立し環境負荷の低減と生活の質向上の取り組みに優れた自治体などを表彰するもので、今回で4回目を迎える。22の応募団体から書類審査、プレゼンテーションの2次にわたる審査を経て、全国では平良市を含む計4つの自治体がグランプリを受賞した。
 1965年に日本初の地下水保護に関する条例「宮古島地下水保護管理条例」や九八年の「宮古島水道水源保護条例」を制定し、水道水源地域を島民自ら守るという意志を明確化した経緯や、水源涵養林造成事業、宮古農林高校の有機肥料「バイオ・リン」開発など、地域住民が地下水の汚染防止に長年にわたって取り組んできた熱意、実績が認められた。
 受賞について伊志嶺市長は「これまで宮古全体で積極的に地下水保全に取り組んでおり、うれしいの一言。今後も住民の気運を盛り上げ宮古の地下水と土壌を守りたい」と喜び「国に対しては地下水関連の法整備も要請しており、これを機に弾みがつけば」と一歩前進に期待を込めた。
 また、渡真利企業長は「地下水は河川と違い目に見えないだけに、住民1人ひとりの意識が大切。命の水を後世に残していきたい」と、住民のさらなる意識高揚を促した。さらに下地校長は「校内の環境班がこのような大きな賞を受賞したのは各関係機関の協力体制のおかげ。班員も増えて活動も充実しており、今後も生徒たちの地域に根ざした活動を盛り立てたい」と、地域、学校の連帯の成果を強調した。
 今回のプレゼンテーションは、今月17日、宮古島上水道企業団の上地昭人総務課長、池間昌克保全課長、宮古農林高校環境班の前里和洋顧問、平良市企画室の下地悟さんが東京都で行い、同グランプリ審査委員会(委員長・茅陽一東京大学名誉教授)が審査した。

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城辺町民、半数が肥満/03年度住民健診まとめ

 城辺町保健課(池村直記課長)は24日までに、2003年度住民健診の結果をまとめた。受診者(胃検診除く)2060人のうち、肥満は男性が50・7%、女性が44・7%といずれも高い数値。総コレステロールで異常値を示す町民は男性が42・6%、女性が35・4%だった。さらには糖尿病の比率(疑いを含む)も高く、男性は33・2%、女性は25・8%と診断されている。保健課では「生活習慣を見直してほしい」と呼び掛けている。
 同課のまとめによると、異常値を示す町民の割合は、中性脂肪は男性が21・7%、女性は15・5%。LDL(悪玉)コレステロールは女性が29・2%と高く男性は19・2%。アルコールによる肝臓障害は男性が16・7%、女性は3・2%だった。痛風は男性に多くみられ、26・6%という結果。女性は5%だった。
 学区別・男女別にみると、痛風は福嶺学区の男性が特に多い。アルコールによる肝臓障害は男性ならばどの学区でも高い比率を示している。糖尿病は西城学区と砂川学区の男性に多く、総コレステロールは西城学区や城辺学区の男性に多くみられた。
 保健課では「全体で肥満に伴う総コレステロールの異常、中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロールの高値がみられ、血糖値の異常による糖尿病の増加へとつながっている」と分析。また「男性の異常率が高く、飲酒など付き合いの多い生活習慣が影響している」と強調し、生活習慣の改善を呼び掛けている。

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「久松五勇士」のCD寄贈/上地雄大さん・

歴史を歌に、学習教材として活用を

 上野村出身の歌手、上地雄大さんが24日、平良市役所を訪れ、新曲「久松五勇士」のCD50枚を宮古市町村会(会長・伊志嶺亮平良市長)に寄贈した。伊志嶺会長をはじめ各町村の首長が対応できなかったため、下地学助役が対応した。CDは宮古市町村会を通して郡内の学校や福祉施設に寄贈される。今年は久松五勇士の活躍から百周年に当たり、歌を作り上げた上地さんは「6分余りの曲に、久松五勇士の歴史がすべて凝縮されている」と、仕上がりに自信をのぞかせた。
 上地さんは人頭税廃止に尽力した中村十作や、上野村宮国沖に遭難したドイツ商船から乗組員を救助した博愛美談を、せりふも交えた「歌謡ドラマ」に仕立てており、「久松五勇士」はその第3弾。曲中のナレーションをラジオ番組で共演している琉球放送(RBC)の柳卓アナウンサーが務めている。
 上地さんは、「久松五勇士の入門書になればと考えている。歌を聴けば即、内容が伝わると思う」と、曲のねらいを説明した。
 下地助役は「歴史については特に若い世代に引き継いでいかなければならない。学習教材として大いに生かされるだろうし、宮古のPRにもなる」と話し、上地さんの善意に感謝した。
 「久松五勇士」は日露戦争の際に、ロシアのバルチック艦隊が日本本土へ向けて北上するのを島民が発見。平良市久松の漁夫5人が小さなくり船をこぎ、一昼夜をかけて電信設備のある石垣島に到着し、「敵艦発見」を連合艦隊に打電することに成功。後に「久松五勇士」とたたえられ、久松漁港近くに顕彰碑も建てられている。

 写真説明・上地さん(左)から下地助役にCDが手渡された=24日、平良市役所

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台風14号を記録/平良市役所ロビー・新城定盛さんが写真展

 アマチュア写真家・新城定盛さんの写真展「宮古島の自然(台風14号による宮古島の被害と復興の現状)」が24日、平良市役所ロビーで始まった。多くの人が写真の前で足を止め、台風の威力を改めて感じていた。28日まで。
 この台風14号の写真展は、2月に岡山県津山市で開催したのを皮切りに市内の「花ギャラリーTOMOE」、那覇市民ギャラリーでも行い、今回のロビー展が最終となる。昨年9月に襲来し猛威を振るった台風14号を写真で記録するとともに、今後の災害対策の一助にと展示してきた。被害当時と復旧後の様子を同じ場所で撮影した写真などもあり、改めて見比べることもできる。
 約150点の展示写真のうち、約50点は県宮古支庁、宮古警察署からの提供写真。被害や復旧の様子を伝える当時の新聞記事の掲示やテレビニュースのビデオ放送も行っている。
 新城さんは「こんな大型台風に再び襲われるかもしれない。写真を見ることで自然災害に危機感を持ってくれれば。要望があれば、無料で貸し出しも行う」と話した。
 市内に住む80代の男性は「台風の時は家の中にばかりいたので、各地の様子はあまり知らなかった。こうして見ると改めて驚きます」と1枚1枚に熱心に見入っていた。
 借用の問い合わせは新城さん(電話0980-73-0990)まで。

 写真説明・台風被害の写真約150点が展示されている=24日、平良市役所ロビー

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