200平成16  5 17曜日

「地域指定」盛り込む/市環境保全条例検討委

 平良市環境保全条例案検討委員会(委員長・中西康博東京農大助教授)の第5回会合が16日、平良市役所で行われ、前回会合から結論が持ち越されていた「地域指定」については審議の結果、盛り込むことで委員の考えが一致した。「モニタリングおよび報告義務」については、「事業者にかなりの経済的負担を強いる可能性がある」との指摘があり、結論を持ち越した。今月23日に最終の会合を開き、同日中に伊志嶺亮市長に答申する。伊志嶺市長は市議会 6月定例会に条例案を提案する予定。
 環境保全条例制定については昨年の6月議会に提案されたが、12月議会で否決された。しかし市民から条例制定を求める要望や声が上がったため、市では条例案を市民を交えた検討委員会で審議した上で、改めて議会に提案するため今年3月末に学識者や市民で構成する検討委員会を発足させ、条例案や施行規則案の文言について検討してきた。
 今月6日に開かれた4回目の会合で結論が持ち越しとなっていた条例案6条の「環境保全地域の指定」について、委員の意見が、「条例は市全域が対象となるため、地域指定はしなくてもよい」、「地域指定すると、その線引きで市民に不公平感を与える」と否定的な考えと、「指定することで緊急的に対策が必要な地域の対応ができる」、「施行規則で、指定地域の変更ができるようにすればよい」などとする考えに分かれたが、議論の結果、地域指定の条文を盛り込むことで一致した。
 条例案13条の「モニタリングおよび報告義務」については、「事業者そのものが水質や大気などのモニタリングの専門的な技術を持ち合わせていない。多くが専門業者に委託すると考えられる。そうなると事業者に大きな経済的負担を強いることになる」との意見が出された。「事業者に経済的な体力がなければ、モニタリングを実施できない。実施できない事業者は(虚偽データの報告など)実体を隠すようになる。そうなると環境汚染が進み、条例目的と逆の方向に進んでいく」などと否定的な意見が続出した。さらに委員らは「モニタリングは行政が実施すべき」「行政からの(経済的)助成がなければ、事業者だけでの実施は無理」との意見が大半を占めたが、助成に関する市当局の考えが示されていないことから結論を出すことができず、持ち越した。

 写真説明=条例案の文言について委員が読み合わせをしながら協議が行われた=16日、平良市役所

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両国政府関係者が来島/きょう日独観光交流促進で会合

 第4回日独観光交流促進協議に出席する両国政府関係者が16日、宮古入りした。一行はきょう17日、日独観光交流促進協議を開催し両国間における観光交流の拡大などについて話し合う。会場となる上野村のうえのドイツ文化村では記念植樹や地元主催のレセプションも開催される。
 両国政府関係者は16日午後の便で来島。日本側は岩村敬・国土交通審議官、前田隆平・国土交通省総合政策局観光部企画課長、土屋渉・ビジット・ジャパン・キャンペーン本部事務局欧州部会長、長岡孝・国際観光振興機構事業開発部長、米谷寛美・日本旅行業協会理事の 5氏。ドイツ側からはディトマール・シュタッフェルト・連邦経済労働政務次官とヘルムート・クリューガー・連邦経済労働省観光政策課長が宮古入りした。一行はドイツ文化村で非公式協議を開いた後、岩村国土交通審議官主催のレセプションで交流を深めた。
 17日の日独観光交流促進協議では▽両国の観光の現状および双方向の観光交流の拡大▽「ビジット・ジャパン・キャンペーン」「日本におけるドイツ年2005/2006」▽愛知万博―などについて協議する。
 協議終了後に記者会見が予定されており、その後に記念植樹を実施。午後6時からは上野村などが主催するレセプションが開かれる。
 うえのドイツ文化村での日独観光交流会議の開催は当初、2002年2月に決定していたが、米軍のアフガニスタン侵攻やSARS発生などの国際情勢などが要因で延期されていた。開催決定を受け、上野村では「上野村や宮古島を世界にPRする良い機会になる」と期待している。

 写真説明=岩村国土交通審議官主催のレセプションで交流を深めた日独両政府の関係者ら=16日、上野村うえのドイツ文化村博愛パレス館

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青空の下力出し切る/宮古地区身障者スポーツ大会

 第39回宮古地区身体障害者スポーツ大会(主催・県、城辺町、県身体障害者福祉協会、宮古身体障害者連合会)が16日、城辺町陸上競技場で開催された。大会には宮古6市町村から選手、ボランティア合わせて約300人が参加。青空が広がり強い日差しが照り付ける中、選手らはそれぞれの力を出し切ろうと、精いっぱい競技に取り組んだ。
 開会式で池間太郎大会長(宮古身体障害者連合会長)が「スポーツでさわやかな汗を流すことで気持ちが若返る。体は障害者でも心は障害者にならないよう競技を楽しもう」と選手らに呼び掛け。安和朝忠宮古支庁長は「障害を持つ人も持たない人も共生し、住み良い社会づくりが進められることを希望したい」とあいさつし、開催地の城辺町から松川博光収入役は「皆さんが日ごろ培った力と技を出し切ることを期待する」と歓迎の言葉を述べた。
 競技はトラック種目の60メートル走や100メートル走、フィールド種目のソフトボール投げ、走り幅跳びなどが、障害の程度によって区分されて行われた。大会は城辺町内の小・中学生を中心に、各町村からのボランティアらが支え、それぞれのペースで競技に取り組む選手らを後押しした。
 このうち視覚障害の60メートル走は、ゴール地点で大きなブザー音を鳴らし、それに向かって走るというスタイル。選手らは1人ずつ、ブザーとコース沿いに並んだ人たちの「右」「まっすぐ」「左」などの声を頼りにゴールを目指した。聴覚障害の100メートル走では選手らが好記録を出そうと全力疾走。観客やボランティアらから大きな声援が送られていた。

 写真説明
=選手らの全力疾走に沸いた聴覚障害者の100メートル走=16日、城辺町陸上競技場

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自動二輪の技術とマナー競う/安全運転地区大会

 第1回二輪車安全運転宮古地区大会(主催・宮古地区交通安全協会、宮古警察署)が16日、宮古自動車学校教習コースで行われ、11人の参加者が自動二輪車の運転技術とマナーを競った。競技の結果、排気量が400cc以下のクラス(一般A)は高江洲恵全さんが優勝し、排気量が400ccを超えるクラス(一般B)は高里英樹さんが優勝した。今月30日に開催される県大会に出場する宮古地区代表選手は後日の審査で決定する。
 この大会は二輪車の安全運転技能を高めながら交通道徳の向上を図り、交通事故を防止することが狙い。
 競技に先立ち、開会式が行われ、宮古地区交通安全協会の黒島正夫会長は「自動二輪は便利な乗り物だがその反面、重大事故につながる危険な乗り物ということを認識しながら、技術とマナーの向上に努めてほしい」と呼び掛け。宮古警察署の伊波盛春署長は「この大会の目的は二輪車の事故防止を図ること。きょうは安全運転の技を生かして頑張ってほしい」と参加者を激励した。
 この後、各種競技が行われ、参加者は法規履行や技能走行に挑戦。日ごろの運転技術とマナーを生かしながら高得点を目指していた。

 写真説明=11人の参加者が自動二輪車の運転技術とマナーを競った
=16日、宮古自動車学校教習コース

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親子らが鳴き声に耳すます/宮古野鳥の会主催探鳥会

 宮古野鳥の会(岡徹会長)は愛鳥週間(5月10―16日)最終日の16日、平良市の大野山林で探鳥会を開いた。 親子連れら約20人が参加。林内の人工池の枯れ枝で休んでいるアカショウビンを見つけ「あっ、いたいた」と感嘆の声を上げた。今回は植物や昆虫も観察し、野鳥の生態系とのかかわりについて知識を深めた。
 熱帯植物園前の出発式で、岡会長は「大野山林に生える植物を通して野鳥とのかかわりを考えてほしい」と述べた。同会の久貝勝盛顧問は「ひなが道路にいても親鳥は近くにいる。絶対ひなを拾わないように。親鳥はひなを安全な場所に誘導する」などと説明した。
 一行は、耳を澄ましながら林内に入った。「ギィ、ツキヒホシホシホイホイ」のさえずり声から「サンコウチョウ」と特定した。
 岡会長は「最初の『ギィ』がポイント。『ギィ』と聞こえたら、サンコウチョウであることを早めに分かってほしい」と助言した。
 参加者らはオキナワナナフシやミヤコエダナナフシ、クワズイモなどの観察中に、鳥のさえずりを聞いた。
 岡会長が「国指定の天然記念物のカラスバトとキンバトです」と説明すると、本土から訪れていた女性2人は「すごーい!」と、感激した様子で声を弾ませた。
 人工池でアカショウビンとサンコウチョウを確認した参加者らは、熱心に双眼鏡をのぞいていた。

 写真説明=アカショウビンを熱心に観察した参加者=16日、平良市の大野山林

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