200平成16  5 16曜日

「戦争反対」「9条守ろう」/本土復帰・300人が平和訴え行進

 沖縄が本土復帰してから32年を迎えた15日、毎年恒例の「5・15平和行進」(主催・同宮古地区実行委員会)が城辺町の旧役場から平良市役所までの約18キロで行われた。約300人の参加者が猛暑の中を行進し、戦争のない平和な世界の実現を訴え、同時に有事関連法案や米軍機の民間空港利用に断固反対する内容のシュプレヒコールを繰り返した。同日夕には平良市役所前で「平和と暮らしを守る宮古郡民大会」を開催し、「世界平和の発信地、沖縄」を宣言したほか、米軍機の下地島空港使用に抗議する決議文を採択した。

 出発式が午前9時30分から城辺町の旧役場前で行われ、この中で宮古地区労の奥平富男副議長は「われわれは21世紀を生きる夢のある子供たちに平和で住み良い世界を継承するという責任がある。それを宮古郡民にアピールしよう」と力強く呼び掛け。併せて普天間基地の全面撤去や下地島空港の米軍機利用反対を訴えた。
 続いて、平良市の下地学助役が「私たちはいかなる戦争にも反対するという戦いを続けなければならない。安心して住める国家を作ることが大切だ」と述べた。
 この日は平和フォーラム(東京都)の福山真劫事務局長も参加。来賓あいさつに立ち「沖縄から反撃体制を作り上げていきたい」と訴えた。
 ガンバロー三唱で団結した後、一斉に行進を開始した。参加者は大粒の汗を流しながら懸命に歩き「イラクから自衛隊を撤退させるべきだ」などのプラカードや横断幕を持って平和をアピールした。上野村野原の自衛隊通信基地では抗議集会を開催するなど、「戦争反対」を各地で訴えた。時折、シュプレヒコールを行い「憲法9条を守ろう」「小泉政権はブッシュ政権の言いなりになるな」「平和を勝ち取るために、守るために戦うぞ」などと気勢を上げていた。
 午後5時ごろ平良市役所に到着。引き続き平和と暮らしを守る宮古郡民大会を開催した。この中で「全世界に『軍事基地のない沖縄』『武器を持たない沖縄』を創り上げることをアピール」しながら、「世界平和の発信地、沖縄」を宣言した。
 抗議決議文では▽下地島空港および民間空港の軍事利用を認めない▽日米地位協定を抜本的に改正すること▽有事関連法案の廃案および憲法9条の「改悪反対」―を行進参加者の全会一致で採択した。
 平和行進は沖縄平和運動センターが主催しており、14日から県内各地で実施されている。宮古地区における平和行進は宮古地区労、沖教組宮古支部、高教組宮古支部で組織する実行委員会が主催している。

 写真説明・平和行進で世界平和の実現を願う参加者=15日、城辺町加治道

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住宅着工が減少傾向/2年間で4割減

 宮古管内の住宅着工戸数が減少傾向となっている。2003年度は346戸で、前年比で22%、2年前と比べると42%の大幅減少だ。戸数の多い県営平良団地などの改築が終わったことと、民間の集合住宅(アパート・マンション)の建設ブームが一段落したことが要因とみられている。

 県住宅課のまとめによると、03年度の着工戸数は平良市が253戸、城辺町が34戸、下地町が15戸、上野村が23戸、伊良部町が13戸、多良間村が8戸の計346戸。
 前年に比べると平良市の減少が著しく87戸(26%)も減った。01年と比べると215戸(46%)の減少となっている。平良市では2000年と01年に県営平良団地(通称・南県営)改築百180戸、県営西仲団地建設で51戸、市営北団地改築で60戸などがあった。また民間の集合住宅の建設ラッシュがピークを迎え、年間では500戸に迫る戸数だった。
 02年からは民間の集合住宅建築は減少傾向に転じている。不動産関係者は「アパートの建設ブームは一段落している。新築アパートはほぼ埋まっているが、中古物件では入居者がなかなか決まらない状況もある」と説明する。また個人住宅建設は急激な変化はないが、「借り入れ資金の金利が低水準にあるが、やや減少傾向」だという。
 平良市以外の五町村では大きな変動はない。公営住宅も年間十戸以内での建設がほとんどで、前年並みで推移している。

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架橋の早期着工に期待/浜川伊良部町長 就任9周年で祝賀会

 浜川健伊良部町長の3期1周年激励祝賀会(主催・浜川健後援会)が15日午後、町内の中央公民館で開かれた。大勢の町民らが出席。町長就任9周年を盛大に祝うとともに、さらなる政治手腕の発揮を期待した。
 主催者を代表して奥濱幸雄同後援会長があいさつ。浜川町長がこれまで実現した中央公民館建設、町営団地建設、パヤオ(浮き魚礁)設置などを紹介した後「過去25年間要請しても実現しなかった下地島空港の周辺残地について、浜川町長は県有地と町有地の交換分合を実現した」と高く評価した。
 奥濱会長は宮古の6市町村の合併については「町の将来の確かな方向性を導いてくれるようリーダーシップを発揮してください」と、浜川町長の今後の判断に期待を込めた。
会場から大きな拍手が沸く中、浜川町長が登壇した。
浜川町長は「30年余も要請をしてきた念願の伊良部架橋は来年度から着工になる。来年4月に向けて詰めをきちんとしなければならない」と強調。その上で「伊良部架橋が実現すると生活が豊かになるのと同時にさまざまな相乗効果が出る。1つは、宮古本島の地下ダムからの農業用水が架橋に取り付けられたパイプを通って伊良部町まで流れてくる。農業用水を活用するためには土地改良事業が絶対必要だ」と述べ、佐良浜地区への土地改良事業の導入に向けて意欲を示した。
 6市町村合併について、浜川町長は「今の伊良部町は逆立ちしても自立はできない」と話し、合併の必要性を説いた。
次いで来賓の川田正一上野村長、砂川佳一県議らが祝辞を述べた。舞台では多彩な余興が披露され、華やいだ雰囲気に包まれた。

 写真説明・花束を手に感謝していた浜川健町長

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おれおれ詐欺で120万円被害/城辺町の女性・息子と思い振り込む

 12日午後零時30分ごろ、城辺町内に住む団体職員の女性(51)宅に「息子が120万円を借りて返さない。120万円を支払ってください」という電話があった。驚いた女性が指定された金融機関に120万円を振り込んだ後、息子に確認したところだまされたことが判明。宮古署に被害届を出した。
 同署によると電話は息子を装った男性と債権者を名乗る者からだったという。
 女性は同日、平良市内の銀行から指定された茨城県内の金融機関に現金を振り込んだが、だまされたことに気付き、同署に相談したが、120万円はすでに全額払い戻されていたという。

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きょうから日独観光協/うえのドイツ文化村・両国の交流拡大など協議

 第4回日独観光交流促進協議がきょう16日と17日の両日、上野村のうえのドイツ文化村で開催される。協議には日独双方から政府や観光関係者ら合わせて約30人が出席する。
 出席者は日本側が岩村敬国土交通審議官、前田隆平同省総合政策局観光部企画課長ら、ドイツ側がディトマール・シュタッフェルト連邦経済労働政務次官、ヘルムート・クリューガー同省観光政策課長ら。
 一行は16日午後、宮古空港に到着。非公式協議の後、午後6時から岩村審議官主催のレセプションが開かれる。
 17日の協議では▽両国の観光および双方向の観光交流の拡大▽「ビジット・ジャパン(日本に行こう)・キャンペーン」「日本におけるドイツ年2005/2006」▽愛知万博―などの議題について話し合う。協議後は午後6時から県と上野村共催のレセプションがホテルブリーズベイマリーナで開催される。
 一行は18日、視察後午後の便で宮古を発つ。
 日独観光交流国際会議の上野村開催については、村の要請が実を結び、当初は2002年2月の開催が決定。しかしその後、米軍のアフガニスタン侵攻やSARSの発生など、国際情勢の変化により延期されていた。国際会議の上野村開催は、宮古を世界にPRする良い機会になると期待されている。

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