200平成16  5 曜日

『みやーくゴーラ』PR5月8日「ゴーヤーの日」

 「ゴーヤーの日」の8日、消費拡大を目指すキャンペーンが平良市のJAおきなわ宮古支店前の広場で行われた。新鮮なゴーヤー(ニガウリ、宮古方言ではゴーラ)が市価より安く買えるとあって、多くの買い物客らでにぎわった。キャンペーンを主催した宮古地区ゴーヤーの日実行委員長の下地恭一さん(宮古地区野菜・果樹出荷連絡協議会ゴーヤー部会長)は「『みゃーくゴーヤー』を存分にPRして、これからの産地づくりと生産拡大の弾みにしたい」と述べた。

 「ゴーヤーの日」は生産者をはじめとする関係者の生産振興に対する意識の高揚と県の特産品としての地位を築き、県外需要の拡大と出荷安定を図ることを目的として1997年に制定された。県内各地で消費拡大キャンペーンが行われている。
 宮古地区のキャンペーン会場となったJA前広場では生産農家やJA、行政関係者約百人が集まり、即売会を開いた。この日用意されたゴーヤーは約500キロ。そのほかゴーヤーの漬け物、薄切りを油で揚げたゴーヤーチップスなどの加工品が市価より安く販売された。中でも新鮮な大ぶりのゴーヤー4本が100円で販売され、飛ぶように売れていた。
 開始セレモニーであいさつした下地委員長は「ゴーヤーは長寿県沖縄の代表的な野菜として全国的に知られ、また健康食ブームで消費量が拡大している。それに伴って九州各県をはじめ県外での生産量も飛躍的に増加し産地間競争が激化している。産地間競争に打ち勝ち安定した産地となるべく今後とも関係者が一体となり生産・輸送・販売対策を強力に講ずる必要がある」と述べた。県宮古支庁の安和朝忠支庁長は「農家と一体となりゴーヤーの拠点産地を目指そう」と呼び掛けた。宮古地区農業振興会の伊志嶺亮会長(平良市長)が乾杯の音頭をとりゴーヤージュースで乾杯した。宮古地区のゴーヤー出荷量は1992年の100トンから03年には275トンと大幅に伸びている。

 写真説明・新鮮なゴーヤーが市価より安く販売され買い物客でにぎわった=8日、JAおきなわ宮古支店前

top.gif (811 バイト)

経済活性化など柱/県議選平良市区・坂井民二氏が基本政策発表

 6月の県議選で平良市区(定数1)に立候補する現職の坂井民二氏(54)=自民公認=は8日、経済活性化や環境保全、医療福祉などを柱とする基本政策を発表した。坂井氏は「1期4年間で経験を積み、各施策でも種をまいた。その種を確実に咲かせたい」と決意を示した。
 後援会事務所で行われた政策発表には長浜恵和後援会長や坂井氏を支持する市議らが同席した。
 経済の活性化では▽観光客50万人誘客促進▽伊良部架橋の早期着工▽下地島空港と残地の有効活用▽スポーツアイランドの推進▽トゥリバー埋め立て地区の開発▽商店街活性化・道路拡幅事業の推進▽農漁業振興と関連施設整備促進―。環境保全では▽県立宮古広域公園の早期事業化▽海の汚染防止の徹底▽循環型社会の形成▽新ごみ処理施設の早期建設―。医療福祉・教育では▽県立宮古病院の新築移転▽県立図書館の新築移転▽文化の振興▽幼稚園、小・中学校の施設整備▽認可外保育園への助成―。
 下地島空港と残地の有効活用では、アジア各国からの観光客誘致と物流の拠点としてのハブ空港化の推進や航空大学などの誘致を挙げた。
 坂井氏は「今後の宮古発展のためには『海と地下水と人材』をわれわれの財産として常に中心に据え、公共投資や福祉政策また教育などすべての分野の質の見直しが必要」と述べた。また圏域の経済振興にとって、平良港トゥリバー地区の開発が大きな役割を果たすとの考えを表明し、昨年、売却がとん挫したことなどを指摘しながら「これまでの平良市の取り組みを十分だとは考えていない」と述べた上で、「企業誘致や埋め立て地売却に積極的に取り組みたい」と決意を示した。

 写真説明・県議選に向けて基本政策を発表する坂井氏=8日、平良市西里の後援会事務所

top.gif (811 バイト)

日ごろの感謝込め/きょう「母の日」

 5月第2日曜日のきょう9日は「母の日」。子供たち自慢のお母さんはいつも家族みんなの元気のもと。子供たちの健やかな健康を誰よりも強く願い、時に厳しく、大きな愛情で見守る。家事や育児などに奮闘するお母さんを紹介する。

・子供6人 宮国たつえさん(上野村)
 「エイサーを踊っている時、料理している時のお母さんがかっこよくて大好き」―。宮国たつえさん(39)=上野村宮国=の6人の子供は口をそろえて自慢する。
 たつえさんは上野村を拠点に活動する宮琉族太鼓団の団長を務め、週4回、団員に踊りを指導している。以前は長女の久美子さん(20)、長男の勝人さん(18)も在籍していたが、仕事などの都合で退団。二女の美奈子さん(16)、三女の真由美さん(14)、四女の奈留美さん(10)、五女の笑美利ちゃん(8つ)は現在もたつえさんの指導を受けながらエイサーを楽しんでいる。
 普段の感謝の気持ちを表そうと、6人の子供たちは母の日の前日に当たる8日、バーベキューを企画。料理に感謝の気持ちを込めるとともに、毎日の労をねぎらった。
 子供たちは「お母さんは自分がどんなに苦しくても頑張って何でもやり通す。見習いたい」、「お母さんは料理に魔法を掛けているから、何を作ってもおいしい」と尊敬を込めて自慢する。
 長女の久美子さんは現在、たつえさん直伝の料理を修業中。「将来は『お母さんみたいなお母さん』になりたい」と話す。
 たつえさんは「子供たち全員がエイサーを楽しんでいる。自分と同じ趣味を持ってくれているのがうれしい」と笑顔を見せる。

 写真説明・たつえさん(前列中央)とともに笑顔を見せる子供たち。(前列左から)美奈子さん、笑美利ちゃん、久美子さん、(後列左から)真由美さん、奈留美さん(勝人さんは留守)

・健康第一 親泊ゆかりさん(伊良部町)
 親子でロマン海道・伊良部マラソンなどに出場し、子供たちの健康増進に力を入れる親泊ゆかりさん(32)。料理は得意で、メニューは多彩。常に子供たちの栄養のバランスを考えて料理を工夫する。
 長女の翔香ちゃん(7つ)と二女の羅沙ちゃん(4つ)は「お母ちゃんの鳥料理が大好き」と声を弾ませる。ゆかりさんは「鳥料理ではないでしょう。鳥の煮込み料理というの」と、優しい言葉遣いで教える。母に抱かれていた三女のみなみちゃん(1つ)は終始、笑顔を絶やさず、気持ち良さそうな表情だ。
 夫の一志さんは「妻の毎日の仕事は大変。これからも子供たちのしつけや教育をお願いします。頑張ってください」と励ました。ゆかりさんが「酒は控えて、子育てを手伝ってください」と要望すると、一志さんは「はい」と約束した。
 ゆかりさんは「家族全員の健康と家族団らんがモットー」と少し照れながら話した。

 写真説明・3人の子供たちは「お母ちゃんの鳥料理が大好き」と話していた。後方左端がゆかりさん

top.gif (811 バイト)

撤去作業始める/八重干瀬(やびじ)で座礁した台湾漁船

 平良市池間島北沖約12キロの八重干瀬で座礁・水船となった台湾漁船「永吉豊2号」(79トン)の撤去作業が8日午前、台湾から来航した船舶2隻によって始まった。今年3月12日の座礁以来、約2カ月間放置されていた鋼製漁船は、ドラム缶で浮かせた後、台湾へえい航される。
 漁船は、八重干瀬の中で最も大きい「ドゥ干瀬」の縁に激突、乗り上げた。事故当時の乗組員13人は、海上保安庁のヘリでつり上げられ救助され、けがはなかった。
 漁船の撤去めどが立たない状況の中で、県や宮古の3漁業協同組合(平良市、池間、伊良部町)は、油流出による海洋や漁場汚染などを憂慮。県などは台湾政府と船主との連絡窓口になっている中琉文化経済協会事務所(那覇市)に早期撤去を要請した。
 撤去作業に着手した船舶2隻は、漁船の船倉や機関室に空のドラム缶を入れ、ドラム缶内に空気を充てん。ドラム缶の浮力で船体を一気に浮かせ、沖合側に引き出す計画。船体の亀裂によって水漏れが見られる個所は溶接を行い、船内にたまっている海水は外にはき出させ、船体の重みを軽くする。
 作業は数日間かかるものとみられ、作業完了次第、船舶2隻が台湾へえい航していく。

 写真説明・座礁していた台湾漁船の撤去作業が始まった=8日、平良市池間島北方の八重干瀬(平良海上保安署提供)

top.gif (811 バイト)

独自の世界を表現/亀浜律子太鼓練場発表会

 光史流太鼓保存会・亀浜律子太鼓練場の第1回発表会「太平山・雲海の鼓動」が8日、平良市のマティダ市民劇場で開催され、門下生など総勢80人以上が創作宮古舞踊や太鼓合奏など太鼓を中心とした演舞を披露した。会場には多くの観客が訪れ、太鼓や三線、笛の音色と舞踊が織りなす舞台に見入った。
 同練場は今年で開設16年目。亀浜律子さんは1988年に教師免許を取得し、独自の創作を取り入れた舞踊や宮古民謡の普及に努めた活動などを展開してきた。こうした取り組みが評価され、今年、沖縄タイムス芸術選賞琉球古典舞踊部門で大賞を受賞した。
 発表会は昼夜2部公演が行われた。舞台は「かぎやで風」「ごえん節」「江佐節」で幕開け。亀浜さんが創作した宮古舞踊「太平山太鼓」では、パーランクーを手にした出演者らが掛け声とともに威勢のいい舞踊を披露。太鼓合奏「雲海」では亀浜さんら10人が息の合った太鼓演奏で観客を魅了した。
 亀浜さんはあいさつで「宮古を愛する思いを鼓に託して演じる所存。演者が多いほどそろって打つ太鼓はクイチャーのもつ『和』の精神と『一体感』に通じるものがある。『太鼓は心でうつもの』という光史流太鼓の心得をしっかりと心に刻んで舞台を務めていく」と述べている。

 写真説明・息の合った太鼓演奏を披露し、観客を魅了した舞台=8日、マティダ市民劇場

top.gif (811 バイト)

環境保全の拠点に/NPO法人 環境宮古支局

 環境調査や水辺植物の植栽など環境づくりに取り組んでいるNPO法人おきなわ環境クラブ(上原千賀子会長)の宮古支局(OEC宮古)が下地町高千穂地区に設置され、8日、開所式が行われた。県内離島での支局は初めて。今後は環境保全の拠点として島内でのエコツアー実施を目指し、エコガイド養成や島内の観光資源調査などを行っていく。問い合わせは同支局(電話・ファクス 0980-76-2696)まで。
 おきなわ環境クラブは2002年にNPOの認証を受け「自然と環境の保全は足下から」をモットーに、子供と大人が地域の自然環境に理解を深めるよう水辺での植栽や環境調査などの活動を展開。宮古では「自然と水環境について」のワークショップやサガリバナの苗栽培と移植、天女の水まつり、産業まつりなどへも参加し環境保全に努めている。宮古支局は当初平良市内にあった事務所を移転し、本格的な活動の拠点とする。
 開所式であいさつした横山幸子支局長は「活発に活動できるよう皆さんの協力をお願いしたい」と呼び掛けた。上原会長は「宮古の豊かな自然と環境を守り育てる活動の拠点とし、皆で力を合わせて頑張ってほしい」と期待を寄せた。高千穂区長の砂川徹夫さんは「環境問題が地域ごとの関心になっている今日、高千穂に支局が開設することは素晴らしい限り。部落を挙げて応援していきたい」と激励した。

top.gif (811 バイト)