200平成16  5 曜日

GW本番、観光客らどっと/宮古空港混雑ピーク

「ただいま」と里帰りも

  ゴールデンウイーク(GW)後半の5連休がスタートした1日、宮古空港には一足先に初夏を満喫しようと観光客らが大勢降り立った。観光客らは早速、タクシーやレンタカーで宮古観光に出発。空港には里帰りする家族連れも多く見られ、迎えに来たお年寄りに「おじいちゃん、ただいま」と元気な孫たちの声が響いた。
 来島する観光客はこの日が最も多く那覇―宮古便全席が満席。羽田―宮古もほぼ満席だった。帰りのピークは4、5の両日。JTA、ANAとも県外便も含めて全便がほぼ満席状態だという。
 同空港にはゴルフバックを抱えた男性やダイビング用品を入れた大きな荷物をカートに乗せた観光客らが足早に空港を後にした。
 ダイビングショップが主催するツアーに参加した斉藤芽生さん(28)=東京都=は「宮古に来たのは初めて。第一印象は暑いの一言。さすが南の島だなと思った。四日間ダイビングを満喫します。八重干瀬などすごく楽しみ」と声を弾ませていた。
 東京都から宮古に里帰した新城孝浩さん(31)、聡子さん(30)、義樹ちゃん(2つ)の親子。孝浩さんは「たまには孫の顔も見せないと」と親孝行。久しぶりに再会した孫の義樹ちゃんを抱き抱えた祖父の新城健一さん(65)は「孫の顔が見られてうれしい。待ちかねていた」と目を細めていた。

写真説明・大勢の親子連れや観光客らでにぎわっていた=1日、宮古空港

 
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広域で農村総合整備へ事業費100億円見込む

 宮古地区の広域農村振興を目的に平良市(伊志嶺亮市長)が圏域六市町村を代表して事業化に向けた各種取り組みを進めている「宮古地区農村振興総合整備事業」に向けた国の基本調査がこのほどまとまり、同調査報告を受けて平良市では今後、学識経験者、地域の代表、各市町村担当者を交えた審議会を発足させて2006年度の事業着手を目指す。事業費は約百億円を見込んでいる。
 同整備事業に向けた基本調査は沖縄総合事務局により02、03年度でまとめられた。事業導入計画としては今年度に基本計画の策定、05年度に実施計画の策定、06年度に事業着手を予定している。
 同事務局の基本調査では、宮古地区の整備構想として特色ある地域農業の展開と活力ある住み良い農村の形成を目的として「みやこ水土里プロジェクト」を掲げ地域特性を生かし観光に配慮した21世紀にふさわしい農業と生活スタイルを宮古地域から誕生させることなどが示されている。
 基本調査を踏まえて立ち上げられる審議会では同計画を導入して地下水保全および循環型農業の確立により「南国の楽園」として都市と農村の共生・対流を図り夢のある宮古づくりを目指して各種協議を行う。
 事業着手後の取り組み方針としては、地域資源循環管理計画として自然環境の保全・回復・循環などにより豊かで美しく安心な農村地域を創造するため、有機性資源等の循環利用による適切な管理を行う施設等を整えるとしている。
 また、高齢者福祉基盤整備の計画としては、6市町村において各地域の個性、特性、自然環境や伝統文化などを活用した「むらづくり」を進めていくとともに、第一次産業としての位置付けを失いつつある今社会において農業・水産業などの重要性を訴え「食と農の再生プラン」を確立して南国の楽園から「健康」を伝えることなども示されている。

 
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福祉型社会実現に力こぶメーデー宮古地区祭典

年金制度改革求め決議

 第75回メーデー宮古地区祭典(主催・同祭典実行委員会)が1日、平良市中央公民館野外ステージで開催され、関係団体の組合員とその家族らが集合。「働くものの連帯で、労働、平和、人権、環境に取り組み、労働を中心とする福祉型社会を実現して自由で平和な世界をつくろう」というメーンスローガンと保険料の引き上げに伴う大幅な負担増を不服とする「年金制度の抜本改革を求める特別決議」をそれぞれ採択し、実現を誓い合った。
 集会の式典で主催者を代表して同祭典実行委員長の下地博盛連合沖縄宮古地域協議会議長は「まだまだリストラ、サービス残業、過労死など働くものの権利を踏みにじる現実がある」と強調。「各団体が連携し、労働環境の改善を進めていく」と述べた。
 また、宮古土地改良区(代表理事・仲間克城辺町長)の職員が解雇されたことについて「労働組合の職員が不当に解雇されたことは見過ごせない。連携して戦おう」と協力を求めた。
 来賓として参加した連合沖縄の大城治樹副会長、宮古市町村会会長の伊志嶺亮平良市長がそれぞれ激励のあいさつを行った。
 続いて平良市職労の仲宗根均さんが「働く者の権利を実現するため連帯し一丸となって頑張ろう」、自治労土地改良区の西平敏一さんが「委員長が不当解雇されたが、皆さんが共に戦ってくれる。これからも支援、協力をお願いします」とそれぞれ決意表明した。
 また、「働く者の祭典『メーデー』の起源を振り返りつつ働く者をはじめとする全ての国民が『安心して暮らせる社会』『平和な社会』を作り上げていくために、手を取り合い『心合わせ・力合わせ』を行っていくことを誓う」というメーデー宣言、「安心と信頼の年金制度確立に向けた審議を尽くすよう強く求める」という年金制度の抜本改革を求める特別決議もそれぞれ採択した。

写真説明・メーデーで働く者の連携を誓い合った=1日、平良市中央公民館



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過去最高の66件/03年度自己破産申し立て件数
5年前に比べ約7倍

 消費者金融などから借金を重ねた末、自己破産を申請する多重債務者が急増している。那覇地裁の調べによると、2003年度の宮古管内の破産申し立て件数は過去最高の66件。毎年のように増え続け、五年前の九件と比較すると57件(約7・3倍)の増加。債務者の相談などを受ける「沖縄クレジット・サラ金被害をなくす会」の調査では、県内でも宮古と那覇市を中心に急増しているという。同会では「失業、営業不振などにより返済不能に陥る人が増えている」と見ている。

 県内全体の自己破産申し立て件数も年々増加し、03年度は約2400件だった。宮古の過去6年間の数字を見ると、98年度が九件、99年度が10件、2000年度が11件、01年度が19件、02年度が30件、03年度が66件と右肩上がりで推移している。同会では「沖縄県は、破産の減少が期待される個人再生制度の手続き費用が全国と比較しても割高で、活用しにくいことも要因の一つ」と分析する。
 一方、簡易裁判所が貸し主・借り主間の和解成立を手助けする特定調停の申し立ては近年増加傾向にあったものの、03年度は前年度比76件減少の403件になった。県全体でも同様の傾向にあり、前年度より減っている。しかし、減少の裏には、返済資力が著しく低いため調停より破産を選択する人や、司法書士が業者と交渉して返済額を減少する「任意整理」を利用する人が増えており、状況は依然深刻。減少とはいえ決して楽観できる傾向ではない。
 県民生活センター宮古分室に寄せられるフリーローン・サラ金からの借金に関する相談では、浪費ではなく収入が乏しいために生活費に補充しているケースが多くを占めるという。相談に訪れる人は家計を預かる主婦が多く、同センターの相談員は「借金をつくる前に、家庭の中で計画性のある話し合いを持つことが大切。一人だけの判断で借りてしまうのは避けて」と話していた。


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街路樹無残、何者かが切り倒す/一時交通に支障も

 「何でこんなことを」―。平良市東仲宗根の市道(通称・土川線)の街路樹が1日午前、何者かによって切り倒された。街路樹は道路の片側を完全にふさぐように倒れ、撤去する間は一時片側通行になるなど交通に支障を来した。目撃者によると切り倒したのは、以前近所に住んでいた70代くらいの男性。切断した理由は不明。宮古署は市が被害届を出さないため捜査は続けない方針。同市では緑化運動が高まる中での思わぬ出来事に頭を抱えている。
 街路樹はホルトという種類。高さ約6メートル、幹の直径は約30メートルの大木。街路樹は盛加越公園の近くで人通りも多い場所。
 同日午前9時30分ごろ、のこぎりで街路樹を切り倒す男性の姿を付近の住民が目撃。同11時ごろには街路樹が道路に倒れているのを別の住民が発見し、道路を管轄する同市道路建設課(下里重剛課長)に連絡した。駆け付けた同課の職員6人が約1時間かけて撤去作業を行った。下里課長は「何10年かけて整備した道路や街路樹に、こういったことをするのかが理解できない。憤りを感じる。これだけの大木、事故が発生しなくて良かった」と怒りを露わにした。 

写真説明・切り倒された街路樹が道路の片側を完全にふさぎ交通に支障をきたした=1日、平良市の市道top.gif (811 バイト)

 竹林公園にあずまや/昔ながらのかやぶき屋根

 宮古島上水道企業団(渡真利光俊企業長)が平良市宮原に水源かん養林として整備している竹林公園にこのほど、かやぶき屋根のあずまやが完成した。あずまやの広さは12・25平方~で、総工費は約430万円。
 同企業団の「水源かん養林事業」は1995年から取り組みがスタート。竹林公園整備事業はその一環で、竹の植林作業は02年に始まった。公園の面積は約2ヘクタールで、5種類300本の竹が植えられている。同企業団によると、竹林はあと2年ほどで完全に成長する見通しで、「竹林公園を圏域住民の憩いの場にしたい」としている。
 

写真説明・水源かん養林の竹林公園にこのほど完成したあずまや=4月30日、平良市宮原の竹林公園


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