200平成16  4 23 曜日

市民参加で財政再建/平良市・公共事業も民間感覚でメス

 逼迫(ひっぱく)する市の財政状況の抜本的改革を目指して今月6日に発足した財政非常事態克服実践本部(本部長・伊志嶺亮平良市長)の第2回会議が22日、平良市役所会議室で開かれ、財政健全化に向けて市長から諮問された各種課題について協議する「財政再建市民委員会」を来月中に発足させることを決定した。委員は一般公募と市長指名で行われ人数は10人程度を予定している。市民委員会では公共工事の抜本的見直しや各種数値目標などが協議される見込みとなっている。

 同本部では、来年1月1日予定の市町村合併までの間で9月定例会前と12月の2回、示された目標数値に対する取り組み状況などを市民に公表していくことなども確認した。
 今会議までには幹事会が2回開催され、その協議事項も報告された。その中で、これまでに示された「10大行動計画」を簡素化した骨子も示された。
 示された骨子は▽税・税外収入の公正な徴収(市税、国保税、土地改良受益者負担金、家賃等)▽手数料等の見直し・適正化▽管理経費の見直し(勧奨退職者の不補充、人件費の見直し)▽公共事業等の見直し▽予算編成手法の見直し▽財政再建市民委員会の設置▽財政状況の市民公表―となっている。
 そのほか、幹事会から示された課題としては▽全庁体制の確立と職員意識の向上▽公共事業の取り扱い▽市町村合併との関連性―が報告された。
 平良市の今年度予算編成は、国の三位一体改革の影響を受け、編成作業が難航。一次内示では異例の「歳入欠陥」内示に踏み切った。
 しかし、国や県の指導を受けた最終内示では歳入と歳出の帳尻を合わせるも実質的には5億6000万円の不足額が発生している。同本部ではこの不足額解消を目指し、各種取り組みの方向性などを決定していく。

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国内有力選手が宮古入り/トライ大会 きょう開幕式

 第20回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古広域圏事務組合など)を3日後に控えた22日、昨年の第19回大会総合4位で日本人1位の小原工選手(37)=兵庫県=、総合九位の谷新吾選手(36)=愛知県=、総合10位の藤原裕司選手(40)=栃木県=がそろって来島した。小原選手は「もちろん1番上を目指す」、谷選手は「7時間30分が目標」、藤原選手は「昨年の10位より上を狙う」とそれぞれ抱負を語った。
 今大会が五度目の出場となる小原選手は「待ちに待ったレースがいよいよ来たという感じ」と第一声。11日の石垣島トライアスロン(51・5キロ)でも優勝し、良い感触をつかんでいる様子で、「苦手のバイクを中心にトレーニングを積んできた。今までで一番手応えがある。日曜日が楽しみ」と力を込めた。
 昨年はバイクのトラブルに泣いた谷選手は「(トラブルは)昨日のことのように覚えている。起きてはならないことが起きないように準備した。あとは体力勝負」と強調。独特の明るい笑顔を交え、「米国での2ヶ月の合宿でコンディションは最高。冷静な判断でレースをしたい」と話した。
 40歳を迎えた藤原選手は「1年間はあっという間だった。例年通りの仕上がり。最後まであきらめず、粘っていきたい」と意気込みを示した。
 国内招待選手はこのほか、昨年総合8位の河原勇人選手(26)=東京都=、40代1位(総合16位)の河村政勝選手(43)=山口県=、50代1位(総合46位)の永倉光男選手(55)=愛知県=、女子2位の野中美佐選手(26)=愛知県=が宮古入りした。

 写真説明・午後1時すぎ、宮古に到着した(手前から)谷、小原、藤原の各選手=22日、宮古空港

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書道や三線で日本文化紹介/トライ外国選手招き交流会

 25日に開催される第20回全日本トライアスロン宮古島大会を控えた22日、外国人選手らを招待した交流会が平良市立平良中学校(平良正校長)と同久松中学校(大田敏盛校長)などでそれぞれ開かれた。生徒たちは外国語を通じて国際感覚の大切さを実感し、出場選手らの応援に向けて意欲を示した。

・平良中
 平良中学校は、同大会に参加する選手たちと接することで生徒たちの視野を広げ、何事にも挑戦しようとする態度を育てることなどを目的に交流会を実施した。
 ミッチェル・アンダーソン選手(男性、28、オーストラリア)、ワーナー・レイトナー選手(男性、34、オーストリア)、ヘザー・ジョリス選手(女性、35、アメリカ)、マーグス・タム選手(男性、35、エストニア共和国)のほかに、応援に訪れたジョリス選手の夫ペーターさんと息子のマックス君(5)の計6人が招待された。
 今回の交流会では3年生195人が参加。全員の手拍子に合わせて6人は入場した。マックス君の元気いっぱいの行進に女子生徒たちは一斉に「かわいい」の大歓声を上げ、会場は興奮に包まれた。
 生徒を代表して伊良部和馬君は「今年の大会は20回目。僕たちが生まれる前から毎年激しいレースが繰り広げられた。皆さんの強じんな肉体と精神は、いつも僕たちを魅了します」と述べ、全選手が自己ベストでゴールテープを切るよう期待を込めた。選手らは自己紹介の後、招待されたことに感謝の意を表した上で、大会への決意を新たにした。
 レクリエーションの書道では、生徒たちが招待選手の名前を漢字で書いた用紙を配布。マックス君が筆を握ると、生徒たちは乗り出して「かわいい」を連発し、くぎ付けにされた。

 写真説明・ ジョリス選手の息子、マックス君は書道を体験するなど生徒たちの人気者だった=22日、平良中学校体育館

・久松中
 久松中学校での交流会は、外国人選手と交流を深め、異文化を正しく捉えて、認め合いながら国際理解に目を向けさせることなどを目的に開かれた。全校生徒137人が参加。同校での交流は今回が初めて。
 参加したのは、ピーター・ヴァブロスク選手(30、チェコ共和国)、ピーター・トレイラー選手(26、アメリカ)、マンフレッド・ドチヒ選手(45、ドイツ)、チャールズ・ウィレン選手(42、アメリカ)の男性選手4人と応援で訪れた女性のサンドラさん(ドイツ)の計5人。
5人は会場が割れんばかりの拍手で入場し、笑顔とジェスチャーで感謝の意を表した。
 3年生の宮国成美さんが「トライアスロン大会に出場する選手たちと交流会が開かれ、大変うれしい。大会当日は、みんなで応援します」と歓迎のあいさつ。選手4人は「上位入賞を目指して頑張ります」と決意を新たにした。
 選手らが書道体験で「完走」「宮古」「希望」などの文字を力強く書き上げると、生徒らは「おーっ」の感嘆の声を上げ、惜しみない拍手を送った。ペアによる風船競走では、背中を合わせた選手と生徒が背中に風船を乗せて力走。息の合った競技に会場には歓声が響いた。

 写真説明・選手らは「完走」などの文字を書いて生徒たちを喜ばせていた=22日、久松中学校体育館

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「5市町村合併」結論持ち越す/上野村議会・

「3町村」案を支持する意見も

 多良間村が宮古地区市町村合併協議会から離脱したことを受け、上野村の川田正一村長ら四役と同村議会議員は22日午後、同村役場内で会合を開き、今月28日に予定されている宮古市町村長会議に示す方向性について話し合った。多良間村を除く宮古5市町村による協議会の立ち上げについては結論を持ち越し。再度、議員間で協議することを確認した。会合の中では、以前、川田村長が示した城辺町、下地町、上野村による3町村の合併案を支持する声もあった。
 会合は午後5時すぎから開かれ、はじめに川田村長が市町村合併協議会の現状を報告した。その上で「5市町村による協議会の立ち上げに関する村の考えを28日に報告することになっている。議員1人ひとりの意見が聞きたい」と活発な論議を求めた。
 これに対し、議員の多くが現段階で結論を出すことは時期尚早との考えで一致。川田村長も「必ずしも28日までに結論を出せということではない」と同意した。さらに川田村長は「この合併問題がスムーズにいくとは思っていなかった。合併期日は後回しにしてもいい」と述べた。
 議員の中には多良間村が離脱したことで「今がチャンス。城辺、下地と連絡を取り合い、話し合うことも1つの方法」、「住民の間から3町村がいいのではという話が聞こえる」と3町村による合併を支持する意見もあった。川田村長は「相手があっての合併。現段階では城辺や下地の考えが分からないので何とも言えない」と返し自らの考えを示すことは避けた。
 ほかにも「今回の合併は県や(合併)事務局から急かされているような感じがする。じっくりと検討する時間が必要」とする議員もいた。

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5月26日実施を決定/多良間村・2村議解職の住民投票

 【多良間】多良間村選挙管理委員会(垣花清次委員長)は22日、市町村合併問題で住民グループからリコール(解職)請求された村議2人のリコールを問う住民投票を5月26日に実施することを決定した。5月6日告示。同7日から期日前投票が始まる。
 投票会場は多良間村塩川集落センターで、時間は午前8時から午後6時まで。村議2人についてそれぞれ投票者の過半数がリコールに賛成すれば、投票率に関係なく成立する。50日以内に補欠選挙が行われる。期日前投票は村役場で午前8時半から午後8時まで。
 投票ではリコールに賛成であれば賛成の欄に、反対であれば反対の欄に、議員の名前を記載する方式で行われる。

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