200平成16  4 22 曜日

奥平一夫が出馬表明/県議選平良市区・合併推進など重点施策

 6月6日投開票される県議会議員選挙で市議会議員の奥平一夫氏(54)が21日、市内レストランで出馬を表明した。出馬について奥平氏は「宮古の重点課題を県政の場で取り上げ住民の声を反映させていくことが私に課せられた大きな使命と認識している。県政に強い決意を持って第一歩を踏み出した」と意気込みを示し、同日午後に議員辞職届けを提出したことを報告した。平良市区は保守系の現職と新人がすでに出馬を表明しており、奥平氏の出馬で保革3つどもえの公算が大きくなった。

 後援会長の伊志嶺亮平良市長は「いろいろな問題で社会はターニングポイントを迎えている。その中で私たちは積極的に島づくりに参加しないといけない。奥平氏をしっかりと支えてこの選挙を勝ち抜き県政に直接、宮古の声を届けよう」と述べた。
 真喜屋浩後援会顧問代表は「他の陣営はすでにこの選挙戦をスタートさせているがわれわれの陣営は県政の場に送るのに最もふさわしい奥平氏が出馬を表明してくれた。投開票までの時間を大切にして勝利に向けた選挙運動を展開しよう」と呼び掛けた。
 奥平氏が掲げた重点施策は▽みのりある市町村合併の促進▽宮古空港・下地島空港の軍事利用反対▽地下水法の制定促進とグリーンベルトの推進▽高度情報関連の新規産業創出による若者の雇用▽災害に強いまちづくりの促進▽宮古を拠点とした音楽、芸能の発信▽南静園の存続▽女性相談機能の充実・一時保護所の設置―の八項目。
 記者から「出遅れ」の指摘については「多くの支持者に話を聞いたら『出馬を待っていた』との声をたくさんもらったので問題はない」と説明。助役案件をめぐる市政与党議員内の確執については「これまでいろいろなことがあったが議員団含めて後援会がこの県議選の意義を議論する中でどうしても議席を取らないといけないとの意向で一致した。全力で選挙戦を戦う決意が確認された」と述べた。
 平良市区では現職で2期目を目指す坂井民二氏(54)=自民公認=と、新人で前市議会議員の嵩原弘氏(49)=公明推薦=の2人がすでに出馬を表明している。
 奥平氏の出馬で3つどもえ選挙の公算が大きくなり保守分裂、3つどもえの構図は2年前の市長選挙と同じ様相となった。
 会場に詰め掛けた支持者は奥平氏を県政に送り出そうと最後はガンバロー三唱で気勢を上げた。
 奥平一夫(おくひら・かずお) 1949(昭和24)年7月20日生まれ。54歳。平良市東仲宗根出身。沖縄大学卒、93年市議会議員に初当選、3期務める。

 写真説明(上)・奥平氏を県政に送りだそうと支持者がガンバロー三唱で気勢を上げた=21日、レストランクール新館
 写真説明(下)・支持者に県議選への出馬を報告する奥平一夫氏

top.gif (811 バイト)

海水で清め無病息災願う/サニツ 浜下り・

家族で伝統行事「ミナンガハナ」

 青空が広がったサニツ(旧暦3月3日)の21日、宮古各地の海岸や八重干瀬などでは浜下りで潮干狩りを楽しむ親子連れらでにぎわった。波打ち際では、家族で伝統儀式「ミナンガハナ」を実施。全員が海水をすくって顔を洗うなどして体を清め無病息災を願った。
 この日は2日続きの夏日(25度以上)。宮古島地方気象台は、最高気温27・8度(午後2時3分)を観測した。潮干狩り真っ最中の時間帯だった。
 伝統行事のサニツが盛んな伊良部町では、町立小学校2校と中学校2校は午前中に授業を打ち切り。子供たちは家族と一緒に長山の浜や佐和田の浜、白鳥岬近くの磯などで浜下りした。
 このうち、長山の浜の海域では、譜久村義雄さん(63)が素潜りによるもり突きで重さ3キロのタコを仕留めた。浜辺に戻って来ると、潮干狩りに夢中になっていた地域の子供たちが集まり、タコを持ち上げて「タコだ」の歓声を上げていた。タコはさっそく料理され、譜久村さんらは親せきの子供たちと一緒に舌鼓を打った。
同浜に訪れていた山口千加吉さんの家族5人は、ミナンガハナを行い、向こう1年間の家族の健康を祈った。
一方、同町佐良浜や平良市池間島の漁師とその家族、親せきらは漁船に乗ってサンゴ礁へ。船主らは乗船者に赤飯や小豆ご飯、刺し身などを振る舞った。サンゴ礁で収穫した海の幸は、先祖の神に供えて大漁、無病息災を祈願した。

 写真説明(上)・ミナンガハナの儀式。海水をすくって顔を洗い体を清めた山口千加吉さんの家族ら=21日、伊良部町長山の浜
 写真説明(下)・譜久村義雄さん(左)が仕留めたタコを手に喜ぶ子供たち=21日、伊良部町長山の浜

top.gif (811 バイト)

有力選手 続々と来島/トライアスロン宮古島大会

 25日に行われる第20回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古広域圏事務組合など)まであと4日と迫った21日、昨年の第19回大会で総合優勝のマルクス・フォースター選手(ドイツ)ら海外招待選手と、女子優勝の千葉ちはる選手(那覇市)が来島した。フォースター選手は順調な仕上がりをアピールし、「今なら良いレースができる」と連覇に向け自信をのぞかせた。女子で連覇のかかる千葉選手は「やるからには一番上を狙いたい」と力強く話した。

  フォースター選手は同日午前、ワーナー・レイトナー選手(オーストリア)、ピーター・トレイラー選手(米国)、ジュリー・カーウィン選手(カナダ)、ヘザー・ジョリス選手(米国)とともに宮古空港に降り立った。フォースター選手は「今年も参加できうれしく思う。昨年は素晴らしいレースができた。宮古は暑くて風が強いので厳しいレースになるが、私にとっては暑ければ暑いほど良い。問題は湿度。今年も頑張りたい」と意欲を見せた。宮古の印象を「人々の応援が素晴らしく、景色が美しい」と笑顔で話した。
 午後5時すぎの飛行機で宮古入りした千葉選手は、2週間前の石垣島トライアスロン(51・5キロ)で優勝したことを振り返りながら、「やるだけのことはやった。3種目ともタイムは伸びている。持っている力を出し切れれば結果はそれについてくる」と闘志を燃やした。
 2002年の第18回大会で35位だったレイトナー選手は「坂が多く難しいレース。他の選手を意識せず、自分のペースで、必ずトップ10に入りたい」と決意。初出場のトレイラー選手は「バイクでは風が強くランでは暑くてきついレースだと聞いているが、楽しんでやりたい。優勝を目指したい」と語った。
 女子の招待選手、カーウィン選手は「楽しんで、自分の力を出し切りたい。(昨年優勝の)千葉選手は手強い相手だろう」、ジョリス選手は「アイアンマンレースにも何度も出ている。ロングレースは得意。交流会には家族と一緒に参加したい」とそれぞれ話した。
 この日は、ミッチェル・アンダーソン選手(オーストラリア)も宮古入りし、海外招待選手は出そろった。
 きょう22日には、昨年日本人1位(総合4位)の小原工選手(兵庫県)ら国内招待選手も続々来島する。

 写真説明(上)・午前10時すぎに来島した(左から)カーウィン、レイトナー、前回優勝のフォースター、トレイラー、ジョリスの各選手=21日、宮古空港
 写真説明(下)・夕方の便で宮古に入った千葉選手=21日、宮古空港

top.gif (811 バイト)

庁舎前にイルカのモニュメント/城辺町・トライ出場の西田さんが贈る

 埼玉県在住でトライアスリートの西田光男さん(52)が21日、城辺町役場を訪れ、自身が制作した「風見イルカ」モニュメントを同町に寄贈した。
 西田さんは昨年、全日本トライアスロン宮古島大会に初めて出場。同町出身で現在は長野県に住む松川義和さんとの交流もあったことから、「役場が新庁舎になるならぜひ寄贈したい」と新庁舎落成を記念して寄贈した。
 「風見イルカ」モニュメントは鉄製でさびにくいように亜鉛でメッキ加工されており、2匹のイルカが風を受けるとくるくる回る設計となっている。高さは約3メートルで重さは約250キロという。
 西田さんは鉄を使用したイスや暖炉などの作品を数多く制作しており、個展なども開催している。「どうせなら子供たちに喜んでもらえるものが良い」と思い、イルカをモチーフとした作品を約2カ月かけて作り上げた。
 同町役場駐車場で行われた「風見イルカ」モニュメント除幕式で仲間克町長は「町の発展につながる。寄贈を縁に今後ますます交流を深めたい」と述べた。
 西田さんは25日に行われる第20回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古広域圏事務組合など)にも出場する予定で「自分のペースで完走を目指して楽しみたい」と意欲を見せている。

 写真説明・「風見イルカ」モニュメントの前で握手を交わす西田さん(左)と仲間町長(右)=21日、城辺町役場駐車場

top.gif (811 バイト)

チャレンジを続けて/鏡原小・トライアスリート与儀さんが講演

 平良市立鏡原小学校(伊計喜和子校長)は創立81周年を迎えた21日、全日本トライアスロン宮古島大会に第1回目から連続出場している与儀忠文さん=左写真=を招いて講演会を行った。与儀さんは「トライアスロンを通して学んだこと」と題してこれまでの経験を語り、「チャレンジを続けることが大事」と児童たちに呼び掛けた。
 同校のPTAでもある与儀さんは「初出場のときはリタイアしたが、次は頑張るぞ、という気持ちで練習していたら2回目は完走できた。皆さんもあきらめないで」と自らの経験をもとに子供たちを激励。中学、高校時代に水泳部に属し、また、自転車の経験もあったことから「子供のころに頑張ったことが生かされている」と話し、児童たちのやる気を促した。
 質疑応答では「やめようと思ったことはあるか」「きついときに励みになるものは」などと子供たちから質問が飛び、与儀さんは「やめたいときは何度もあったが、周囲の応援を励みに頑張ってこれた」などと丁寧に答えていた。

 写真説明(右)・トライアスロンの経験談に耳を傾ける児童たち=21日、平良市立鏡原小学校体育館

top.gif (811 バイト)

 



top.gif (811 バイト)