２００４年（平成１６年）  ４月 ２０日 火曜日

☆ 原料搬入27万9000トン／03−04年期産キビ・

宮古地区のキビ操業が終了

宮古製糖伊良部工場の2003―04年期産原料の搬入が18日終了し、これにより宮古地区の今期サトウキビ収穫が終わった。４製糖工場合計の原料搬入量は前期比3930トン少ない27万8818トン。農家手取り総額は58億円。平均糖度（品質）は４工場とも基準値を上回る良い成績となった。 　長期干ばつや台風14号の被害があったにもかかわらず、糖度が良かった理由として各製糖工場は▽操業開始時期を平年より遅らせた▽製糖期後半に乾燥低温の天気に恵まれた―などを挙げている。 　収量（地区全体）は台風、干ばつの影響を受け前期と比べ3900トン、平年と比べ約３万8000トンの減産となった。 　宮糖伊良部工場のまとめによると、原料搬入量は５万7782トンで、前期比8400トン増加したものの、平年比では7000トン減少した。同工場管内の今期操業は表年に当たり、収穫面積が前期比130ヘクタール増と大幅に増えたのが収量増の要因となった。 　平均糖度は基準糖度帯の下限値（13･1度）を０･95度上回る14･05度。糖度の内訳は13･0度以下が21･7％、基準糖度帯（13･1−14･3度）が34･6％、14･4度以上が43･6％で、全体の約８割が基準以上となった。糖度の最高は18･6度、最低が８･７度。トン当たり農家手取り額は基準額の２万300円を279円上回る２万579円だった。 　宮古地区の糖度を工場管内別にみると、一番高かったのは宮糖多良間工場の15･3度。次いで沖糖宮古工場の14･47度、宮糖城辺工場の14･35度、同伊良部工場14･05度の順となった。多良間工場は主力品種「農林15号」の糖度が高く全体の成績を押し上げた。 　一方、平均反収は沖糖宮古工場６･９トン、宮糖伊良部工場６･６トン、同多良間工場６･３トン、同城辺工場５･７トンの順。宮古工場では収量がまずまずの成績になった理由として▽災害に強い「沖糖15号」の普及▽害虫被害が少なかった―などを説明。一方、城辺工場は、特に城辺町東部で台風、干ばつの被害が大きかったことを減産の要因として示している。

☆ トライＴシャツ １４種類、4530枚を用意／

大会当日ボランティアらが着用

今月25日に開催される第20回全日本トライアスロン宮古島大会（主催・宮古広域圏事務組合など）があと６日に迫った19日、大会を運営する実行委員会は大会当日にボランティアやスタッフ、報道関係者らが着用するＴシャツと帽子を披露した。 　Ｔシャツの色は白、ピンク、黒など14種類。前面には今大会のロゴマーク、背中には協賛社のロゴマークがプリントされている。4530枚が用意された。 　同実行委員会の二木哲実行委員長は「大会まで残り６日。準備は順調に進んでいる。スタッフはベテランが多いが慢心せず気を引き締めて、事故がない大会にしたい。参加選手には全員完走できるよう頑張ってほしい」と話した。 　写真説明・ボランティアやスタッフらが大会当日に着用するＴシャツと帽子＝19日、平良市総合体育館前

☆ 子牛１頭平均価格 40万円台の高値記録／４月肉用牛競り

宮古本島の４月の肉用牛競りが19日、ＪＡおきなわ宮古家畜市場で開かれ、子牛（生後12カ月以内）１頭平均価格は40万7217円の高値で取り引きが成立した。40万円台での取引は昨年10月競り以来６カ月ぶり。平均キロ単価も1587円の高値だった。成牛を含めた全体の販売額は２億65万7100円で、２億円台は今年２月に次いで過去２番目。 　高値の要因は米国で確認されたＢＳＥ（牛海綿状脳症、狂牛病）感染牛の発生に伴うもの。米国産牛の禁輸に伴って国産牛の需要が急増、この結果、枝肉市場の価格が底上げされ、子牛価格も上昇している。ＪＡおきなわ宮古支店など関係機関では子牛の高値取引を喜ぶ反面、「高すぎる」と懸念する声もある。 　今月競りでの子牛の上場頭数は477頭で、取引率は100％。子牛全体の販売価格は１億9424万2650円。１頭当たり平均価格は40万7217円（前月比４万2745円高）、平均キロ単価は1587円（同153円高）となった。最高価格は54万3900円。販売体重は12万2413キロ、平均体重は256キロだった。 　成牛を含む全体の上場頭数は508頭で、販売価格は２億65万7100円。１頭当たり平均価格は39万4994円、平均キロ単価は1473円となった。最高価格は58万650円。全体の販売体重は13万6186キロ、平均体重は268キロだった。 　今月の競り価格は米国で確認されたＢＳＥ感染牛の発生が影響を及ぼしているが、関係機関では高値取引を素直に喜べないという現状がある。ＪＡおきなわ宮古支店では子牛１頭平均価格は「38―40万円がベスト」としており、これ以上の価格上昇は「後（価格暴落）が怖い」という見方をしている。

☆ 伊良部高男子が準Ｖ／平安杯高校バレー・九州大会出場権を獲得

平安杯第49回全九州バレーボール総合選手権大会兼国体選手選抜高校県予選大会は大会最終日の19日、男女の決勝リーグを行い、男子の伊良部は２勝１敗で準優勝となった。この結果、伊良部は５月７日から行われる九州大会への出場権を獲得した。 　伊良部は大会第２日の18日に決勝リーグ進出を決め、２月の春の高校バレー（春高）県予選で敗れた美里工業と対戦。第１セット25−23、第２セット26−24と、セットカウント２−０のストレート勝ちを収めた。 　19日は第１試合で沖縄工業を２−０で破り、春高県予選で優勝し全国大会に出場した西原と全勝対決。伊良部は全員バレーで得点を重ねたが、勝負所でサーブカットがセッターに入らず、第１セット17−25、第２セット22−25、セットカウント０−２で惜しくも敗れた。 　天願誠也主将は「常に優勝を目指しているのでうれしさより悔しさの方が大きい」と表情をくもらせた。一方で九州大会行きを決めたことは「このチームでは初めての九州大会になるのでうれしい。しっかり練習していきたい」と話した。 　今月から就任した城間亮監督は「このチームで初めての大会で、サーブカットや相手のコンビに対するブロック、速攻に対するレシーブなど具体的な課題が見えた」と振り返った。その上で「課題をきちんと克服すれば、西原とも互角に渡り合える」と、九州大会へ向け気を引き締めた。

☆ 「新鮮情報」大好評／宮古毎日新聞社・

沖縄本島への即日配達１年

【那覇支局】宮古毎日新聞社が沖縄本島での即日配達を始めてからきょう20日で１年になる。「宮古の情報がその日に読めるようになって非常に良い」「知り合いが載っていたりすると、すぐに電話を入れている」など、即日配達を喜ぶ声が多い。 　５年程前から本紙を愛読している那覇市泊に住む砂川邦敏さん（55）＝城辺町砂川出身＝は「那覇でもその日に読めるようになった。知り合いが載っていたら、すぐに電話する。遅れると効果が落ちる」と即日配達を評価。現在、那覇市役所道路建設課技幹の職にあるが、職場仲間や知人にも本紙の記事を見せ、特に良いのはコピーをして配るという。「感動したのは、子供がなかなか生まれなかった県職員に『宮古へ行ったら生まれるよ』と話したことがあったが、一昨年『おかあさんといっしょ』のコーナーで紹介されていたときは…」と感慨深げに言う。 　那覇市首里に住む弁護士の下地玄栄さん（76）＝平良市西仲出身＝も本紙の読者。「宮古の発展ぶりや人の往来、台風災害までも手に取るように分かる。宮古の情報は生活に欠かせないので、喜んで読ませてもらっている」と話し、宮古への深い愛着を感じさせた。 　沖縄本島では名護市や糸満市までも一部地域（佐敷、読谷、石川、国頭）を除き、その日の午後に配達されている。購読料は自動振替で月1785円。

☆ 新曲「八重干瀬賛歌」を発売／作曲・喜納昌吉さん、作詞・友利武雄

平良市池間島北東に広がる八重干瀬。その八重干瀬の自然の素晴らしさや神秘的な世界、命の根元などを内容にした味わいのある歌詞の新曲「八重干瀬讃歌」が19日、発売された。同日午後、作詞した友利武雄さん＝ライオンズトラベル社長、上野村出身＝が市内で記者会見した。友利さんは「誰にでも口ずさみやすいメロディーになっている」と述べ、新曲を通して八重干瀬を県内外へ広くアピールしていく意欲を示した。 　作曲は日本を代表するミュージシャンの１人、喜納昌吉さん。演奏は喜納昌吉＆チャンプルーズ。歌は琉球民謡協会本部理事で師範の宮國喜効さん＝浦添市在、同出身＝。 　友利さんは「世界の喜納さんが作曲を快く引き受けたことに大変感謝している。『八重干瀬讃歌』をヒットさせることで、八重干瀬がさらに全国的に有名になる。それが宮古の観光発展につながる」と説明した。 　さらに友利さんは「宮國さんは、琉球民謡界の大御所の１人である民謡歌手の国吉源次さんに次ぐ歌い手」と太鼓判を押す。 　今年の八重干瀬まつりは、20日から３日間の日程で行われる。観光客らを乗せて平良港と八重干瀬間を往復するフェリーでは「八重干瀬讃歌」が流される。21日は宮國さんが乗船し、民謡ショーの合間に同讃歌を披露する予定。 　作詞した友利さんは、今から21年前に東京に住んでいた時に「八重干瀬まつり」を初めて企画し、大勢の観光客を八重干瀬に送り込んだ。ＮＨＫが特集番組で八重干瀬の魅力を全国放送するなど、「幻の大陸」は広く国民に知られるようになった。 　詳しい問い合わせは、ライオンズトラベル（電話73-8611、携帯090-3796-5664）まで。