200平成16  4 曜日

健全運営に全庁体制/平良市・

財政非常事態克服実践本部が発足

 逼迫(ひっぱく)する市の財政状況の抜本的改革目指して先月「財政非常事態宣言」を行った平良市(伊志嶺亮市長)は6日、同宣言で示された10大行動計画の実施に関することを掌握して実践していく「財政非常事態克服実践本部」を発足させた。市役所会議室で行われた発足会では本部長には伊志嶺市長、副本部長には下地学助役が就任した。会議は月2、3回程度開催され、財政健全化に向けた数値目標の設定や取り組み状況の確認など計画実施に向け取り組んでいく。

 本部長に就任した伊志嶺市長は「厳しい財政事情の中で財政非常事態宣言を行い、いよいよ本格的に取り組むこととなった。一致団結して財政健全化に頑張れる体制を構築していきたい」と述べた。
 第1回目の会合では同実践本部の要綱を決定し、財政非常事態宣言に係る10大行動計画の進ちょく状況および数値目標等の設定について各部から説明が行われた。
 その中で財政課からは狩俣照雄課長が▽保育所の民間委託▽公民館の自治会委託▽ごみの有料化▽学校の統廃合―について専門部会を立ち上げて検討してほしいとの要望が出された。
 そのほか、建設部は市営住宅の使用料の滞納分の徴収について専任職員の配置や法的手段など、総務課からは人件費について職員給与の減額案などが説明された。
 また、国保年金課からは年間の徴収率で国からのペナルティーが科せられている現状では滞納分までの徴収については厳しい状況が説明され、専任職員の設置が求められた。
 組織体系としては、本部長に提示する事項について調査研究を行う幹事会を設置。また、行動計画の策定と計画を実施するため、必要に応じて専門部会を設置することができる。
 平良市の新年度予算編成は、国の三位一体(さんみいったい)改革の影響を受け、編成作業が難航。1次内示では異例の「歳入欠陥」内示に踏み切った。国や県の指導を受けた最終内示では歳入と歳出の帳尻を合わせるも、実質的には5億6000万円の不足額が発生している。
 発足会には三役、部課長が出席し、市の財政健全化に向けて全庁体制で取り組んでいくことを確認した。

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革新 人選作業に着手/県議選平良市区・

今月14日までの決着目指す

 6月6日に行われる県議会議員選挙平良市区で革新陣営は6日までに候補者選定に向けた候補者選考委員会を発足し候補者擁立に着手した。今月14日までの決着を目指している。
 選考委員会のメンバーは市三役、市議代表(奥平一夫氏、与那嶺誓雄氏)、伊志嶺亮市長後援会長と副会長のほか、3労組(自治労市職労、宮古地区労、沖教組宮古支部)代表3人も加わる見込み。選考委員長には下地学平良市助役でほぼ決定している。
 現職市長を抱えながら市議団の分裂で県議選に向けた動きがみられなかった革新陣営だが、5日には候補者擁立に向けた選考委員会を立ち上げることを確認。候補者擁立と県議選に向けた動きが活発化していた。
 候補者擁立について下地助役は「いろいろな意見はあったが今回の県議選はきちっと候補者を擁立して戦うべきとの意向でまとまった。これまでの市長選、県議選からみても3つどもえになれば十分に勝算はある」と説明した。
 また、人選については「現職市議の中から出るのが無難だと思うし期待もしている。しかし、それ以外の人材があればそれを含めて選考委員会で協議すると思う」と述べた。
 平良市区では現職で2期目を目指す坂井民二氏(54)=自民公認=と、新人で前市議会議員の嵩原弘氏(49)=公明推薦=の2人がすでに出馬を表明している。
 保守系が分裂したことで革新陣営の動向が注目されていたが、5日夜には伊志嶺市長宅で市幹部、後援会、市議らが会合を持ち候補者を擁立することでまとまり、県議選に向けて動き出した。
 これまでに名前が挙がっているのが前回の市議選トップ当選の奥平氏(54)=写真左端=のほか現在、市社会福祉協議会事務局長の松川英世氏(53)=写真中左=、現職市議では亀浜玲子氏(50)=写真中右=と下里茂博氏(61)=写真右端=が立候補に意欲的だと伝えられている。

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2013年 1日の最大配水3万2202立方メートル/

地下水審議会・利用計画を答申

 宮古島地下水審議会(中尾英筰会長)は6日午後、第2次宮古島地下水利用基本計画を宮古広域圏事務組合(代表理事・伊志嶺亮平良市長)に答申した。2次計画では目標年次を2013年に設定。その上で地下水流域区分をこれまでの17区分から22区分に変更、地下水の需給計画も見直した。目標年次の計画給水人口は5万564人、1日の最大配水量は3万2202立方メートル、1人当たりの1日最大給水量は637リットルを見込んだ。

 地下水利用基本計画は同組合の宮古島地下水保護管理条例に基づいて策定。宮古島および伊良部島の地下水の保全と有効利用を図ることが目的だ。基本方針で地下水の無駄のない利用と地下水の保全を強調。地下水保全の考え方としては「長期的、継続的に地下水を汚さない地域社会を構築する必要がある」と定めている。
 1次計画を見直す2次計画における主な変更個所は▽目標年次▽地下水流域区分▽地下水需給計画▽取水区域の見直し―など。流域区分では1次では定めなかった流域群を設定した。西原北、白川田をはじめ、平良地下水、城辺地下水の各流域群を定めた。さらに1次計画では東海岸としていた区分を「東部海岸」に改定。これを増原、山川海岸、比嘉東部、新城北部に区分した。東添道、西添道も新たな流域に加えている。
 地下水需給計画では生活文化の向上や地域産業の発達などで今後も水の需要量は増加すると予想。1人当たりの1日最大給水量は1次計画の586リットルから637リットルに増えると想定している。
 第2次計画の答申は宮古広域圏事務組合で行われ、審議会の中尾会長から同組合の伊志嶺代表理事に計画書が手渡された。
 中尾会長は「宮古は地下水に依存しているため、これを汚染すると大変なことになる。保全は島民1人ひとりで取り組まなければならない」と強調した。伊志嶺代表理事は「答申内容をしっかり守り、地下水の保全に努めていきたい」と話していた。

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芯止め作業がピーク/葉タバコ・10日ごろから収穫が本格化

 2004年産葉タバコの芯止め作業がピークを迎えている。一部で収穫作業を始めている農家もあるが、本格的な収穫は10日以降になる。今期葉タバコは気象条件などに恵まれ作柄は良好。各農家ともに2年連続の豊作に期待を寄せている。
 04年産葉タバコは昨年12月3日に播種(はしゅ)。今年1月26日には苗が本畑に移された。当初は葉が小さく品質面への影響が懸念されたが、その後は適度な雨が降るなど気象条件に恵まれて順調に成育した。
 4日午後、城辺町福里内の畑で芯止めの作業をしていた福里剛さん(27)は「作柄は去年よりいい」と笑顔。「品質面も収量も今のところ問題ない。収穫が楽しみ」と話していた。
 宮古地区の04年産葉タバコの植え付け面積は6万4760アールで03年に比べて約1000アール増えた。03年産の販売額は31億3483万円だった。

 写真説明・芯止め作業で汗を流す葉タバコ農家=6日、城辺町福里

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前年の3倍に急増/3月の伊良部への観光客

 伊良部―平良港間でフェリーを運航させている伊良部町のはやて海運(川平三秀代表)は6日、フェリーで本土からの観光客ツアーを輸送した2004年3月分の実績(速報値)をまとめ発表した。それによると、前年度同月比で200%増、約6000人を輸送した。
 川平代表は「佐良浜漁港近くで経営するレストランで、新鮮な魚介類の料理を提供したのが大好評だった」と説明。その上で、今後の観光誘客に向けては、海鮮料理をセットにした伊良部島観光ルートを強くアピールしていく考えを示した。
 観光客は、宮古・八重山離島巡りの団体ツアーや農協関係の団体ツアーが中心だった。観光客は、平良港から観光バスでフェリーに乗り入れし、同町へ渡る。観光名所の白鳥岬や佐和田の浜、下地島空港での民間航空機の訓練、通り池、渡口の浜などを巡る。
同海運の女性事務員らは「国内唯一の下地島パイロット訓練飛行場は魅力の1つ。観光客らは、本土では見られない民間航空機の訓練を間近で見られるので感動する」と話す。

 写真説明・観光名所の「通り池」では、最近岩盤の上に設置された木道からの見学者が多い=6日、伊良部町下地島

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 緑の街角賞 受賞者宅紹介E通りにあふれ出た各戸の思い

【 緑の街角賞(通り会賞) 】
 各戸とも、それぞれの思いが込められた特徴のある庭づくりで花と緑を楽しんでいる様子がうかがえます。
 美容室・マイギャルさん宅は入り口周りにイヌマキ、タイワンレンギョ、ミニバラの植え込み、そしてインパチェンス、ハナキリン、ブーゲンビリア、ペンタス等狭いスペースに棚掛けして棚いっぱいに並べられた鉢物。仲里さん宅は、カイズカイブキ、イヌマキなどの植栽通りに面したベランダに並べられたブーゲンビリアの鉢物、玄関の通路にインパチェンス、ベゴニア、ツツジ、ブーゲンビリア等。砂川さん宅は琉球石灰岩を並べた植え込みにカイズカイブキ、タイワンレンギョ、タチバナアデク、イヌマキ、クロキ等をうまく組み合わせた生け垣、ボリューム感のあるハマシタン、ガジュマル、サキシマハマボウ等の鉢物。池間さん宅は、カイズカイブキの生け垣を主体にブーゲンビリア、リュウキュウマツ、ツツジ等の植栽庭と一体化した植栽桝のきれいに刈り込みされたタイワンレンギョ。下地さん宅は、オオイタビで囲まれた緑の塀にイヌマキ、タイワンレンギョ、ランタナ、ツバキ、カイズカイブキ、ツツジ、インパチェンス建物の空間に桜の木等、各戸の思いが通りまであふれ出て豊かな潤いのある通りに育てられています。
 通り会賞の受賞者は次の皆さん。(敬称略)
 ▽美容室マイギャル▽下地学▽狩俣武則▽仲里昇▽砂川辰夫▽池間輝治
  (市民運動実践協議会グリーン部会)

 (おわり)

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