200平成16  27 曜日

10年余 収入を水増し計上?/宮古商工会議所・

新年度予算編成で発覚

 沖縄宮古商工会議所の第58回通常議員総会が26日午後、平良港マリンターミナルビルで開かれ、2004年度の事業計画・収支予算書などを審議した。一般会計予算は前年比で約1000万円減の4426万7000円となった。審議の中で、これまで10年余の予算で会費収入を水増し計上してきたことや、その穴埋めに貯蓄共済制度の積立金が充てられ、元専務理事の私的流用につながった可能性が指摘された。指摘した議員は「そんな予算を見抜けなかった過去の常議員、監査にも責任がある。反省すべきだ」と述べた。中尾英筰会頭も指摘を認めた。

 商工会議所では昨年、元専務理事による貯蓄共済制度積立金の私的流用が発覚した。帳簿上、積立金は1億2000万円の残高があったが、実際には3000万円程度しかなかった。元専務理事は2600万円の私的流用を認めているが、残る額については一般会計へ繰り入れたなどと説明している。その混乱で7月に引き継いだ執行部が退任。中尾会頭が再登板し、執行部体制を一新した。
 新執行部による新年度予算編成の中で、これまでの予算では満額徴収しても2700万円しかない会員からの会費収入を3000万円と計上してきたことが分かった。前年までの実績によると会費収入は2500万円程度しかなく、決算時には500万円の歳入不足が生じることになる。また支出でも役員報酬(専務理事)と職員給与がプールで計上されていたことで、実際の役員報酬の額が分からなかったという。
 新年度予算では会費収入を2500万円とするなどして収入を圧縮。支出でも給与費を430万円減額するなど全般的に経費を圧縮。総額では前年比978万7000円減の4426万7000円とした。元専務理事を刑事告訴しているため弁護士費用として70万円、貯蓄共済制度への返済分として105万円を計上した。
 総会では予算説明が行われただけで、貯蓄共済制度の再建案については具体的な協議は行われなかった。しかし議員の1人から「これまで(前年と今年の予算の差額)1000万円が水膨れだった。これが支出のいろいろなところに計上されていた。これを見抜けなかったことを反省すべき」と指摘があった。
 この不祥事を受け、新年度の重点目標では「職員の資質向上および専門的能力の向上」との新たな項目を設けた。
 このほか総会では昨年4月に開設された中小企業支援センターのあり方についても質問があった。

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下崎埋立地の一部売却/平良市・

スクラップ業者に3300平方メートル

 平良市は下崎地区埋め立て地の一部、2205平方メートルをスクラップ処理会社テッツェ(平良市、桜井賢恵社長)に8064万2000円で売却した。伊志嶺亮市長と桜井社長が26日午後、売買契約書を交わした。テッツェは土地を廃自動車の集積ヤードとして、処理ラインを建設する。下崎地区埋め立て地は総面積6万3800平方メートルで、市公共下水道終末処理場や市土地開発公社、民間会社などに4万8400平方メートルを売却済みで、今回の3305平方メートル売却で、道路用地、緑地などを除いた売却すべき面積は残り8700平方メートルとなった。テッツェは手付け金として同日、1000万円を支払った。
 契約書を交わした伊志嶺市長は「これまでも廃自動車の処理でお世話になった。宮古のリーディング産業は観光であり、廃自動車の山積みは景観上も見苦しい。本格的な廃自動車処理が始まるということで期待している。市としてもできる限りのことをしたい」と話した。同社の桜井哲顧問は「これからは地元企業として頑張っていきたい」と話した。
 同社が設置する処理ラインやプレス機は可動式。桜井顧問によると、ラインの設置作業に3カ月ほどかかり、7月はじめには稼働させたい考え。この処理ラインだと島内の廃自動車を半年程度で処理できるという。
また桜井顧問は火災事故を起こした西原産廃処分場についても、「廃自動車処理が済めば、崎山プラントの原状回復に取り組みたい」との考えを示した。

 写真説明・廃自動車の集積ヤード設置のために売却された埋め立て地

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心豊かなふるさとづくりで表彰/平良市民運動実践協・

7個人3団体をたたえる

 第21回心豊かなふるさとづくり表彰式(主催・平良市民運動実践協議会)が26日夜、平良市内のレストランで行われ、緑の街角賞やクリーン賞など7個人3団体を表彰した。同実践協議会の前川尚誼会長は受賞者の取り組みをたたえながら「地域の活性化と心の豊かさを目指す私たちの実践運動が市民の賛同を得て、ますますその重要性と必要性が増している」と運動の意義を強調した。緑の街角賞を受賞した瑞慶覧博良さんは「賞に恥じないようこれからも手入れを継続していきたい」と述べた。

 平良市民運動実践協議会は1977年に組織され、83年には「緑の街角賞」表彰規定が制定され、これまでに18団体と188個人、93年には「クリーン賞」「親切運動活動賞」も新設され14団体13個人、合わせると32団体201個人が表彰されている。
 前川会長はあいさつで「宮古島は昨年9月の台風で大きな被害を受けたが、県内外から心温まる支援のおかげで復興しつつある。その中にあって市民によるボランティア団体が数多く復興作業に参加し、環境整備、緑化復旧、心和むまちづくりとあらゆる分野で活動し、今日の平良市を創造してきた」と述べたうえで、実践協議会の活動意義を強調した。表彰を前にクリーン、グリーン、グレイシャスの各部会の代表が選考経過を報告した。グリーン部会長の友利吉博さんは「緑の街角賞を受賞すると、それは近隣への波及効果が大きく、周りも緑豊かになる」と説明した。
 その後、受賞者1人ひとりに前川会長から賞状が手渡された。緑の街角賞を受賞した瑞慶覧さんは、庭づくりとは無縁で興味もなかったが新築をきっかけに始めたと説明し「友人や周りの人たちに認められるとうれしくなり、今では食事も忘れるくらいに手入れに精を出している。賞に恥じないように継続して手入れをしていきたい」と受賞のあいさつをした。また「受賞にもっとも貢献したのは妻」と、ユーモアを交えて話し会場を沸かせた。
 県宮古支庁の安和朝忠支庁長、平良市の下地学助役、平良市議会の池間青昌議長があいさつし、受賞者をたたえた。
 受賞者は次のとおり。(敬称略)
 ▽クリーン賞・荷川取自治会、垣花ヒデ子▽緑の街角賞・瑞慶覧博良▽緑化推進賞・中村稔▽植栽美化賞・伊波常広▽植栽奨励賞・前田昌一▽植栽努力賞・平良雅則▽アイデア庭園賞・福嶺雅春▽通り会賞・美容室マイギャル、下地学、狩俣武則、仲里昇、砂川辰夫、池間輝治▽親切運動活動賞・なかよし保育園

 写真説明・心豊かなまちづくりを実践している市民を表彰した=26日、平良市内のレストランクール

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大嶺部落が2年ぶり総合優勝/上野村納税産業共進会・

10年間、納税100%

 上野村(川田正一村長)は26日、2003年度第55回上野村納税産業共進会褒賞授与式を同村農村環境改善センターで開催した。農作物の品質などを競う産業の部と村税、国民健康保険税などの納付実績などを競う納税の部を合わせた総合で大嶺部落が2年ぶりに優勝を果たした。

 主催者を代表して川田村長は「入賞者の皆さんは日ごろから営農活動に意欲的に取り組み、村の産業振興と発展に貢献している。また、大嶺部落は10年間、納税率100%という他部落の模範」とたたえた。
 授与式では畜産共進会の入賞者や高額納税者、県野菜フェスティバルで入賞した個人にも表彰状が贈られた。
 各部の表彰者は次の通り。(敬称略)
 【総合成績】@大嶺A宮国B新里
 【産業の部】@大嶺A宮国B新里
 【納税の部】@大嶺A高田B豊原
 【出荷用野菜及び果樹の部】@砂川ミツ子(高田、ゴーヤー)A下地恭一(名加山、ゴーヤー)B渡真利弘二(新里、トウガン)
 【緑肥の部】@砂川政通(大嶺)A与那覇初雄(上野)B仲間茂盛(大嶺)
 【堆きゅう肥の部】@新里仁栄(新里)A砂川行雄(上野)B宮国直治(宮国)
 【葉タバコの部】@宮国恵安(宮国)A宮国克信(同)B太田彰(上野)
 【サトウキビの部】@勝連栄一(新里)A友利敏男(大嶺)B小禄茂弘(高田)
 【高額納税者個人表彰(納税部門表彰)】@宮国成正(宮国)A新里仁福(新里)
 【特別表彰者(農業部門)】@砂川恵子(豊原)第14回県野菜フェスティバル・トウガン銀賞A山口修(同)同フェスティバル・トウガン銅賞
 ▼上野村畜産共進会
 【若雌牛の部・第1類】@上地信徳(大嶺)しげさくら号A友利吉雄(同)かつみ号B嵩里キヨ(新里)たかきよ号
 【同2類】@佐渡山茂(新里)しげはる号A宮国朝親(宮国)だんでぃ号B砂川栄市(名加山)さくら号
 【成雌牛の部・第1類】@大海(大嶺)ひろみつ号A上原栄市(豊原)すずみ号B渡真利弓子(新里)ゆみちょう号
 【同2類】@大海(大嶺)まつたかこ号A宮国兼吉(宮国)みつこ号B山口幸徳(豊原)みのり号
 ▼上野村部落別セリ出荷共進会
 【12カ月令出荷子牛】@砂川恵一(大嶺)24頭、1頭当たりの平均価格=44万4200円A友利吉雄(大嶺)5頭、同=44万1400円A新里好章(高田)9頭、同=43万9200円

 写真説明・川田村長(左)から優勝旗が大嶺部落の代表らに手渡された=26日、上野村農村環境改善センター

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残金417万円は緑化などに利用/平良市台風義援金

 昨年9月に発生した台風14号に係る平良市の義援金配分委員会(委員長・伊志嶺亮市長)の第3回委員会が26日午後、平良市役所で開かれた。8734万4264円の義援金総額を確認したほか、残金の417万四1379円は市内小・中学校の緑化推進などで活用することを確認した。この日の会議で委員会は解散した。
 平良市の義援金総額は市に届いた義援金1254万2826円に、宮古市町村会から配分された7480万1438円を合わせた8734万4264円。これまで災害を受けた市民に計2回の義援金を支給しているが、3回目では住居被害など計46件を認定した。3回目の配分は4月上旬までには終える予定。
 残金は「宮古市町村会からの第3回配分が予想以上に多かった」(担当課)として417万4379円発生した。
 第3回委員会では主に残金の活用方法について審議。この結果、50万円は調整額に、150万円は災害救助基金として残した。残りの約200万円は市内小・中学校が台風の影響で甚大な被害を受け、花や木も全滅したとして各小・中学校に10万円相当の花木を配布することを決めた。調整額は一部被害報告漏れの市民に対応、災害救助基金は災害発生時の緊急用資金として残す。

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