200平成16  26 曜日

給与削減案で当局批判/平良市職員労組・

今後の交渉、拒否の構え

 平良市(伊志嶺亮市長)が24日、2つの職員労働組合に対して給与の5%減額などの給与削減案を提示したことを受け、自治労連平良市職労(奥原一秀執行委員長)と自治労平良市職労(前里敏夫執行委員長)は25日、市役所前で合同の会見を開き当局側が提示した削減案を強く批判するとともに「他の自助努力無しでの人件費カットありきの姿勢には納得できない」として、今後も当局側との交渉には応じない姿勢を示した。

 今回当局側が示した給与削減案は▽給与5%減額▽定期昇給凍結▽特別昇給凍結―など。案通り実施されれば年1億5560万円の人件費が抑制されるとしている。
 これに対して組合側は▽財政非常事態宣言に伴う計画の数値目標が示されていない▽平成15年度決算による余剰金額、新年度の交付税の確定及び人事院勧告が示されない中での削減であること▽組合員の中には子供の教育費や家のローンなどやっとの思いでやりくりしている人が多い―を理由として示した上で「今回の給与・期末手当の減額等には断固反対する。また、計画の具体的な数値目標が示されない中では交渉にも応じない」との方針を説明した。
 組合側は「公共工事の抜本的見直しなど、具体的な数値目標を示した上で提案するべきで、他町村からの指摘で人件費を削減することは納得できない。歳出抑制には他にも自助努力できる部分はある」と当局の姿勢を厳しく批判した。
 組合側の指摘に対して当局側は「今後、数値目標を策定して組合側に示して交渉を行い、早急に臨時議会に条例の改正案を提案したい」と説明した。

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米側からの打診否定/普天間代替・下地島空港移設で政府

 下地島空港を米軍普天間飛行場の移設先として米側が日本政府に打診していたという一部報道を受けて、25日に行われた参議院の沖縄・北方特別委員会で西銘順志郎氏が報道内容の真意をただした。川口順子大臣は「そのような打診を米国政府から受けたという事実はない」と述べ、報道内容を否定した。
 また、西銘氏が「次々とこのような報道が出ると裏で何か動きがあるのではと県民が疑心暗鬼になる。再度、普天間基地について明確な答弁をしてほしい」と要望。
 川口大臣は「たしかにいろいろな報道が出ることで県民の心を惑わせるようになってはいけないと思っている。嘉手納統合案、あるいは下地島、それらを含めて辺野古沖での代替施設建設に代わる案について米国から打診を受けている事実はない」と説明した。

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給食の牛乳パックを再利用/城辺町 城辺中・学校挙げてリサイクル

 城辺町立城辺中学校(佐久本茂美校長)では、給食委員会が中心となり学校給食の牛乳パックを集め、リサイクル業者へ持ち込むリサイクル活動に取り組んでいる。この取り組みは今年1月から実施。全生徒と職員約80人分の牛乳パックを約3カ月間集め、古紙回収業者へ届けた。集められた牛乳パックは沖縄本島のリサイクル業者へ送られ、トイレットペーパーやはがき、和紙などに再利用される。

 リサイクルは、通常は捨てる牛乳パックを、何とか再利用しようと給食週間の活動の一環として始めたのがきっかけ。各学年に協力を呼び掛けて実施した。各生徒が飲み終わったパックを切り開き、それを給食委員が集め洗って乾かすなど、手間と時間をかけて取り組んだ。
 集めた牛乳パックのリサイクル法については、宮古リサイクル運動友の会の協力で平良市内にある古紙回収業者の中央産業を紹介してもらった。
 給食委員長の与那覇みのりさん(3年)は「牛乳パックが資源になることを知った。もっと他の学校でも取り組んでもらいたい」と話し、委員の大森彩加さん(3年)は「今までリサイクルのことはあまり考えたことはないが、給食週間を通して関心を持った。後輩たちにもずっと続けていってほしい」と願った。
 同友の会の下地勝子会長は「リサイクルすることで森林伐採や地球温暖化を防げる。城辺中だけでなく宮古全体の学校で取り組んでもらいたい。生徒たちの取り組みが地域への波及効果につながればうれしい」と話し、他校の実施を呼び掛けた。
 下地会長によると、牛乳パック6枚でトイレットペーパー1つになるという。
 給食委員会担当の与座まゆみ教諭は「とてもいい取り組みなので、ぜひ次年度も続けていきたい」と話した。

 写真説明・学校給食の牛乳パックを集めリサイクルに取り組んでいる城辺中学校給食委員の(右から)大森さん、与那覇さん、宮古リサイクル運動友の会の下地勝子会長=24日、平良市内の古紙回収事業所

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幼稚園児が英検3級に合格/砂川凜之助君、高1レベルほぼ満点

 平良市立東幼稚園に通う砂川凜之助君(6つ)が、高校1年生レベルに当たる文部科学省認定実用英語技能検定(英検)3級に合格した。昨年4月から英語を習い始め、わずか1年足らずで英検5級、4級、3級を取得。関係者を喜ばせている。
 英検の1次試験は1月25日、2次試験は2月22日に実施された。凜之助君は2次試験では33点満点中32点の高得点で合格した。
 凜之助君は「単語の並べ替えが難しかったけど、会話文は良くできた。たぶん合格できると思っていた」と合格の感想を話し、「次は英検準2級を取りたい」と目標を話した。Windowズ留学センターに付属し学童も兼ねたパイオニアキッズに通っており、毎週月曜日から金曜日の毎日1時間半、英語を習っているという。
 同センターの悦子長崎アントリム代表は「一度習ったものはすぐに覚える。大人顔負けの知識を持っている。小学校1年生で英検準2級も最年少で取れるのでは」と期待を寄せた。

 写真説明・英検3級に合格した砂川凜之助君=24日、Windowズ留学センター

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書の新世界に挑戦/大盛双鴻(そうこう)さん、初の個展「感じの漢字」

 書道玄海社宮古支部双鴻書道院を主宰する大盛双鴻さん(本名・敬徳)の初の個展「大盛双鴻書法展―感じの漢字―」が、25日から平良市下里通りにある花ギャラリーTOMOEで開催されている。30日までで、時間は午前10時から午後7時まで。入場無料。個展では、アダンの支柱根(方言名・アダナス)を素材にした紙やゲットウの葉など身近にある植物を使った作品や、これまでの受賞作品など約30点余を展示している。大盛さんは「万感胸に迫る想い。喜びに堪えない」と話し、関係者たちに感謝の意を表した。
 大盛さんは健康づくりのためウオーキングをしていた際、自生するさまざまな植物に魅せられて葉っぱなどを使った作品に取り組みはじめた。独学で作り始めたアダナスを素材とした紙は何度も失敗を繰り返し、試行錯誤を重ねたという。各作品に添える解釈文には、ゲットウやフクギの葉などを使用した。また、竹やマーニの茎を使った筆なども展示紹介している。個展ではこのほか、大盛さんがこれまでに書きためた数々の作品も展示している。
 大盛さんは「紙以外に文字を書いたらどうだろうかという発想が出てきた。やればやるほど発想が広がってきた。偶然の出会いが可能性を広げてきた。個展を機に、新しい自分との出会いに期待したい」と話した。
 同日開かれたオープニングパーティーには、実行委員会をはじめ書道玄海社の三上栖蘭会長など、多くの関係者が訪れ大盛さんの個展を祝った。

 写真説明・身近な植物を使った作品を展示紹介している書家の大盛双鴻さん=25日、平良市西里の花ギャラリーTOMOE

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