200平成1 6  12 曜日

合併住民投票 「結果を尊重する」/川満下地町長が施政方針で

 下地町議会(川満廣俊議長)の3月定例会が11日開会し、川満省三町長が施政方針を示したほか、町当局が2004年度一般会計予算案など12議案を提案した。川満町長は「国の三位一体改革の影響を受け厳しい財政運営の中でも、行政コスト削減をしつつ住民の福祉の後退がないよう努めていきたい」と決意を述べた。また市町村合併の意思を問う住民投票については「投票結果を尊重し、議会議員と十分に調整し方向性を定めていきたい」との姿勢を見せた。一般質問は15日。会期は19日まで。
 川満町長は施政方針で▽産業の振興▽交通・通信体制の整備▽生活環境の整備▽教育・文化・スポーツの振興▽保健福祉対策▽国民健康保険事業▽老人保健事業▽国民年金事業―などについて自らの方針を示した。04年度一般会計予算案では、34億2547万7000円を計上したことを説明。「厳しいながらも限られた予算を効率的に執行し、町政の振興発展に職員一体となって努力していく」と述べた。
 農林業では、サトウキビの収穫面積拡大を図るため、採苗ほ場を設置し優良種苗を普及させ生産向上に取り組んでいくほか、農業基盤では来年度からカズラ嶺地区、仲子ク地区で新規に整備を進めていく。
 町が約8割を出資する第3セクター、コーラル・ベジタブル社については「第4期決算の結果は厳しい経営だった」と述べ、原料の安定確保と市場開拓、商品開発など経営業務改善へ向け会社と連携を取り生産体制の充実に努めていく姿勢を見せた。
 新規建設事業では、町営団地の与那覇第2団地(16戸)を建設。また下地中学校の普通教室、特別教室の改築を計画している。公園整備では、旧庁舎跡地の整備を進めていく方針。町当局が提案した議案は一般会計や各特別会計予算についてのほか、▽過疎地域自立促進計画の変更▽町営カズラ嶺地区・仲子ク地区土地改良事業の施行についての議決内容の一部変更―など12議案となっている。同事業では排水路やグリーンベルトなどを追加するため、事業費を変更した。

top.gif (811 バイト)

対話と協調が基本姿勢/川田上野村長が施政方針

 上野村議会(平良隆議長)の3月定例会は11日開会した。村当局から総額39億5990万円の2004年度一般会計予算案など計13議案が上程された。会期は23日までの13日間。一般質問は17日に行われる。施政方針を述べた川田正一村長は「『対話と協調』を基本姿勢として村政運営を進めてきた。多くの行政課題を1つ1つ乗り越えていくためには今後とも地域の皆さんと対話の機会を大切にした行政を進め、民意が村政に反映されるよう村民の皆さんと協働して活力あるむらづくりに全力を傾注していきます」と新年度に向け決意を表明した。
 当局から提案されたのは04年度一般会計予算案のほか、▽04年度同村国民健康保険事業特別会計予算▽04年度同村老人保健特別会計予算▽04年度同村介護保険特別会計予算▽03年度同村一般会計補正予算(第6号)▽上野辺地に係る第五次総合整備計画の変更―など計13議案。
 03年度補正予算案は歳入歳出にそれぞれ1733万8000円を追加し、歳入歳出予算のそれぞれを40億478万2000円とした。
 上野辺地第5次総合整備計画は「南岸地域のうえのドイツ文化村に連携する地域特性を生かしたリゾート開発は宮古広域における観光の拠点としての機能を高め、新たな産業の芽生えを刺激する」として「今後さらに道路やうえのドイツ文化村および南岸リゾート施設などの機能強化、充実を図り観光の振興に寄与する」目的で03年に策定された計画。上野辺地は同村上野、宮国、新里、野原の計4地域を指す。
 今回は村道(大嶺宮国線)改良舗装事業の追加により、道路事業費に2050万円を追加するなどの変更を加えた。
 施政方針演説の中で市町村合併に係る問題に触れた川田村長は「昨年実施したアンケート調査の結果を重視する。現在の行政サービスを持続的に維持していくためには、市町村合併は避けて通れない行政課題。合併推進を堅持していく」と述べた。

top.gif (811 バイト)

多良間産黒砂糖が人気/宮糖多良間工場・生産間に合わず

 【多良間】宮古製糖多良間工場(仲間時次工場長)産の黒砂糖が例年にない人気ぶりを見せ、生産が間に合わない状態になっている。多良間産サトウキビもかつてない良質で、10日までの平均糖度は15・1度。昨年に比べ収量は少ないものの、高品質の出来となった。仲間工場長は「これまでにない売れ行き」と喜んでいる。その一方で、生産農家の高齢化や畜産業への転換から年々サトウキビの収量が減るなど原料不足の現状があり、原料確保が今後の課題となっている。

 宮古製糖多良間工場が今年創業を開始した1月15日から3月10日までに生産した黒砂糖は1638トン。1日に約32トンを生産している。搬入されたサトウキビは1万2316トン。
 同工場で生産している黒砂糖は粉末タイプの粉糖、小粒糖、一口サイズの形成糖のほか、業務用として出荷する30キロの固形糖の4種類。創業開始した3日目ごろから宮古本島や沖縄本島、県外への出荷を開始した。今年は個人で注文する消費者が増加しており、多い人で20袋入りのケースを50ケース注文する人もいるという。遠くは岩手県からの注文もあるという。
 同工場の仲間工場長は「自然食ブームや食品の安全志向が強くなっている。また黒糖も見直されてきている」と分析。「今年は特に原料の質も良いので黒砂糖の質も高い」。しかし、「減産しているので原料が足りない。高齢化や牧草地への転換で年々栽培面積が減ってきている」と懸念。「黒砂糖の人気も出てきているので今後は原料確保が課題」と話した。
 同村ではサトウキビ面積の約6割の収穫・搬入が終了しており、今期の操業は4月上旬ごろまでを見込んでいる。多良間村では、黒穂病対策として一昨年から「農林15号」を導入。現在は村のサトウキビ栽培面積の約54%で農林15号が栽培されている。
 宮古製糖農務部の川満長英部長は「品種が良いのが高品質の要因。今までにない高品質ぶり。多良間は宮古本島に比べ台風14号の被害が少なかったこと、バッタや黒穂病の被害が減ったことも考えられる」と分析。「農家の反応もいいので、ぜひ推進したい」と話した。

 写真説明・多良間産の黒砂糖をピーアールする仲間時次工場長(左)と宮古製糖の新城淳作常務取締役=宮古製糖多良間工場

top.gif (811 バイト)

「宮古研究」第9号を発刊/宮古郷土史研究会

 宮古郷土史研究会(仲宗根將二会長)はこのほど、「宮古研究・第9号」を発刊した。
 第9号には、宮古研究の父とされる慶世村恒任氏についてや、海浜へ行く小道の地名「トゥブリ」についてなど、方言にかかわるもの、島尻や野原峰など地域にまつわる話などを掲載。また、研究余滴として、▽ンナグズヌイサミガ 地名・人名を考える▽ドイツ商船ロベルトソン号を救助した人びと▽通学雑感▽国立劇場出演 砂川クイチャーについて▽宮古方言音素カタカナ文字の作成についての提案―も掲載されている。執筆は仲宗根会長、照屋盛氏、平良恵貴氏など同研究会委員が手掛けた。
 同研究会は今年で結成28年目を迎える。これまでに「宮古研究」を第8号まで発刊し、神話や年中行事、方言、人頭税などについて紹介してきた。
 市内の麻姑山書房(72−7669)で販売している。定価1000円。

 写真説明・このほど発刊した「宮古研究・第9号」

top.gif (811 バイト)

最高気温25・9度を記録/11日、宮古島地方・

4月下旬並みの暖かさ

 宮古島地方は11日、移動性高気圧の影響で4月下旬並みの暖かな陽気に包まれた。宮古島地方気象台によると、最高気温は午後1時五57分に平年より3・7度高い、25・9度を記録。
 暖かな陽気に誘われ市内では半袖姿で元気に遊ぶ子供たちの姿が見られた。
 きょう以降は気圧の谷に入ることから曇りが多くなる見込み。15日からは雲は少なくなり、日差しが見える日が増えるという。

top.gif (811 バイト)

マンゴーの花 満開

 マンゴーが開花の時期を迎えている。このうち、平良市内にあるビニールハウスではマンゴーの花が例年にない満開ぶりを見せ、1面にオレンジがかった黄色い花を咲かせている。
 栽培農家の男性によると、今年のように満開になるのは今回が初めてで「枝の剪定(せんてい)をせず放置したので、これほどまでに満開になったと思う。自分でもびっくりしている」と驚いた様子。「台風や病害虫の発生がなければ、今年は10トンの収穫も期待できそう」と顔をほころばせた。順調に育てば6月末には収穫できるという。現在は花吊り作業がピークを迎えている。
 今後は、花が散った後、1本の枝に2個の果実が実るよう摘果を行うなどして、収穫へ向け準備を進めていく。

 写真説明・満開となったマンゴーの花=平良市内のマンゴーハウス

top.gif (811 バイト)