200平成1 6  曜日

一般会計39億5990万円/上野村04年度予算案・

対前年度14・1%の増

 上野村(川田正一村長)は5日、2004年度当初予算案を発表した。一般会計の総額は39億5990万円で、対前年度当初比14・1%(4億9032万2000千円)の増。老朽化に伴う上野中学校校舎建て替えや村立南保育所と同北保育所の統合に係る保育所建設事業などが押し上げた。歳入は国の三位一体改革による影響で地方交付税が対前年度比1・2%(1600万円)削減されるなど計1億8913万円の歳入不足が見込まれたため、基金から1億1410万円を繰り入れて穴埋めしたほか、人件費、補助費、物件費などを削減した。同案は今月11日に開会予定の同村議会3月定例議会に提案する。
 財源の内訳は村税、財産収入などの自主財源が対前年度比3・5%増の4億9365万円、地方交付税、国庫支出金、県支出金などの依存財源が同15・8%増の34億6626万円となっている。 
 国の三位一体改革の影響で▽地方交付税1600万円減▽歳入不足などを補う臨時財政対策債が4930万円の減▽保育所運営負担費などの国庫補助負担金が国、県合わせて5549万5000円が削減され、計1億8913万円の歳入不足となった。
 不足分を補った基金は2003年度残高が1億9285万6000円。このうち、1億1410万円を歳入不足分に充てた。差し引いた残高は7875万6000円。
 歳出では各種団体などへの補助費を6・4%(2007万6000円)、職員らの出張、研修費に充てる物件費を7・1%(2122万円)削減した。また、人件費は03年度の給与改定などにより、村長、助役、収入役、教育長の給与を年額2%減額、人勧に伴う給与の一律2・6%引き下げ、6人の退職(定年3、勧奨3)などにより対前年度当初比10・8%(8565万3000円)減に抑えた。
 川田村長は三位一体による交付税削減など厳しい財政状況を訴えた上で、「四役、職員が一丸となって節減に取り組み、住民に必要なサービスに応えていきたい」と述べた。

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一般会計は18億4990万円/多良間村04年度予算・

前年度比15・5%大幅減

 【多良間】多良間村(兼濱朝徳村長)は5日、2004年度予算案を発表した。一般会計は18億4998万1000円で、対前年度比15・5%(3億3968万9000円)の減となり、過去最大の下げ幅となった。国の三位一体改革による影響で地方交付税が対前年度比6・9%(5750万円)削減されるなど、合わせて約8000万円の歳入不足が見込まれたため、基金から1億6588万5000円を繰り入れた。基金残高は5億9032万円。歳出では人件費や物件費、各団体への補助金などを削減した。同予算案は、12日開会予定の3月定例会に提案される。
 一般会計が過去最大の対前年度比15・5%減となったのは三位一体改革の影響に加え、多良間中学校プール建設や新多良間空港へのアクセス道路整備などの大型事業が終了したことが要因。04年度の新規事業では、教育宿舎建設などを盛り込んでいる。
 国の三位一体改革では▽地方交付税5750万円減▽保育所処置費が計2207万円減▽歳入不足を補うための臨時財政対策債が261万円削減され、合わせて約8000万円の歳入不足となった。不足分を補った基金の1億6588万5000円は、財政調整基金のみから繰り入れた。
 歳出では、議員や特別職、職員の期末手当を5%カット。教育委員や農業委員などへの報酬も5%削減した。物件費では旅費などを25%減、交際費15%減、消耗品費等需要費は7%減とした。また、婦人会や青年会など各種団体への補助金を7%減らすなどして歳出を抑えた。

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川平君(宮農高)に文科大臣奨励賞/環境作文コンクール・

宮農高、2年連続の快挙

 文部科学省の外郭団体科学技術教育協会が主催する第12回環境作文コンクールで、県立宮古農林高校環境工学科2年の川平勉君の作品「宮古島の美しい自然環境との共生を目指して」が、最高賞の文部科学大臣奨励賞を受賞した。また、同科2年の砂川大輔君が優良賞に輝いた。文科大臣奨励賞の受賞は昨年の山口香さんに次ぐ2年連続の快挙。同校の下地恵吉校長は「2年連続の快挙を祝いたい。生徒たちの研究が時代のニーズに応えているという証しだと思う」と話し、2人の生徒をたたえた。

 同コンクールは全国の児童・生徒に広く環境問題を認識してもらおうと開催しているもので、応募対象は小学4年生から高校3年生まで。今年のテーマは「私たちの暮らしと自然―自然との共生―」で、全国各地から1200点を超える応募があった。
 厳選な審査の結果、21点の入賞作品が決まり、この中に川平君と砂川君の作品が選ばれている。
 文科大臣奨励賞を受賞した川平君は、両親がフラワーショップを経営している姿を見て感じた思いを書き「将来は宮古島を花で囲まれたフラワーアイランドにして、島に住んでいる人も島を訪れる人々にとっても心も体も安らぐ宮古島の美しい自然環境との共生を目指した癒やし空間、そんな島づくりに貢献したいと思う」とつづった。
 優良賞の砂川君は農業の活性化と環境との共生を目指す意気込みをまとめた。「宮古島の命の源である地下水が今、危機的状況にある」として、地下水を守るために何をすればいいかを主張。この中で有機肥料を活用した地下水保全型農業の実現を求めた。
 受賞報告会で川平君は「自分の研究、意見が全国で認められたことがうれしい」と感想。砂川君は「海がきれいで、緑ゆたかな島であってほしいと思って書いた。宮古島の素晴らしい環境を守りたい」と話していた。
 下地校長は「本校の生徒たちの研究が、宮古地域だけでなく地球規模の環境保全活動に役立つことができれば幸い」と話し、2人の快挙をたたえていた。

 写真説明・文部科学大臣奨励賞を受賞した川平君(左)と優良賞の砂川君(右)=5日、宮古農林高校

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島の特産品ずらり展示、販売/サンエー那覇メインプレイス・

ワイドー・ワイド宮古展開幕

 【那覇支局】宮古の物産の良さを島外に広くアピールし、今年で20回目を迎えた「ワイドー・ワイド宮古展」(主催・宮古広域圏事務組合など)が5日、那覇市おもろまちのサンエー那覇メインプレイスで、7日までの3日間の日程で開幕した。16業者が出店した会場には、黒糖、泡盛、みそ、農産物、海産物、宮古そばなど宮古の郷土色豊かな特産品がずらり。来場者はさまざまな商品を手に取り、お目当ての商品を買い求めた。

 来場者の1人、多良間村出身の与那嶺キヨ子さん=浦添市在住=は、島を離れて50年。多良間農産開発のブースで店員らと「なかなか島には帰れないから、とても懐かしい。八月踊りなんか10年にいっぺんぐらいしか行けないさぁ」などと会話を弾ませた。
 応対した本永まとみさんは「やっぱり島の出身の人が来てくれるとうれしい」と笑顔を見せ、3日間の売上げに期待を込めた。
 同展は全日本トライアスロン宮古島大会が始まった1985年、同大会のPRを目的に始まった。トライアスロンが島内外に浸透し、現在では宮古の物産を展示即売し、圏域の観光名所などを紹介するイベントとして定着している。今年は16業者がブースを設け、商品を預けた業者も含めると参加は44業者に上る。
 午前10時から関係者が出席して行われたオープニングセレモニーで、主催者の宮古広域圏事務組合から仲間克理事(城辺町長)が「圏域の特産品を一堂に会し、来場者の皆さんに満足いただけるよう工夫を凝らしている。多くの県民に来場してほしい」とあいさつ。仲間理事をはじめ、沖縄宮古商工会議所の中尾英筰会頭、在沖宮古郷友連合会の宮國義夫会長らがテープカットして開会した。
 店舗2階には全日本トライアスロン宮古島大会の模様を紹介する写真パネル展も設置。7日の午後2時と5時からは、「ミャークフツシンガー」下地勇さんのコンサートも行われる。

 写真説明・ずらりと並んだ商品を前に、試食して品定めする来場者=5日、那覇市おもろまちのサンエー那覇メインプレイス

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伊良部被告に有罪判決/城辺町公金横領事件・

懲役3年、執行猶予4年

 城辺町の公金を私的に着服したとして業務上横領、有印公文書偽造、同行使、詐欺罪に問われていたJAおきなわ城辺支店の元職員、伊良部孝子被告(42)の判決公判が5日、那覇地方裁判所平良支部で開かれ、伊良部被告に懲役3年、執行猶予4年(検察側の求刑は3年6月)の有罪判決が言い渡された。弁護側は控訴しない方針で、伊良部被告の刑は地裁判決で確定する。
 判決公判は午後2時30分に開廷。伊良部被告は黒い上着に茶のズボン姿で入廷し、判決の前には「本当に申し訳ありません。(横領金は)必ず支払います。本当にすいませんでした」と頭を深々と下げて謝罪した。判決を言い渡される際にはうつむいたまま、直立で微動だにしなかった。
 溝國禎久裁判長が主文を読み上げ、懲役3年と執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。その理由として1997年3月10日ごろから01年11月27日ごろまでの間に、計1493万円を自己の用途に充てる目的で、ほしいままに着服して横領したと認定した。さらに97年3月12日ごろから02年1月31日ごろまでの間に、同町収入役名義の普通貯金払い戻し請求票の7通を偽造した上で、現金894万7960円の交付を受けるなど、人を欺いて財物を交付させたとして伊良部被告の罪を認めた。
 量刑については「私利私欲を図った身勝手な犯行」と断定。「犯行に至る経緯や動機に酌むべき点は全くない」とした。 ただ、伊良部被告が起訴されている金額(2387万7960円)を超える3416万5200円をJAおきなわに返還している上に、その返還方法についてJAと示談していることのほか、伊良部被告が一連の犯行を認め、反省の態度を示していることや前科・前歴がないことを考慮し、執行猶予判決とした。
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『秋休み』を新設へ/伊良部町教委・2学期制導入決定

 伊良部町教育委員会(宮国弘一委員長)の定例委員会が5日午後、町役場で開かれ、町立の幼稚園2園、小学校2校、中学校2校の2園4校の新年度からの2学期制実施を正式に承認した。秋休みが新設され、子供たちの過ごし方が注目されそうだ。宮古での2学期制の導入は初めて。
 2学期制の年内授業日数は、これまでの3学期制と同じ199日。学期別の授業日数では、2学期制の前期が99日、後期が100日。
 従来の休業日は、夏季休業日(夏休み)、冬季休業日(冬休み)、学年末・学年始休業日(春休み)の3つに区分。2学期制では秋季休業日(秋休み)が加わることから、4つの区分となる。夏休みの休業日が短くなり、減った日数が秋休みに充てられる。
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