200平成1 6  曜日

現職坂井が出馬表明/県議選平良市区・保守分裂の選挙戦へ

 6月6日に投開票される県議会議員選挙で平良市区の現職・坂井民二氏(54)が29日、市内のホテルで2期目に向け出馬表明した。出馬について坂井氏は「県議としてこれまで平良市、宮古圏域発展のために頑張ってきた。圏域の課題である伊良部架橋、県営公園なども芽が出始めて花が咲こうとしている。これらも県議として頑張らせてほしい」と意気込みを示した。市区ではすでに新人で現職市議の嵩原弘氏(49)が出馬を表明。坂井氏の正式出馬で保守分裂選挙の公算が大きくなった。また、保守が分裂したことで市区の革新系の動向も注目されている。

 主催者を代表して後援会の長浜恵和会長は「これまで圏域発展のために頑張ってきた坂井氏の取り組みを実現させるためにも今後も県議として活躍させてほしい。2期目の当選目指して坂井氏を応援していこう」とあいさつした。また、後援会の女性を代表して真壁カツ氏も支持を訴えた。
 出馬表明には県の三役を代表して嘉数昇明出納長が駆け付けたほか、浜川健伊良部町長、池間青昌市議会議長、保守系市議団の川満俊夫会長のほか5人の保守系市議も顔をそろえた。
 嘉数氏は「坂井氏は宮古と県政との懸け橋として素晴らしい活躍をしている。稲嶺県政も高い評価をしている。引き続き2期目も県政と宮古のパイプ役として頑張ってくれると期待している」と激励したほか、西銘恒三郎衆院議員らからも祝電が届けられた。 
 坂井氏が示した重点施策は▽伊良部架橋の早期着工と航空大学の誘致▽県立宮古病院の新築移転と機能拡充▽県立宮古公園の早期事業化▽商店街活性化、道路拡幅事業▽市町村合併の推進▽トゥリバー埋め立て地開発▽農業、水産業の充実と関連施設の整備促進▽教育、文化の振興▽観光振興とスポーツ振興街づくり▽積極的な企業誘致と雇用の拡大―の10項目。
 さらに2期目の意気込みについて坂井氏は「これから元気のある平良市、宮古圏域を構築するために政治の場から皆さんと一緒に頑張りたい」と支援を呼び掛けた。また、選挙戦が保守系分裂の様相になっていることについては「これからも告示ぎりぎりまで一本化に向けた調整をしていきたい」と述べた。
 最後は会場に集まったたくさんの支持者とともにガンバロー三唱で気勢を上げた。

 坂井 民二(さかい・たみじ) 1949(昭和24)年9月24日生まれ。54歳。平良市西里出身。宮古高校、東京写真大学工学部(現・東京工芸大学)卒。宮古青年会議所理事長、オリックス協力会事務局長など歴任。89年平良市議初当選し3期務める。2000年県議会議員に当選し現在、総務企画委員会副委員長。妻・直子さんとの間に2男1女

 写真説明(上)・2期目に向けて意欲を示した坂井民二氏
 写真説明(下)・支持者らがガンバロー三唱で気勢を上げた=29日、ホテルアトールエメラルド宮古島

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56人の雇用更新せず/伊良部町・新年度から臨時職ゼロに

 伊良部町(浜川健町長)は29日までに、臨時職員44人と同町管理公社の臨時職員12人の雇用を更新せずに打ち切ることを決定した。臨時職員の中には家族を扶養している人が多く、町民の間からは「家族が島外へ流出するのでは」と、人口減少を憂慮する声が上がっている。
 新年度から臨時職員がゼロになることから、町では約7300万円の財源が確保できるとしている。
 町は、2004年度予算案編成の作業過程で、歳入に約2億3000万円の不足が生じることが表面化した。不足分の一部を補うためにひねり出したのが新年度から臨時職員の雇用を実施しないことだった。 
 国の三位一体改革の影響で、地方交付税が7・2%カットされ、前年度比で1億4300万円減になる見通し。歳入不足を補うための臨時財政対策債は、30・7%減で、8400万円減少し、財政は窮地の状態に陥った。

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使途不明金問題で宮古署に資料提出/宮古商工会議所

 沖縄宮古商工会議所(中尾英筰会頭)の元専務理事が貯蓄共済積立金を私的流用するなどして多額の使途不明金が発生している問題で同会議所は2月28日、宮古署が提出を要望していた貯蓄共済関連と元専務理事の給与関連資料書類を提出した。同日午前に同署署員2人が会議所を訪れ、数日前に要求していた資料を受け取り署に持ち帰った。同会議所はすでに元専務理事を告訴しており、今回の資料提出で事件解決に向けた捜査が進展する見込みだ。
 今回、宮古署が具体的な動きを示したことでこれまで守秘義務の観点から銀行側が提出できなかった元専務理事の個人口座についての資料も近く開示されていく見込みとなっている。
 宮古署が要望していた書類を提供したことについて赤嶺一成専務理事は「元専務理事が不明金を返還して告訴を取り下げることが会議所にとっても最も良い方法だと思うがとにかく早く事件が解決することを願っている」と述べた。
 使途不明金については実際の不明金額と元専務理事が認めている私的流用額に大きな開きがあり、これまでの会議所が行った元専務理事に対する事情聴取でも積立金の一般会計への穴埋め分については詳細に報告したものの、私的流用した金の使い道については「覚えていない」と明言を避け、不明金額に対する見解がかみ合わないことなどから同会議所は元専務理事を刑事告訴している。

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「緑の街角賞」に瑞慶覧(ずけらん)さん

平良市民運動実践協グリーン部会

 平良市民運動実践協議会グリーン部会(友利吉博部会長)は29日、第21回緑の街角賞入賞宅を発表した。最高賞に当たる「緑の街角賞」には、平良市下里の瑞慶覧博良さん(52)さんが選ばれた。このほか、7年ぶりとなる通り会賞や屋上を利用したアイデア庭園賞など13人が選ばれた。

 瑞慶覧さんの庭は入り口の門がスロープに沿って緩やかなカーブを描いているのが特徴。生け垣をツツジやイヌマキで囲み、門の右手に植えられたリュウキュウマツがアプローチを演出している。門を入るとブーゲンビリアやインパチェンスの花々が彩りを見せている。入り口のインパクトと手入れの行き届いた庭造りが評価を得た。庭は博良さんが樹木の手入れ、妻の定代さん(48)が花を栽培するなど分担しており、3月中旬にはツツジが満開となり見ごろになるという。
 今回の受賞に博良さんは「うれしい。思った以上に評価された」と喜び、「時間がある時はなるべく手入れをするようにしている。カーブになっている門周りが自慢。今後もこれまで以上に手入れしていきたい」と抱負を語った。定代さんは「台風14号の影響で今年は花があまり咲かないので受賞するとは思わなかった」と驚いている様子だった。
 友利部会長は「花と緑のバランスが良く落ち着いた雰囲気。庭を中心に建物があるような発想」と講評を述べた。また「郊外に新しい家が増え、庭造りもデザインが良くなってきている。アイデアを生かした庭も多い。これからも継続して手入れをしていってほしい」と述べた。
 審査は2月22、29の両日行われ、応募のあった8件を含む22件の庭を審査した。
 受賞者は次の皆さん。(敬称略)
 ▽緑の街角賞=瑞慶覧博良▽緑化推進賞=中村稔▽植栽美化賞=伊波常広▽特別賞・植栽奨励賞=前田昌一▽同・植栽努力賞=平良雅則▽同・美化奨励賞=新城英男▽同・アイデア庭園賞=福嶺雅春▽同・通り会賞=美容室マイギャル、下地学、狩俣武則、仲里昇、砂川辰夫、池間輝治

 写真説明・緑の街角賞を受賞した瑞慶覧さん宅の庭=29日、平良市下里

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読み聞かせで触れ合いを/下地町・

宮古初「ブックスタート事業」開始

 下地町(川満省三町長)は2月28日、「ブックスタート事業」を開始し、同町中央公民館で同事業の対象となる1歳未満の乳児と保護者に絵本を贈った。同事業は絵本の読み聞かせを通して赤ちゃんと保護者に心温まる触れ合いの時間をもってもらおうと実施するもので、宮古では初の取り組み。今後は乳児検診の際に、11カ月検診を受ける乳児と保護者に絵本を贈っていく。
 絵本は同町中央公民館で行われた乳児検診に先立ち配布。初回は対象者16人に贈られた。保健福祉課の村吉順栄課長は「言葉をはぐくむための温かい時間が必要。読み聞かせで触れ合う時間を持つことで、子供は親に愛され守られていることを実感する。人と気持ちを通わせる力をはぐくむための支援をしていきたい」と述べ、対象者に絵本を手渡した。贈ったのは絵本2冊とバッグ、子育てアドバイスなどが書かれたパンフレットのセット。会場には読み聞かせのコーナーも設置され、受け取った保護者らはさっそく子供に読み聞かせし、絵を見たりストーリーを読むなどして触れ合っていた。また下地町母子推進委員会の会員らも参加し、保護者にアドバイスした。
 本を受け取った長間美智子さん(28)は「子供が絵本を好きなのでうれしい。触れ合う時間を多くしようと家でも読み聞かせをしている。父親も子供にせがまれて読み聞かせをしているので、子供も本を好きになっている」と喜んだ。

 写真説明・贈られた絵本を仲良く読み合う親子=2月28日、下地町中央公民館

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遊び感覚でごみ拾い/伊良部町 渡口の浜・

第1回海浜清掃定期活動

 遊び感覚で海岸の清掃を行い、自然環境に貢献しようと第1回海浜清掃定期活動「渡口の浜ビーチクリーンナップ大会」(主催・エコガイド教育コンソーシアム)が2月28日、伊良部町の渡口の浜で実施された。親子連れの地域住民ら約80人が参加し、海岸に漂着した流木や無造作に捨てられたぺットボトルなどのごみ拾いに汗を流し、環境美化に努めた。清掃終了後には貝や砂、木などを使用した「海の工作教室」も開催され、好評を博した。
 同活動は環境保全の一環として魅力ある観光資源を地域住民や観光客が協力し、潮風に吹かれ心と体を癒やしつつ、自然に感謝の意味を込めて清掃活動を行うことで人と海辺のつながりを深めることを目的に初めて行われた。次回はトライアスロン大会前の4月にスイム競技スタート地点の下地町前浜ビーチでの実施を予定している。 
 参加者はごみ袋を片手に、互いに協力しながら流木や枯葉、空き缶やペットボトルなどのごみを軽トラック約1台分拾い集めた。また、海の工作教室では色とりどりの貝殻やビーズ、石、木など海や山の自然物を使い表札などの制作に挑戦。慣れない手つきながらもボンドなどで丁寧に飾り付けし思い思いの作品作りを楽しんだ。
 平良市から参加した普天間直也さんは「掃除をしながら自然に親しむ。面白いアイデアだと思う。今後も継続してほしい」と感想。息子の直甫君(久松小1年)は「掃除も工作も楽しい。参加して良かった」と笑顔を見せた。
 主催者の猪澤也寸志代表は「1回目だが多くの方に参加してもらうことができ、良かった。今後は地域の学校などにも協力してもらい、子供たちに少しでも環境問題について学んでもらえるようにしていきたい」と話した。

 写真説明・海岸の美化活動に努めた参加者ら=2月28日、伊良部町渡口の浜

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