200平成1 6  22 曜日

国保税は据え置き/伊良部町・収納率アップで赤字解消へ

 今月23日に開かれる宮古地区市町村合併協議会で、浜川健伊良部町長が「合併賛成」の表明を固めている中、同町国保運営協議会(前泊国光会長)は今週早々にも2005年度の国民健康保険税据え置きを答申する。同町では、1999−02年度まで4年連続の単年度赤字を計上。同協議会では、合併に向けては「単年度収支が赤字にならない方向で努力すべき」との条件付きで決定してしおり、今後の同町の国保事業の改善策が注目されそうだ。

 同町の現行の保険税は、所得割が10%、均等割が1万5000円、平等割が2万1000円などとなっている。同町国民年金課では「収納率アップを図って、単年度黒字にしたい」との姿勢を示す。
 同町における単年度赤字解消は、大きな課題だが、所得が低い地域では税率アップは難しい状況にある。02年度は2700万円の赤字で、累積赤字は1億2300万円に膨らんだ。
 同町は、新年度予算編成で約2億3000万円の歳入が不足し予算が組めない状況が続いている。
 同町ではこれまで特別会計の国保事業や水道事業、ゴルフ場事業などの赤字分については、一般会計から繰り入れして対応。新年度からの繰り入れは厳しくなりそうだ。
 歳入不足は、政府の「三位一体」改革に伴う影響が要因。地方交付税7・2%カットが予想され、前年度比1億4300万円減少見込み。臨時財政対策債は30・7%減、8400万円減になる見通し。
 歳入の不足分を補うためにひねり出したのが、一般職員の基本給一律3%カット案など。
 浜川町長は「自治労連伊良部職員労働組合との交渉が難航し、新年度予算が組めない」とし、自治体の自立から合併へ方針を転換した。

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財政立て直しに駅伝で市民に協力訴え/平良市・

税収納促進キャンペーン

 平良市(伊志嶺亮市長)の市税・保険税(料)収納促進キャンペーン「第2回市内1周のぼり駅伝」が21日、市内で行われボランティア参加の職員らが、市民に対して市税や保険税の収納促進を訴えた。市役所1階ロビーで行われた出発式では伊志嶺市長が「市の財政は厳しい状況。市税、保険税の徴収も全庁体制で取り組めば向上すると思う。きょうはあいにくの天気だが市民に呼び掛けていこう」とあいさつした。平良市では近年、市税の徴収率が低下傾向に加え、累積未徴収額も7億5000万円にまで膨れ上がっていることから徴収率のアップが課題となっている。
 今回で2回目となる市内1周駅伝では参加した職員らが雨の降る中のぼりを掲げて市民に▽市税収納率向上▽国保税収納率向上▽医療費適正化推進▽介護保険料収納率向上▽国民年金制度の促進▽市民税自主申告の促進―をアピールした。
 市税の収納率は県内10市の収納率が85%以上をキープしているのに対して、平良市は1999年が79・5%、その後も落ち続け02年度は78・1%と厳しい状況が続いている。
 また、国保税(一般被保険者)の収納率も近年ペナルティー基準値を達成することができず、調整交付金が毎年減額されている。02年度も前年度比では微増となっているが基準値には及ばず今年度は収納を強化してペナルティー解除に努力するとしている。
 介護保険料の普通徴収の収納率も02年度実績では県内10市平均を3・91ポイント下回る77・76%と低い状態となっている。
 市税は自主財源の柱であり、国からの交付金が減少傾向にある中で一層の収納率向上が課題となっている。
 
 写真説明・伊志嶺市長、市職員らが市税、保険税(料)の収納率向上に向け一致団結して取り組むことを誓い合った=21日、市役所1階ロビー

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「子育て」と「歯育て」は一緒/

宮古歯科医師会主催『歯〜がんずう大会』

 80歳になっても自分の歯を20本残す「8020運動」を推進するため、宮古地区歯科医師会は21日、平良市内のホテルで「歯〜がんずう大会」宮古地区歯科保健推進大会を開催した。久米島町立具志川歯科医院長の玉城民雄さんによる基調講演やシンポジウムが開催され、玉城さんほか、3人のパネリストが乳幼児期における歯科教育の重要性を強調。その上で虫歯を予防するフッ素塗布など学校や家庭、地域が一体となった歯科教育の充実を促した。

 大会は午後2時から開催され、はじめに宮古地区歯科医師会の砂川貴会長が「(宮古地区の)乳幼児の虫歯有病率が県平均より10%も高い値を示している」と強調。その上で同大会が「乳幼児の口の健康と将来の体づくりの一助となるよう願っている」などと述べた。
 続いて具志川歯科医院の玉城さんが基調講演を行い、久米島での13年間の取り組みを紹介しながらフッ化物応用による虫歯予防効果を強調した。玉城さんは「先進国ではフッ素塗布を徹底している」と話し、その利用を強く促した。その上でフッ素塗布が日常的に行われるための環境づくりを求めた。
 さらに玉城さんは「親が口の中をきれいにすることで、子供を守ることにつながる」とし、1歳半から3歳にかけて親の口から感染するといわれている虫歯菌の感染予防を訴えた。
 この後、シンポジウムのパネリスト3人が提言。伊良部中央歯科医院長の波平篤樹さんをはじめ、母親代表の砂川広美さん、下地町保健福祉課の平良美枝さんが各地域における歯科教育の取り組みを紹介した。
 母親代表の砂川さんは、子供の「歯育て」を紹介しながら「歯磨きをちゃんとしていると規則正しい生活ができる。子育てと歯育ては1つ1つが独立したものではなく、かかわり合っているのだと感じた」などと話し、歯育てにかかる親の責任を強調していた。

 写真説明・歯に関するシンポジウムが開かれパネリストが歯科教育について意見交換した=21日、ホテルアトールエメラルド宮古島

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「新鮮マグロで栄養を」/平良市長がオリックスにプレゼント

 平良市(伊志嶺亮市長)は21日、平良市民球場で春季キャンプを行っているオリックス・ブルーウェーブに25キロのキハダマグロ1尾を贈った。伊原春樹監督は「立派なマグロをありがとうございます」と礼を述べ、「選手に食べさせて練習に頑張りたい」と笑顔を見せた。贈呈式で伊志嶺市長は「今年は晴れの日が多く順調にできたのかと思う。新鮮なマグロを食べて栄養をつけてもらいたい。優勝目指して頑張って」と激励した。

 写真説明・マグロを伊原監督(右)に手渡す伊志嶺市長=21日、平良市民球場

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東京の男性から救済の声/倒木放置のデイゴ・

平良市、今月中にも現状回復

 18日付の本紙で掲載された「デイゴ悲鳴 倒れたまま放置」の記事を読んだ東京都町田市に住む男性(60)から20日、「自分の庭に移植したい。費用は全額負担する」という連絡が本紙に寄せられた。男性は「台風で倒れても必死に生きようとしていることに感動した。何とか助けてやりたい」と話している。
 デイゴの木は、旧平良港ターミナルから人頭税石へ向かう臨港道路わきの緑地帯に植えられていた。幹回りは約2メートルにもなる大木で、初夏には真っ赤な花を咲かせることで知られていたという。
 しかし、昨年9月に襲来した台風14号の強風で倒れ、そのままの状態で放置されていたことから、市民らから「このままでは枯れてしまう。緑の少ない平良市にあって大きく育った木を失うことは残念なこと」と管理する同市に対応を求める声が上がっていた。
 デイゴの救済に立ち上がった男性は以前、夫婦で宮古島に旅行したことがあると言い「台風14号の被害に心を痛めていた。デイゴの花は県花と聞いており、それを救うことで宮古島の台風被害の支援になればと思った」と話す。
 デイゴが植えられていた緑地帯を管理する同市港湾課では、「ありがたい話で感謝しているが、デイゴの木は何とか現状に戻したい」と話し、今月中にも作業に着手する予定だという。

 写真説明・台風で倒木したデイゴの大木。市民らから救済の声が上がっていた=平良市臨港道路わきの緑地帯

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