200平成1 6  19 曜日

物流拠点の整備 本格化/平良港下崎地区ふ頭・

ケーソン設置始まる

 沖縄総合事務局が進める平良港下崎地区のふ頭整備工事が18日、本格化した。工事業者が台船でケーソン(コンクリート製の函(はこ))を現地に運び込み、設置する作業が始まった。同事業は大型化する貨物船に対して手狭となった漲水地区の過密状態を解消し、下崎地区に新たな物流拠点を整備するもので、本年度から整備が始まった。2007年には水深10メートル、長さ170メートルのバースが供用開始される。総事業費は33億円が見込まれている。

 2000年に改定された平良港湾計画では、下崎地区の整備について、市公共下水道の終末処理場がある埋め立て地(荷川取漁港北側)の沖側と北側にせり出す形で10・5ヘクタールを埋め立て造成し、埋め立てた沖側に縦並びで水深10メートルのバース2カ所(各170メートル)と水深7・5メートルのバース(耐震強化性)を整備することになっている。
 今回、工事が進められているのは南端に位置する170メートル部分で、沖側に100メートルせり出す形で埋め立てる。造成面積は約1・7ヘクタール。これまで海底を浚渫(しゅんせつ)し、地ならしを行い、ケーソンを設置する足場を沈設してきた。18日からは縦17メートル、横8・4メートル、高さ12メートルのケーソンを設置する作業が始まった。早朝、台船とタグボートでケーソンをけん引して現地まで運び、突端の定位置に固定する作業を行った。設置は陸上から作業員がトランシット(位置測定器)で場所を特定し、海上の作業員に無線で指示を送りながら進められた。
 本年度は7億8000万円、来年度は7億円の事業費を投入、総額では33億円を見込んでいる。
 平良港湾工事事務所(前原弘海所長)によると、07年の供用開始後は現在、平良港第1ふ頭に接岸している砂・砂利の運搬船やスクラップなどの積み出しを下崎地区に移していく。また第3ふ頭に接岸している大型の貨物船を第1および第2ふ頭に移して、第3ふ頭と第4ふ頭の間を埋め立て、大型クルーズ船にも対応できる310メートルのバースを整備する計画だという。
 下崎地区の整備については01年に新規事業導入に向けた郡民総決起大会が開かれたり、署名活動が行われ約3万9000人の署名が集まった経緯があり、03年に新規採択された。

 写真説明・ふ頭整備に向けたケーソン設置作業が始まった=18日午前、平良港下崎地区沖合

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家賃滞納額5000万円超に/平良市営団地・

最高滞納者は58カ月分

 平良市(伊志嶺亮市長)の市営団地使用料の滞納額が今年度で5000万円を超えることがほぼ確実となった。建設部都市計画課によると、2002年度の滞納金額と過年度分滞納額を合わせた合計滞納額は4392万2500円となっており、同課では「今年度分を合わせると5000万円を超える見込み」と説明している。02年度の滞納件数は123件。最高滞納者の額は185万6000円、最高滞納者の月数は58カ月に及んでいる。

 一次内示で6億7000万円の「歳入欠陥」内示に踏み切ったほど市の新年度予算は逼迫(ひっぱく)している。滞納者への対応について長浜幸男部長は「しっかりと使用料を払っている市民への影響も考慮し、滞納者にはさらに厳しく徴収するとともに法的措置も考える」と述べた。
 平良市の市営団地は現在10団地あり、461戸。同課がまとめた02年度滞納状況によると、滞納件数が123件(前年度・100件)、単年度滞納金額は2142万7400円(同・1800万3100円)と、ともに増加している。
 過年度分を合わせた累積滞納額も01年度の2653万9200円から02年度は一気に約1・6倍の4392万2500円に増加している。
 こうした状況から今後まとめられる今年度分の過年度分を合わせた滞納額は5000万円を超える見込みだ。
 また、最高滞納者の月数も02年度段階で58カ月分滞納の状況で、今年度に入ってからも滞納し続けていることから現在までに68カ月滞納となっている。
 そのほか、滞納者数の内訳としては3カ月未満が14戸、3―6カ月が19戸、6カ月―1年未満が24戸、1年以上が66戸となっている。
 長引く不況の影響で市民の財政事情も厳しさを増している。徴収率アップを図ることは難しい状況だがこのままでは市の財政を逼迫させていくだけ。徴収率を上げるには当局の強い姿勢と滞納し続ける使用者の意識改善が求められている。

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グアム合宿で練習試合に出場/

コンサドーレ札幌・上里一将(宮高3年)

 サッカーのJリーグ2部(J2)、コンサドーレ札幌に入団した上里一将(宮古高校3年)は、グアム合宿中の12日に行った東京ヴェルディ1969(J1)の練習試合に後半から出場。軽快な動きで攻撃に絡み首脳陣にアピールした。試合を終え上里は「戸惑いも合ったが、パスやドリブル、シュートなどある程度通用したと思う」と手応えを感じた様子。上里は現在、3月13日のJ2開幕へ向け鹿児島合宿中。
 試合は前半にレギュラーメンバーが、後半は新入団選手ら若手中心のメンバーがそれぞれ出場。上里はMFとして出場しスルーパスを通すなど攻撃に積極的に絡み存在感をアピールした。
 試合は0対1と敗れはしたものの、格上チームの東京Vと互角の勝負を繰り広げた。

 写真説明・グアム合宿中、東京Vとの練習試合に出場した上里(背番号24)写真・コンサドーレ札幌提供

・「開幕ベンチ入り目指す」/上里選手に一問一答
 コンサドーレ札幌に入団した上里一将(宮古高校3年)=写真=は、2月8日からグアム合宿、16日から鹿児島合宿とJ2開幕の3月13日に向け、トレーニングに汗を流している。選手の顔となる背番号は「24」に決定。グアム合宿ではプロチームとの試合に初めて出場するなど、プロとしての選手生活をスタートさせた上里に今シーズンの目標などを聞いた。
−初合宿の感想
 自分の体力のなさやフィジカルの弱さなど足りない部分が見えた。
−合宿中の東京ヴェルディ戦での感想
 初めてのプロとの試合で戸惑いもあった。相手の急所を突くパスやドリブル、シュートなどある程度通用すると思った。
−チームの「3−5−2」のシステムについて
 攻撃的でいい。
−システムでやりたいポジションは
 特にない。試合に出られるならどこでもやります。
−現在の体調は
 けがもなく順調。
−当面のライバルは
 分からない。
−札幌の印象
 都会。雪。
−柳下正明監督の印象と指導された内容
 最初はすごく厳しい人という印象だったが、今は優しい。落ち着いて丁寧にプレーすることを心掛けるよう指導された。
−開幕までの課題
 まずはベンチ入りを目指したい。チャンスがあれば試合に出たい。
−今シーズンの目標
 一試合でもいいから、試合に出たい。そして得点を取りたい。

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砂川靖志君(平良中2年) 最優秀賞に輝く/全宮古中学校英語ストコン

 第13回全宮古中学校英語ストーリーテリングコンテスト「ストコン in MIYAKO 2004」(主催・宮古広域圏事務組合、共催・宮古教育事務所)が18日、県宮古支庁講堂で開催され、男女合わせて17人の生徒が日ごろの英語力を競い合った。審査の結果、平良中2年の砂川靖志君が最優秀賞に輝いた。優秀賞は福嶺中2年の松川碧さん、優良賞には下地中2年の前里未来さんが選ばれた。最優秀の砂川君と優秀の松川さんには副賞として海外ホームステイ派遣の一部助成金が交付される。

 同コンテストは宮古地区の中学生に、国際語である英語への関心を高めてもらおうと実施している。英語の運用能力やチャレンジ精神の育成を図る狙いもある。
 コンテストは午後2時30分に開会。はじめに宮古広域圏事務組合の伊志嶺亮代表理事(平良市長)が「この機会を糧にして今後とも諸外国語に対する関心を深め、次のステップへ向けてさらに励んでください」(代読・翁長靖夫宮古広域圏事務組合事務局長)と激励した。
 この後、コンテストがスタートし、砂川中学校の川満惇司君を皮切りに、各校の代表生徒が次々とストーリーテリングを披露した。生徒たちは緊張した面持ちながらも、父母や教職員、応援の生徒らの前で堂々と練習の成果を発表。身振り手振りも交えて英語スピーチを行い、拍手喝采を浴びていた。
 審査の結果、「トムソーヤの冒険」を発表して最優秀賞に輝いた砂川君は「最優秀が取れて本当にうれしい。将来は英語を使える職業に就きたい」と感想を話した。優秀賞の松川さんは「うれしい。これからも英語の勉強を頑張り、しゃべったり、聞いたり、書けたりできるようになりたい」と満面の笑み。優良賞の前里さんは「英語をすらすらとしゃべれるようになりたい」と話していた。
 審査の総評で宮高英語科の新垣正代教諭は「ゼスチャーなど表現の工夫、目線、声色ともにレベルの向上が見られた。英語表現を楽しんでいるという印象を受けた」などと話した。

 写真説明・最優秀賞に輝いた砂川靖志君(中央)、右は優秀賞の松川碧さん、左は優良賞の前里未来さん=18日、県宮古支庁2階講堂

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「健康いらぶ21」策定へ/伊良部町・委員12人に委嘱状

 伊良部町(浜川健町長)の健康づくり推進協議会が18日発足し、浜川町長が同日午後、町内の東区構造改善センターで「健康いらぶ21」を策定する健康づくり推進委員12人に委嘱状を交付した。同委員らは今後、健康な地域づくりについてアイデアを出し合いプランを策定する。
 国では2000年から「健康日本21」という21世紀における国民の健康づくり運動が始まり、県では01年度から「健康おきなわ2010」が策定され、各市町村でも計画策定が求められている。宮古では、平良市が01年度に「健康ひらら21プラン」、02年度には宮古福祉保健所が「健康みやこ21」をそれぞれ策定した。
 冒頭、浜川町長は「町民1人ひとりが健康な生活習慣に関心を持ち、生涯にわたり、自らの健康状態を自覚し、健康の増進を図る、このことが伊良部の活性化や健康づくりにつながる」と述べた。
次いで宮古福祉保健所健康増進課の松野朝之課長が「健康日本21」について説明。同町環境保健課の川満富士代、平川真弓、長浜梨恵の三保健師が同町の肥満、飲酒などの現状について説明した。この後、健康いらぶ21作業部が開かれ、今後の取り組みなどについて話し合った。
 委員は次の通り。(敬称略)
 ▽高江洲均(宮古福祉保健所長)▽川満一(助役)▽前泊直喜(教育長) ▽浜川武雄(町民福祉課長)▽中村雅弘(国保年金課長)▽渡辺信幸(徳洲会伊良部島診療所院長)▽大城智(佐良浜歯科院長)▽仲間克枝(佐良浜中学校長)▽源河朝昌(社会福祉協議会長)▽棚原恵良(自治会代表)▽仲村幸子(母子推進員代表)▽久高キヨ(生活改善推進員代表)

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オリックスキャンプ便りH/威圧感あるピッチャーに・

3年目に意欲 本柳 和也 投手

 「先発なら2ケタ勝利」と大きな目標を掲げるプロ入り3年目の本柳和也投手。先発ローテーション入りを果たすべく、黙々と練習を重ねる。身長175センチと、ピッチャーとしては小柄な方だが、「気持ちもボールもバッターに威圧感を与えるピッチャーになりたい」と左足を大きく前に蹴り出すフォームを修得しようと一生懸命だ。
 昨シーズンは40試合に登板し5勝(チーム2位)2敗で防御率4・64。「昨年のままではいけない。チームのためにもどんな場面でもしっかりと仕事ができるピッチャーにならないと」と意欲を見せ、宮古島キャンプではピッチング、ランニングなど精力的に調整に取り組んでいる。
 17日に行われた紅白戦ではMAX141キロのストレートを中心にピッチングを組み立て、2イニングを投げ打者7人に対し被安打1、3奪三振の好投を披露した。翌18日には打撃投手としてマウンドへ。バッターを相手にボールの感触を確かめながら1球1球、丁寧に投げ込んだ。
 休日などには宮古の夜空に浮かぶ星を見てリラックスしているという本柳投手。「宮古島は暖かく調整しやすい。星もきれいで良い環境ですね」と笑顔を見せる。
 「勝負はまだまだこれから。しっかりと調整し公式戦に臨みたい」とシーズン開幕へ向け闘志を燃やす。
 本柳 和也(もとやなぎ・かずや) 1976(昭和51)年11月5日生まれ。埼玉県出身。身長175センチ、体重64キロ。右投右打。背番号34。春日部共栄高校―城西大―日本通運―オリックス(02年)。プロ通算成績は44試合に登板し5勝3敗。防御率4・96。

 写真説明・課題である「威圧感を与えるピッチング」に向け、大きく左足を前に蹴り出す本柳投手

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