200平成1 6  17 曜日

確定申告スタート/平良税務署・市町村長がお手本

 2003年分の所得税、贈与税および個人事業者に係る消費税・地方消費税の確定申告の受け付けが16日から、全国一斉に始まった。このうち平良税務署(井上和則署長)では業務開始とともに自営業を営む人など対象者が訪れ、書類を提出し申告を行った。またこの日は管内の市町村長がそろって申告を行い、「早めの申告」をPRした。確定申告の受付期間は所得税、贈与税が3月15日まで、消費税・地方消費税は3月31日までとなっている。税務署では期限間際になっての申告が多くなることから、余裕を持って早めの申告を呼び掛けている。

 確定申告は昨年1年間の所得金額と税金を計算し、税務署に申告して税金を納付したり、税金の還付を受ける手続き。対象は商業・農業・漁業などの自営業の人、開業医・弁護士などの自由業の人、不動産収入のある人、サラリーマンで給与の年収が2000万円を超える人や2カ所以上から給与を受けている人などが対象となっている。
 確定申告をしなくてもよいサラリーマンでも住宅ローンでマイホームを新築、増改築をした人、年間で10万円を超える医療費を支払った人、台風災害などで住宅や家財に損害を受けた人、年の中途で退職し再就職しなかった人などは還付申告をすることで税金が戻る場合がある。
 贈与税は1年間に110万円を超える財産の贈与を受けた人が申告が必要となる。
個人事業者の消費税および地方消費税は課税売り上げが年間3000万円を超える人と3000万円以下でも課税事業者になることを選択した人が行う。
 昨年から国税庁のホームページで申告書の作成が可能となっている。また税務署内のタッチパネルでの作成もできる。税務署では「確定申告の期限間際になると窓口が混雑し長時間待つことになる。申告書の提出や相談は早めにしてほしい」と呼び掛けている。昨年は管内で3586件の申告があった。期間中は各市町村での受け付けも行っている。

 写真説明・各市町村長がそろって受け付けを済ませ、早めの申告をPRした=16日、平良税務署

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学ぶ喜びを共有/平良市生涯学習フェス・

400人余が学習の成果発表

 「学び育てる文化のまち ひらら」をテーマにした第13回生涯学習フェスティバル(主催・平良市教育委員会)最終日の15日、メーンイベントの舞台発表が行われた。
総勢約420人が出演。息の合った歌・三線、クイチャー、琉舞、日舞、大正琴演奏など多彩な演目が披露され、大勢の来場者らを魅了した。会場では日ごろの活動の成果に大きな拍手が送られ熱気に包まれた。
 開会式で、主催者を代表して久貝勝盛教育長があいさつ。「今回のフェスティバルは、市民に対し、学習活動の成果発表の場や学習情報を提供する。市民1人ひとりの生涯学習への意欲を高める。また、学習活動への参加を促進し、生涯学習の一層の振興を図るということを趣旨に開催されている」と説明。その上で「じっくりご覧いたただき、それぞれの立場でご感想などをお寄せいただければ幸いに思います」と述べた。
 伊志嶺亮市長は「フェスティバルを機会に、多くの市民が生涯学習を実践し、学ぶことの大切さや喜びを共有することでひららのまち全体が『学び育てる文化のまち』となるよう期待したい」と激励した。次いで池間青昌市議会議長が、さらなる生涯学習の普及に期待を込めた。
 引き続き、多年にわたり率先的、主体的に社会活動を行い推進している6個人、1団体の功績をたたえ、社会教育功労表彰状が贈呈された。
 表彰されたのは、盛島勇氏(ボランティアなど活動歴30年)、野原辰雄氏(同11年)、花城勇栄氏(青少年健全育成などの活動歴32年)、下地勝子氏(ボランティアなどの活動歴25年)、砂川寿美氏(同16年)、下地尚喜氏(青少年健全育成などの活動歴12年)の6個人と、木村流大正琴サークル平城グループ(長浜ヒロ子代表、毎年、全国生涯学習フェスティバル参加などの活動歴13年)の1団体。
 受賞者を代表して野原氏が「大きな賞を頂き、身の引き締まる思い。さらに精進し、積極的に活動したい」と決意を新たにした。
 舞台は、平良市少年少女合唱団による美しいハーモニーで幕開け。子供たちは元気いっぱいに合唱し、会場から拍手喝さいを浴びた。

 写真説明・美しいハーモニーを披露したひらら女声コーラス「きらきら」=15日、平良市のマティダ市民劇場

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「スマフツ(島言葉)辞典」発刊/城辺町・

与那覇ユヌスさん「次の世代に継承したい」

 城辺町福里の与那覇ユヌスさん(本名・与那覇佳弘、70歳)がこのほど「宮古スマフツ辞典」を発刊した。与那覇さん1人で10年かけて執筆、「イデョータッファニャーン」(会いたくない。顔も見たくない)など約1万語の単語や格言を収録した。発刊について与那覇さんは「宮古の味わい深い方言を残したかった。次の世代に継承できればいい」と発刊を喜んでいる。この辞典は近く、宮古島や沖縄本島の書店で販売される予定。定価は3000円(税別)。
 与那覇さんは1994年に同町役場職員を退職し、その後、執筆活動を開始した。歴史資料など宮古の各文献を参考にしながら宮古方言の発音や記載の仕方をまとめ上げた。辞典はA4判の全607ページ。ア行からン行で検索ができる。初版では3000部を刷った。
 与那覇さんは「宮古方言は、沖縄本島や八重山の方言と違い、英語やフランス語、スペイン語にも似た独特な発音がある。その言葉を残したかった」と発刊に至る経緯を説明した。その上で「発刊できてうれしい」などと話した。さらに与那覇さんは辞典の中の前書きで「今後のスマフツの継承と研究にいくらかでも役立てればいい」と記載しており宮古方言の継承を願っている。
 辞典についての問い合わせ先は与那覇さんの自宅(電話0980-77-2007)、または、西原町取次店(電話098-944-0953)、浦添市取次店具志堅さん(電話090-3797-1816)、沖縄市取次店(電話098-933-9560)まで。

 写真説明・スマフツ辞典を発刊した与那覇ユヌスさん=16日、城辺町福里の自宅で

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「プロ野球選手ってすごい」/オリックス野球教室に400人

 オリックス・ブルーウェーブの1軍選手らは15日、平良市民球場で少年野球教室を開いた。島内の小学生 9チーム、中学生6チームから計400人の野球少年らが集まった。谷佳知外野手ら1軍選手29人からキャッチボールやバッティングの手ほどきを受けた子供たちは「プロ野球選手ってすごい」と大喜びだった。
 開会セレモニーで、佐良浜中野球部の佐久本暁主将は「いろいろな技術を選手から学んで、これからのプレーに生かすように頑張ります」と元気よくあいさつ。
 また、選手を代表して日高剛捕手は「短い時間ですが、選手も一生懸命指導します。みなさんも頑張りましょう」と野球少年らに呼び掛けた。
 小学生チームは同球場で谷、村松有人の両外野手やマック鈴木投手らからキャッチボール、ティーバッティングなどの指導を受けた。
 村松外野手は「ボールを体の前で打つこと」など1人ひとり丁寧に手取り足取り教え、「どうやればうまくなるか考えながら練習すること」とアドバイスしていた。
 中学生チームはサブグラウンドなどで各ポジションごとに分かれて行われた。投手には吉井理人投手が投球フォームをチェック。「体を柔らかく使って」「いいボールだ」など子供たちに声を掛けていた。
 マック選手から指導を受けた下地小の川満俊豪君(3年)は「マック選手は優しくて明るい人だったので、みんなで楽しく練習できた」と笑顔を見せた。

 写真説明(上)・子供たちにトスバッティングをさせるマック選手=15日、平良市民球場
 写真説明(下)・野球少年にバッティングを指導する谷選手=15日、平良市民球場

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サイン会で選手と交流/オリックス祭り盛況

 第8回オリックス祭り(主催・西里大通り商店街振興組合)が15日、同通り共同駐車場で開催され、オリックス選手のサイン会や子供たちによるアトラクションのほか各種屋台も出店し多くの人でにぎわいを見せた。会場には約1000人が訪れ、プロ野球選手との触れ合いを楽しんでいた。
 同祭りは宮古島でキャンプを行っているオリックスを地域を挙げて応援しようと開催。選手と触れ合う機会を持つことで青少年健全育成にもつなげることを目的としている。同組合の濱元岳浩理事長は「通り会の活性化にもつなげ、皆できれいな町づくりを推進していきたい。また青年部、婦人部が計画を立てるなど組織の活性化にもつながっている」と話した。
 会場では焼き鳥やハンバーガーなどの屋台のほか、フリーマーケット、農産物販売なども行われ、人気を集めていた。また花園幼稚園やちびっこランドの子供たちによる踊りも披露され、祭りを盛り上げた。選手サイン会には、山口和男投手、小倉恒投手、平野恵一内野手が訪れ、詰め掛けた子供たちにサインしたり、記念撮影に気軽に応じるなど触れ合っていた。
 ボールにサインをもらった与那覇大輝君(久松小3年)は「うれしい。キャンプも見に行ったりした。野球部でピッチャーをしているので、球も走るのも速い選手になりたい」と喜んだ。豊見城市から来た喜納雅史君(上田小6年)は「キャンプの時期を狙って旅行で来た。球場で練習の様子を見て、動きの機敏さなど学ぼうと思った」と話した。

 写真説明・山口投手(左)ら3人の選手によるサイン会=15日、西里大通り共同駐車場

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オリックスキャンプ便りF/チーム浮上のカギ握る・

新天地で始動 村松 有人 選手

 昨シーズン、福岡ダイエーホークスを日本一に導いた立役者の1人、村松有人選手。俊足を生かした広い守備範囲と功打が持ち味で伊原春樹監督も「打順は間違いなく1番」と明言しており、斬り込み隊長として大きな期待を寄せる。「伊原監督の下でもう一度野球を勉強させてもらえればもっと違う自分があるんじゃないか」。新天地で新たなスタートを切る村松選手の活躍がオリックス浮上のカギとなりそうだ。
 1991年に福岡ダイエーホークスに入団。12年間で盗塁王(96年)、ベストナイン(同)など数々の輝かしい実績を持つ。昨シーズンはゴールデングラブ賞に加え、打率3割2分4厘(パ・リーグ9位)、安打数150本(同10位)、3塁打数13本(同1位)、32盗塁(同2位)など大暴れ。日本一に大きく貢献した。
 宮古島キャンプではインフルエンザのため、4日間練習を休んだが「まったく問題ない。ランニングの調子が少し悪いだけ。すぐに良くなるよ」と笑顔で復調をアピールする。
 復帰後は精力的にトレーニングに励む。11日には休日を返上してグラウンドで汗を流した。「昨年は外角のボールを凡打するケースが多かった」と反省し、今キャンプではマシンバッティング、トスバッテイングなどで外角球を引き付けて強打するバッティング練習に意欲的に取り組む。
 「個人的な数字よりはチームの優勝と全試合フル出場」。オリックスでも優勝の立役者となれるか。村松選手のプレーに首脳陣とファンの注目が集まる。

 村松 有人(むらまつ・ありひと) 1972(昭和47)年生まれ。石川県出身。身長178センチ、体重76キロ。左投左打。背番号3。甲子園の名門、星陵高校から91年、福岡ダイエーホークスに入団。昨季は109試合に出場し3割2分4厘の成績を残す。

 写真説明・「外角球の強打」を目標に打撃練習に励む村松選手

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