200平成1 6  曜日

「合併しない」が上回る/多良間村住民投票・賛否わずか37票差

 【多良間】多良間村(兼濱朝徳村長)の市町村合併の是非を問う住民投票が1日行われ、投票率が92・61%となり即日開票した結果、「合併しない」がわずか37票差で「合併する」を上回った。結果を受け会見した兼濱村長は「結果は出た。村長として合併反対を申し上げたい」と述べた。今後は投票結果を村議会議長へ報告し、村としての最終的な合併の是非を決めていく考え。開票は午後六時から多良間小学校体育館で行われた。当日有権者数は1001人(男性526人、女性475人)、投票者数は927人(男性493人、女性434人)。

 同村は宮古圏域でも離島に位置するとあって住民の関心が高く、投票率は開票が成立する50%を大きく上回る92・61%となった。1月27日から4日間行われた不在者投票でも226人が投票を行うなど、早くから動きがあった。投票当日は午前中から多くの住民が投票に訪れ、午前11時を過ぎたあたりから投票率が50%を超えた。
 会見で兼濱村長は「投票率が高いということは村民の関心が高いということ。感謝したい。最終的に合併しないことが決まれば、村民一丸となって改革に取り組んでいかなければならない」と今後の対応について話した。
 今回の住民投票で合併反対の結果が出たことで、合併賛否で二分していた同村に一応の目処は付いたが、村当局の住民と反当局の住民が合併賛成派と反対派に分かれ、3年前の村長選挙と同様に村を二分した激しい争いとなった。

 写真説明・住民投票の様子。9割を超える住民が投票を行った=1日、多良間小学校体育館
 
多良間村住民投票結果 投票率92.61%

有権者数1001人
投票者数927人
(有効915票 無効12票)
合併する  439
合併しない 476


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合併反対派「島は自分たちで守る」/多良間村・

合併賛成派「今後の財政面が問題」

 【多良間】多良間村住民は合併反対を選択した。投票率92・61%、37票差という小差の結果となり、村長選並みに島を二分した投票となった。同村では昨年から合併賛成派と反対派の各住民グループが発足し、情報収集・提供をそれぞれ行うなど積極的な活動を行っており、住民の関心は高まっていた。今回の結果を受け、反対派は「自分の島を守ろうという村民の気持ちが結果になった」。一方、賛成派は「残念。今後は財政面の問題が出てくるだろう」と話した。
 合併反対を主張し活動を展開してきた「多良間村の自治と自立を推進する会」の高江洲常功会長は「村民の自分たちの島を自分たちの手で守るという気持ちが結果として出た」と話し今回の結果を喜んだ。これまでを振り返り「合併すれば過疎化する。そうならないよう、多良間の歴史と文化を受け継いでいこうと頑張ってきた」と話し、「合併しても宮古本島との格差が広がるだけ。当局と多良間の自立のため頑張っていきたい」と主張した。
 合併賛成の立場を取ってきた「多良間の未来を考える会」の西平幹会長は「残念だが、37票差はそれだけ合併賛成の住民もいるということ。村長選の構図を引きずった」と語り、「これまで宮古6市町村で活動してきた。不自由は感じていない。宮古は1つが望ましい」と強調。「今後は村の財政がなくなった後のことを含め、余裕はなくなってくると思う」と話し今後の行政運営を懸念した。

 写真説明・投票結果が反対多数となり祝杯を上げて喜ぶ合併反対の住民ら=1日、多良間村内

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オリックスがキャンプイン/平良市民球場

 プロ野球パ・リーグ、オリックス・ブルーウェーブの2軍は1日、平良市民球場でキャンプインした。最高気温が24・1度まで上がり、青空の広がる絶好のコンディションの中、選手らは1軍昇格、チームのプレーオフ進出を目指しトレーニングに汗を流した。
 練習開始前、加藤英司サーパス神戸(オリックス2軍)監督は選手を集め「ファーム(2軍)は長くいるところではない。早く1軍に上がって活躍するように頑張ってほしい」と激励した。
 選手らは午前10時に同球場隣の前福多目的運動場で入念にウオーミングアップを行った後、4キロのランニングを行った。午後は投手と野手に分かれ、練習を行った。
 1軍は同日、本拠地の神戸YAHOO!BBスタジアムでキャンプイン。6日に来島し、7日から平良市民球場で練習を行う。

 写真説明・ランニングで汗を流す選手たち=1日、平良市前福多目的運動場

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奨励賞に佐渡山さん/沖展 陶芸部門・5年ぶり2度目の受賞

 第56回沖展の陶芸部門の受賞者がこのほど発表され、平良市内で陶芸店「みやこ焼」窯元の佐渡山正光さん(53)が奨励賞に輝いた。同賞の受賞は5年ぶり2回目。妻、博子さん(54)も入選し、夫婦そろってうれしい報告を行った。
 正光さんはここ数年入選を連続受賞。今回は沖展賞や奨励賞を目指し、作品作りに励んだという。
 受賞した作品は「胎動」と名付けた花器で、高さ60センチ、横50センチ、奥行き50センチの大きな作品。子供の命を育む母体をイメージしたもので、正光さんは「形をいかに美しくできるか苦労した」と制作時を振り返り、「今回は焼きに不満が残る作品だった。次は沖展賞を目指したい」と力強く語った。
 入選した博子さんの作品は「泉の砦」という花器。泉がわき上がるのをイメージした作品で博子さんは「楽しみながら自由に作った。受賞に喜んでいる」と感想を話した。

 写真説明・沖展の陶芸部門で奨励賞に輝いた佐渡山正光さん(左)と入選を受賞した妻、博子さん=1日、平良市内の陶芸店「みやこ焼」

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宮古、総合4位に終わる/沖縄一周駅伝・目標の3位以内に届かず

 【那覇支局】13市郡で競う第27回沖縄一周市郡対抗駅伝競走大会(主催・沖縄陸上競技協会)は2日目の2日、午前7時に国頭村役場前をスタートし、奥武山陸上競技場までの12区間129・9キロで競われ、宮古は昨年同様総合4位(17時間17分02秒)となった。目標の3位以内には届かなかった。総合優勝は国頭郡(16時間51分03秒)で21年ぶり2度目の栄冠。2位は島尻郡(16時間54分36秒)、3位は中頭郡(17時間5分0秒)だった。

 2日目の宮古は、前半で1区期待の藤岡正樹(広域消防)が前日の疲れが響いた様子で10位と振るわず、苦しい出足。しかし2区の与那嶺恭兵(宮高)は区間2位の走りで七人抜いて3位に上げた。その後5位まで後退したが、1人追い抜いて4位となった。後半は、6区の砂川晃宏(上野中)が5位に付けたが、続く7区で順位を落とし10位に後退。その後、8区の平良国治(宮古森林組合)が4人抜きの快走、9区でも赤嶺正人(広域消防)が2人抜き4位に浮上。が、10区の多幸山を走る臼井拓海(県庁)は本調子が出ず7位に後退、そのまま12区まで7位で終え、2日目の記録は4位。この結果、総合4位の成績となった。
 今大会について本村邦彦監督は「力及ばずで、昨年(17時間6分33秒)よりタイムも悪い。全体的には健闘したものの、12キロ以上の長い区間を走る選手が厳しい状況だった。長い距離を走るエース級の選手があと2人はほしい。中学生や高校生の若手が相当頑張って上位で来たのは評価したい」と振り返った。今後については「昨年から発足した強化プロジェクトを充実させ、強い選手の育成に努めたい」と決意を示した。

 写真説明・総合4位の成績を収めた宮古の選手団=1日、那覇市の奥武山陸上競技場

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息子や孫も協力/キビ刈り・休日は汗だく、でも充実感

 宮古本島内の製糖期が本格的にスタートして暖かな天気となった1日、島内各地の畑ではサトウキビの収穫に励む家族の姿が多く見られた。土日が休日となるサラリーマンらもキビ刈りに汗だくになって作業。終了後の顔には充実した笑顔が広がっていた。
 この日は最高気温が24度まで上がり、暖かな陽気に包まれた。
 下地町川満にある川満源徳さん(74)の畑では、3人の息子らと5人の孫がお手伝い。子供たちはサトウキビを運んだり、葉をかまで切り落とすなど一生懸命働いていた。
 お手伝いした東風平一貴君(下地小4年)は「キビ刈りは大変だけど一生懸命頑張った」と日焼けした顔で笑顔を見せた。

 写真説明・孫たちも協力してサトウキビの収穫に励んでいた=1日、下地町川満

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