200平成1 6  1 30 曜日

候補者乱立の模様/県議選宮古郡区・西里秀徳氏、出馬を明言

 6月6日投票の県議会議員選挙で、前上野村助役で会社役員の西里秀徳氏(61)=写真=が29日までに、宮古郡区から出馬する意向を固めた。同区では現職の砂川佳一氏が自民党県連の公認を取り付けているが、自民党員の西里氏は保守系無所属で出馬する方針。早ければ来月中にも正式に出馬表明する。同日の会見で西里氏は農業振興に全力で取り組む姿勢を強調。その上で「宮古の農業を日の当たる場所に出すことが仕事だと思っている」と述べ、出馬に向けて強い意欲をにじませた。同区は現職の砂川氏の対抗馬として伊良部町や城辺町で候補者擁立の動きがあり、同区は候補者が乱立する可能性も出てきた。

 西里氏は自宅で会見を開き、6月の県議選出馬に向けての経緯や決意を語った。西里氏は4年前の県議選でも出馬する意向を示していたが、自民党の候補者一本化調整作業で出馬を断念した経緯がある。この点について西里氏は「4年前のようなことにはならない。今のところ、そのような話もない」と述べた。出馬の理由については「宮古の農業の可能性は限りない。しかし、その振興策が弱いために地域から不満の声が出ている。そういう地域の声に応えたいという気持ちが強い」と力説した。
 今後、支持基盤の拡大を図る西里氏だが「(自民党の)公認はないと思うが、それ(無所属)でいこうと思っている」と強調。「今の宮古はどこを見ても(保守系の分裂など)ねじれ現象が起きている」などと述べ、砂川氏との保守分裂選挙に自信を見せた。
 西里氏は次期県議選に出馬する意向を上野村の川田正一村長ら関係者にも伝えており、今後、西里氏の出馬については上野村内の対応が注目されるところだ。
 宮古郡区は各町村で候補者擁立の動きが相次いでいる。伊良部町では同町議会議員の豊見山恵栄氏や同町出身で現浦添市議の島尻忠明氏の出馬がうわさされており、城辺町では城辺中央クリニック事務局長で町教育委員の下地一美氏を推す声がある。
 現段階では現職砂川氏の優位は変わらない宮古郡区だが、候補者擁立で今後さらに複雑化する選挙区だけに予断を許さない状況だ。

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「糖尿病の主因は飲み過ぎ」/宮古地区医師会長・

オトーリを痛烈批判

 「オトーリが宮古の美点なんてとんでもない」―。2003年度宮古地区保健医療協議会(会長・中村貢宮古地区医師会長)が29日、宮古福祉保健所で行われ、中村会長は、糖尿病の原因として「飲み過ぎ」が「食べ過ぎ」の2倍に上っていると指摘。オトーリ批判を展開し、「市町村長は飲み過ぎが糖尿病の最も大きな原因になっていることを知らないのだと思う。市町村長は財政的に見て医療費の厳しさも住民に言わないといけない。リーダーの資質が問題だ」と首長らへの苦言まで飛び出した。

 同協議会のこの日の議題は、来年度以降の「宮古地区保健医療計画」(素案)についてだった。事務局からの素案の説明の後、中村会長は「糖尿病対策」の項目に着目。宮古地区では、糖尿病の原因の20%が食べ過ぎなのに対し、飲み過ぎは40%にも上っているというデータがあることを説明した。その上で私見として「私の知る限り、8割の人はオトーリを仕方なくやっている。飲み過ぎたら糖尿病になることを知っている人は自己責任においてやればいいが、そのことを知らない人は救わないといけない」と言及。行政がどれだけ住民にデータ提供できるかが重要だと訴えた。
 これに対し、宮古福祉保健所の高江洲均所長は「昨年から糖尿病対策として、アルコールの摂取量にターゲットを絞っている」と回答。事務局からも「なるべく酒を飲まないことをゴール地点とし、『適正な飲酒』を普及できるよう計画を立てたい」との説明があった。
 このほか中村会長は、県の保健医療協議会が形がい化していると指摘し、この日オブザーバーとして訪れた県福祉保健部の担当者に対し、「なぜ先島からの委員がいないのか。各地区1人は参加させるべきだ」と注文を付けた。
 同素案の「精神保健医療対策」にある精神障害者らの住居となるグループホームの整備について、宮古病院長の恩河尚清委員は「具体的にどのくらいの人が必要としているのか、明確にした上で、整備計画を立てなければならない」と求めた。
 同協議会事務局はこの日の論点を加味し、案をまとめ後日、各委員らに提示。了承が得らなかった場合、委員の要望があれば再度協議会が開かれる。

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不在者2日間で76人に/多良間村・合併住民投票

 【多良間】多良間村(兼濱朝徳村長)の市町村合併の是非を問う住民投票の不在者投票は29日、32人(男性21人、女性11人)が訪れ投票を行った。初日と合わせると76人となり、有権者1003人のうち約7・6%が投票した。
 この日は雨の影響もあってか、初日の44人に比べ12人少ない32人が投票。同村に先立ち行われた伊良部町での不在者投票が2日間で60人だったのに比べ、住民の関心の高さが浮き彫りとなった。
 不在者投票は31日まで。投票は2月1日、多良間小学校体育館を会場に行われる。時間は午前8時から午後5時まで。

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海の事故に迅速対応/広域消防・水難救助工作車を配備

 本格的なマリンレジャーシーズンに向け、宮古広域消防組合消防署(伊舎堂勇署長)は29日、迅速な水難事故の救助を目的にクレーンなどを装備した「水難救助工作車」を配備した。
 同署ではこれまで、水難事故救助に必要なゴムボートなどを常時搭載できる車両がなかったことから、より素早い対応を目的に水難救助工作車を配備した。
 同車に装備されているクレーンは最大4・8メートルまで伸び、最大2・22トンのものを吊り上げることができる。また、夜間の救助作業の安全を図るため、180度、約20メートルを照らすことのできるサーチライトも装備されている。伊舎堂署長は「夏に向けて水難事故の発生が予想される。事故は起きてほしくないが、水難救助工作車があれば万が一の不測の事態に迅速に対応することができる」と説明した。

 写真説明・配備された水難救助工作車。後方のクレーンは最大2・22トンのものを吊り上げることができる=29日、宮古広域消防組合消防署

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3月から店内に展示/アイワ家具・両陛下が座ったソファ

 平良市にあるアイワ家具(砂川かずえ代表)は24、25の両日、天皇、皇后両陛下が来島した際に宿泊された宮古島東急リゾートに、インテリア用として応接セットとランプを提供した。両陛下が実際に使われた応接セットを多くの人に見てもらおうと、非売品として3月ごろから店内での展示を行う予定。
 提供した応接セットは、県内でも数カ所しか取り引きのないブランドのもので、1人掛けソファ2つと2人掛けソファ、テーブルの5点セット。ランプはデザインのシンプルな和風のものを提供した。
 砂川代表は「質はいいがあまり豪華ではなく素朴なデザインのものを選んでコーディネートした。皇后陛下がランプをお気に召してくださったと聞いて感激した。役に立ててうれしい。皇后陛下のお心遣いがうれしくて、思わず合掌しました」と喜びを話した。また「日ごろからお客さんに見て楽しんでもらえるような商品紹介をしていたのがホテル側に買われたのではと思う。天皇、皇后両陛下が使われた応接セットも多くの人に見て喜んでもらいたい」と話した。

 写真説明・天皇、皇后両陛下が宿泊された部屋に使われた応接セット=宮古島東急リゾート

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