２００４年（平成1 ６年） １月 ２８日 水曜日
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合併協議会も離脱の方針／伊良部町・住民投票の結果受け
 伊良部町の合併を問う住民投票を受け、同町議会（友利浩一議長、議員18人）は27日午後、同議会棟で全員協議会を開いた。同会終了後、記者会見した友利議長は、25日に執行された住民投票で「合併しない」の反対派が「合併する」の賛成派に大差を付けて圧勝したことを踏まえた上で「全員で民意を尊重することで一致した」と述べた。合併協議会から離脱することについては明言を避けたが、浜川健町長が離脱を表明していることから離脱の方向で固まりそうだ。
この日の同会では、議員18人中、16人が出席し、今後の対応策について活発な意見を交わした。
友利議長は「われわれ町議会は昨年上程された住民投票条例を全会一致で可決した。その条例の中には、町民の意思を尊重すると明記されており、今回の住民投票の結果を尊重するのは当然だ」と重ねて強調した。
臨時議会の開催について、友利議長は「多良間村の住民投票が来月１日に行われる。その後に再度、全員協議会を開き、臨時議会の日程を決めたい。来月上旬を考えている」と述べた。
町議会は住民投票の結果に伴い急きょ、今後の対応策が迫られたことに関し、「伊良部町の事情で他の市町村に迷惑は掛けられない。早めに臨時議会を開いて、執行部から上程される合併協議会離脱の議案を審議したい」（友利議長）と述べた。
宮古で初めて執行された住民投票では、即日開票の結果、「合併しない」に1773票が投じられ、「合併する」の757票に1016票の大差を付けた。合併反対派が７割、合併賛成派が３割をそれぞれ占めた。
宮古６市町村では来月の同じ日にそれぞれ臨時議会を開き、現在の合併協議会を解散させる議案を上程するものと思われる。
写真説明・住民投票の結果を踏まえ、民意を尊重することを決めた全員協議会＝27日、伊良部町議会棟
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☆ 住民投票が告示／多良間村・賛否両派が運動展開
【多良間】多良間村（兼濱朝徳村長）の市町村合併の是非を問う住民投票が27日、告示された。不在者投票はきょう28日から31日までの４日間、同村選挙管理委員会で行われる。時間は午前９時から午後３時まで。投票日は２月１日、午前８時から午後５時まで多良間小学校体育館で行われ、投票率が50％を超えた場合は当日開票となる。開票は午後６時から。有権者数は1003人（男性526人、女性477人）。
宮古地区での住民投票は25日に行われた伊良部町に続き、多良間村が２番目となる。下地町は３月末に実施したい考え。
兼濱村長は村内での賛否が拮抗していることから住民投票の結果を尊重する姿勢で、判断を住民に委ねている。投票では「合併する」「合併しない」のいずれかを選択する方式で行われる。
村内では合併賛成派の「多良間の未来を考える会」（西平幹会長）と、合併反対派の「多良間村の自治と自立を推進する会」（高江洲常功会長）の各住民グループがチラシなどを配付し、有権者に投票を呼び掛ける運動をそれぞれで展開。自立を推進する会は25日夜に村中央公民館で決起集会を開き合併反対を主張した。また広報車による運動も実施している。
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☆ 品質面は好調な滑り出し／サトウキビ・製糖から１週間
 宮古本島内の２&127;製糖工場（沖縄製糖宮古工場、宮古製糖城辺工場）が2003−&127;04年期産サトウキビの製糖操業を開始してから27日で１週間が経過した。これまで両工場に搬入された原料は合わせて約２万926トン、平均糖度は沖糖宮古工場が13･86度、宮糖城辺工場が13･97度で、両工場ともに品質で順調な滑り出しを見せている。昨年の干ばつや台風の影響を受けて、両工場ともに平年の搬入量を下回る見込みだが、品質面については今後の冷え込み次第では「糖度が上がる」と分析。生産農家とともに品質面の向上を期待している。
03−04年期産サトウキビは２―５月と７―８月の干ばつによって生育が阻害された。さらに９月に襲来した台風14号の影響で葉が裂傷したり茎が折損するなど甚大な被害を被っている。しかし、その後は適度な雨が降るなど気象条件に恵まれ、順調な回復を見せている。
沖糖宮古工場の実績は搬入量が約１万1940トン。平均糖度は13･86度で、その内訳は基準糖度帯（13･1−14･3度）内が45･61％、基準糖度以上が34･18％、基準糖度以下は20･21％となっている。トン当たり農家手取額は２万384円となっている。
同工場の今期搬入量は平年の13万トンより１万7000トン少ない11万3000を見込んでいる。
 宮糖城辺工場の搬入量は約8986トンとなった。平均糖度13･97度の内訳は基準糖度帯内が46･21％、基準糖度以上が36･67％、基準糖度以下が17･12％。トン当たり農家手取り額は２万471円。
同工場の今期搬入量は平年の11万1000トンより１万8600トン少ない９万2400トンを見込む。
宮古本島２工場の製糖操業開始を受け、本島各地で収穫作業の光景が見られる。下地町上地で作業をしていた 保雄一さん（59）は「台風被害は今のところ感じられない」と話した。ただ、雄一さんの母ツルさん（83）は「台風のせいで量が減っているし、やっぱり台風の被害はある」と話しながら、今後の気象条件に伴う品質面の向上に期待していた。
写真説明（上）・操業１週間で約１万1940トンの原料が搬入された沖縄製糖宮古工場
写真説明（下）・操業１週間の搬入量は約8986トン、平均糖度は13･97度と順調な宮古製糖城辺工場
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☆ 議会が「調停」案を了承／城辺町公金不明問題・
ＪＡ、不明金全額返済へ
 ＪＡおきなわ城辺支店元職員の横領に伴う城辺町の公金不明問題で、同町（仲間克町長）は27日午前、不明金の返還をめぐりＪＡおきなわ側と進めている調停案受諾の議案を町議会（伊志嶺幹夫議長）に提案。議会はこれを全会一致で可決した。調停案は町が調べた不明金の4987万3700円をＪＡが町に全額返還するという内容。町は受諾された調停案をもって今月30日の調停に臨み、ＪＡと「和解」する。これにより、ＪＡが同問題の損害賠償債務として4987万3700円の全額を町に支払うことが決定する。
この日の臨時会では主に利息についての質疑が行われた。野党議員が町に対し、利息請求の意思を断念した経緯の説明を求めた。仲間町長は「利息については強く求めてきたが、『役場の管理体制が万全であったか』と言われればそうではない。不名誉な事件を解決するために（利息は）あきらめた方がいいと判断した」などと述べた。さらに仲間町長は「まずは不明金の回収が一番大事だと考えた。（利息請求に固執して）裁判にでも持ち込まれたら問題が長期化する怖れもある」と述べ、利息請求断念の真意を示した。
下地敏彦助役も「まずは不明金の全額を返還してもらうことが大前提だと思う」と強調。「裁判で町の責任が明確にされることを怖れているのではないか」とする野党議員の追及に対しては「当時の関係職員の処分については調停を終えた後に考えたい」と述べ、調停後に問題の解決を図る考えを示した。
質疑の結果、調停案受諾は全会一致で可決。この議決により、町側とＪＡ側の「和解」が事実上成立した。今月30日の調停では町とＪＡが判決と同じ効力を持つ調停調書を作成し不明金とその返還内容を確定させる。
写真説明・不明金を確定するための調停案受諾の議案を全会一致で可決した＝27日、城辺町議会
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ゴーヤーの花 咲かず／低温の影響で異変
 今、ゴーヤーに２つの異変が起こっている。１つは花が咲かないこと。もう１つは収量が平年より極端に少ないこと。ゴーヤーの専門家らは「日照不足とこのところの冷え込みが要因」と分析している。
砂川恵良さん（72）＝城辺町砂川＝のビニールハウスのゴーヤーにはここ数日ほとんど花が咲かず、黒ずんで枯れかかった葉も見られる。同ハウスではミツバチを使い受粉しているが、飛び回るハチは見られない。砂川さんは「（６年間の経験の中で）今年のように花が全く咲かないのは初めて。寒くて、花もないのでハチはどこかにうずくまっているのだろう」と、困った表情を見せた。
下地恭一さん（57）＝上野村宮国＝のハウスでも花が咲かず４日間、全く受粉していない。下地さんは「11年の栽培の中で、４日も受粉しないのは初めて」と驚いている。
県農業試験場宮古支場では「ゴーヤーは暑さには強いが、寒さに弱い作物。花が咲かないのは寒さの影響。咲かせるには最低でも14、5度はほしい」と分析。枯れかかった葉について宮古農業改良普及センターの担当職員は「低温の影響で水分が抜けている状態」と説明した。宮古島地方気象台によると、冷え込みは21日から始まり同日の気温が12･6度、24日にはこの冬最低の10･3度など、27日まで１週間以上の寒さが続いている。
収穫の状況をみると、砂川さんの場合は昨年の今ごろ、１棟のハウス（７アール）から週に300キロ取れていたものが、今年は最高で100キロと激減。下地さんも昨年同時期より、約４割減った。同普及センターでは収量減の要因について「昨年末から続いている日照不足が大きい」と話している。
ＪＡおきなわ宮古地区営農センターによると、悪天候のため入荷量が少ないという。
写真説明・ハウスで栽培されているゴーヤーにはほとんど花が咲いていない＝27日、城辺町砂川の砂川さんのハウス
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