200平成1 6  1 17 曜日

過去最高36万8900人/03年入域観光客数

 県宮古支庁総務・観光振興課は16日、2003年に宮古を訪れた観光客数は36万8902人と前年より2万8410人(8・3%)多い、過去最高だったと発表した。宿泊施設の稼働率も64・8%と過去最高を記録。観光収入も約236億1800万円となり、年間の公共工事費に次ぐ規模となった。9月に宮古を襲った台風14号の影響で落ち込みが懸念されたが、同課では台風の後、ライフライン復旧作業で島外から多くの応援人員が来島したこと(※)や新型肺炎SARSの流行による国内旅行志向の高まりなどの波及効果が功を奏したと分析している。

 入域観光客数を期間別に見ると、上半期(1―6月)は大学野球部のキャンプ(5大学350人)や県高校総体のバレーボール大会(106チーム約1500人)、トライアスロン大会、ビーチバレーボール大会などスポーツイベントの開催で前年同期比5・8%(9288人)増加した。
 下半期(7―12月)は、SARSの流行で海外より国内旅行への志向が高まったほか、台湾クルーズ船の寄港(4429人)、チャーター便による団体ツアー(約3900人)、修学旅行(9高校2303人)などが押し上げて同比10・6%(1万9122人)増加した。
 月別には8月が最も多く4万6571人、次いで7月の3万9106人、9月の3万1176人と夏場に集中。逆に少ないのは12月の2万4238人、6月の2万5865人、1月の2万6397人と、冬場と梅雨時の集客が課題となっている。
 大型ホテルなど主要宿泊施設(計7個所)の稼働率は64・8%と前年を4・4ポイント上回った。稼働率を月別に見ると8月の93・1%が最も高く、次いで7月の78・4%、3月の68・3%で、最も低いのは12月の49・9%となっている。
 観光収入は、観光客1人当たり消費額を6万4800円として試算すると236億1800万円となり、年間の公共工事費354億3600万円(02年度)に次ぐ実績規模で、サトウキビなどの農業粗生産額136億4000万円(01年)を上回っている。
 入域観光客数が過去最高となったことについて、県宮古支庁同課は、観光業界や宮古観光協会、沖縄観光コンベンションビューローなどの集客活動が実を結んだと分析。SARSの流行による国内旅行需要の拡大、「復帰30周年記念事業」や「だいじょうぶさ〜沖縄」キャンペーンの宮古への波及効果なども要因として挙げている。
 今年の見通しについては、体験学習をメニューとした修学旅行の伸びや、昨年10月に開港した新多良間空港や長期滞在型宿泊施設「夢パティオたらま」、伊良部町の体験・長期滞在観光型「多目的交流促進施設」などの観光施設が今年から本格化することから「昨年と比べて増加する」と期待している。
 ※台風復旧の応援人員は必ずしも観光客とは言えないが、統計の手法上カウントした。

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沖縄本島の生徒と文化交流/県高文連展が開幕

 県高等学校文化連盟(仲里一彦会長)の第四回美術・工芸、書道、写真部門宮古展が16日午前、平良市のマティダ市民劇場で開幕した。同劇場ロビーには県内高校生の力作約140点が展示されている。同展に合わせて沖縄本島から約20人の生徒が来島、宮古5高校の生徒も大勢参加し、ともに書道や美術の作品作りに取り組みながら交流を深めた。同日午前の開会式で、北中城高校の仲元清輝校長は「芸術・文化を通し、たくましく生きる力や、より人間性の高い生き方を学んでほしい」と生徒たちに呼び掛けた。きょう17日には講評会が予定されている。

 同展が宮古島で開催されるのは初めて。沖縄本島と離島地区で文化活動に取り組む高校生の交流を深め、文化活動の底辺拡大と発展を図るために開かれている。今回展示された作品の内容は全国高等学校総合文化祭や九州地区高文連「美術・工芸、書道、写真展」、県高等学校総合文化祭の各参加作品(いずれも今年度開催)。これに併せて地元・宮古の高校生の作品も展示されている。
 開会式は午前9時から開かれ、はじめに北中城高校の仲元校長が「このような展示会を宮古島で開催することができて関係者一同喜んでいる。大人顔負けの素晴らしい作品が展示されており、県内高校生のレベルの高さを感じている」と宮古展の印象を語った。その上で「沖縄本島の高校生と宮古の高校生が文化を通して交流できるということは幸いなこと」と展示会の意義を強調した。
 続いて、沖縄本島から出席している生徒を代表して那覇高校3年の長嶺百合恵さんが「本島と宮古の生徒が分け隔てることなく積極的に意見交換し、この展示会を開催して『良かったなかぁ』と思えるように頑張っていきましょう」と呼び掛けた。宮古高校2年の下地瑞香さんは「作品や交流を通して刺激を受け、宮古島における文化のさらなる発展につなげていきたい」と決意を語った。
 この後、生徒たちは互いの作品をゆっくりと観賞した。生き生きとした高校生の視点で捉えた優秀作品の数々に目を凝らしていた。
 午後からは美術・工芸、書道、写真の各班に分かれてそれぞれが作品作りに取り組み、互いに意見交換しながら交流を深めていた。

 写真説明・県内高校生の優秀作品が展示されている「美術・工芸、書道、写真宮古展」=16日、マティダ市民劇場

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最終選考に友利新(あらた)さん(平良市出身)ミス日本コンテスト

 第36回2004年度ミス日本グランプリ決定コンテストの最終選考に、平良市出身の友利新さん(25)=写真が残った。最終選考に残ったミス日本候補者は27人。
 平良さんは平良中学校卒業後、沖縄尚学高校へ進学。東京女子大学を経て、現在は同大学糖尿病センターで内科医として働いている。身長166センチ、体重50キロ。
 宮古観光協会の藤村明憲会長は「最終選考まで残ったのは快挙。宮古の人たちもぜひ応援してほしい」と呼び掛けた。 
 同コンテスト事務局のスポーツニッポン新聞東京本社では、「ミス日本・スポニチ特別賞」の投票をインターネットで行っている。25日午後3時まで。アドレスは次の通り。
http://www.sponichi.co.jp/miss_nippon

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記念大会へカウントダウン/第20回トライアスロン宮古島大会

 4月25日開催の第20回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古広域圏事務組合など)まであと100日と迫った16日、大会本番までの日数をカウントする残暦板の設置式がトライアスロン記念碑前(平良市総合体育館前)で行われた。関係者多数が出席し、節目となる記念大会の成功に向けて決意を示した。
 大会長を務める同組合代表理事の伊志嶺亮平良市長は「安全対策になお一層努力し、大会の熱気と感動を全国、世界へ発信したい」と述べ、100日前のカウントダウンを宣言した。
 今大会は「波に乗れ、風になれ20歳のストロングマン」をテーマに、67人の外国人選手を含む全国から計1500人の選手が出場。前浜ビーチをスタートにスイム3キロ、バイク155キロ、ラン42・195キロの平良市営陸上競技場をゴールとする計200・195で競われる。
 残暦板の設置式では、鳩100羽を飛ばしたり、今年成人式を迎えた若者を参加させるなど、20回の記念大会を意識した演出で盛り上げ。各市町村長と成人者4人らが一緒になって、残暦板を覆っていた布を取り外すと、本番まで「あと100日」を示す巨大な看板が姿を表した。
 あいさつした伊志嶺市長は、同大会がスポーツアイランド宮古を代表する地域おこしイベントとして国内外から高い評価を得ていることや、トライアスリートの憧れの大会に育っていることを強調。「大会運営に万全を期し、県域住民、選手一体となって魅力ある大会にするよう取り組んでいきたい」と意気込みを表した。
 主催する同組合議会議長の楚南隆・平良市議は「本番では役員、ボランティア、住民らの総力を挙げて世界に胸を張れる素晴らしい大会にしたい」と話し、安全祈願の乾杯を行った。
 残暦板の設置式には伊志嶺市長、楚南氏をはじめ、仲間克城辺町長、川満省三下地町長、川田正一上野村長、川満廣俊宮古市町村議会議長会副会長、川満恵元宮古体育協会長ほか、成人者を代表して与那覇千尋さん(平良市)、垣花雅樹さん(城辺町)、洲鎌絢也さん(下地町)、宮国久美子さん(上野村)がそれぞれ出席した。

 写真説明・大会関係者が本番まで「あと100日」と刻まれた残暦板の除幕を行った=16日、平良市・トライアスロン記念碑前

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太陽光発電を導入/城辺町・庁舎内電力の20%供給目指す

 昨年12月に完成した城辺町(仲間克町長)の新庁舎屋上に太陽光発電システムが導入されている。現在の発電量は3キロワットで、このすべてが庁舎内で活用されている。町は今後、庁舎内で使用する電力の20%を太陽光発電で補いたい方針。
 太陽光発電システムは新庁舎の建設に伴い設置されたもの。当面は庁舎内の電灯などに活用しながら子供たちの学習に役立ててもらおうと考えている。将来的には屋上のソーラーパネルを増やし、さらに大きな電力を発電する方針だ。現在の3キロワットという発電量は民家などでの発電規模とほぼ同じ。
 庁舎内にはシステムの概要と発電量を示すパネルが玄関付近に設置されている。
 仲間町長は「新庁舎には、このような立派な設備があるので多くの町民に理解してほしい。当面は庁舎内の電灯などで活用していきたい」などと話した。

 写真説明・屋上に設置されている太陽光発電システム=城辺町役場

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たかはた機を復元/司組・家具職人の下地さん

 司組(下地一弘社長)はこのほど宮古織物事業協同組合の依頼を受け、宮古上布などを織る「たかはた機」3台を復元した。機織り機の復元は家具職人の下地玄徳さん(69)=左写真が行い、同組合がこれまで使用している機織り機に忠実に再現した。
 復元した機織り機は素材は杉を使用。さびないようくぎの代わりにステンレス性の留め具を一部に使った。同組合で使用している機織り機を参考として持ち込み、サイズを測ったり部品を組み立てるなどした。
 下地さんは「小さいころ、母親が機織り機を使っていたのを見ていたので大体の造りは知ってはいた。織物組合にあった機織り機を参考にできたので、サイズを測ったりしてなんとか作ることができた」とほっとした様子。横糸を打ち込む筬づかを作るのが難しかったという。
 同組合は県の新分野進出等企業支援補助事業を受け、機織り機の復元を依頼。「研修生の希望が多いが、機織り機が足りないため断ることもあった。各家庭に眠っている機織り機を譲ってもらうように取り組んできたが、なかなか手放さない人もいる。スペースがあればもっとほしいぐらいなので、持っている人は提供してほしい」と呼び掛けた。

 写真説明(右)・下地さんが復元したたかはた機=宮古織物事業協同組合

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