200平成1 6  1 11 曜日

合併期日、枠組み崩れても来年1月/住民投票の動向焦点
 

 市町村合併の是非を問う住民投票が伊良部町で今月25日、多良間村では来月1日、下地町では3月に行われる。宮古地区の市町村合併期日は、2005年1月1日を目標に動き出しているものの、3町村の投票の結果次第では6市町村合併の枠組みが崩れる可能性もあり、依然として不透明な状況。しかし、合併の枠組みが崩れた場合でも合併期日は「来年の元日」と変わらないことから、今後は合併の枠組みを大きく左右する住民投票の動向が注目される。

 合併の期日をめぐっては、平良市と城辺町が「04年10月1日」、伊良部町が「05年1月1日」、下地町と上野村が「05年6月1日」のそれぞれの案を提案し、論議が展開された。
 結局、平良市と城辺町、下地町と上野村がそれぞれ支持する期日案の間を取った伊良部町案の「05年1月1日」が折衷案として合意を得た。
 これまでの宮古地区合併協議会(会長・伊志嶺亮平良市長)では、6市町村合併を前提とした数々の協定項目が審議され、議論が交わされてきた。
 このため、仮に伊良部町、多良間村、下地町のいずれかの住民投票結果が合併に「反対」となれば、同協議会はいったん解散し再び、各市町村議会の議決を経て再編しなければならなくなる。
 こうなると、各協定事項の見直しが柱となり、各市町村では今後、合併協議会の解散、再編も視野に入れての取り組みが必要との見方が広がっている。
 住民投票が決定した伊良部町と多良間村では条例の中に「投票結果について町(村)長は民意として尊重しなければならない」と定めており、それぞれの首長は「投票結果イコール住民の意思」を尊重する姿勢に迫られる。
 住民投票は50%以上の投票で成立し、開票されることから下地町を含む3町村は「投票率のアップ」が大きなカギとなる。
 合併までのスケジュールを見ると、新市へ移行する準備期間を今年4月から12月までの9カ月とし、合併期日は今年4月をめどに6市町村長が調印する協定書に盛り込み、各市町村議会議決で正式に決定される。6−12月にかけて県議会議決、総務大臣告示を経て、05年1月1日に合併、翌月の中旬には新市長選挙が行われると想定される。
 各市町村の官庁内で行われる今年年末の「仕事納め」で「閉庁式」を行った後、年明けの「仕事始め」には、本庁となる旧平良市役所内でセレモニーが、それぞれの分庁(旧町村)では開所式が行われ、新市のスタートを切ることになる。

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けさ午前5時 号砲/100キロワイドーマラソン開会式
 

 「君は宮古島の風に勝てるか!」をテーマに第14回宮古島100キロワイドーマラソン(主催・上野村、宮古広域圏事務組合ほか)の開会式が10日、スタート地点となるうえのドイツ文化村で行われた。前回大会の百|の部優勝者の西村譲治さん=高知県=が選手を代表して「それぞれのペースでゴールを目指します」と選手宣誓を行い、健闘を誓った。大会には647人がエントリー。きょう11日、午前5時にスタートする。
 開会式で大会長の川田正一上野村長は「日ごろの練習の成果を発揮し、南国宮古島の自然と文化、島の人々と触れ合い、生涯の思い出になることを期待しています」とあいさつし、選手たちの活躍に期待した。
 宮古広域圏事務組合代表理事の伊志嶺亮平良市長は「無理なくそれぞれの距離に応じたペース配分を心掛け、雄大な自然を楽しみながらスポーツアイランド宮古島のマラソンを満喫してください」と激励した。
 今大会には647人がエントリー。100キロの部は午前5時にうえのドイツ文化村を、50キロの部は午前11時に平良市立狩俣中学校、ハーフマラソンの部(21キロ)は午後2時に城辺町の東平安名崎入り口からスタートする。ゴールは各コースともうえのドイツ文化村。

 写真説明・前回優勝の西村さんが選手宣誓を行い、健闘を誓った=10日、うえのドイツ文化村

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視察先は準備急ぐ/天皇陛下ご来島
 

 天皇皇后両陛下の24日のご来島まであと2週間となり、視察先では現在お迎えの準備を着々と進めている。両陛下は「国立劇場おきなわ」の開場記念公演ご臨席などの後、24日に宮古島に到着。翌25日は城辺町のティダファームたらまと国立療養所「宮古南静園」を視察される。

 ■ティダファームたらま
 同所では多良間伸也社長が会社の経営概要を説明し、ハウスで栽培しているトマトやゴーヤーをご覧に入れる。
 現在、ハウスの入り口にはコーラルを敷き詰めるなど、着々と準備が進められている。ハウス管理では、両陛下に立派な作物をお見せしようと関係者以外の立ち入りを禁止するなど、細心の注意を払っている。
 多良間社長にご視察のことが知らされたのは去年の8月。ところが間もなく、台風14号が襲来し施設は甚大な被害を受けた。その後、同社は「両陛下を良い環境にお迎えしよう」との一心から、自力で復旧に取り組み、現在、作物も立派に実った。
 多良間社長は「ご視察の場所に選ばれた以上は、しっかり責任を持って行政と連携を取りながら大役を務めたい」と気持ちを引き締め。また「両陛下に良い環境で良い作物をご覧に入れようとの気持ちから、職員一同復旧に頑張った。そのかいあって、会社経営も台風の被害を乗り越え、軌道に乗っている」と、ご視察がプラスに働いたことを強調した。
 ■上野村役場
 両陛下はティダファームたらまからのお帰りの途中、上野村役場に立ち寄り休憩される。同役場では両陛下が気持ち良く過ごされるよう応接室の電灯を取り替え、窓にブラインドも取り付けた。この後、トイレの改善や高出力の緊急用発電機のリースなどを予定している。
 ■下地町役場
 同所では両陛下と県議会議長、宮古選出県議、6市町村長が昼食を共にする。この際、役場の職員がお茶を出すため、今後、マナーの習得に努めるという。環境整備は車列が通る町内の道路沿いの一部をすでに花で飾ってあり、きょうは一斉清掃を行う。
 ■宮古南静園
 同所では納骨堂の参拝の後、障害の強い不自由者の皆さんをお見舞いになる。南静園は、太皇太后陛下(貞明皇后=大正天皇の后)のご寄付による公会堂の建設と鶏2つがいのご寄贈(昭和9年)をはじめ入所者への100円のご寄付(昭和15年)、貞明皇后御歌碑建立(昭和17年)など、皇室とのゆかりが深い。
 同園入所者自治会(宮里光雄会長)ではそうしたことから「全入所者で気持ちよくお迎えする」ことを確認している。宮里会長は「知らされたのは去年の11月ごろで、その時はびっくりした。生涯に一度の記念すべきことであり、心から歓迎したい」と話す。

 写真説明・ハウス内にコーラルを敷くなどお迎えの準備が着々と進められている=10日、ティダファームたらま

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日の丸の小旗づくり着々/天皇陛下ご来島・当日までに1万本を用意
 

 今月24日に宮古入りされる天皇皇后両陛下の行幸啓を前に、宮古各地で準備が進められている。両陛下が車で移動される際などに沿道で歓迎する日の丸の旗の製作も着々と進んでいる。
 担当となっている沖縄宮古商工会議所にはすでに注文していた1万枚の日の丸の旗が届き、同会議所ではこれにのり付けする竹の棒を添えて各市町村や団体などに来週中に送付する。
 製作された日の丸の旗は各沿道で市民にも配布され、来島された両陛下を歓迎する。
 両陛下は24日に宮古入りされ、25日に城辺町友利のてぃだファームたらまと国立療養所宮古南静園を訪問される。
 天皇陛下のご来県は1995年8月の戦後50年「慰霊の旅」以来9年ぶり3度目。皇太子時代を含めると8度目となる。

 写真説明・両陛下ご来島の際に歓迎する1万枚の日の丸旗の製作も着々と進んでいる=9日、沖縄宮古商工会議所

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朱色に満開/セイロンベンケイ咲く

 

 平良市内の民家のそばに、朱色のセイロンベンケイ(ベンケイソウ科、方言名・シュウタツ)の花が満開となり、道行く人々の目を楽しませている。
 セイロンベンケイは、アフリカ原産の多肉生草で、石垣などにも平気で育つ繁殖力おう盛な植物。昔は、子供たちが花を口にくわえて「ズーズー」と鳴らしたり、花の中の甘い蜜を吸ったりして遊んだ。
 平良市では、ものもらいができた時、葉の表面に方言で「ミマイ」と書き、他人に踏ませると治るという人もいる。また、止血に効くともいわれる。

4月中旬並の暑さ/最高気温24・9度
 宮古諸島は10日、高気圧に覆われ、宮古島地方気象台は平年より4・5度高い24・9度(同日午後2時21分)を観測した。今年に入ってからの最高気温で、4月中旬並みの暑さとなった。
 この日の最低気温は19度で、平年より3・2度高かった。
 同気象台では「11日の最高気温も24度まで上がるのでは」と予想している。

 写真説明・満開のセイロンベンケイが道行く人の目を楽しませている=10日、平良市下里の民家そば

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新ツカサンマ決まる/伊良部町佐良浜

 伊良部町佐良浜地区で任期満了に伴うツカサンマ(司母)の選出がこのほど行われ、神女役の新ツカサンマ6人が決まっていたことが10日、分かった。
 新しく選ばれたのは、本村(旧池間村)はフゥンマ(最高位の司母)が名城正子さん、ナカンマ(中位の司母)が友利カメさん、カカリャンマ(神歌を唱える司母)が長崎国江さんの3人で、中村(旧前里村)は、フゥンマが浜川美代さん、ナカンマが仲間八重子さん、カカリャンマが上原利美さんの3人の計6人。任期は3年。
新ツカサンマらは、近く大主神社(別名ナナムイ)の聖地で現ツカサンマらから引き継ぐ儀式を執り行う。同町佐良浜の与儀英二郎前里添自治会長は「新ツカサンマに選ばれた6人とも心から喜んで引き受けた。任期中は、体に気を付けて頑張ってほしい」と、6人の活躍に期待した。
 60代の女性は「6人が快諾したことは大変喜ばしいこと。これからは住民1人ひとりが新ツカサンマたちを激励し支援していくことが大事」と話した。

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