200平成1 6  1 10 曜日

過去最高の104万2705人/03年宮古空港乗降客数
 

 平良市空港課宮古空港管理事務所がまとめた2003年の乗降客数は前年比2万3597人(2・3%)多い、104万2705人となり過去最高を記録、1999年以来、5年連続で100万人の大台を突破した。同事務所では、観光客の沖縄志向や台風14号災害の復旧支援要員の来島などが押し上げたとみている。

 観光客の沖縄志向の背景には、1―3月に流行した新型肺炎(SARS)や海外政情不安による海外旅行からの転向があり、結果的に宮古にも波及したという。
 月別に前年比伸び率を見ると、7月の8・1%が最も高く航空関係者は「同月の伸び率が沖縄志向を最も反映している」と分析する。
 客数は、夏休み観光シーズンの8月が最も多く10万7011人となったものの、前年をわずかに下回った。
 卒業、進学、転勤、春休み観光シーズンの3月は、過去5年では初めて10万人の大台を突破。同月については、宮古島でキャンプをする大学野球チームの増加を新しい動きとして挙げている。
 昨年は3、11、12月に農協観光の本土からのチャーター便が合計32便(客数約4300人)就航。農協の計らいも利用実績を支える大きな要因となった。
 台風14号が襲来した9月には、沖縄電力やNTTの災害復旧支援要員や義援金を携えて見舞いに来島した人が多かった。9、10月については「客が減るのでは」との心配があったが、そうした人の動きがあり逆に増える結果となった。
 一方、5、6月は毎年のように8000人台を割り込んでおり、これは観光客が梅雨の時期を避けているためとみられている。
 同事務所では「2・3%は最近に無い大きな伸び。今後さらに増やすためには、航空会社直営のホテルなどの受け皿を充実させることがポイントになるだろう」としている。
  

 
top.gif (811 バイト)

平良市、伊良部町など赤字団体/02年度全国市町村決算
 

 総務省は9日、都道府県と市町村の2002年度普通会計決算をまとめた。実質収支は都道府県が1344億円、市町村が9439億円の各黒字だが、財政の健全性を示す起債制限比率や経常収支比率などの指標は悪化または横ばいで、財政の硬直化が進んだ。赤字団体は京都市ほか県内からは平良市、伊良部町など23団体(合併による特殊要因の8団体を除く)。
 起債制限比率は、財政規模に対する実質的な借金返済額の割合。都道府県は前年度比0・1ポイントアップの12・4%で過去最高、市町村は4年連続の10・9%に高止まりしている。
 一方、地方税や地方交付税など自治体が自由に使える財源のうち、人件費や借金返済費など固定費が占める割合である経常収支比率は、都道府県が3・0ポイント高い93・5%と過去2番目、市町村が2・8ポイントアップの87・4%で最高。
 都道府県の歳入は51兆4642億円、歳出は50兆5039億円で、ともに4・6%減。4年連続で決算規模が縮小した。実質収支の赤字団体は前年度、大阪府だけだったが、新たに千葉県も加わった。市町村の歳入は2・2%減の51兆7966億円、歳出は1・9%減の50兆4260億円。
 県、市町村とも決算規模が縮小したのは、歳入では景気低迷による地方税の落ち込みや国の補助金の減少が、歳出では公共事業削減がそれぞれ主因。歳入の借金依存が進み、歳出では借金返済が重くのし掛かる構図で、県と市町村合計の借入金残高は193兆7000億円に達する。
 2002年度市町村決算で、実質収支が赤字となった23団体は次の通り。
 【青森】黒石市、むつ市、三厩村、野辺地町【福島】泉崎村【京都】京都市【大阪】豊中市、寝屋川市、泉佐野市、貝塚市、交野市、泉大津市、泉南市、四条畷市、羽曳野市【奈良】御所市、大和高田市、大和郡山市【和歌山】高野口町【福岡】大牟田市、川崎町【沖縄】平良市、伊良部町


top.gif (811 バイト)

04年度の調査費計上求める/県営公園整備
 

 【那覇支局】2001年度策定の「県広域緑化計画」で位置づけられた宮古圏域における県営広域公園について、宮古市町村会(会長・伊志嶺亮平良市長)は9日、県庁に比嘉茂政副知事を訪ね、その整備促進を求める要請を行った。伊志嶺市長は「建設場所について地元の合意形成は図られている。県営公園がないのは宮古圏域だけ。04年度予算で、公園計画の調査費計上をお願いしたい」と述べた。これに対し応対した比嘉副知事は、県の厳しい財政状況を説明した上で「土木建築部から04年度の基本調査費の要求は上がっているが、これから調整、検討していく段階」と、要請に対する明確な回答は避けた。
 比嘉副知事は市町村合併の動きに触れ「合併するなら当然、新しい市の建設計画の中にも位置付けられるような形にしなければならない」との考えを示した。続けて「宮古広域においては一般、産業廃棄物の処理場建設の計画のこともある。環境整備と都市公園整備は不離一体だと考える。また伊良部架橋(の実施設計)も来年度には動きそうなので、そのような中で、広域公園も実現されるのではないか」と述べた。要請文は、県の広域緑地計画における「優れた海の環境を生かした水辺の公園(海の公園)づくりを目指す」との位置付けに感謝。公園候補地として「大野山林東海岸沿」で一致し、隣接地域や各種団体に理解・同意を得ていると強調。その上で「地域経済の活性化、観光振興に大きく寄与すると期待している。圏域では市町村合併論議も進み、住民は公園建設を懇請している」として、県に対し特段の高配を求めている。市町村会のほか、宮古市町村議会議長会、宮古市町村教育長会、沖縄宮古商工会議所、宮古観光協会、宮古地区婦人連合会、宮古青年会議所の連名。席上では、昨年九月の台風14号による被害を受け、仲間克城辺町長が「宮古を防災特区にできないか。指定されれば、各種事業も進めやすいのではないか」と持論を述べた。これに比嘉副知事は「機会があるごとに声を上げるべき。災害救助法で想定しているのは地震や水害、雪。風のことは想定していない。(沖縄では)今の法律では、救えないことがたくさんある」と賛同した。

写真説明・比嘉副知事(手前)に宮古の県営広域公園の整備促進を求めた伊志嶺市長ら=9日、県庁


top.gif (811 バイト)

トウガンなど30トンを初出荷/関東や関西方面へ
 

 JAおきなわ宮古地区野菜・果樹生産出荷連絡協議会(砂川玄光会長)の2004年冬春期野菜初出荷式が9日、JAおきなわ宮古支店駐車場で行われ、トウガンやゴーヤーなど約30トンを送り出した。台風14号の影響で作付けが遅れたことなどから、出荷が例年に比べ約1カ月ほど遅れたほか出荷量も減少。ほとんどの品目は一月以降に本格的な出荷が始まることから、今後の生産量に期待を寄せている。
 今年度(03年4月―04年3月)の農産物販売計画では、野菜・果樹を含め計1658トン(前年度比117%)、販売額五億2501万1000円(同122・7%)を見込んでいる。
 初出荷では▽トウガン21トン▽メロン5・4トン▽カボチャ2トン▽ゴーヤー1・6トンなど計約30トンを出荷。空輸や船で関東・関西方面を中心に出荷される。
 同協議会では、ゴーヤー、トウガン、カボチャなど六品目を重点品目とし、生産・販売戦略を講じていく計画。
 今期の冬春期野菜の作付け状況は、9月の台風14号襲来でハウス倒壊などの被害があったことから遅れたが、ゴーヤー、インゲン、トウガン、カボチャともに昨年12月ごろから出荷が始まり、1月以降の本格的な出荷を見込んでいる。販売概況では、特にゴーヤーが周年野菜として冬場でも需要が伸びており、県外へは宮古を中心に出荷されている。数量不足から例年に比べ高値で推移しているという。
 出荷式であいさつした同協議会の砂川会長は「生産の拡大と沖縄産宮古ブランドの確立は課題となっているが、JAおきなわの合併を機に当協議会の機能を最大限に発揮し、今年も安心、安全、高品質をモットーにニーズに沿った農産物の生産出荷に努めていく」と決意を述べた。
 出席者たちは野菜を積み込んだトラックを万歳三唱で見送り、高値取り引きと今後の生産拡大を願った。

写真説明・万歳で初出荷のトラックを見送る関係者たち=9日、JAおきなわ宮古支店駐車場top.gif (811 バイト)

 

改築工事の取り下げ検討/平良中体育館

 

 平良市教育委員会(久貝勝盛教育長)は9日までに、平良市立平良中学校(渡真利信雄校長)の体育館の改築工事計画の事業申請を取り下げる方向で検討に入った。同日、同教委の平良富男次長が本紙取材に応じ「基本的には申請を取り下げる方向だ」と強調、同校やPTA(下地啓俊会長)の要望を受け入れるという当面の方針を示した。
 同校体育館は台風14号による被害と老朽化に伴って改築計画が進められていたが、学級減のため床面積が約200平方メートル縮小される。このため同校やPTAは▽現体育館の床面積規模での建設▽要請する条件が満たされない場合、改築時期を延期してほしい―などと要請していた。
 同校PTAは8日夜に臨時総会を開き、今回の改築工事計画に対する対応を協議。同市教委の平良次長らを招き、改築計画の説明を受けたが「理解できない」として床面積の確保などを求める要請文を決議している。総会には会員50人以上の参加があった。
 同日午前に伊志嶺亮市長や池間青昌市議会議長、久貝勝盛教育長に要請し、体育館が縮小されないよう行政当局の配慮を求めた。
 これに対し、池間議長は「皆さんの要望に沿うように努力したい」と述べ、学校やPTAと連携する考えを示した。
 要請後、PTAの下地会長は「何の説明もなく計画が進められたことが納得できない。もっと早く説明がほしかった。子供たちにとって(体育館の規模縮小は)マイナス面が大きい」などと話している。
 渡真利校長は「PTAの思いが入っている要請決議。あと1年は十分使える体育館なので改築工事は待ってほしい」などと話し、市側に理解を求めていた。

写真説明・市議会の池間議長(左)を訪ね、要請決議文を読み上げて理解を求める下地会長(左から2人目)=9日、市議会議長室


top.gif (811 バイト)

 
top.gif (811 バイト)