200平成1 6  1 曜日

郡区は新人乱立の様相/6月の県議選
 

 今年6月に予定されている県議会議員選挙に向け、宮古地区の市区、郡区の保革の動きが活発化している。市区は現職の坂井民二氏(54)に対抗する保守勢力が候補者擁立の動きを水面下で活発に進め始めた。郡区は現職の砂川佳一氏(60)に対抗して多方面から候補者擁立の声が活発に出始めている。しかし、現職の二人はすでに自民党県連の公認を得て動き出しており、早期の選挙態勢構築を急いでいる。保守系が分裂するなど複雑な構図となった宮古の政局では、昨年の衆院選で大きく躍進した民主党の動向をも含めて保革の新たな枠組みで選挙戦が展開される可能性もある。

 保守系が分裂状態の市区では、現職の坂井氏の無投票当選を阻止しようと対抗する保守勢力が候補者擁立の動きを展開しているが、坂井氏一本化を求める声もあるなど対抗馬擁立も複雑化の様相だ。
 もし、候補者が擁立される場合は一昨年の市長選挙で現城辺町助役の下地敏彦氏を推した市議の中から選定される可能性が高い。
 保守系の動向はすべて来年に控えた市町村合併後の新市市長選を見据えた動きで、坂井氏への対抗馬擁立も実際の中身は次期市長選挙に向けた保守系内部の主導権争いとなっている。
 郡区は自民党県連の公認を得ている砂川氏の対抗馬として、現段階では前上野村助役の西里秀徳氏(60)が有力視される。本紙取材に対し西里氏は「条件さえ整えば十分に考えている」と出馬に意欲的だ。さらに伊良部町を中心に現浦添市議で伊良部町出身の島尻忠明氏(37)を擁立する動きがあり本人が受諾すれば砂川氏にとっては強力な対抗馬となる。同町では昨年末に同町議会議員の豊見山恵栄氏(53)を擁立する動きも出たが、その後の調整でトーンダウンしており、豊見山氏の擁立については流動的な要素が多い。
 ほかに前回城辺町長選挙に立候補し、小差で破れた濱川隆氏(62)の出馬が噂されており、郡区は候補者が乱立することも予想される。
 郡区も市区と同様、保守系が分裂する可能性を残すが、前回城辺町長選で示されたように、保革が入り乱れる選挙戦になる公算が大きい。

 
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メロン出荷大幅減少/JAが目揃え会

 

 JAおきなわ野菜出荷協議会メロン部会(友利研一部会長)の目揃え会が8日午後、城辺支店集荷場で行われた。2003年度産のメロンは昨年9月に発生した台風の影響を受け、出荷量が大幅に減少した。当初は1万5000玉の出荷を見込んだが、最終的には9800玉に落ち込んでいる。目揃え会では部会員らがメロンの品質をチェックしたほか、今後の出荷体制を確認している。
 宮古で栽培されるメロンは赤肉の「クインシーメロン」。03年度産の植え付けは9月の台風襲来後に行われたが、台風の影響でハウスが倒壊したため、栽培できない農家が出た。これにより城辺町を中心に12戸の農家のみで栽培、出荷量は大きく落ち込んでいる。
 目揃え会は午後2時から行われ、はじめに同部会の仲里成繁副部会長が「今年度は台風の影響を受けたが、部会員の努力をはじめ、JAなど関係機関の支援を受けて何とか出荷までこぎつけることができた。きょうの目揃え会で玉を規格し、今後の収穫に生かしてほしい」と話した。
 目揃え会では生産者のメロンを販売する全農食品やJAおきなわ宮古地区営農センターがメロンの規格を詳しく説明。それぞれの玉の品質を示し、生産農家に理解を求めていた。

 
写真説明 出荷に向け生産農家が03年度産メロンを集荷場に運び始めている=8日、JAおきなわ城辺支店集荷場 


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「在任特例」10カ月で決定/合併後の議員身分
 

 市町村合併で議会議員の定数、任期などその身分について協議する市町村議会議員連絡会議(会長・池間青昌平良市議会議長)の第5回会合が8日、平良市議会会議室で開催され「定数特例」は適用せず「在任特例」の期間を「10カ月」とすることでまとまった。この案は今月28日に予定されている合併協議会に提案される。また、多良間村が求めていた選挙区については原則「設置せず」となったが新市の条例制定の際に改めて検討することとなった。

 今回の協議は、前回会合で意見がほぼ集約された「『定数特例』は適用せず、『在任特例』を10カ月適用する」を基本に行われた。
 「在任特例」の「10カ月」を設定した理由としては▽地域の課題に対応した定例会を3回程度開催すべき▽旧市町村決算を見届けるべき▽議員選挙と市長選挙の同日実施を避けるべき―などとなっている。
 また、多良間村が要望している同村のみの「選挙区」の設置については定数をめぐって前回の会合同様に他の市町村の意向とかみ合わず、同連絡会議としては原則として「設置せず」との方針となった。
 しかし、「選挙区」については合併に伴う協定書の合意形成項目ではないことから合併後の新市の条例制定の際に多良間村の要望について改めて検討することでまとまった。
 この問題については、人口割りで議員定数を決めると多良間村は一人だが、同村は「2人」を希望。
 定数30議席を人口割りで配分すると、平良17議席、城辺と伊良部がそれぞれ4議席、下地と上野がそれぞれ2議席、多良間1議席となる。今後、多良間村の選挙区設置については多良間村が定数一に納得するかどうかがカギとなっている。

 在任特例 合併後2年を超えない範囲でそのまま在任することができる
 定数特例 合併後50日以内に選挙した場合、一期のみ定数の2倍まで認められる

写真説明・在任特例適用期間を「10ヶ月」とすることに決定した市町村議会議員連絡会議=8日、平良市議会会議場 
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冬春期野菜出荷が本格化/台風影響で計画下方修正
 

 宮古地区の2003年度冬春期野菜の出荷が、本格化した。現在JAから出荷されているのはゴーヤー、トウガン、インゲン、カボチャなどの品目。例年だと品目が出そろい量がまとまる本格化の時期は12月初旬になるが、今年は台風の影響で1カ月以上遅れた。JAは出荷遅れなどのため、同年度の出荷計画を1337トン(台風前比約2割減)に下方修正した。
 台風14号は、野菜の植え付け準備中の九月上旬に襲来。農家はその後、損壊したハウスの後片付けや建て替えに追われ、このため被害を受けたハウスでは、定植・出荷のスケジュールが例年より遅れることとなった。農家の懸命な努力によって12月には出荷にこぎ着け、現在、ほとんどの品目が出そろい出荷が本格化した。
 トウガンの拠点産地に指定されている下地町のJAおきなわ下地支店の集荷場には、トウガンが集積。トウガン農家の一人・下里照彦さん(72)は、「今年はみんなが頑張っているので、町全体の生産は昨年並みにはいくだろう」と自信を見せた。下里さんのハウスは10アールが全壊し、その分栽培面積が減少。ハウスによっては約2カ月定植が遅れたという。
 JAおきなわ宮古地区営農センターでは、台風によるハウスの面積減や出荷遅れの影響のため、03年度の計画を当初の1659トンから約2割(322トン)減の1337トンに見直した。
 品目別の出荷計画はカボチャが197・7トン、ゴーヤー237・5トン、トウガン767・8トン、インゲン20・2トン、オクラ0・8トン、サトイモ2・7トン、メロン19・9トン、タマネギ90トンで合計1337トンとなっている。

写真説明・冬春野菜の出荷が本格化した=8日、JA下地支店の野菜集荷場top.gif (811 バイト)

 

もう夏?ヘチマも勘違い/暖冬で夏野菜実る

 

 平良市久貝に住む下地武勇さん(83)の自宅そばの庭園で、夏野菜のヘチマが実を付けている。下地さんは「台風でだめになったと思ったが、この時期に急に実を付けた」と驚いた様子だった。
 このヘチマは昨年5月に種をまいたもので9月に1度収穫。実を付けるのは今回が2回目。県農業試験場宮古支場によると、ヘチマは本来、7月から9月にかけて収穫されるもの。今回実を付けたのは年末から続いている温かい気候のためとみている。
 ヘチマは10個ほど実を付けており、大きいものは20センチほどある。
 食べごろのものは下地さんがすでに食し「味は良かった」と笑顔を見せていた。

写真説明・暖冬で実を付けたヘチマを持つ下地さん=8日、平良市久貝の下地さん宅


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