今年6月に予定されている県議会議員選挙に向け、宮古地区の市区、郡区の保革の動きが活発化している。市区は現職の坂井民二氏(54)に対抗する保守勢力が候補者擁立の動きを水面下で活発に進め始めた。郡区は現職の砂川佳一氏(60)に対抗して多方面から候補者擁立の声が活発に出始めている。しかし、現職の二人はすでに自民党県連の公認を得て動き出しており、早期の選挙態勢構築を急いでいる。保守系が分裂するなど複雑な構図となった宮古の政局では、昨年の衆院選で大きく躍進した民主党の動向をも含めて保革の新たな枠組みで選挙戦が展開される可能性もある。
保守系が分裂状態の市区では、現職の坂井氏の無投票当選を阻止しようと対抗する保守勢力が候補者擁立の動きを展開しているが、坂井氏一本化を求める声もあるなど対抗馬擁立も複雑化の様相だ。
もし、候補者が擁立される場合は一昨年の市長選挙で現城辺町助役の下地敏彦氏を推した市議の中から選定される可能性が高い。
保守系の動向はすべて来年に控えた市町村合併後の新市市長選を見据えた動きで、坂井氏への対抗馬擁立も実際の中身は次期市長選挙に向けた保守系内部の主導権争いとなっている。
郡区は自民党県連の公認を得ている砂川氏の対抗馬として、現段階では前上野村助役の西里秀徳氏(60)が有力視される。本紙取材に対し西里氏は「条件さえ整えば十分に考えている」と出馬に意欲的だ。さらに伊良部町を中心に現浦添市議で伊良部町出身の島尻忠明氏(37)を擁立する動きがあり本人が受諾すれば砂川氏にとっては強力な対抗馬となる。同町では昨年末に同町議会議員の豊見山恵栄氏(53)を擁立する動きも出たが、その後の調整でトーンダウンしており、豊見山氏の擁立については流動的な要素が多い。
ほかに前回城辺町長選挙に立候補し、小差で破れた濱川隆氏(62)の出馬が噂されており、郡区は候補者が乱立することも予想される。
郡区も市区と同様、保守系が分裂する可能性を残すが、前回城辺町長選で示されたように、保革が入り乱れる選挙戦になる公算が大きい。
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