200平成1 6  1 曜日

展示訓練で救助体制確認/広域消防で「出初め式」

 2004年消防出初め式(主催・宮古広域消防組合、宮古広域消防組合消防団)が6日、同組合で行われた。消防職員や各市町村消防団員ら約200人が参加し、災害防止や住民の安全確保に決意を新たにした。式典では優良職員や団員を表彰したほか、管理者の伊志嶺亮平良市長らが年頭のあいさつを行い、消防職員や団員のさらなる結束を求めた。式典後は火災を想定した消防職員による展示訓練も実施され、参加者全員で救助体制を確認した。

 式典の中で伊志嶺管理者は「予想できない災害の発生が危ぐされ、地域住民の安全・安心に対する関心は一層高まっている」と述べた。その上で「われわれ消防は、今まで以上に社会情勢に適切に対応し、あらゆる災害から住民を守るという崇高な責務を全うするため、消防行政の的確な推進と総合的な消防防災体制の一層の充実強化を図りたい」と力強い決意を示した。
 「1日消防長」を務めたミス宮古の平良愛さんは「住民1人ひとりの防災意識を高めることが火災のない明るい地域づくりにつながる」と話した。
 稲嶺恵一知事のあいさつを県宮古支庁の安和朝忠支庁長が代読し「住民の信頼に応えられるよう期待している」と消防職員や団員を激励した。
 消防組合議会の川満俊夫議長は消防職員や団員に対し「消防施設の整備強化と火災予防に尽力してほしい」と述べ、消防力のさらなる強化を求めていた。県消防協会の座覇政為会長も消防職員と団員による活動の充実を促していた。
 式典後はビル火災を想定した展示訓練が実施され、消防職員が機敏な動きで日ごろの訓練の成果を披露した。はしご車やポンプ車を出動させ、ビルから逃げ遅れた人々を救助するという一連の救助内容が示された。会場の参加者は消防職員の動きに見入り、その救助体制を確認していた。
 消防出初め式は消防職員や団員が新たな決意の下で圏域住民の防災意識を啓発し、災害防止に努めることが目的。毎年実施されており、式典前には伊志嶺管理者や1日消防長による服装点検などが行われている。

 写真説明・機敏な動きで日ごろの訓練の成果を披露する消防職員ら=6日、宮古広域消防組合

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新年に決意新た/下地町・関係者集い町発展願う

 2004年下地町新年会が6日、同町農村環境改善センターで行われ、各関係機関から約180人が出席し、同町の発展を願った。川満省三町長は合併問題などに触れ「職員でアイデアを出し合っていきたい。皆さんの指導をよろしくお願いする」と新年の決意を述べた。
 同会には建設業者や各種委員会など関係機関から約180人が出席。主催者あいさつを行った川満町長は「まれに見る台風被害で町民に苦労をかけたが、輝かしい年を迎えることができた。素晴らしい年にしていきたい」と新年を迎えた喜びを話した。また「合併是非を問う住民投票条例を制定し、住民の意向を聞き合併の是非を決めていきたい。交付税も削減されるが少ない予算で最大の効果があるよう、職員でアイデアを出し合っていきたい。また台風で延期となった町民まつりを開催し、町民の結束を図っていきたい」と決意を述べた。
 乾杯のあいさつを行った同町議会の川満廣俊議長は「今年は下地町政施行55周年を迎える。健康に留意し、計画達成のため頑張っていきたい」、砂川佳一県議は「下地町は観光のメッカ。下地町の皆さんが中心となり、しっかり振興に取り組まなければならない。なおいっそうの発展を願う」と祈念し乾杯の音頭を取った。
 出席者たちは互いに新年のあいさつを交わしながら、今年1年の健康と発展を願った。

 写真説明・乾杯で新年の決意を新たにする出席者たち=6日、下地町農村環境改善センター

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糸モズク初水揚げ/平良市狩俣・生産者、高値販売に期待

 2004年産の糸モズクが6日、初水揚げされた。栽培しているのは、狩俣モズク生産グループの20数人。今年は3月までに400トン(昨年並み)の出荷を計画している。
 今年のモズクは昨年10月に網を沖に出し、栽培管理を経て今回収穫開始となった。
 午後2時ごろ、モズクを満載した根間武雄さん(61)の船が狩俣漁港の岸壁に接岸。狩俣さんはウインチを使って水揚げした後、「初出荷は毎年のことながら気分が良い。最近価格が低迷しているが、今年こそ価格の回復を期待したい」と表情をほころばせた。
 同モズクは、平良市漁協にすぐに運ばれ、手で触って品定めした同漁協の狩俣明宏さんは「(黄緑の)色が美しい。それと雑藻が混ざっておらず高品質」と太鼓判を押した。
 宮古産のモズクは、99年にキロ単価約300円と高騰した。しかし、翌2000年には生産過剰になりキロ120円まで急落。01−03年は生産調整により徐々に値を上げ、昨年は160円程度まで回復した。特に昨年以降は、テレビ番組でモズクが健康食品として紹介されてから消費が伸びており、今後一層の回復が期待されている。
 根間さんはモズク栽培歴20年のベテラン。「私にはモズク栽培しかない。だから値が上がっても下がってもやるしかない」と、話した。
 糸モズクに次いで2月下旬ごろには太モズクの収穫が始まる。生産者55人で850トン(前年比100トン増)を目指す。

 写真説明・糸モズクが初水揚げされた=6日、狩俣漁港

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鉢への移植大忙し/葉タバコ農家・畑には25日ごろから

 2004年産葉タバコ苗の移植作業が各地で行われ、葉タバコ生産農家は忙しさに追われている。昨年12月に各市町村で種まきが行われ、各農家では芽が出た苗を1つ1つポットに移植。日照時間が多くなる今月25日ごろから、畑への植付けが始まる。
 このうち、下地町来間の具志堅邦弘さんのビニールハウスでも葉タバコ苗の移植がピークを迎えている。発芽した苗を1つ1つはしや手で丁寧に移植。第1期分の苗は昨年すべて移し終え、現在は第2期分の苗約4万本の移植を家族総出で行っている。具志堅さんによると、今年の苗の出来は「例年並み」。第2期分の苗は好天が続いたため発芽が早いという。具志堅さんは第1期から第3期までで、計370アールの畑に約8万本の苗を植え付ける計画。具志堅さんは「苗をポットに移した後は水やりが肝心。毎日水をまいて、すべての苗が均一に育つようにしたい」と気を引き締めていた。また「畑へ移したあとは日照時間で葉の枚数が決まる。好天を願っている」と話した。
 葉タバコは種まきから約20日が経過したのち、発芽した苗をポットへ移し替える。一定の大きさに成長した後、マルチを張った畑へ植え付け作業が行われる。

 写真説明・発芽した苗を1つ1つ丁寧にポットへ移し替える具志堅さん=6日、下地町来間

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広々園舎で保育/多良間保育所が建て替え

 【多良間】多良間村立保育所(佐久本千恵子所長)の新園舎がこのほど完成し、5日から供用開始された。室内はオープンスペースとなっており、旧園舎に比べ広々とした中での保育が行える。ゼロ歳から3歳までの47人の園児と、佐久本所長をはじめとする11人の職員が新しい園舎へ引っ越し、新しい生活を楽しんでいる。落成式は21日に行われる予定。同保育所は老朽化に伴い移転新築。敷地面積は1801平方メートルで、延べ床面積は354・1平方メートル。総事業費は約1億6400万円。室内はオープンスペースとなっており、部屋を仕切るついたてを取ればホールとして活用できるようになっているのが特徴。またクーラー完備で夏でも快適に過ごせるようになった。設置場所も旧園舎のあった集落内から、中学校に隣接する場所に移転した。
 佐久本所長は「とても素晴らしい。子供たちも広い教室を喜んでいる。オープンスペースで開放感も感じる。これまではゆうぎ室がなかったが、ホールが使えるためとてもいい」と新園舎完成を喜んだ。また「中学校と隣接しているので交流が持てる。旧園舎と別れるのは寂しいが、これまでよりもっと地域に根ざした保育を行っていきたい」と抱負を話した。
 2004年の保育始めにもなった5日は「おめでとうお楽しみ会」を開き、各クラスの余興、職員による人形遊びやゲームなどを行い、新園舎完成と新年を祝った。

 写真説明(上)・このほど完成した新園舎 
 写真説明(下)・供用開始され、新しい園舎で始まった保育の様子=5日、多良間保育所

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きょう七草/無病息災願う

 きょう7日は5節句の1つ「七草」。7種類の菜が入ったかゆを食べることで、正月のごちそうで疲れた胃を休め1年の無病息災を願う。
 春の七草は、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ。セリやスズナには消化を助ける作用があり、ナズナは五臓に効果があると言われている。
 市内のあるスーパーでは、5日から特設コーナーを設け七草を販売。同店によると年々需要が伸びてきており、今年は昨年の倍の量を仕入れたという。担当者は「地域性もあるが需要は増えてきている。本土の習慣を受け入れる人が増えてきた」と話した。新鮮さを求めることから、きょう7日に買い求める客が増えるという。七草セットを買い求めていた主婦は「以前は7種類の具を入れたジューシーを食べていたが、7、8年ごろ前から春の七草でおかゆを作るようになった。あっさりしていて食べやすく、胃休めにもなる。家族の無病息災も願って食べている」と話した。

 写真説明・春の七草をセットにして販売。年々需要が伸びているという=6日、平良市内の大手スーパー

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