200平成1 6  1 曜日

英知を集結し明るい未来を/平良市・新春の集いに600人

 官公庁の仕事始めとなった5日、平良市では毎年恒例となっている「新春の集い」が市内のホテルで開かれ、宮古圏域の政・官・財の各界から多数が出席して新春を祝うとともに、2004年は市町村合併に向けて英知を結集し、圏域がさらに発展する年になることを祈念した。

 「新春の集い」に集まった約600人の参加者は、互いの近況報告や、今年1年の抱負を語り合いながら決意を新たにしていた。
 あいさつに立った伊志嶺亮市長は「昨年は台風14号で大きな被害を受けたがその影響で圏域の電線地中化も本格的に動き出した。また、今年は1月から天皇陛下の行幸啓など明るいニュースもある。また、来年1月1日には市町村合併も控えており、互いに『力』を合わせて21世紀の宮古をつくり上げよう」と、圏域全体の英知の集結を求めた。
 また、池間青昌平良市議会議長、安和朝忠宮古支庁長らも来賓あいさつで台風被害からの早期復興を喜ぶとともに市町村合併に対する一致団結した取り組みなどを呼び掛けるあいさつを行った。
 そのほか、坂井民二県議会議員も来賓あいさつで「伊良部架橋、マクラム通り整備など圏域が抱える各種課題を伊志嶺市長と協力し合いながら一緒に頑張りたい。また、今年は県議会議員選挙もあり今後も続けて政治の場で頑張らせてほしい」と述べた。
 このあと伊志嶺市長、池間議長、坂井県議や沖縄宮古商工会議所の中尾英筰会頭、赤嶺一成専務理事ら各界の代表による鏡開きが行われ中尾会頭の音頭で乾杯した。
 また、平良市少年少女合唱団による市歌斉昌、宮古芸能協会、宮古民謡保存協会による民謡や舞踊が披露され、新春の集いに花を添えた。

 写真説明・約600人が参加し、圏域の発展と合併に向けた一致団結を祈願した=5日、ホテルアトールエメラルド宮古島

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各市町村長が年頭訓示

 官公庁で5日、一斉に「仕事始め」があり、各市町村長らが全職員を前に訓示を行った。市町村合併まで残り1年。今年は、合併の枠組みが決まる重要な年になる。各首長らは、初心に戻り常に住民の視点に立ってさまざまな問題解決に取り組むよう促した。
 
【平良市】
伊志嶺亮市長

 今年を言葉一字で表すと「創」。これは新しい市、新しい宮古を創る年だと思う。今月の天皇皇后両陛下の行幸啓や来年1月1日の合併に向けた対応が重要。厳しい社会状況だが、職員一同創意工夫を凝らして頑張ってほしい。
 
【城辺町】
仲間克町長

 今年は歴史に残る年になる。市町村合併がスムーズにいけば、今年が城辺町政にとって最後の年であり、城辺町政の総仕上げに入らなければならない。これを常に頭に置き、1日1日を大切にし、悔いのないような仕事をしていただきたい。
 
【伊良部町】
浜川健町長

 今年は市町村合併の是非を問う「決断の年」である。今月25日には住民投票が実施され、住民の判断に注目したい。伊良部架橋は実現に向けて大詰めを迎えており、合併する場合と合併しない場合に、国が架橋についてどのような判断を下すのか。全職員が合併の是非について、よく考えてほしい。
 
【下地町】
川満省三町長

 今年は市町村合併の決断をしなければならない年になる。1月中には臨時議会を開き住民投票条例を制定しなければならない。職員1人ひとりがアイデアや考えを結集し、下地町発展のため職務に精励するのが重要。ますますの奮闘を期待する。

 
【上野村】
川田正一村長

 今年も職員一同、健康に気を付けながら協力し合うことで大きな力になる。村民のためにも協力し合って明るい村づくりを推進していこう。市町村合併は一体となって村の独自性をはっきり示しながら取り組んでいかなければならない。
 
【多良間村】
兼濱朝徳村長

 昨年は新多良間空港の供用開始などがあり、通常の年と比べ倍の忙しさだった。今年は市町村合併についてはっきりさせなければならない。また、旧空港跡地利用や港関係などで忙しくなると思うが頑張ってほしい。職員が公務員としての認識を深め取り組んでほしい。
 
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新庁舎で業務開始/城辺町・職員ら気持ち新たに

 城辺町(仲間克町長)は5日、昨年12月に完成した新庁舎で2004年の業務を開始した。職員は同日朝の仕事始め式で心機一転、新しい行政サービスの拠点で新年の仕事に取り掛かり、庁舎内は活気づいていた。仲間町長は「いよいよ新庁舎で業務が始まった。職員一同、気を引き締めて町民サービスの向上に努めていきたい」と力強い決意を示した。
 年末年始の休暇を返上しながら引っ越し作業を進めてきた同町職員は初日からスムーズな業務を遂行した。新庁舎で働くという実感をかみしめながら各持ち場で仕事をこなしていた。
 この日に来庁した多くの町民は庁舎見学も兼ねて役場を利用。前の庁舎に比べて格段に利用しやすくなった窓口の配置などを喜んでいた。
 新庁舎は昨年12月中旬に完成。鉄筋コンクリート造りの地上2階、地下1階という構造だ。建築面積は2382平方メートル、延べ床面積は4538平方メートルを確保。総事業費12億270万円を投じて建設された。前の庁舎に比べると町民の利便性は飛躍的に向上した。特に駐車場や玄関ロビーはゆとりがあり、初日から来庁者を喜ばせていた。
 各課の配置は2階に町長、助役、教育長の各室があり、ほかに総務、企画振興、教育委員会の各課を配置。議会事務局や議場もある。1階は住民福祉、産業振興、農村整備、建設、保健、税務、会計の各課や農業委員会などを配置した。
 新庁舎の周辺には農村環境改善センターや農業者トレーニングセンター、町営陸上競技場などの公共施設があり、町民の利便性向上が期待されている。

 写真説明(上)・新庁舎の供用が開始され、職員も気分一新し仕事始め=5日、城辺町役場
 写真説明(中)・玄関前ロビーは1階から2階にかけて吹き抜けの構造になっている
 写真説明(下)・前の庁舎に比べて広々としている町長室

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華やかに新成人祝う/平良市、下地町、上野村で成人式

 平良、下地、上野の3市町村で5日、成人式が行われ、晴れて成人の仲間入りをする若者たちの門出を祝福した。会場は、スーツ姿や着物姿の成人者で華やかな雰囲気に包まれた。舞台ではアトラクションも繰り広げられ、次代を担う新成人者たちを激励。新成人者たちは「大人としての自覚を持ち、夢の実現に向けて前進します」と誓い合った。

【平良市】 平良市の成人式は5日午後2時から、マティダ市民劇場で行われた。今年の新成人は606人。
 式典で伊志嶺亮市長は、昨年9月に襲来した台風14号の被害復旧には県内外から多くの支援が寄せられたことや、来年1月1日の市町村合併という大きな目標に向かって進んでいることを報告。その上で、自分を律するという意味の「自律」と、自らで立つという「自立」の2つの意味を紹介し、「自ら物事を決定していく皆さんにとって、ますます大事な意味を持ってくる。皆さんの力で新しい風を吹き込むことを期待する」と式辞を述べた。
 これに対し新成人を代表して下地シバさんが、「周りの大勢の人々の支えに感謝し、それに応えられる、また人々の支えになれるような新成人でありたい。成人という2文字の本意を自覚し、平良市出身に誇れる素晴らしい社会活動を約束します」と新成人としての誓いの言葉を述べた。
 式典前のアトラクションでは「かぎ花バンド」や普天間健さん、兼島真紀子さんがそれぞれ演奏を披露。式典の冒頭では、平良市少年少女合唱団と新成人が一緒になって平良市の歌を斉唱した。

  写真説明・式典終了後、友人やクラスメートらとカメラに向かってポーズを取る新成人=5日、平良市・マティダ市民劇場

【下地町】 下地町の2004年成人式は同町農村環境改善センターで行われ、64人の新成人たちが祝福を受けた。川満省三町長は「成人となったことを自覚し、常に責任ある行動をし、長い人生を目標に向かって歩んでいただきたい」と述べ激励した。新成人たちはそれぞれの夢、下地町に望むことなどを発表し、抱負を語った。色とりどりの振袖やはかまを着た新成人たちは、久しぶりに会った同級生との再会を喜んでいた。
 式典で祝辞を述べた川満町長は「いつまでも下地町に生まれ育ったことを誇りに思い、新しい時代を切り開く原動力となって成長することを全町民が期待している」と言葉を贈った。
 新成人を代表して前泊剛和君があいさつに立ち「失敗と苦悩を繰り返し、一人前の大人になっていく。社会人としての秩序を守り、互いに助け合いながら頑張っていく」と抱負を述べた。

 写真説明・64人の新成人たちが大人の仲間入りし、祝福を受けた=5日、下地町農村環境改善センター

【上野村】 上野村の成人式が5日、うえのドイツ文化村の博愛パレス館で行われた。新成人53人の門出を川田正一村長をはじめ多くの関係者が祝福した。新成人を代表して愛澤崇さんは「これからは自分の行動に責任を持って頑張っていきたい」と決意を新たにした。
 式典であいさつに立った川田村長は「皆さんはあすの上野村を担う大切な人材であり、財産。次世代を築く強い力となる。若者らしい情熱を持って努力し、社会に役立つ人材として成長してください」と激励した。 新成人たちは華やかな晴れ着やはかま、スーツなどを身にまとい、晴れ晴れとした表情で式に臨んだ。
 一人ひとりが自己紹介を行うとともに、それぞれの夢や目標を発表したほか、愛澤さんの演奏による上野中学校の校歌斉唱も行われた。

 写真説明・厳かな表情で式に臨む新成人ら=5日、うえのドイツ文化村の博愛パレス館

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きょう小寒/暖冬で夏服姿も

 きょう6日は、24節気の1つ「小寒」(しょうかん)。「寒の入り」といわれ、本格的な冬を迎える時期だが、5日の宮古島地方は気温24度(午後2時18分現在)を記録し、夏服姿の人も見られた。宮古島地方気象台によると、今年の冬が特に暖かいとの予想はなく7、8日ごろには寒くなるという。

 台風から3カ月が過ぎて、道端の草木は被害から回復、カラフルな花を咲かせている。袖山育苗センターを通る道路沿いの「ツバキ並木」では、満開の木も見え華麗な装い=写真。街角のあちこちではハイビスカスやブーゲンビリアが咲き、南国の雰囲気を醸している。

暖冬傾向が続く/最低気温 平年より2度高い
 暖冬が続く―。宮古諸島では昨年12月29日から1月4日までの1週間連続の平均最低気温が平年より2度高く、最高で3.2度高かったことが4日、宮古島地方気象台の観測データで分かった。一方、平良市池間北西の沖合に設置されている大型の浮魚礁「ニライ15号」の周辺の海水温は、昨年12月下旬の観測では前年同月下旬に比べて1度高い23度余を推移した。
 同気象台によると、1週間の期間中、最高気温が平年より低かったのは1月3日だけで、残りの6日間は平年より高かった。12月30日は平年より2.1度高い23度を観測し、1週間の中ではプラス2.1度が最高記録だった。
最低気温では、平年の1週間は16度余を推移。しかし、今回は17−19度余と高かった。12月30日の平年気温は16.5度だが、この日は平年より3.2度高い19.7度を観測した。「ニライ15号」は、同池間島北西約30キロ先の沖合に設置され、水温などを観測する特殊機器を搭載。そこで集められたデータは、県水産試験場が人工衛星を使って受信する仕組み。

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暖冬で糖度上がらず/宮古製糖伊良部工場

 宮古製糖伊良部工場は、昨年12月28日に今期操業を開始してから3日で1週間を迎えた。操業以降、暖冬の影響で糖度が予想以上に上がらず、3日までの平均甘蔗(かんしゃ)糖度は12.74度と低く、1トン当たりの平均生産者価格が2万円を割るなど厳しい操業を推移している。同工場では「糖度が低いので厳しい操業」と憂慮し、今後の気温の冷え込みによる糖度上昇を期待している。
 2003−04年産のサトウキビ生産量は5万6690トンを予想。3日までに3215トンを処理した。
甘蔗糖度は最高が15.40度、最低が8.80度、平均が12度強となっている。
糖度別では、基準以下(13.0度以下)が61.20%(1852トン)、基準糖度帯(13.1−14.3度)が34.39%(1410トン)、基準以上(14.4度以上)が4.41%(133トン)。1トン当たりの平均生産者価格は1万9660円を推移している。
 同工場では「キビの穂が出るのが平年よりひと月くらい遅れており、昨年9月に襲来した台風14号の影響が原因だろう。これから冷え込みが続くと、キビの穂も増え糖度が上昇する」と分析している。同多良間工場は今月15日から操業開始する。同城辺工場と沖縄製糖宮古工場は同21日からそれぞれ操業を予定している。

 写真説明・サトウキビが次々と搬入されフル稼働が続く=3日、宮古製糖伊良部工場

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