200平成1 6  1 曜日

20歳の喜び 新成人に笑顔/

城辺町、多良間村、伊良部町で成人式

 今月12日の「成人の日」を前に4日、城辺町と多良間村で2004年の成人式が行われた。両町村の新成人は晴れやかな衣装で式典および祝賀会に出席し、20歳の喜びをかみしめるとともに、大人の自覚と責任の重さを実感していた。式典には行政当局や議会議員ら関係者が多数詰め掛け、新成人の門出を盛大に祝福した。宮古地区の成人式は3日の伊良部町を皮切りにスタート。きょう5日には平良市、下地町、上野村で式典と祝賀会が催される。宮古地区の新成人は計1005人。

【城辺町】 城辺町の成人式は午後2時から同町農村環境改善センターで開かれ、138人の新成人が盛大な祝福を受けた。式典の中で仲間克町長は「新成人の皆さんは人生の階段を一歩一歩、着実に歩み始めているが、きょうの成人式を機に、大人としての自覚を認識し、社会に対する責任を全うしてほしい」と呼び掛け。さらに「あすの社会を明るくする原動力になること願っている」と力強く激励した。
 新成人の垣花雅樹君が138人を代表してあいさつし「優しい心で育ててくれた家族、学校、地域、職場に感謝しています。私たち新成人は今、喜びと不安をかみしめながら責任という重大さを実感しているところです。これから社会人として出発しますが、私たちはまだまだ未熟なので、これからも人生の先輩として指導や助言をお願いします」と感謝の言葉を並べていた。
 式典後は祝賀会が開かれ、新成人は母校(各中学校)の校歌を全員で合唱した。町婦人連合会や町青年団らが伝統芸能を披露するなどして新成人を祝福し成人式は最後まで盛り上がりを見せていた。

 写真説明・大人の仲間入りを果たし喜ぶ新成人の皆さん=4日、城辺町農村環境改善センター

【多良間村】 多良間村の成人式は4日、同村中央公民館で行われ、24人の新成人たちが祝福を受けた。
 兼濱朝徳村長は「皆さんは21世紀を担う大切な人材であり、世界を背負う貴重な逸材として期待が寄せられている。その期待に応えられる人として成長していただきたい。また、多良間村に誇りを持ち心優しい人間に成長してほしい」と祝いの言葉を贈り、大人の仲間入りをした新成人たちを歓迎。
 新成人を代表して垣花貴明さんがあいさつに立ち「私たちがこれまで頑張ってこれたのも先輩方、地域の方々、家族の支えがあったからこそ。一人ひとりが成長し立派な社会人になり恩返しができるよう努力していきたい」と抱負を述べた。
 祝賀会では青年会や成人の父母らによる余興が次々と披露され、村民一体となって祝福した。

 写真説明・20歳になり大人の仲間入りをした新成人たち=4日、多良間村中央公民館

【伊良部町】 伊良部町主催の2004年成人式は3日午前、町内の中央公民館で開かれた。新成人120人が大人の仲間入りをした。浜川健町長ら関係多数が出席して祝福。新成人らは新たな門出に決意を新たにした。
 冒頭、浜川町長は「皆さん一人ひとりが、どう生きていくか、成人になった意義をいま一度考え、21世紀を創造する若人として、世界に伸びて行かれるよう願ってやみません」と激励。
 新成人を代表して横田町香さんは「大人としての責任感と義務感を改めて実感した。これからは社会人として、前向きに一生懸命頑張ります」と謝辞を述べた。
アトラクションでは太鼓集団の新風太鼓が勇壮な早打ち太鼓を披露、成人式を盛り上げた。

 写真説明・新成人らは大人の仲間入りをし歓声を上げていた=3日、伊良部町中央公民館前

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きょうから供用開始/新築移転の城辺町庁舎

 城辺町(仲間克町長)はきょう5日から、昨年12月に完成した新庁舎で2004年の業務を開始する。新庁舎の供用開始について仲間町長は「新年に新たな気持ちで業務に取り組んでいきたい。今後さらに行政サービスを充実させ、町民の福祉向上に努めたい」と意欲を示した。
 新庁舎は同町農村環境改善センターの向かいに建設されている。建築面積は2382平方メートル、延べ床面積は4538平方メートル、鉄筋コンクリート造りの地上2階、一部(駐車場)は地下1階という構造だ。旧庁舎に比べて格段に広いスペースを確保しており、特に駐車場は来庁者にとって利用しやすい環境が整っている。
 新庁舎周辺には改善センターや町営陸上競技場、農業者トレーニングセンターなどの公共施設があり、町民の利便性向上が期待されている。
 町は5日午前9時30分から仕事始め式を行い、2004年の業務をスタートさせる。
 同式で訓示を行う仲間町長は「長年の夢が実現し、ついに新庁舎での業務を開始することになった。新庁舎を新たな行政サービスの拠点として位置付け、町民の福祉向上のために全力を尽くしていきたい」と力強く話していた。

 写真説明・きょうから供用を開始する城辺町の新庁舎=4日、城辺町福里

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Uターンラッシュで混雑/宮古空港

 正月を暖かい宮古島で過ごした帰省客や観光客のUターンラッシュが4日、ピークを迎えた。宮古空港では帰省客と見送りの親族らでにぎわいを見せた。搭乗口や案内カウンターでは荷物やお土産を持った人々が長蛇の列をつくり「また来年」と再会を約束しながら帰路についた。
 日本トランスオーシャン航空(JTA)によると同日は、宮古―那覇、宮古―東京は終日満席。エアーニッポン(ANK)でも宮古―那覇、宮古―関西も満席という。両社では、きょう5日から徐々に空席が出始めるとしている。
 観光客らは宮古島の暖かい正月をマリンレジャーやゴルフなどで満喫した様子。一方、帰省客は親族と水入らずの正月を過ごしたり、地元のイベントなどにも参加するなど、古里での正月を楽しんだ様子。
 空港では大きな荷物やお土産を抱えた帰省客らと見送りに来ていた親族らが「またいつでも遊びに来てね」、「また帰ってくるよ」などと名残惜しそうにしていた。
 宜野湾市から里帰りしていた城辺町出身の平良和彦さん(39)は「毎年、正月は実家に戻って正月を過ごしている。やっぱり古里で迎える正月は素晴らしい」、息子の拡哉君(7つ)は「おじいちゃん、おばあちゃんと正月を楽しく過ごせた」とそれぞれ宮古での正月を満喫した様子だった。
 東京都から観光で来島していた中里恵子さん、清水良子さんは「東京と比べて暖かい正月だった。ダイビングも満喫できた」と話していた。

 写真説明・手続きを行う利用客が殺到し、案内カウンターは終日混雑していた=4日、宮古空港

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磯の香りたっぷり/冬の風物詩「アーサ採り」

 冬の風物詩の一つアーサ(ヒトエグサ)採りが4日、伊良部町で本格化した。美しい海で育ったアーサは、磯の香りをたっぷり含みアーサ汁にするとおいしい。
同町佐和田の浜では、干潮で干上がった磯に女性3人が訪れ、楽しそうに会話を交わしながら岩場に自生するアーサを採取した。
70代の女性は「本土に住んでいる子供や孫にアーサを送ると、とても喜ばれる」と話し、緑色に輝くアーサを手際よく採った。
 アーサは天日乾燥すると保存食となり、近年若い女性の間では、健康食品として人気が高い。

 写真説明・楽しそうにアーサを採る女性ら=4日、伊良部町佐和田の浜

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初日の出 見えず/あいにくの曇り空

 2004年1月1日早朝、初日の出を見ようと北海岸側には多くの人々が詰め掛けた。あいにくの曇り空で初日の出は見えなかった。
 城辺町の比嘉ロードパークには、家族連れやカップル、友人同士など多数訪れ、水平線を見つめながら初日の出を待った。
 宮古島地方気象台によると今年の初日の出は午前7時23分。この日の宮古島地方は雲の切れ間もない厚い雲に覆われ、日の出は確認できなかった。
 60代の夫婦は「毎年見に来ているが、今年が一番天気が悪かった。初日の出は見えなかったが、今年一年いい年であるように祈った」と話していた。
 また、20代のグループは「初日の出は見えなかったが、友達と昔の思い出話などで盛り上がり楽しかった。今年はいい年にしたい」と意気込んでいた。

 写真説明・初日の出を拝もうと大勢の人が訪れた=1日、比嘉ロードパーク

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「漁民自らの手で漁場を保護」/

伊良部町漁協がダイビング船を監視

 伊良部町漁業協同組合(奥原隆治組合長)は12月31日と1月1日の両日、伊良部島および下地島周辺海域でダイビング業者の船の監視を行った。「漁民自らの手で漁場を管理し保護培養する」目的で実施。延べ30隻の漁船が参加し、音楽を流しながら拡声器で「アンカーでサンゴを傷つけるな」と大声を張り上げた。平良海上保安署は海と陸から監視活動。大きなトラブルは見られなかったものの、付近には地元の人や観光客らも見守るなど現場は一時、異様な雰囲気に包まれた。
 同漁協の奥原組合長は「共同漁協権については、漁業協同組合によって漁民が漁場を管理する権利があるから、本漁業権の基盤として漁民自らの手でその漁場を管理し保護培養しなければならない」として、ダイビング船監視の正当性を主張。「サンゴにアンカーを下ろすとサンゴが破壊される。環境保全が叫ばれている中、そういったダイビング船でダイビングをすることに心が痛まないのかということを拡声器で呼び掛けた」と話した。
 ボリュームいっぱいに音楽を流したことについては「監視活動をしているという意思表示だ」と説明した。
 岸から見守っていた地元の男性は「ダイビングをすると魚は逃げていく。漁民は生活が懸かっているので監視活動は必要だと思う」と理解を示した。
 一方、本土から来たダイビング客は、「漁協側の言い分も分かるが、別のやり方があるのではないか」と話し、同漁協の監視活動に疑問を投げ掛けた。
 現場で監視活動をした平良海上保安署は、年末年始の特別警戒の一環だったことを強調。ダイビング業者に対しては安全な潜水を、漁協側にはダイビング船にあまり近寄らないようそれぞれ海難事故防止に向けた指導をしたという。
 海面利用をめぐっては、昨年10月23日に最高裁判所第一小法廷が、ダイビングによって操業を妨害されているとして同漁協と組合員など33人が、宮古島ダイビング事業組合に所属する業者6人を相手に、業業権内海域で操業する漁船や定置網漁具から半径1キロ以内でのダイビング禁止などを求めた訴訟で上告を棄却。原告・漁協側の敗訴が確定している。

 写真説明・監視する漁船とダイビング船が入り交じる海域=12月31日、下地島通り池東側

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