行雲流水

 この時季を待ちかねていたかのように本土の知人から「マンゴー」についての問い合わせFAXが届いた。親戚や上司に贈るため大量に必要だから生産者を推薦(紹介)してほしいとのこと。過日の台風三号の影響で品薄になっているのではないかと気にしていた▼インターネットで調べれば沖縄産と特記したマンゴー紹介はいくらでもあるが「宮古島産のが一番おいしいから」との嬉しい言葉も添えられていた。生産者でもないのに誇らしくなってそうだそうだと胸を張った▼さっそくインターネットで検索してみた。アップル・キーツ・ペリカン(フィリピン)・グリーン(カリフォルニア)・ピーチ(オーストラリア)・マルチバ(同)・タイなど多種多様な名称と共に読みきれないほどのマンゴー情報が大量に展開されている▼珊瑚礁が隆起してできたミネラル豊富な宮古島はマンゴーの特産地として上位に位置づけされている。「芳醇な甘味とろけるような食感」のマンゴーは「世界三大美果の一つ」であると賞賛する言葉も満載▼「抗酸化作用や美肌効果あり」「鉄分や食物繊維」もたっぷり「完熟したマンゴー一個で大人一日の必要量のビタミンAやCが摂取でき」「果肉と種からはくすみや乾燥やニキビ肌に効く成分も抽出」等々女性が注目しだしたマンゴー▼砂糖の輸入自由化問題が現実味を帯びてきた昨今宮古島にとってはマンゴーは次代につなぐ貴重な農産物。生産者には品質管理の協同体制、行政には市場拡大戦略の知恵が求められる。

(2006/07/14掲載)

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