行雲流水

 定年後サークル活動やボランティア活動など社会活動等に積極的で溌剌としているのは女性のほうである。男性は粗大ゴミ扱いで熟年離婚とまでは行かなくとも定年を期に下克上が起こるのだ▼先日ドライブ中カーラジオから「定年後誰が決めたか妻の部下」の川柳がながれ思わず噴き出した。共働きでありながら家事一切は妻にまかせ、定年後も変わりないものと思い込んでいたのだが、先ずゴミ出しの命が下る▼当初は慣れなくて忘れていることが多く、当日になって催促されるたびに内心むっとなったりしたが、今はすっかり慣れて甲斐甲斐しいものである。一事が万事で一つに開眼すればおのずから家事一切が見えてきて率先して協力するようにもなるのだ▼ところでこの四月からゴミ収集方法が変わり市民にとって便利になった。特に粗大ゴミ収集が始まったのはかつてないことで、これまで抱え込んでいた粗大ゴミの整理がつくことは大変ありがたい。何よりも当局がねらいとする不法投棄による環境への悪影響を回避できるのがよい▼ただ、環境を考える市民委員会からの提言にもあるようにプラスチックなど化石燃料を原料とする製品等は可燃性ゴミとしてではなく分別リサイクルすべきである。バイオマスなどカーボンニュートラルの考えを環境問題を推進する基本的な姿勢にしたい▼三十四種類に分別する徳島県上勝町の例などもあるし、エコアイランドを目指す宮古にとって分別・リサイクルは行政と市民の義務であろう。

(2006/04/14掲載)

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