行雲流水

 図書館は情報のセンターであり、文化活動の拠点である。旧平良市立図書館は市民に大きな貢献をしてきた。読みたい本を借りることができるし、各種の週刊誌や月刊誌、全国紙が読めるのも魅力である。またパソコンを利用して情報を検索することができる▼同館の特徴は児童へのサービスの充実にある。二階の閲覧室には多くの絵本や児童書、学習書などがあり、閲覧と貸出しに供している。市民ボランティアによる「読み聞かせ」もある。「お話玉手箱」は定例化され、これまでの参加者数はのべ四万人を超える。移動図書館車「みらい号」による各地でのサービスも有難い▼このように図書館としての一定の役割を果たしてきた市立図書館であるが、手狭なうえ老朽化がすすんでおり、以前から平良市図書館友の会や図書館協議会、新しい図書館をつくろう会などからその建て替えの要請がなされてきた▼そして〇六年度の最終内示で図書館建設準備室と基本計画策定委員会の設置に対する予算が計上された。建設への待望の第一歩である▼ところで、良い図書館は充実した施設・設備とともに優秀なスタッフを必要とする。職員の仕事は図書の貸出しの他にも利用者の質問に答えたり、適切な図書や資料を紹介する仕事がある。「選書」も重要。子供たちに夢を与えるイベントの企画も大切。職員の専門性を高めるための施策が必要となる▼新しい図書館をつくろう会の島尻会長は語る「市民の知恵を結集して素晴らしい図書館をつくろう」。みんなの願いである。

(2006/03/01掲載)

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