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来る十一月十三日は新生宮古島市の市長選並びに市議会議員選の投開票日である。多難な紆余曲折を経てようやくたどり着いた五市町村合併だがかつての市町村住民の心情には今なお不安と戸惑いが見え隠れしている▼中でも新市議会の定数二十八の議席に名乗りをあげた前議員の心情は前回とは比べようがないほど動揺激しいものと推察する。合併して様変わりした〝票田〟を相手に支持を仰がなければならず広域圏対象の行動や運動量には限界があるからである▼さらには五万六千のあまたな新市民の負託を背負わなければならないからである。新市議会議員として活動するからには前の五市町村が課題として取り組んできた固有の施策についてもそれ相当に学び習得しておかなければならない▼新市名選択の過程でほとばしった有権者の自己決定意識は今日さらに高く議会活動を注視する眼力も忌憚がなく確かである。広域新市議会にあっては「おらが町おらが村の議員様」という地位や名誉はもはや誇示できるものではない▼政府は景気は上向きと発表するが耳にするのは明日につながる仕事が見いだせない企業体や雇用の夢が絶たれた市民の嘆き悲しむ声であり新市の議員候補者が有権者に提示し約束すべきはその打開策でなければならない▼市民各位の福利厚生をいかに保証しいかに実現するかその手立てを真摯に明示すべきである。有力な市長候補に寄りかかるだけではさびしい。有権者の一票は実務能力を有する候補者にのみ投じられる。 |
（200510／14掲載） |
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